3.4 分析方法
番号 |
用語 |
定義 |
対応英語(参考) |
3301 |
アクチバブルト
レーサ法 |
物質の挙動を調べるため,物質にはあまり存在しないで,物質とほぼ類似する挙動をし,かつ,放射化しやすい非放射性の元素又は化合物をトレーサーとして物質に添加し,その後,回収,放射化分析を行い,元素分析する方法。 |
activable tracer method |
3302 |
イオンクロマト
グラフィー, IC |
電解質溶液中のイオン種成分の分離分析法。溶離液を移動相として,イオン交換体などを固定相とした分離カラム内で試料溶液中のイオン種成分を展開溶離させ,電気伝導度検出器,電気化学検出器,分光光度検出器又は蛍光検出器で測定する分析方法。 |
ion chromatography; IC |
3303 |
インライン分析 |
化学プラントなどの測定対象設備又は流路の試料中にプロセス分析計を直接設置し,分析・記録・伝送などを行う連続分析。 |
in-line analysis |
3304 |
液体クロマトグ
ラフィー, LC |
移動相として液体を用いるクロマトグラフィー。 |
liquid
chromatography; LC |
3305 |
X線マイクロア
ナリシス, XMA |
試料面に照射した電子ビームによって発生する特性 X 線分光によって,微小領域の組成を分析する方法。 |
X-ray micro analysis; XMA |
3306 |
温度滴定法 |
温度の変化を追跡して終点(番号 4327)を検知する滴定方法。 |
thermometric titration |
3307 |
オンライン分析 |
化学プラントなどの測定対象設備や流路から分析試料の一部を採取して分析装置に送り込み,分析・記録・伝送などを行う連続分析。 |
on-line analysis |
3308 |
カールフィッシ
ャー滴定法 |
カールフィッシャー試薬(よう素,二酸化硫黄及び塩基をメタノールなどに溶かしたもの。)を用いて水分を定量する滴定方法。 |
Karl Fischer titration
method |
3309 |
開管試験法 |
両端の開いたほうけい酸ガラス管に試料(固体)を入れて加熱し,試料が酸化によって変化するときの状態を観察して成分を知る試験方法。 |
- |
3310 |
回収試験 |
回収の度合いをはかる試験方法。 |
recovery test |
3311 |
化学発光法 |
化学反応で放出されたエネルギーによって励起された化学種(番号 1009)が,低いエネルギー準位に遷移するとき放出する二次光を利用する分析方法。 |
chemiluminescence
method |
3312 |
化学分析 |
物質の化学種(番号 1009)を明らかにするための,又はそれを定量するための操作及び技術。
注記 化学種を認知するもので,化学的方法,物理的方法などを問わない。 |
chemical analysis |
3313 |
核磁気共鳴分光
分析法,NMR |
核磁気共鳴現象を利用して分子の化学組成及び隣接する原子間の距離の解析などを行う分析方法。 |
nuclear magnetic
resonance spectroscopy; NMR |
3314 |
乾式分析法 |
乾式反応を利用する化学分析。溶液試薬を一切用いないか,用いるにしても補助的又は二次的な目的にしか用いない。 |
dry analysis |
3315 |
間接滴定法 |
分析種(番号 1084)を直接的に“滴定”しないで,間接的に“滴定”する方法。 |
indirect titration |
3316 |
官能基分析 |
官能基を対象として行う分析。 |
functional group nalysis |
3317 |
官能評価分析 |
官能特性を人の感覚器官によって調べる行為の総称。 |
sensory analysis |
3318 |
ガスクロマトグ
ラフィー, GC |
移動相として気体を用いるクロマトグラフィー。 |
gas chromatography; GC |
3319 |
ガス重量分析法 |
試料を直接加熱するか又は試料に試薬を反応させ,試料中の分析種を気体として分離し,分離した気体を吸収剤に吸収させて,その質量の増加をはかり,定量する方法。 |
- |
3320 |
ガス分析 |
気体物質を対象として取り扱う化学分析。 |
gas analysis |
3321 |
機器分析 |
機器を用いる化学分析。 |
instrumental analysis |
3322 |
機器放射化分析法 |
放射化分析法のうち,放射化した試料に化学操作を加えないで直接 γ 線スペクトロメトリーを適用して分析する方法。 |
instrumental activation
analysis |
3323 |
器差試験 |
機器の構造に関わる技術上の基準に適合するかどうかを求める試験。 |
instrumental error test |
3324 |
基準分析法,一次標準測定法 |
対象とする特性値が測定の基本単位によって直接的に測定されるか,物理的又は化学的理論によって標準物質を用いないで間接的に関連付けられる分析方法。国際度量衡委員会の質量諮問委員会では,一次標準測定法という。
なお,基準分析法には,同位体希釈分析法(番号 3384),電量分析法,重量法,滴定法及び凝固点降下法がある。 |
definitive method;
primary method |
3325 |
キャラクタリゼーション |
試料に含まれる化学種(番号 1009)の濃度,分布状態を知るための分析を行って,試料の特性を明らかにする作業。 |
characterization |
3326 |
吸光光度分析法 |
波長約 200 nm-2 500 nm の特定の波長における光の吸収を測定して定性・定量を行う方法。 |
molecular absorption
spectrometrry |
3327 |
局所分析 |
試料の微視的部分の組成を求め,試料内の成分濃度の分布又は存在状態を知るために行う化学分析。 |
local analysis |
3328 |
キレート滴定法 |
キレート生成反応を利用する滴定方法。 |
chelatometric titration |
3329 |
逆滴定法 |
試料溶液に過剰量の標準液(番号 6018)を一定量加え,反応せずに残った標準液の量を他の種類の標準液を用いて滴定し,分析種(番号
1084)の量を求める滴定方法。 |
back titration |
3330 |
凝固点降下法 |
純粋な物質に試料を加えたときの凝固点が試料の物質量濃度に比例して降下する現象を利用して,試料の分子量などを測定する方法。
注記 基準分析法(一次標準測定法)の一つで,物質の純度測定法としても重要である。 |
cryoscopic method; depression of freezing
point method |
3331 |
クロマトグラフィー |
複数の分析種が移動相及び固定相の 2 相間でそれぞれ分布する度合いに違いがある場合,一方の相(移動相)を移動させてこれらの成分を分離する方法。
注記 固定相に相当する相を移動相に向流に移動させる方式もある。 |
chromatography |
3332 |
蛍光 X 線分析法 |
蛍光 X 線を測定し,物質の定性・定量を行う方法。エネルギー分散方式,波長分散方式などがある。 |
X- ray fluorescent
analysis; XRF |
3333 |
蛍光分光分析法 |
蛍光スペクトル又は励起スペクトルを測定し,物質の定性・定量を行う方法。 |
fluorescence
spectrometry |
3334 |
ケモメトリックス |
数学的手法又は統計的手法を適用して,最適実験計画の立案・選択を行い,化学的データから得られる化学情報量を最大化することを目的とした化学の一分野。 |
chemometrics |
3335 |
ケルダール法 |
窒素定量方法の一つ。試料に濃硫酸,硫酸カリウム及び分解促進剤を加えて加熱分解し,試料中の窒素を硫酸アンモニウムに変換し,これに強アルカリを加え蒸留し,遊離したアンモニアを捕集した後,定量する分析方法。 |
Kjeldahl method |
3336 |
ゲルベル法 |
乳類の脂質定量方法の一つ。ゲルベル乳脂計を用いて,試料乳に濃硫酸を添加してたんぱく質を溶解した後,加熱し,乳脂計の目盛管に移し,遠心分離器を用いて脂肪を分離させ,これを目視によって計測して,脂質を定量する分析方法。 |
Gerber method |
3337 |
原子吸光[分光]分析法 |
試料中に含まれる分析対象元素を,フレーム(炎),電気加熱,又は化学反応によって原子化し,その原子蒸気層の吸光度(番号
4313)を測定することによって分析対象元素の濃度を求める方法。 |
atomic absorption
spectrometry |
3338 |
原子スペクトル分析法 |
原子スペクトルを測定して元素の定性・定量を行う方法。 |
analytical atomic
spectrometry |
3339 |
元素分析 |
試料物質が含有成分元素の検出又は定量を目的とした分析。 |
elemental analysis |
3340 |
高速液体クロマトグラフィー, HPLC |
液体の移動相をポンプなどによって加圧してカラムを通過させ,試料成分を固定相と移動相との相互作用(吸着,分配,イオン交換,サイズ排除など)の差を利用して高性能に分離して検出する方法。 |
high performance liquid
chromatography; HPLC |
3341 |
酵素免疫測定法,
ELISA |
特定の物質に反応する抗体の特性と標識した酵素とを組み合わせることによって,分析種の濃度を測定する方法。 |
enzyme-linked
immunosorbent assay;
ELISA |
3342 |
公定分析法 |
国又は公共的組織などによって定められた化学分析・試験方法。 |
official method of analysis |
3343 |
光度滴定法 |
試料溶液の吸光度(番号 4313)の変化を追跡して終点を検知する滴定方法。通常,指示薬を加え,その吸光度変化を測定する。 |
photometric titration |
3344 |
コロイド滴定法 |
水溶液中で正又は負の電荷をもつコロイドに反対電荷をもつコロイドを加え,このとき生じる電荷の中和反応の化学量論的な関係を利用する滴定方法。 |
colloidal titration |
3345 |
錯滴定法 |
錯体の生成・分解反応を利用する滴定方法。 |
compleximetry;
complexometric titration |
3346 |
差数法 |
試料中の分析種(番号 1084)以外の成分の含有率を求め,100から差し引いた値をもって分析種の含有率を表す方法。差引き法ともいう。 |
by-difference method |
3347 |
酸塩基滴定法 |
酸塩基反応を利用する滴定方法。 |
acid-base titration |
3348 |
酸化還元滴定法 |
酸化還元反応を利用する滴定方法。 |
oxidation-reduction
titration; redox titration |
3349 |
参照分析法 |
基準分析法に基づいて値付けされた特性値をもつ標準物質を使う分析法,又は基準分析法よりも精確さは劣るがより容易に値付けのできる分析方法。 |
reference method of
analysis |
3350 |
試金 (しきん) |
灰吹法によって鉱物又は合金中の貴金属を定量する方法。 |
fire assay |
3351 |
湿式分析法 |
溶液中の反応によって行う化学分析方法。 |
wet analysis |
3352 |
質量分析, MS |
イオンを一定速度に加速して,電場及び磁場,又は 4 個の電極から構成した四重極場に導き,飛跡を曲げることによって質量スペクトルを求め,存在イオン種の定性及び定量を行う分析方法。 |
mass spectrometric
analysis; mass spectrometry; MS |
3353 |
主成分分析 |
a) 主成分だけについて行う化学分析。
b) 統計的手法において,ある現象を成立させている要因間に相関関係があるとき,相関の高い指標群を総合して主成分を定める分析。 |
major constituent
analysis; principal component analysis |
3354 |
自動分析法 |
試料の特性の測定を自動的に行う方法。
注記 測定のための前処理(番号 1091)及び濃度計算を自動的に行うこともある。通常,試験室試料の採取・調製は含まない。項目は多項目又は可変のことが多い。 |
automated analysis |
3355 |
重量分析 |
定量しようとする成分を一定の組成の純物質として分離し,その質量又は残分の質量から分析種(番号
1084)の量を求める定量分析。 |
gravimetric analysis |
3356 |
状態分析 |
試料の含有元素組成以外の化学情報(例えば,化合物の形態,分布,結晶系など)を,得るための分析。 |
analysis of state |
3357 |
蒸留試験 |
蒸留を行って,物質の純度又は組成を調べる試験。 |
distillation test |
3358 |
常量分析 |
0.1 g-数 g ぐらいの試料を用いて行う化学分析。 |
macro analysis |
3359 |
スペシエーション,化学種別分析 |
分析種(番号 1084)が異なる複数の化学形態をとって試料中に存在している場合,それぞれの種別に定量する分析。 |
speciation |
3360 |
生[物]化学分析 |
生物化学に関連した化学分析。 |
biochemical analysis |
3361 |
赤外分光分析法 |
赤外吸収スペクトルを測定して定性・定量を行う分析方法。 |
infrared spectrometry |
3362 |
セミミクロ分析 |
10 mg-100 mg ぐらいの試料を用いて行う化学分析。 |
semimicro analysis |
3363 |
全分析 |
試料の全成分を定量する化学分析。有機元素分析及び与えられた表に記載された成分に限定して行う臨床化学分析などは,全分析とはいわない。 |
total analysis |
3364 |
濁度滴定法 |
終点(番号 4327)の検知に濁りを利用する滴定方法。 |
turbidimetric
titration |
3365 |
置換滴定法 |
置換反応を利用する滴定方法。キレート滴定においては,金属イオン M に対してキレート化合物 M'
Y を加え,置換反応によって生じる M'を Y の標準液(番号 6018)を用いて滴定する。 |
displacement titration |
3366 |
中和滴定法 |
酸とアルカリとの中和反応による滴定方法。
注記 酸を用いた滴定は酸滴定(acidimetry),アルカリを用いた滴定はアルカリ滴定(alkalimetry)という。 |
neutralization titration |
3367 |
超微量成分分析 |
ピコグラム(pg)レベル以下の絶対量の成分を対象とする化学分析。試料量の大きさは問わない。 |
ultratrace analysis |
3368 |
超微量分析 |
約 1 mg 以下の試料を用いて行う化学分析。 |
ultramicro analysis |
3369 |
沈殿重量分析法 |
試料溶液中の分析種(番号 1084)を沈殿として分離し,その沈殿の質量をはかって定量する方法。 |
precipitation gravimetric analysis |
3370 |
沈殿滴定法 |
沈殿の生成又は消滅を利用する滴定方法。 |
precipitation titration |
3371 |
滴定法 |
試料溶液に含まれている分析種に対し,これと反応する試薬(滴定剤という。)として,濃度既知の標準液(番号
6018)を用いるか又は滴定剤を電気化学的に発生させて,化学量論的な反応終点(番号 4327)までに要した標準液の量又は電気量から分析種を定量する方法。 |
titrimetry |
3372 |
点滴分析 |
主として滴板上において 1 滴ぐらいの試料溶液によって行う化学分析。 |
spot analysis |
3373 |
デュマ法 (窒素分析の) |
有機化合物中の窒素定量方法の一つ。試料を酸化物などと混合して燃焼させ,発生した窒素酸化物を還元銅によって還元し,得られた窒素ガスを定量する方法。 |
Dumas' method |
3374 |
電位差滴定法 |
当量点近傍での電位差変化,又は当量点での電位差値から終点(番号 4327)を決定する滴定方法。 |
potentiometric titration |
3375 |
電解重量分析法 |
試料溶液中の分析種を電解によって電極上に析出分離し,その質量をはかって定量する方法。 |
electrogravimetric
analysis; electrogravimetry;
electrolytic gravimetry |
3376 |
電気化学分析 |
物質の電気化学的性質を直接的又は間接的に利用して行う分析方法。 |
electrochemical analysis |
3377 |
電気伝導率測定法,コンダクトメトリー |
少なくとも一対の電極を含むセルを用い,約 100 kHz 以下の交流電圧を印加し,溶液の電気伝導率を測定する分析方法。 |
electrical conductivity
mesurering method;
conductometry |
3378 |
電子スピン共鳴分光法, ESR |
電子スピン共鳴現象を利用して得られたスペクトルから物質の電子の構造解析などを行う分析方法。 |
electron spinresonance
spectroscopy, ESR |
3379 |
電子線マイクロアナリシス, EPMA |
試料面に照射した電子ビームによって発生する特性 X 線分光によって,微小領域の組成を分析する方法。
注記 1990 年頃までは X 線マイクロアナリシス(XMA)とも称していた。 |
electron probe
microanalysis; EPMA |
3380 |
電磁気分析 |
X 線,電子線,イオンビーム,電場,磁場などの電磁気的性質を分析種(番号 1084)に作用させて,分子,原子などに関する情報を得る分析。 |
electromagnetic method of analysis |
3381 |
電流滴定法 |
加電圧又は電極電位を規制し,当量点近傍での急激な電流変化又は当量点における電流値から終点を決定する滴定方法。 |
amperometric titration |
3382 |
電量滴定法 |
定電流電解によって試薬を発生させて反応を行わせ,終点までに要した電気量から定量する分析方法。 |
coulometric titration |
3383 |
当量点(滴定の) |
滴定において,試料溶液に含まれている分析種(番号 1084)に対し,これと反応する試薬(滴定剤という。)を分析種の全量と定量的に反応するのに必要な量だけ加えた点。 |
equivalence point |
3384 |
同位体希釈分析法 |
試料中の分析種を定量する場合に,同位体比の異なる当該分析種の一定量を加えて(分析種を化学分離した後),その同位体比を測定する方法。 |
isotope dilution method |
3385 |
同位体[比]分析 |
試料中の元素を構成する同位体(番号 1067)の存在量の比率を知るために行う分析。 |
isotopic analysis |
3386 |
流れ分析 |
流れの中で試料と試薬とを反応させた成分を連続的に検出,定量する分析方法。 |
flow analysis |
3387 |
熱重量分析 |
試料物質の質量を,調節された速度で加熱又は冷却させる環境の中で,時間又は温度の関数として測定する方法。 |
thermogravimetry |
3388 |
熱分析 |
物質の温度を調節されたプログラムに従って変化させながら,その物質(及び/又はその反応生成物)のある物理的性質を温度の関数として測定する一群の技法。 |
thermal analysis |
3389 |
灰吹法(はいふきほ
う) (試金の) |
金,銀などを鉛を用いて合金とし,それを灰吹皿に載せて炉に入れ,強熱し,金,銀などに分離した後,それぞれの質量をはかる方法。 |
cupellation |
3390 |
発光分光分析法 |
電気的,熱的など各種の方法によって試料を励起し,基底状態に戻る際に放射される原子スペクトルを分光器又は分光光度計で観測する定性・定量分析の総称。スパーク放電,グロー放電,レーザーなどを励起源とする。 |
atomic emission
spectrometry |
3391 |
半定量分析 |
量的概念を加味して行う定性分析。 |
semi quantitative analysis |
3392 |
バッチ分析 |
試料をビーカーなどの容器に採取して,非連続的に操作を行う分析。 |
batch analysis |
3393 |
パターン分析 |
ある範囲の空間的又は時間的な量の広がり,分布などから情報を得る手法。 |
pattern analysis |
3394 |
光音響分光法,PAS |
断続的な照射光を吸収した試料が熱膨張を起こし,その内部に発生させる照射光と同期した疎密波を音響として検出することによってスペクトルを得る分光法。 |
photoacoustic
spectrometry; PAS |
3395 |
光分析 |
光の放射,吸収,散乱などを利用する化学分析法の総称。 |
photometric analysis;
photometry |
3396 |
比色分析 |
試料物質又は試料物質に適切な試薬を加えて発色させたものについて透過光又は反射光を測定し,色調,色の濃さなどを標準色板,標準色溶液などと比較することによって行う定性又は定量分析。 |
colorimetric analysis |
3397 |
非水溶媒滴定法 |
溶媒に水以外のものを用いる滴定方法。
注記 誤解のない場合は,非水滴定としてもよい。 |
nonaqueous titration |
3398 |
比濁分析, 比濁法 |
微小粒子を含む試料溶液について,透過光強度から吸光度(番号 4313)を測定する方法,又は入射光と直交する方向への散乱光強度を測定することによって,試料溶液中の微小粒子の濃度を求める方法。 |
turbidimetry |
3399 |
微小分析,マイクロプローブ分析 |
バルク試料の微小な領域[例えば,マイクロメートル(μm)径の面積]又は微小な体積部分について化学的又は物理的な情報を得る分析。 |
microprobe analysis |
3400 |
微生物学的定量法 |
微生物の増殖度又は阻害度を利用して行う成分の定量方法。 |
microbiological
determination;
microbioassay |
3401 |
微生物検査 |
試料中に含まれる細菌,真菌,ウイルスなどの種類,存在量などを明らかにする検査。 |
microbiological
examination |
3402 |
微量成分分析, こん跡[量]分析 |
ナノグラム(ng)からマイクログラム(μg)レベルの絶対量の成分を対象とする化学分析。試料量の大きさは問わない。 |
trace analysis |
3403 |
微量分析 |
1 mg-10 mg ぐらいの試料を用いて行う化学分析。 |
microanalysis |
3404 |
沸点上昇法 |
純粋な溶媒に不揮発性の試料を加えたときの溶液の沸点上昇の割合が,試料の物質量濃度に比例する現象を利用して,試料の分子量などを測定する方法。 |
ebullioscopy;
ebullioscopic method |
3405 |
フローインジェクション分析, FIA |
細管内の試薬又は試料の流れの中にそれぞれ試料又は試薬溶液を導入し,反応操作などを行った後,下流に設けた検出部によって分析種(番号
1084)を検出して定量する分析方法。 |
flow injection analysis;
FIA |
3406 |
分離分析 |
複数の成分を含む試料について,各成分に分離した後,それぞれの成分に関して確認反応又は定量を行う分析の総称 |
separation analysis |
3407 |
プロセス分析 |
化学プラントなどの工程管理又は制御のために行う分析。 |
process analysis |
3408 |
閉管試験法 |
一端を閉じたほうけい酸ガラス管に試料を入れて加熱し,空気の流通が不十分な状態で起こる変化を観察して成分を知る試験方法。 |
- |
3409 |
放射化学分析 |
物質中に含まれる放射性核種を放射能測定によって定性又は定量する分析方法。
注記 広い意味で放射化分析法も含まれる。 |
radiochemical analysis |
3410 |
放射化学放射化分析法 |
放射化分析法のうち,放射化した試料に放射化学的分離操作を行い,測定対象核種を選択的に分離・濃縮した後,その放射能を測定して行う分析方法。 |
radiochemical activation
analysis |
3411 |
放射化分析法 |
a) 試料に中性子,荷電粒子(陽子,重陽子,3He2+,4He2+,重イオン),光子などを照射して試料に含まれている原子(安定な核種)と原子核反応を起こさせ,生成した放射性核種の放射能を測定して元素分析する方法。
b) 放射化学放射化分析法と機器放射化分析法とを統合した用語。 |
activation analysis |
3412 |
放射分析 |
元素分析を行うため,放射性核種を指示薬として用い,その放射能測定から物質中の元素を定量する方法。 |
radiometric analysis |
3413 |
ボルタンメトリー |
微小電極を用いた電解によって得たボルタモグラムを解析して行う分析方法。 |
voltammetry |
3414 |
ポーラログラフィー |
水銀などの滴下電極を作用電極として用いる電解において,作用電極の電位と電流との関係を測定する分析方法。ボルタンメトリーの一種。 |
polarography |
3415 |
マイクロプローブ分析 |
バルク試料の微小な領域[例えば,マイクロメートル(μm)径の面積]又は微小な体積部分について化学的又は物理的な情報を得る分析。微小分析に同じ。 |
microprobe analysis |
3416 |
誘導結合プラズマ質量分析法, ICP/MS |
試料に含まれる分析種(番号 1084)を誘導結合プラズマによってイオン化し,生成したイオンを質量分析計に導入し,対象元素の質量/電荷数(m/z)におけるイオンの個数を測定することによって元素又は同位体(番号
1067)を分析する方法。 |
inductively coupled
plasma (ICP) mass
spectrometry; ICP/MS |
3417 |
誘導結合プラズマ発光分光分析法,
ICP/AES,ICP/OES |
工業用周波数の高周波を用いて,コイルによる電磁誘導によって発生する磁場でガスを電離させて得られる高温のプラズマを光源とした発光分光分析法。 |
inductively coupled
plasma (ICP) atomic
emission spectrometry;
ICP/AES; inductively coupled plasma (ICP) optical emission spectrometry;
ICP/OES |
3418 |
よう素滴定法 |
よう素の酸化作用又はよう化物イオンの還元作用を利用する滴定方法。 |
iodimetry; iodometry |
3419 |
容量分析 |
滴定操作によって,分析種(番号 1084)と定量的に反応する標準液(番号 6018)の体積を求め,その値から分析種を定量する化学分析。 |
volumetric analysis |
3420 |
ラマン分光法 |
a) ラマン散乱を分光することによって,目的物質の遷移(主に分子振動準位間の遷移)を観測する手法。
b) ラマン散乱の分光で得られる情報と同等の情報(選択律は異なる場合がある。)を得ることが可能なハイパーラマン分光法,コヒーレント反ストークスラマン分光法,逆ラマン分光法,誘導ラマン分光法などの非線形分光法。 |
Raman spectroscopy |
3421 |
レーゼ・ゴットリーブ法 |
乳類及び乳製品の脂質定量方法の一つ。脂肪球の保護膜をアンモニアによって破壊・分散させ,遊離した脂肪をエタノール溶液とした後,ジエチルエーテルと石油エーテルとの混液を用いて抽出し,溶媒を蒸発除去して乾燥後,質量をはかって脂質の量を求める方法。 |
Roese-Gottlieb method |
3422 |
連続分析法 |
分析装置に試料を自動的に導入するか,又は検出端を試料の流れの中に挿入することによって,試料の濃度などを自動,かつ,連続的に測定する方法。
注記 測定が完全に連続でなくても,一定時間ごとに自動採取・測定が行われるものは,間欠連続として連続分析に含まれる。通常,測定は一定の項目に限定していることが多い。 |
continuous analysis |