|
最終更新日:2017年1月26日
地球化学図(Geochemical Map)とは、地表の基盤岩(Basement Rock、Bedrock)の化学組成(Chemical
Composition)を元素(Element)の種類毎に表示した地図(Map)である。河川堆積物(River Sediment、Stream
Sediment)の分析(Analysis)によって濃度(Concentration)を決定することが多いので、土壌(Soil)と基盤岩の混じった組成と考えた方がよい。化学組成ではない地図としては、基盤岩の岩石(Rock)の種類を示す地質図(Geologic Map、Geological Map)や、土壌だけを示した土壌図(Soil
Map)や、表層部を特に示した表層地質図(Superficial Geologic
Map)や、土地利用を表わした土地分類図(Land Classification
Map)などがあり、地球化学図はこれらと関連している。 近年は、環境問題(Environmental Issue)に関連して有害物質(Hazardous Substance、Toxic Substance)の起源(Origin、Source)や動態(Movement)を検討するために用いられることが多い。 さらに最近は、陸上(Terrestrial)だけでなく、海底(Seabed、Seafloor)の地球化学図も作成されている。 |
リンク |
国際的プロジェクト |
地球化学図の作成のための国際的取組は、1988-1992年のIGCP259プロジェクト(第1期)〔報告書(1995年):A global geochemical database for environmental and resource management〕、1992-1997年のIGCP360プロジェクト(第2期)、そして1997年からはIUGS(国際地質科学連合)/IAGC(国際地球化学宇宙化学協会)のワーキンググループ(第3期)を中心に行われてきている。また、欧州ではFOREGS(欧州地質調査所フォーラム)が国際的取組みの一環として同様の計画を行っている。これらの関連する情報は以下のサイトから入手できる。
関連する論文は以下の雑誌に多い。
|
地球化学データベース |
日本の地球化学図 |
岩石の分布面積 |
その他 |
地球化学図 |
Fig. 3.1. Elemental distribution maps of Shikoku for T-Fe2O3, TiO2, V, Sc, CaO and MnO. Boundaries of the geologic zones in this study are shown with broken lines. Distribution of rocks is from the Geological Survey of Japan (1992, 2003). Mikoshiba et al.(2011)による『Geochemical mapping in Shikoku, southwest Japan』から |
試料の詳細情報 試料の詳細情報 AIST地質調査総合センターによる日本の地球化学図 海の地球化学図 有害元素を含む全国元素分布の『試料の詳細情報』から |
地質調査総合センター(2009)による『地質情報展 2009 おかやま「ワクワク・発見瀬戸の大地」/展示ポスター』から |
〔AIST地質調査総合センターによる『地球科学データベース』の中の『有害元素を含む全国元素分布(地球化学図)データベース』から〕 |
図 2 中国地方におけるK2O, CaO, As, Sb の地球化学図. Fig. 2 Geochemical map of K2O, As and Sb in Chugoku district. 〔今井 登氏による地球化学図による元素解析から(地学雑誌、110(3)、454-458、2001)〕 |
土壌地球化学図 |
岩石の分布面積 |
村田・鹿野(1995)による〔『「100万分の1日本地質図第3版CD-ROM版」から求めた日本列島を構成する岩石の分布面積』(26、28p)から〕【見る→】 |