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最終更新日:2017年1月22日
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全般 | 火成岩 | 変成岩 | 堆積岩 |
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リンク⇒こちら| 岩石全般| 鉱物組成| 相律| 岩石の物理的性質| |
火成岩| ボーエンの反応系列| 花崗岩|球状花崗岩| 玄武岩|安山岩|デイサイト・流紋岩| |
変成岩| |
堆積岩| 炭酸塩岩(石灰岩)| |
岩石磁気⇒こちら 岩石の密度| 岩石名の由来| |
天然(Nature)では、自然環境条件〔Natural
Environmental Condition:特に温度(Temperature)と圧力(Pressure)と元素濃度(Element Concentaration)など〕に応じて、決まった鉱物組合せ(Mineral
Assemblage)からなる岩石(Rock)が形成されている。通常は、火成岩(Igneous Rock)と変成岩(Metamorphic
Rock)と堆積岩(Sedimentary Rock)に大別する。 火成岩は、一度熔融した状態のマグマ(Magma)から主に冷却によって形成されたものであり、その化学組成(Chemical Composition)のケイ酸成分〔Silica Content、SiO2:多いものを酸性岩(Acidic Rock)、少ないものを塩基性岩(Basic Rock)と呼ぶ〕および形成深度〔Depth:これは、鉱物の粒径(Grain Size)などに影響する:浅い場所で生成したものは火山岩(Volcanic Rock)、深いと深成岩(Plutonic Rock)と呼ぶ〕の違いによって細分類される。例えば、酸性岩の深成岩は花崗岩(かこうがん、Granite)と呼ばれ、大陸地殻(Continental Crust)の代表的岩石であり、一方、塩基性岩の火山岩は玄武岩(げんぶがん、Basalt)と呼ばれ、海洋地殻(Oceanic Crust)の代表的岩石である。火成岩においては、マグマからの各鉱物の晶出順番を示すボーエン(またはボーウェン)の反応系列(Bowen's Reaction Series)が重要である。これは、各鉱物(珪酸塩鉱物)における結晶構造の規則性と関連している。 変成岩は、地表にあった岩石が地下に埋没し、温度と圧力の上昇によりその環境条件で安定な新たな鉱物が一部または全部に生じたものであり、もとの岩石の種類は問わない。現在では、それぞれの安定条件に特有の鉱物組合せから、変成相(Metamorphic Facies)という概念を用いて変成条件を示すことが多い。さらに、プレート運動(Plate Movement)との関連から変成作用の経路に沿った変成相系列(Metamorphic Facies Series)という概念も使われる。 堆積岩は、砕屑岩(Clastic Rock)と生物岩(Organic Rock)と化学沈殿岩(Chemical Precipitation Rock)に分けることが多い。最も典型的なものは砕屑岩であり、いわゆる風化作用(Weathering)・浸食作用(Erosion)・運搬作用(Transporation)・堆積作用(Sedimentation)によって形成される代表的なものである。主に風化・浸食作用によって、ボーエンの反応系列の最初の方で晶出する鉱物は溶解・分解され、石英(Quartz)と長石(Feldspar)の一部が残りやすい。そのため、鉱物の種類よりも粒子の大きさ(Size)の方が特徴的となる。一般に2ミリメートル以上を礫(Gravel)、2〜1/16ミリメートルを砂(Sand)、1/16ミリメートル以下を泥(Mud)と呼ぶ。これらは堆積物に対する名称である。粒子が互いに固結していない状態が堆積物(Sediment)であるが、これらはやがて地下への埋没に伴う温度・圧力の上昇によって固結して(硬くなって)堆積岩となる。先の名称の後に岩を付けて、それぞれ礫岩(Conglomerate)・砂岩(Sandstone)・泥岩(Mudstone)のように呼ばれる。なお、この堆積物を堆積岩に変える作用を続成作用(Diagenesis)とよぶ。砕屑岩に、火山起源の物質が多く混じると火山砕屑岩(Pyroclastic Rock:略して火砕岩)と呼ばれる。例えば、火山灰(Volcanic Ash)が多いと凝灰岩(Tuff)となる。ただし、火山砕屑岩を火成岩に分類する研究者もいる。生物岩の例は石灰岩(Limestone)などであり、化学沈殿岩の例は蒸発岩(Evaporite)などであるが、この両者を分けることが難しい堆積岩もある〔チャート(Chert)など〕。 |
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坂野昇平 先生 | 2008年8月 | 75 | 死去ネット | |
都城秋穂 先生 | 2008年7月 | 87 |
死去ネット(地質学) ウィキペディア |
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八木健三 先生 | 2008年7月 | 94 |
死去ネット ウィキペディア |
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小島丈児 先生 | 2006年6月 | 89 | 死去ネット | |
久野 久 先生 | 1969年8月 | 59 |
死去ネット ウィキペディア |
岩石全般 |
図.1 プレートテクトニクスから見た岩石の地質学的なサイクルと地学現象の概念(平野 1996に着色) 〔国土防災技術(株)の『技術情報』の『技術資料』の『斜面防災』の『地質学入門』の中の『岩盤・岩石の種類』から〕 風化作用→浸食作用→運搬作用→堆積作用(堆積物の形成)→続成作用(堆積物から堆積岩へ)→変成作用(変成岩の形成)→火成作用(火成岩の形成)のようなサイクルが重要である。 |
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花崗岩(かこうがん、granite、グラニット):酸性(acidic)の深成岩(plutonic rock)。大陸地殻の代表的な岩石。灰色部分は石英(quartz:SiO2)、白色部分は斜長石(plagioclase:NaAlSi3O8〜CaAl2Si2O8)、黒色部分は黒雲母(biotite)であるが、カリ長石(K-feldspar)(正長石;orthoclase:KAlSi3O8)ははっきりしない(少し灰色味をもつ白色の部分に存在すると考えられる。試料によっては、暖色系の色合いが強い)。鉱物の粒径は数mmであるが、試料によっては1cmを超える場合もある。 | 玄武岩(げんぶがん、basalt、バサルト):塩基性(basic)の火山岩(volcanic rock)。海洋地殻の代表的な岩石。輝石(pyroxene)と斜長石(plagioclase)を主とし、カンラン石(olivine)や角閃石(amphibole)も伴う。ただし、鉱物の粒径は肉眼では識別できないほど小さい。輝石・カンラン石・角閃石は有色鉱物であるので、全体的には暗灰色に見える。 |
火成岩(igneous rocks)は、マグマ(magma:岩石の熔融体)から固結してできる岩石であるが、化学組成〔とくにSiO2(珪酸;シリカ)成分量〕および組織(形成深度が粒径などに最も影響する)の違いにより分類される。花崗岩はSiO2量が多く、深部でゆっくり冷却されて形成された。一方、玄武岩はSiO2量が少なく、地表付近で急速に冷却されて形成された。これらの中間の性質を持つ岩石には、別の名称が付けられているが、これらは連続的に変化している。なお、マグマの化学組成の違いは主に源岩の違いによる。 |
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片麻岩(へんまがん、gneiss、ナイス):高温および高圧の変成条件下で形成される変成岩。火成岩の花崗岩に似ているが、源岩の種類の違いによって、構成鉱物は変動する。大陸地殻中〜深部に地表の岩石がもたらされて形成されるので、大陸地殻の形成史に関連する情報をもつ。 | 片岩(へんがん、schist、シスト):高圧および中〜低温の変成条件下で形成される変成岩。圧力(応力、stress)に垂直な方向に押し潰されたような組織を示す(この写真は平らな面を撮っているので明瞭ではないが、下部に見える断面では平行な縞模様が見える)。 |
変成岩(metamorphic rocks)は、地表付近にあった岩石が地下へ埋没し、地下の高温・高圧条件によって、構成鉱物の一部または全部が変化した岩石である。一般的な変成岩は、圧力と温度の両方の影響を受けて形成される。とくに両方の影響が大きい変成岩は、構成鉱物が粗粒であり等粒状になって、一見花崗岩に似る場合もあるが、このようなものは片麻岩と呼ばれる。比較的圧力の影響が大きい場合には応力のために層状を示すことがあり、その代表的なものが片岩である。これらは広域的に形成される場合が普通であるので広域変成岩に含まれる。また、特別に温度の影響が強い場合は熱変成(接触変成)岩と呼ぶことがあり、逆に圧力の影響が強い場合は動力変成岩と呼ぶことがある。 |
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砂岩(さがん、sand stone):構成鉱物の粒径が2mm〜1/16mmの砕屑岩(clastic rock)。 | 泥岩(でいがん、mud stone):構成鉱物の粒径が1/16mm以下の砕屑岩(clastic rock)。 |
堆積岩(sedimentary rocks)は、地表における風化・浸食・運搬・堆積作用によって形成される岩石であり、砕屑岩が主体である。地表環境条件下で不安定な鉱物は、破砕と分解の過程で消失するため、一次鉱物(源岩を構成していた鉱物)の種類は限られる(主に石英および長石の一部が残る。他には岩片状のものも残る。さらに地表条件で安定な粘土鉱物のような二次鉱物も形成される)。一方、破砕によって半分また半分と粒径が小さくなると仮定すれば、(1/2)nとして構成鉱物の大きさを表せる。人為的に2mmや(1/2)4mm(=1/16mm)などが砕屑物の大きさの境界として使われ、2mm以上の粒子から構成されるものは礫、2mm〜1/16mmは砂、1/16mm以下は泥とされている。これらの堆積物(sediment)は地下での続成作用(diagenesis)によって粒子間が固定されると、堆積岩(sedimentary rock)となる。これらは層状の組織・構造を持つので一般に地層(stratum)と呼ばれる。 |
鉱物組成 |
地殻(大陸地殻の上部ないし表層部)を構成する鉱物について見積られた例は多くないが、以下のように長石〔斜長石(plagioclase、NaAlSi3O8〜CaAl2Si2O8)とカリ長石(K-feldspar、KAlSi3O8)〕および石英(quartz、SiO2)が最も多い。上記の表記法にならえば、長石族〔斜長石系列とカリ長石グループ(表記法不明)〕および石英(種)である。
A | B | C | D | E | |
石英(quartz) | 21.0 | 25.4 | 24.42 | 23.2 | 20.3 |
斜長石(plagioclase) | 41.0 | 39.25 | 39.25 | 39.9 | 34.9 |
ガラス(glass) | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 12.5 |
正長石(orthoclase) | 21.0 | 4.57 | 8.6 | 12.9 | 11.3 |
黒雲母(biotite) | 4.0 | 15.29 | 11.23 | 8.7 | 7.6 |
白雲母(muscovite) | 0.0 | 9.77 | 7.61 | 5.0 | 4.4 |
緑泥石(chlorite) | 0.0 | 0.0 | 3.31 | 2.2 | 1.9 |
角閃石(amphiboles) | 6.0 | 0.0 | 0.0 | 2.1 | 1.8 |
輝石(pyroxenes) | 4.0 | 0.0 | 0.0 | 1.4 | 1.2 |
かんらん石(olivines) | 0.6 | 0.0 | 0.0 | 0.2 | 0.2 |
酸化鉱物(oxides) | 2.0 | 1.37 | 1.37 | 1.6 | 1.4 |
その他(others) | 0.5 | 4.7 | 4.7 | 3.0 | 2.6 |
A Wedepohl(1969, 表7-11)により概算された上部大陸地殻の平均鉱物組成 B カナダ楯状地のメソノルム(mesonorm)(Shaw et al., 1967) C 緑泥石を含むように修正したカナダ楯状地のメソノルム(付記を参照) D 上部大陸地殻の平均鉱物組成の概算値(計算方法の詳細は付記を参照) E 露出した地殻の平均組成の概算値(計算方法の詳細は付記を参照) |
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斜長石 | 42 |
カリ長石 | 22 |
石英 | 18 |
角閃石 | 5 |
輝石 | 4 |
黒雲母 | 4 |
マグネタイト、イルメナイト | 2 |
オリビン | 1.5 |
アパタイト | 0.5 |
相律 |
The Phase Rule The Phase Rule is P + F = C + 2, where
The familiar systems below illustrate the phase rule. In both cases, C = 1 so P + F = C + 2 = 3. |
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〔Steven Dutch氏(Natural and Applied Sciences, University of Wisconsin-Green Bay)による『296-492 Crustal Materials Class Notes』の『Metamorphic Phase Diagrams』から〕 |
岩石の物理的性質 |
Figure 1: Rocks and minerals arranged mostly in order of increasing density. 〔www.MantlePlumes.orgの中の『Don L. Anderson氏によるThe layered mantle revisited An eclogite reservoir』から〕 |
火成岩 |
火成岩の分類では、一般に、横軸にシリカ(silica、二酸化ケイ素)成分(SiO2)をとり、縦軸に生成深度(粒径)をとる。シリカが多くて粗粒(径数mm程度)なものは、大陸地殻の代表的な岩石である花崗岩(地下でゆっくりと冷えて形成された深成岩の一種)であり、シリカが少なくて細粒(粒子が肉眼で判別しにくい程度)のものは、海洋地殻の代表的な岩石である玄武岩(地表付近で速く冷えて形成された火山岩の一種)である。
マグマから鉱物が晶出する順序はおおよそ決まっており、比較的シリカ成分の少ないものほど早期に晶出するが、火成岩を構成する鉱物の晶出順序を最初に明らかにしたBowenの業績を称え、これはボーウェンの反応系列(Bowen's reaction series)と呼ばれる。シリカ成分の量は構成鉱物の種類と密接に関連している。
〔岩手県立博物館の『これなあに?』の『地質分野』の中の『造岩鉱物[ぞうがんこうぶつ]と火成岩の分類』から〕 |
Figure 10e-1: The classification of igneous rocks. This graphic model describes the difference between nine common igneous rocks based on texture of mineral grains, temperature of crystallization, relative amounts of typical rock forming elements, and relative proportions of silica and some common minerals. 〔Okanagan University CollegeのDepartment of GeographyのMichael Pidwirny氏によるPhysicalGeography.netの『FUNDAMENTALS OF PHYSICAL GEOGRAPHY』の『CHAPTER 10: Introduction to the Lithosphere』の中の『(e). Characteristics of Igneous Rocks』から〕 火成岩の分類。横軸はシリカ(SiO2)成分の量で、左側ほど多い。シリカ成分が多い岩石を酸性岩、逆に少ない岩石を塩基性岩と呼ぶ。例えば、粗粒の鉱物(石英〔quartz、SiO2〕・カリ長石〔K(potassium)-feldspar、KAlSi3O8〕・斜長石〔plagioclase、CaAl2Si2O8〜NaAlSi3O8の固溶体〕・黒雲母〔biotite〕など)から構成される花崗岩(granite)は酸性岩で、大陸地殻の代表的な岩石である。また、細粒の鉱物(斜長石・輝石〔pyroxene〕・かんらん石〔olivine〕など)から構成される玄武岩(basalt)は塩基性岩で、海洋地殻の代表的な岩石である。〔構成鉱物の種類と量は、ボーウェンの反応系列における変化に対応している。シリカ成分が同じであれば、粒径が異なっても、構成鉱物はほとんど変わらない。例えば、花崗岩を作ったマグマと同じ組成のマグマが地表に噴出したら、流紋岩(Rhyolite)と呼ばれる火山岩となる。〕 |
〔総合地質情報研究グループの『ベータ版』の『シームレス地質図サポートページ』の『岩石と地層の分類』から〕 火成岩の分類では、一般に、横軸にシリカ成分(SiO2)をとり、縦軸に粒径をとる。シリカが多くて粗粒(径数mm程度)なものは、大陸地殻の代表的な岩石である花崗岩(地下でゆっくりと冷えて形成された深成岩の一種)であり、シリカが少なくて細粒(粒子が肉眼で判別しにくい程度)のものは、海洋地殻の代表的な岩石である玄武岩(地表付近で速く冷えて形成された火山岩の一種)である。 |
周藤・牛来(1997)による〔『地殻・マントル構成物質』(81-87p)から〕【見る→】 |
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ボーエンの反応系列 |
カナダの岩石学者のノーマン・ボウエン〔ボーウェン、Norman
L. Bowen(1887 - 1956)〕が、マグマから(冷却に伴って)鉱物が晶出する順序をまとめたもの。
かんらん石(olivine)→輝石(pyroxene)→角閃石(amphibole)→黒雲母(biotite)のように、まったく結晶構造の異なる鉱物へと変化していく不連続系列と、斜長石(plagioclase)のCaに富むものからNaに富むものへのように、結晶構造は同じだが組成の異なるもの(固溶体という)へと変化していく連続系列の2つの系列が並列して進み、最後には白雲母(muscovite)・カリ長石(K-feldspar)・石英(quartz)が主体となる。〔リンクはウィキペディア〕
マグマから晶出する鉱物の温度変化と、岩石に含まれる鉱物の違いを示した例 〔総合地質情報研究グループの『ベータ版』の『シームレス地質図サポートページ』の『岩石や地層のでき方』から〕 |
Bowen's Reaction Series 〔Steven Dutch氏(Natural and Applied Sciences, University of Wisconsin-Green Bay)による『Physical Geology (Earth SC 202) Notes and Visual Aids』の『Igneous Rocks』から〕 |
Bowen's Reaction Series In the early part of the 20th century, N. L. Bowen carried out experiments to characterize the process of crystallization of igneous rocks from magma. The illustration below is patterned after Lutgens and Tarbuck's perspective of that reaction series. The difference in crystallization temperature for the different kinds of minerals plays a major role in the differentiation of rock composition as the magma cools. 〔Georgia State UniversityのDepartment of Physics and AstronomyのCarl R. (Rod) Nave氏によるHyperPhysicsの『Geophysics』の中の『Bowen's Reaction Series』から〕 |
花崗岩 |
花崗岩は、大陸地殻を構成する代表的な火成岩(深成岩)であり、主な構成鉱物は長石(斜長石および正長石(カリ長石))・石英・黒雲母である。
日本では、1977年に石原が提唱した『磁鉄鉱系列』と『イルメナイト(チタン鉄鉱)系列』に区分することがある。これはマグマから花崗岩が生成するときの条件(酸化還元)の違いによっている。『磁鉄鉱系列』が酸化的であり、『イルメナイト系列』が還元的である。世界的には、Iタイプ・Sタイプ・Aタイプ・Mタイプのような区別が用いられているが、とくにチャペルとホワイト(1974)によるIタイプとSタイプの区別がよく用いられている(こちらを参照)。
花崗岩が風化によって土砂状態になったものは『マサ』と呼ばれる。これは漢字では『真砂』であらわされることが多いが、『まさご』と読むと、一般的な意味としては『細かい砂』をさすことが普通である。従って、これらは区別する必要がある。『マサ』に土を加えて、真砂土(まさど、まさつち)のような表現は、風化花崗岩から形成された土壌を意味する。(リンクはウィキペディア)
図9 日本列島の花崗岩の分布.古生代の花崗岩の分布は断片的で蛇紋岩帯にそって捕獲岩として分布する. 鈴木ほか(2010)による『日本列島の大陸地殻は成長したのか?―5つの日本が生まれ,4つの日本が沈み込み消失した―』から |
〔大鹿村中央構造線博物館の『中央構造線ってなに?』の中の『白亜紀のマグマ上昇』から〕 |
日本列島における花崗岩類の分布 〔中津川市鉱物博物館の『オンライン展示室−常設展示ガイドツアー』の中の『苗木地方の鉱物と花崗岩−苗木花崗岩』から〕 |
各みかげ石の一辺は約 7.5 cm です。 〔中津川市鉱物博物館の『オンライン展示室−常設展示ガイドツアー』の中の『苗木地方の鉱物と花崗岩−苗木花崗岩』から〕 |
M = mantle derived |
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Rhodes & Morrill(2005/5)による『Lecture 25 Granites』から
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Fig. 1. Distribution of magnetite- and ilmenite-series granitic rocks in the Japan Arc after Ishihara and others (1992a, 1992b), and locations of the districts referred to in the text. MTL median tectonic line (a large transform fault). |
Fig. 5. Active fields of granitic rocks corresponding to each peak period of the Japanese granitic plutonisms. |
Takagi(2004/2)による『Origin of magnetite- and ilmenite-series granitic rocks in the Japan Arc』から |
〔(独)産業技術総合研究所地圏資源環境部門鉱物資源研究グループの須藤定久氏のホームページの中の『須藤 定久(2004):中国・四国地方各県の骨材資源,骨材資源調査報告書(平成15年度), , ,1-38,(産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)』から〕 |
Mineralogical Classification(granitic rocks) 〔Tulane UniversityのDepartment of Earth & Environmental SciencesのStephen A. Nelson氏による『Geology Courses』の『Earth & Environmental Sciences 211 EARTH MATERIALS』の『Igneous Rocks and Plate Tectonics』の中の『Mineralogical Classification』から〕 |
Chappell and White(2001)による『Two contrasting granite types: 25 years later』から |
Fig. 1 Distribution of the Mesozoic-Cenozoic magnetite-series and ilmenite-series granitoids and representative porphyry Cu-Mo and greisen-vein Sn-W deposits in the Circum-Pacific magmatic belt (modified from Ishihara, 1984). Magnetite-/ilmenite-series ratios were calculated from Ishihara (1990) for Japan, Ishihara et al. (1981) for Korea, Ishihara et al. (1979) for Malay Peninsula, Tainosho et al. (1988) for Australia, Bateman et al. (1991) for the Sierra Nevada, Gastil et al. (1990) for the aninsular Range, and Ishihara et al. (1984) for Chile. Solid circle: Porphyry Cu-Mo deposits, typical mineral deposits related to magnetite-series granitoids; open triangle: Sn-W deposits, typical deposits related to ilmenite-series granitoids. |
Fig. 3 A genetic model to explain magnetite-series granitic belts facing to the marginal basins in the western Pacific rim. Modified from Ishihara (1981). |
Ishihara(1998)による『Granitoid Series and Mineralization in the Circum-Pacific Phanerozoic Granitic Belts』から |
周藤・牛来(1997)による『地殻・マントル構成物質』(105-111p)から |
Fig.1 Distribution of the magnetite-series and ilmenite-series granitoids in Japan. Ratios of the two series in one tectonic unit or one area are shown in circles. The Inner Zone of Southwest Japan is subdivided into northern Kyushu, Chugoku-Kinki, Chubu and Niigata-Kanto districts. A breviations: HK, Hidaka belt (Tertiary); KT, Kitakami belt (early Cretaceous); AB, Abukuma belt (Cretaceous and minor older rocks); RY, Ryoke belt (Cretaceous and minor older rocks); SY, Sanyo belt (Cretaceous-Paleogene); SL, Sanin belt (Cretaceous-Paleogene); SWO, Southwestern outer belt (Miocene); TTL, Tanakura tectonic line; MTL, Median tectonic line; SM, Sanbagawa metamorphic belt; KM, Kamuikotan metamorphic belt. Jurassic Funatsu granitoids and Miocene granitoids of the Green Tuff belt are not shown. Both consist of magnetite-series rocks. Tsushima is Miocene and probably an independent belt. Ishihara(1977)による『The magnetite-series and ilmenite-series granitic rocks』から |
球状花崗岩 |
『地学事典』(平凡社)によれば、球状花崗岩(orbicular granite, ball
granite)(青木斌・野沢保の両氏による)とは、『構成鉱物が同心球状に層状配列した球状体の群集を含む花崗岩。球は、ふつうは楕円体状あるいは多少不規則な閉じた外形をもち、径数cmから30cmくらいの場合が多い。(以下略)』とされている。
マグマ中に周囲の岩石塊(コア)が取り込まれ、強度の熱変成作用を受けた結果、球状の層状構造を呈するものである。コアの周りにマグマから特定の鉱物が成長していると考えられるものもある。コアが同心円状の組織を示す場合は、コアの断面は変成度の違いに応じた鉱物組み合わせ(外側ほど高変成作用を受けている)になっており(さらにマグマから成長した層が見られることもある)、原岩は堆積岩の場合が多いと予想される。コアが同心円状を示さない場合は、原岩は火成岩の場合が多いと予想される。いずれも原岩は捕獲岩である。コアの周囲の岩石は、マグマが深部で固まったもので、深成岩である花崗岩の場合が多い。他の深成岩でも同様の組織が形成される。球状花崗岩という名称は主として、周囲の岩石が花崗岩質である場合に使われているが、コアの部分も花崗岩質の場合のみをこのように呼ぶこともある。しかし、球状部分の大きさがそろっている場合は、コアの原岩の大きさもそろう必要があり、そのメカニズムを説明できなければならない。従って、球状を示すのは、捕獲岩のせいではなく、マグマからの晶出のときにすべての鉱物が成長したためと考える研究者もいる。このような場合は、マグマから早期に晶出する鉱物(ボーウェンの反応系列を参照:かんらん石など)を核として球状に晩期に晶出する鉱物が取り囲むことが考えられる。
Orbicular granite (also known as orbicular rock or orbiculite) is an uncommon plutonic rock type which is usually granitic in composition. These rocks have a unique appearance due to orbicules - concentrically layered, spheroidal structures, probably formed through nucleation around a grain in a cooling magma chamber. Almost one third of known orbicular rock occurrences are from Finland.[1] The occurrences are usually very small.[2] [1]Mineralogical Magazine; April 2006; v. 70;
no. 2; p. 238-239: Book
Review |
Outcrop of orbicular granite near Caldera, Chile. |
Polished rock sample of orbicular granite from Mount Magnet, Western Australia. |
Close-up of orbicular granite near Caldera, Chile. |
Wikipedia(HP/2016/1)による『Orbicular granite』から |
球状花崗閃緑岩(山口県周防大島) 東広島市自然研究会(2014/3)による『球状花崗閃緑岩』から |
玄武岩 |
周藤・牛来(1997)による〔『地殻・マントル構成物質』(92-97p)から〕【見る→】 |
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安山岩 |
デイサイト・流紋岩 |
変成岩 |
A high geothermal gradient such as the one labeled "A" , might be present around an igneous intrusion, and would result in metamorphic rocks belonging to the hornfels facies. Under a normal to high geothermal gradient, such as "B", rocks would progress from zeolite facies to greenschist, amphibolite, and eclogite facies as the grade of metamorphism (or depth of burial) increased. If a low geothermal gradient was present, such the one labeled "C" in the diagram, then rocks would progress from zeolite facies to blueschist facies to eclogite facies. 〔Tulane UniversityのDepartment of Earth & Environmental SciencesのStephen A. Nelson氏による『Geology Courses』の『Earth & Environmental Sciences 211 EARTH MATERIALS』の『Metamorphic Facies & Metamorphism and Plate Tectonics』の中の『Metamorphic Facies』から〕 |
〔Steven Dutch氏(Natural and Applied Sciences, University of Wisconsin-Green Bay)による『296-492 Crustal Movements: Fall 2004』の『Continental Drift and Plate Tectonics』の『Subduction Zones and Orogeny』から〕 |
周藤・牛来(1997)による『地殻・マントル構成物質』(190-196p)から |
堆積岩 |
一般的な堆積岩は、構成鉱物の組合せは限られているが粒径の変化が大きいので、粒径(particle size、grain size)に応じて分類される。(1/2)n〔nは整数、下図のφに等しい〕のように粒子が細粒化されることを前提として分類されている〔Wentworth scale/Udden-Wentworth scale(Krumbein phi scale)〕。とくに2mmと1/16mmと1/256mm〔堆積物では、礫(boulder-cobble-gravel/pebble-granule)−砂(sand)−シルト(silit)−粘土(clay)のそれぞれの境界:シルトと粘土を合わせて泥(mud)とも呼ぶ:堆積岩では、それぞれ礫岩(breccia-conglomerate)−砂岩(sandstone)−シルト岩(siltstone)−粘土岩(claystone)のそれぞれの境界:シルト岩と粘土岩を合わせて泥岩(mudstone)とも呼ぶ〕が分類の境界値として用いられている。
●ふつうの堆積岩の例. 〔総合地質情報研究グループの『ベータ版』の『シームレス地質図サポートページ』の『岩石と地層の分類』から〕 堆積岩は、上記の『ふつうの堆積岩』として形成されるものが代表であり、砕屑岩(clastic rock)ともいう。これに火山噴出物が混じり、そして量的にも多ければ火山砕屑岩(略して火砕岩、pyroclastic rock)と呼ぶ。ほかに、化学的な沈殿物が主体である化学的沈殿岩(あるいは化学的堆積岩、chemical sedimentary rock)、および生物起源の生物岩(organic sedimentary rock)がある。 |
周藤・牛来(1997)による『地殻・マントル構成物質』(175-184p)から I.L.は灼熱減量(強熱減量)。(リンクはウィキペディア) |
都城・久城(1975)による『岩石学U』から |
炭酸塩岩(石灰岩) |
石灰岩の形成過程(模式図) 石灰石鉱業協会(HP/2011/5)による『石灰石鉱業の紹介』から |
吉澤石灰鉱業(株)(HP/2011/5)による『石灰石とは』から |
九州大学比較社会文化研究院狩野研究室(HP/2011/5)による『鳥巣式石灰岩』から |
小野(2003)による『青海町自然史博物館とマイコミ平の不思議』から |
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第2図 日本の石灰石鉱床(石灰石鉱業協会(1997):「石灰石の話」より). |
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〔牧 雄一郎・松本仁之(2000):石灰石鉱業の現状と課題.地質ニュース、547号、23-35.【見る→】から〕 石灰岩は世界中に広く分布するが、特に中国などに多い。 |
岩石の密度 |
Fig.2. Temporal variation of dry and wet bulk densities for the rocks of individual chronostratigraphic units. Ages are given according to the global geologic time scale of Harland et al.(1990) with minor modification for the Cenozoic (Kano et al., 1991). The mean density of a given rock unit is plotted at the middle of the corresponding range of age. Horizontal and vertical bars show a range of age and upper and lower two standard deviations of density. a: mudstone from normal sedimentary basins. b: sandstone from normal sedimentary basins. c: mydstone from accretionary complexes. d: sandstone from accretionary complexes. e: felsic volcanic rocks. f: mafic volcanic rocks. □; dry bulk density. ●: wet bulk density. |
Fig.1. Bulk rock densities for the geologic units in the Geological Map of Japan 1:1,000,000, 3rd Edition (Geological Survey of Japan, 1992). |
巖谷・鹿野(2005)による『日本列島を構成する地質体の岩石密度:岩石物性データベースPROCKに基づく見積もり』から |
岩石名の由来 |
【火成岩】
【変成岩】
【堆積岩】
歌代ほか(1978)による『地学の語源をさぐる』から(一部抜き出し)(リンクはウィキペディア) |