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最終更新日:2017年3月27日
サンゴ(Coral)は刺胞動物(Cnidaria)であるが、その細胞内に褐虫藻(Zooxanthella)が共生(Symbiosis)しており、その光合成(Photosynthesis)によって炭酸カルシウムの骨格(Exoskeleton of Calcium Carbonate)を形成する。造礁サンゴ(Reef-forming Coral)が作る地形がサンゴ(珊瑚)礁(Coral Reef)であるが、その生態系を指すことも多い。 サンゴ礁が大気中の二酸化炭素(Atmospheric Carbon Dioxide)を減少(Decrease)させているのか増加(Increase)させているのかの論争(Debate)がある。 地球史(History of the Earth)においては、地球誕生当初の膨大な大気中二酸化炭素が、主に炭酸カルシウム〔岩石名では石灰岩(Limestone)〕として固体の状態に変えられたことが認められており、それは光合成を行う様々な生物によると理解されている。 しかし、現在の地球環境問題(Global Environmental Issue)における温暖化(Global Warming)に関連した、大気中二酸化炭素とサンゴ礁との関係は簡単ではない。つまり、理論的(Theoretical)には減少も増加も説明可能なためである(海水中に溶存した炭酸成分量との関連も大きい−これは海水のpHに大きく影響を受ける)。この場合、海水(Seawater)の関与が重要であるが、そのpH(Decimal Co-logarithm of the Hydrogen Ion Activity in an Aqueous Solution)の変動がもたらす影響の予測は困難である。従って、実際にサンゴ礁の現場において、炭素の動態(Carbon Movement)を測定する(Measure)研究も行われている。その結果は、環境条件等によって影響を受けるが、相対的に減少させる働きの方が強いと言われている。 |
リンク |
珊瑚 |
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サンゴ(Coral)は動物であるが、ポリプ(Polyp)に共生する褐虫藻(Zooxanthella)が光合成(Photosynthesis)を行い、石灰質の骨格を形成する。 |
珊瑚礁を造る珊瑚、造礁珊瑚の表面は多数のポリプにおおわれています。ポリプには褐虫藻が共生していて珊瑚の成長を促進しています。褐虫藻が光合成によって作り出す有機物と酸素は珊瑚の成長を助け、珊瑚の排泄する窒素と二酸化炭素は褐虫藻の成長を助けているからです。造礁珊瑚は25度から29度の海水温の海域で生息していますが、海水温が30度を越すと死滅し、いわゆる珊瑚の白化が起こります。 〔国立科学博物館の『微小藻の世界』の『藻類のすみか』の『共生の藻』から〕 褐虫藻の大きさは10ミクロン(1/100ミリ)程度。表面積1平方センチあたり100〜300万個も共生している。 |
珊瑚礁 |
サンゴ礁の型と分布(数字は分布するサンゴの属数を示す) |
〔フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の中の『サンゴ礁』から〕 サンゴ礁(Coral reef)は造礁サンゴの群落によって作られた地形である。 |