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最終更新日:2017年3月11日
必ずしも有害物質(Toxic Substance、Harmful Substance)ではなく、むしろ必要な物質である場合が多いが、環境に過剰に存在する場合に人およびその活動に害を与えることが多い物質を、ここでは環境負荷物質(Environmental Load Substance)と呼び、その関連情報を集めている。 現在は、発生している(あるいは発生することが危惧される)環境問題(Environmental Problem)の原因物質としての、そのような物質の排出源(ソース、Source)とその量の定量的把握、ならびにその後の移動(フロー、Flow)経路(Route)と移動量(フラックス、Flux)(速度)の解明、のような研究が広く行われている。 |
面源負荷 |
(財)河川環境管理財団(編)(2002)による〔『流域マネジメント−新しい戦略のために』(106p)から〕【見る→】 |
負荷の種類 |
図 1.5 湖沼水質に影響を与える負荷 外部負荷:流入河川および残流域から湖沼等に流入する負荷。 〔平成18年3月、国土交通省河川局/都市・地域整備局下水道部/農林水産省農村振興局/林野庁森林整備部/環境省水・大気環境局による『湖沼水質のための流域対策の基本的考え方〜非特定汚染源からの負荷対策〜』から〕 |
日本の負荷量 |
図2-1 水域群別水質の推移(BOD又はCOD年間平均値) 河川はBOD、湖沼と海域はCOD。 |
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図6-1 湖沼における全窒素の類型別の濃度推移 |
図6-2 湖沼における全燐の類型別の濃度推移 |
図10-1 海域における全窒素の類型別の濃度推移 |
図10-2 海域における全燐の類型別の濃度推移 |
環境省 水・大気環境局(2014/12)による『平成25年度公共用水域水質測定結果』から |
図2-1 水域群別水質の推移(BOD又はCOD年間平均値) 注:河川はBOD、湖沼・海域はCODである。 |
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図6-1 湖沼における全窒素の類型別の濃度推移 |
図6-2 湖沼における全燐の類型別の濃度推移 |
図10-1 海域における全窒素の類型別濃度推移 |
図10-2 海域における全燐の類型別濃度推移 |
〔環境省の『水・土壌・地盤環境の保全』の『水環境関係』の中の『公共用水域の水質測定結果』から〕 |
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BOD及びCODにおける環境基準の達成状況は、公共用水域が通常の状態(河川にあっては低水流量以上の流量)にあるときの測定値によって判断することとなっている。しかし、低水流量時の水質の把握が非常に困難であるため、BOD及びCODについては測定された年度のデータのうち、75%以上のデータが基準値を達成することをもって評価することとしたものである。例えば、月一回の測定の場合、日平均値を水質の良いものから12個並べたとき、水質の良い方から9番目が75%値となる。この値が基準値に適合することをもって、当該測定地点において環境基準を達成しているとみなすこととされている。 | |
〔(財)河川環境管理財団による河川環境情報ステーションの『河川アーカイブ』の『出版物』の中の『全国一級河川の水質現況』の『平成16年』から〕 |
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出典)発生負荷量:発生負荷量管理等調査(環境省)、水質濃度:広域総合水質調査(環境省)及び公共用水域水質測定結果(環境省)。 備考)補正CODとは、各指定水域のCODから、昭和56〜58年度の期間平均濃度を基準とする太平洋沿岸における平均CODの変化分を差し引いた値。 |
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図28 水域面積あたりの発生負荷量と窒素濃度の推移 出典)発生負荷量:発生負荷量管理等調査(環境省)、水質濃度:広域総合水質調査(環境省) |
出典)発生負荷量:発生負荷量管理等調査(環境省)、水質濃度:広域総合水質調査(環境省) |
〔環境省の『水・土壌・地盤環境の保全』の『閉鎖性海域対策関係』の中の『水質総量規制』から〕 |
〔環境省の『水・土壌・地盤環境の保全』の『地下水・地盤対策関係』の『地下水汚染対策』の中の『硝酸性窒素による地下水汚染対策事例集』から〕 |
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図-2 三春ダム貯水池と全国の湖沼の水質比較 |
〔大矢 暁氏による『しのび寄る窒素汚染の脅威−三春ダムにおける調査研究から』から〕 |
図5 瀬戸内海(大阪湾を除く)における汚濁負荷量の内訳(平成11年度) 〔環境省の『水・土壌・地盤環境の保全』の『閉鎖性海域対策関係』の中の『水質総量規制』から〕 |
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〔井上隆信氏によるスライド『農耕地からの農薬・栄養塩の流出量評価』から〕 |
ヨーロッパの負荷量 |
Map 1 Source apportionment of nitrogen load in selected regions and catchments |
Map 2 Source apportionment of phosphorus load in selected regions and catchments |
〔European Environment Agency (2005): Source apportionment of nitrogen and phosphorus inputs into the aquatic environment. EEA Report, No.7, 48p.から〕 |
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●水系への窒素とリン負荷量に占める農業の割合 水系(河川,湖沼,海,地下水)への窒素の負荷量は,農業とバックグラウンドを合わせた非特定汚染源の割合が60%を超えている。特に水系への窒素の総負荷量が年間7 kg/ha以上の国では,農業だけで60%以上を占めている(表1)。 他方,リンでは下水処理場や工場などの特定汚染源の割合が窒素の場合よりも高く,負荷総量に占める農業の割合が窒素よりも低くなっている(表2)。特にベルギーでは下水の三次処理を行っているケースが少ないため,特定汚染源の寄与割合が高い。今後,特定汚染源の割合がさらに低下してゆくと,相対的に農業の割合が高まると考えられる。 |
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〔(社)農山漁村文化協会「ルーラル電子図書館」事務局によるルーラル電子図書館の『「農業技術」コーナー』の『西尾道徳「環境保全型農業レポート」』の中の『No.48 EUでは農業が水質汚染の主因』(06/07/12)から〕 |