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最終更新日:2018年1月8日
農薬(Agrichemical)は、農業生産物の収穫量を上げる目的で、その効率化のために用いられるが、人工的な有機化合物から主に製造される薬剤(Chemical)である。収穫後の(Post-harvest)保存の目的にも使われる。 具体的には、殺虫剤(Pesticide)・除草剤(Herbicide)や殺菌剤(Fungicide)・防黴剤(ぼうばいざい、Fungicide、Antifungal Agent)などが代表的な農薬である。 農薬の使用には注意が必要であり、その環境に対する影響の悲惨さが、例えばレイチェル・カーソン(Rachel Carson)による『沈黙の春(Silent Spring)』などに描かれている。環境ホルモン(Endocrine Disruptor、Hormonally Active Agent)と呼ばれる化学物質を多く含む場合がある。 ここでは、農作物に必要な必須の栄養である肥料〔Fertilizer:主に窒素(Nitrogen)・リン(Phosphorus)・カリウム(Potassium)〕についての情報も集めている。肥料についても環境への影響が懸念される問題が知られている。例えば、湖沼や沿岸海域などにおける富栄養化(Eutrophication)問題である。 |
リンク |
全般 | 農薬 | 肥料 | その他 |
リンク| 組織・機関| |
農薬による健康被害| 農薬データベース| 農薬取締法| 農薬登録保留基準| |
肥料| 施肥基準| 肥料取締法| 堆肥| 家畜排泄物| 肥料価格| |
ハーバー・ボッシュ法| 有機農業| 飼料| その他 |
【農薬散布】〔農薬のドリフト(漂流飛散、drift)には、農薬散布時のスプレードリフト(一次液滴と二次液滴)と農薬散布後のベーパードリフトがある。〕
【肥料価格】(肥料年度は毎年7月1日から翌年6月 30日まで)
農薬 |
図5 農薬登録のしくみ (独)農林水産消費安全技術センター(FAMIC)(HP/2013/8)による『農薬の登録制度』から |
農林水産省(HP/2011/9)による『農薬の生産・出荷量の推移(平成元〜21農薬年度)』から 日本の農薬年度は10月から。ただし、終わる月の年で表わす。つまり、2011農薬年度は2010年10月〜2011年9月となる。 |
農薬の出荷・生産量 農林水産省(HP/2011/9)による『資料』から |
図1 農薬の生産金額の推移(農薬概説2009より) 図2 農薬の用途別生産金額の推移(農薬概説2009より) 農薬工業会(HP/2011/9)による『農薬の科学』から 『統計データ』も参照。 |
(1)農薬とは
農林水産省による『農薬コーナー』の『農薬の基礎知識』に加筆〔※リンクはフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』。〕 |
本川(2009)による『主要国の農薬使用量推移』から 1ヘクタール(ha)=100アール(a:10m×10m)=10,000m2=0.01km2≒1.0083町≒100.833畝(せ)≒3025坪【リンクはウィキペディア】 |
殺虫剤 |
ウィキペディア(HP/2011/9)による『殺虫剤の一覧』から PCOは建物衛生害虫駆除、TCOはシロアリ駆除。 |
肥料 |
図 1-1-10 肥料原料の輸入相手国別内訳 (平成 26(2014)年) 資料:財務省「貿易統計」 農林水産省(2015/5)による『平成26年度 食料・農業・農村白書』の『第1部食料・農業・農村の動向』の『第1章食料の安定供給の確保に向けた取組』の『第1節世界の食料需給と食料安全保障の確立に向けた取組』から |
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タキイ種苗(株)(HP/2013/9)による野菜前線の『施肥の基本的な考え方』から |
図4.肥料の分類とリン酸質肥料の種類 |
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図3.リン酸肥料の製造法 |
図5.国別リン酸肥料の消費量の比較(2008年) |
リンの農業利用 http://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9008/9008_tokushu_5.pdf 橋本光史氏による。2012年、4p。 『創立90周年記念特別企画(生物工学会) 特集−バイオ技術10年の軌跡−「いのちの元素」リンの資源問題をめぐって』の中の論文。 |
日本肥料アンモニア協会による『肥料の分類』に加筆〔※リンクはフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』。〕 |
肥料取締制度においては、肥料とは次のように定義されています。 (独)農林水産消費安全技術センターによる『肥料の分類』から |
1で述べた目的を効率的に達成するため、肥料取締制度では、2で定義した肥料を、特殊肥料と普通肥料の2つに分類しています。 (独)農林水産消費安全技術センターによる『肥料の分類−特殊肥料と普通肥料−』から |
主要化学肥料の製造工程
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肥料原料の国別輸入量・輸入価格(りん鉱石、塩化加里)
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(参考) 肥料原料の輸入相手国 |
(参考) りん酸、加里原料等の流通経路(概念図) |
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国内における化学肥料の需給動向
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肥料原料の産出量・埋蔵量(りん鉱石、塩化加里)
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農林水産省による『肥料原料の安定確保に関する論点整理 参考資料』(2010/2)から |
世界の肥料の消費量の動向 世界の肥料の消費量は、人口の増加等に伴い、年々増加。我が国の肥料消費量が、世界全体の消費量に占める割合は1%以下。 |
肥料・肥料原料等の商社別輸入割合(平成19肥料年度) 資料:肥料輸出入協議会年鑑(2008年度版) |
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農林水産省(2009/8)による『肥料及び肥料原料をめぐる事情』から |
肥料が作物に吸収されるまでの経路 |
※施肥の効果に影響を与える要因 |
注)一般に畑状態では、アンモニア性窒素が速やかに硝酸化成作用により硝酸性窒素に変化する。そのため、土に吸着せずに流亡しやすくなる。 |
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奈良県農業総合センターによる『農作物の施肥基準』(2009/3)から |
総務省統計局による『世界の統計』の『4-10 肥料消費量』から(一部抜粋) |
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〔International Fertilizer Industry Association(IFA)の『Statistics』から〕 |
肥料価格 |
服部(2015/5)による『肥料の国際価格の推移』から |
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青柳(2013/9)による『化学肥料製造における実態調査について』から |
10 year price trend for selected fertilizers. AfricaFertilizer.org(2013/2)による『Monthly International Prices for Fertilizers Feb2013』から |
図 1.1-1 肥料価格の推移 (出典)財務省貿易統計、農林水産省農業物価統計 みずほ情報総研(株)(2012/10)による『― 枯渇が懸念される肥料原料の新たな輸入相手国の調査 ―輸入原料安定確保調査等事業報告書』の『1.はじめに』から |
新潟県農業総合研究所作物研究センター栽培科高品質栽培チーム(2012)による『リン酸減肥栽培による水稲生育への影響』から |
Boland(2009/10)による『Fertilizer Price Volatility and its Impact on Producers』から |
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農林水産省(2009/5)による『平成20年度 食料・農業・農村白書』の中の『(2)生産資材の価格上昇が経営に与えた影響と対応 ア 飼料、肥料等の価格動向』から |