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最終更新日:2019年8月3日
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全般 | ベースメタル | レアメタル | その他 |
リンク⇒こちら| 最低品位| 需給| 用途| 相図(Fe-O系|Fe-C系|Fe-Ti-O系)| |
鉄|ステンレス| 鉄資源⇒こちら アルミニウム| アルミニウム資源⇒こちら |
レアメタル| レアアース⇒こちら チタン| リチウム| バナジウム| クロム| インジウム| |
金/銀| 硬貨| 金属鉱物資源循環| |
鉱物資源(Mineral Resource)の中の主要な資源は金属鉱物資源*(Metallic Mineral Resource)である。目的の元素(Element)まで分離して(Separate)利用する鉱物資源であり、鉄(Iron)・アルミニウム(Aluminium)・銅(Copper)・亜鉛(Zinc)・鉛(Lead)などの比較的に消費量(Consumption)の多いベースメタル**(Base Metal)と、比較的に消費量の少ない希土類(Rare Earth)などのレアメタル***(Rare Metal)からなる。その他、白金(Platinum)や金(Gold)などの貴金属(Precious Metal)という分け方もよく行われる****。 * 略して、金属資源と呼ぶこともある。 ** 鉄は、一般にベースメタルから除外される。アルミニウムは、ベースメタルと呼ばないこともある。 **+ レアメタルという呼び方は、統一されていない。しかし日本では、資源エネルギー庁が用いている呼び方に倣うことが多い。 **** これ以外に、軽金属とか重金属とかのように、〜金属(あるいは、〜メタル)のような呼び方も便利なために用いられることが多い。 |
最低品位 |
JOGMEC(2014/8)による『非鉄金属資源開発技術のしおり』から |
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(4) 質の劣化としての考え方 資源の枯渇度を量の変化ではなく資源の質の変化として捕らえる考え方もある。左図は、銅鉱石の品位の変化である。資源が枯渇していくに従い、容易に採掘できる品位の高い鉱掘しつくされ、品位の低い鉱脈からの採掘を余儀なくされる。ついには、経済性が確保できなくなり、枯渇に至るわけである。銅の場合は、この一世紀で鉱石品位は完全に一桁落ちてきている。 この議論を行う場合には、各鉱山の品位の経年変化などが必要であるため、これまでのデータの公開と蓄積が要求されすべての資源に対して議論していくことは難しい。 |
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Shojiらは、 現在の鉱山の採掘能力の分布から資源の枯渇度を議論 している(T.Shoji: MMIJ/IMM Joint Symp.,Kyoto 1989)。左図は亜鉛鉱床およびニッケル鉱床の品位と高品位側から積算した累積鉱量の関係であり、片対数の関係が得られている。 | ||
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そこで、これらを品位 x%のときの累積鉱量を T(x)、x%のときの鉱量を t(x)とすると、 の関係として表される。なお、ここで C,b は鉱石による定数である。 これより、x%の鉱量t(x)および、それに品位をかけた、品位x%の鉱石を掘ることにより得られる金属量 m(x)は、 となり、この m(x)の式は、x=1/bに極大値をもつ。極大値を持つということは、x=1/bの品位までは、品位の低い方へと移行しながらも対象とする鉱床を広げることで得られる金属量は増加するが、この極大値をもつx=1/bより低い品位では、品位を落としても得られる金属量は減少していくことを意味する。すなわちここで同一の経済条件下で同一量の金属を得ることが理論的にも不可能になる臨界品位が存在することが示される。亜鉛の場合の臨界品位は、4.3%、ニッケルの場合の臨界品位は、0.31%である。また、金に対しても左図のように同様のプロットが成立し、金の場合の臨界品位は1/2.786=0.36g/tとなる。 これらは、鉱床データなどの蓄積が必要であり、一般化するのは難しいであろうが、「枯渇」を科学的に論じる方法があることを示す上では重要な論点であると考えら れる。 |
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原田・井島(2005/3)による『「鉱物資源使用」カテゴリーの特性化係数』から |
図-3 鉱石が含んでいなければな らない金属含有量の下限値 武田(1998)による『都市における資源・エネルギーの循環構造と焼却』から |
図V-2 各種鉱石の粗鉱平均品位下限値(A)と有用鉱床中での目的成分の最低濃集度(B)。 立見(1986)による『鉱物資源を考える(2)』から |
需給 |
(2)鉱種別生産量の比較(2012年) |
(3) 鉱物資源の市場規模の比較(2012年) |
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(6)国際競争力の高い製品に鉱物資源は不可欠 |
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(1) -E 国内非鉄製錬所
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(1) - F 資源メジャーと日本企業の資産規模の比較
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3.安定供給確保上の課題とこれまでの対応
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4.今後の政策の方向性
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資源エネルギー庁資源・燃料部(2014/5)による『鉱物資源をめぐる現状と課題』から |
外務省によるわかる!国際情勢の『Vol.69 金属鉱物資源をめぐる外交的取組〜ベースメタルとレアメタルの安定確保に向けて』(2011/2)から |
用途 |
ほとんどの元素が工業素材の必須物質となっている 原田(HP/2011/6)による『わが国の産業競争力を支える工業材料・資源戦略〜持続可能な資源利用に向けて〜』から |
相図 |
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鉄 |
原田(HP/2011/6)による『わが国の産業競争力を支える工業材料・資源戦略〜持続可能な資源利用に向けて〜』から |
Figure 3: Share of world crude steel production 2009, 2010 World Steel Association(HP/2011/6)による『World crude steel output increases by 15% in 2010』(2011/1)から RoW=Rest of World(世界のその他)。 |
本川(HP/2011/6)による『社会実情データ図録』の『世界と日本の粗鋼生産量の長期推移』から |
ステンレス |
森田(HP/2011/6)による『金属材料』の『第6章 鉄鋼材料』から |
図23. ステンレス粗鋼生産量の推移 |
図26. 主要国のステンレス鋼消費量の推移 |
図27. 主要国の人口一人当りステンレス鋼消費量と一人当りGDP |
図43. 日本:ニッケル系・クロム系ステンレス生産量と価格比(Ni/Cr)の推移 |
図63. 世界計:ステンレス生産量の実績と予想 |
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上木(HP/2011/6)による『デマンドサイド分析2008(3)−ニッケル−』から |
ステンレス生産量 資料出所:ステンレス協会調べ |
資料出所:経済産業省 |
ステンレス協会(HP/2011/6)によるステンレスの森の『生産量について』から |
ステンレス鋼の特性別選択目安 |
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ステンレス協会(HP/2011/6)による『ステンレス鋼の選び方・使い方』から |
マルテンサイト系
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フェライト系
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二相系
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オーステナイト系
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ステンレス協会(HP/2011/6)による『ステンレス鋼の系統図』から |
アルミニウム |
世界のアルミ生産量の推移(新地金の生産) |
2010年のアルミ新地金生産国ベストテン(全世界計:40,811千トン) |
2010年のアルミ新地金消費国ベストテン(全世界計:約39,680千トン) |
(社)日本アルミニウム協会(HP/2011/6)による『世界のアルミ産業』から |
日本のアルミ産業概念図 |
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日本の新地金供給の変遷 |
(社)日本アルミニウム協会(HP/2011/6)による『日本のアルミ産業(構造・原料輸入)』から |
日本のアルミ需要の推移 |
2010年度の日本のアルミ用途別構成 |
(社)日本アルミニウム協会(HP/2011/6)による『用途別需要』から |
非熱処理合金 1000系:印刷版、3000系:アルミ缶、5000系:展伸材 熱処理合金 2000系・6000系:建材サッシ、7000系:航空機構造用材料 森田(HP/2011/6)による『金属材料』の『7.1 アルミニウム(aluminum)』から |
レアメタル |
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図1. エネルギー基本計画とレアメタル(将来用途の一例) |
図2. 新産業・新市場の創出に向けて |
図4. 安定供給を考える際の考慮事項 |
図5. 非鉄金属製錬所の重要性 |
馬場(2014/7)による『レアメタル・レアアースの今−鉱種別戦略の必要性−』から |
チタン |
森田(HP/2011/6)による『金属材料』の『7.1 アルミニウム(aluminum)』から |
リチウム |
Fig. 2. Location of major lithium pegmatite (square) and brine (cross) deposits. Shaded rectangles are enlarged to show distribution of salars in the Puna Plateau (Chile.Argentina.Bolivia) and China in Figs. 8 and 11, respectively. |
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Fig. 7. Average Li grade and resource for lithium pegmatite deposits discussed in the text. Pegmatites identified in the figure include Bikita (B), Tanco (T), Vishnyakovskoe (V), Kings Mountain (KM), Bessemer City (BC), Manono.Kitolo (M1 Sinclair estimate, M2 Kesler estimate) and Greenbushes (G1, reserve; G2 resource). Several deposits, especially Jiajika, are not shown on this plot because of lack of information on either grade or tonnage of ore. |
Fig. 13. Average lithium concentration vs. lithium content (endowment) for brine deposits based on data discussed in the text. Identified deposits include A (Atacama), H (Hombre Muerto), O (Olaroz), R (Rincon), U (Uyuni) and Z (Zabuye). |
Fig. 14. Lithium endowments (in Mt of Li) of individual pegmatite, brine and other deposits (indicated by “X”) discussed in the text. Lithium endowments for average pegmatite and brine deposits are shown by the downward-pointing triangles. Vertical dashed line and accompanying downward-pointing arrow show total predicted demand for lithium for all applications through 2011 (Gruber et al., 2011). Vertical axis shows number of deposits. |
Kesler et al.(2012)による『Global lithium resources: Relative importance of pegmatite, brine and other deposits』から |
・世界のリチウム資源埋蔵量及び資源量は、データによってかなりの幅がある。 ・世界最大の塩湖であるボリビアUYUNI湖の埋蔵量については、ボリビア政府が現在調査中。 −埋蔵量:調査により、質・形態等が確認され、現有技術で採掘可能な量。 −資源量:埋蔵量に加え、存在が予想・期待される量及び存在は確認されるが現有技術で採掘不可能な量。 阿部(2012/2)による『リチウム資源の最近の動向』から |
バナジウム |
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まとめ
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中山(2012/2)による『バナジウム資源について』から |
クロム |
図1. クロム鉱石の用途(Metal Bulletin Research, 2011) |
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図3. 世界のクロム鉱石生産推移(USGS,2012) |
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図7. クロム鉱床のCr2O3-Cr/Fe |
図8. 層状岩体と金属鉱床モデル(Hoatson and Sun, 2002) Hoatson, D. M. and Sun, S(2002)Archean layered mafi cultramafic intrusions in the West Pilbara craton, Western Australia: A synthesis of some of the oldest orthomagmatic mineralizing systems in the world. Economic Geology, 97, 847-872. |
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図10. オフィオライト層序とクロム鉱床位置(荒井, 2010) |
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図14. 世界のクロム鉱床およびクロム鉱床を産する造山帯分布 |
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中山(2012/9)による『クロム資源の供給ポテンシャルについて』から |
インジウム |
需要見通し : インジウム(世界市場) 調査対象部材・製品に関連したインジウム需要推移(世界:〜2020年) 薄型ディスプレイ(ITO透明電極)で消費されるものが引き続き最大の割合を占める。 (出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング轄成) |
インジウム(日本国内市場) 調査対象部材・製品に関連した インジウム需要推移(日本:〜2020年) 国内におけるインジウム需要家の事業撤退、海外移転や技術力向上等による海外現地調達への切替え拡大などを受け、今後減少する見込み。 (出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング轄成) ※ インジウム需要は「製品(特にITO)に含まれているインジウム金属量」である。従って、リサイクル分を含む。 |
今後の需要動向のポイント : インジウム ★ 中国において、インジウムの備蓄・投資が活発化。中国では、これらの動きに加えて、今後のITO需要増が考えられ、他国への供給不安を招くおそれがある。また、中国の希少金属取引所における投資が相場変動に与える影響(相場変動を嫌う需要家が材料代替を進める可能性 等)にも注目。 ★ 韓国製ITOの品質は日本製と遜色なくなってきており、日本の世界でのシェアは韓国に奪われる傾向。中国製はまだ品質が劣っている が、将来の動向については、要注目。 ★ ITO分野では、代替材料として様々な材料の研究開発が進められている。本格的な代替に結びつくかどうかは、要注目。 ★ 本調査では、ITO以外の需要としてCIGS太陽電池が日本を中心に需要増の見込み。他方、大きな影響はないとの見方もある。 |
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南(2014/8)による『電気電子機器関連部材の使用実態』から |
図1-1 世界のインジウム新地金生産量 JOGMEC(2014/6)による鉱物資源マテリアルフロー2013の『インジウム』から |
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Annual average price |
Monthly average price |
Estimated total worldwide nonferrous exploration budgets, 1991-2010 (Data source: Metals Economics Group 2010). |
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Indium consumption by end-use |
Estimated indium content in zinc reserves 2010: 12,400 t Definitive data on the economic reserves for indium are not available. Data are revised, based on an estimated average indium content of zinc ores. |
Indium primary refinery production 2009 |
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POLINARES(2012/3)による『Fact Sheet: Indium』から |
第2図 最近のインジウム価格の推移(松坂, 2009による). |
第7図 ボリビア産閃亜鉛鉱のインジウム含有量.Sugaki et al(2008)に筆者らのポトシ分析値を追加. |
石原・村上(2010/6)による『高品位型インジウム資源の現状』から |
(出典:〈2007年以前〉ハイテク産業を支える亜鉛製錬副産物 インジウム(日本メタル経済研究所) 〈2008年以降〉Mineral Commodity Summaries、JOGMECレアメタル備蓄委員会資料) ※「一次地金」は、鉱石を製錬して生産された地金。「二次地金」は、スクラップから回収・再生された地金。 (注)“−”は、データ無し。 |
(出典:〈2007年以前〉ハイテク産業を支える亜鉛製錬副産物インジウム(日本メタル経済研究所) 〈2008年以降〉JOGMECレアメタル備蓄委員会資料) (注)“−”は、データ無し。 |
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(出典:ハイテク産業を支える亜鉛製錬副産物 インジウム(日本メタル経済研究所)) |
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南(2010/5)による『レアメタルシリーズ 2010 インジウム及びガリウムの需要・供給・価格動向等』から |
金/銀 |
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田中貴金属工業(株)(HP/2011/6)による『Gold Survey 2010』から |
参考資料: Gold Survey2009 (GFMS) |
参考資料: Gold Survey2009 (GFMS) |
(株)ジパング(HP/2011/6)による『金の需要と供給について』から |
〔田中貴金属工業(株)による『需給レポート』の中の『Gold Survey 2004』から〕 |
※『世界の金の鉱山生産量』はこちら |
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〔田中貴金属工業(株)による『需給レポート』の中の『Gold Survey 2004』から〕 |
硬貨 |
名称 | 量目 | 素材 |
一円 | 外径:20mm 重量:1g 厚さ:約1.54mm |
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五円 | 外径:22mm(孔径:5mm) 重量:3.7g 厚さ:約1.5mm |
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十円 | 外径:23.5mm 重量:4.5g 厚さ:約1.3mm |
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五十円 | 外径:21mm(孔径:4mm) 重量:4g 厚さ:約1.5mm |
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百円 | 外径:22.6mm 重量:4.8g 厚さ:約1.7mm |
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五百円 | 外径:26.5mm 重量:7g 厚さ:約2.0mm |
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金属鉱物資源循環 |
鉱物資源政策の全体像 資源エネルギー庁による『世界の産業を支える鉱物資源について知ろう』(2018/3/22)から |
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表1 リサイクルに関わる主な課題と法制度の変遷 |
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表2 主なスクラップの資源循環の現状分析 |
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表8 情報技術適用によるメタルリサイクル処理高度化の可能性 |
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NEDOによるTSC foredightの『メタルリサイクル分野の技術戦略策定に向けて』(2016/12)から |
大木達也による『革新的資源循環プロセスの最新動向と将来展望』(2016?)から |
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・「生産」 鉱石から金属の地金などをつくるイメージですね。 |
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表:供給リスクの主な構成要素 |
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畑山博樹による『資源リスク評価と金属資源のクリティカリティ その1〜戦略的都市鉱山研究拠点『SURE』〜』(2015/9/1)から |
白鳥寿一による『循環型社会形成に向けたリサイクルの課題「都市鉱山」から「人工鉱床」へ』(2010?)から |