わが国産金・産銀の推移
葉賀 七三男
1.はじめに
2.明治以降の産金・産銀
3.江戸時代以前の産金・産銀
4.古代における産金・産銀
『5.おわりに
わが国の産金量は、前述のとおり明治以降1,205トン、江戸時代100トン、安土桃山時代225トン、室町時代以前30トン、総計で1,560トンとなる。産銀量は、明治以降34,024トン、江戸時代6,600トン、安土桃山時代1,100トン、室町時代以前10トン、総計で41,734トンとなる。したがって、昭和59年末では産金約1,600トン、産銀45,000トンと見込まれる。なお、比較のために世界の産金、産銀の好資料(25)を表4として紹介しておくこととする。1849年以降のカリフォルニアのゴールドラッシュがいかに大規模のものであったかをうかがうことができよう。
期間 | 金 kg | 銀 t | 金銀比 |
1493〜1520 1521〜1544 1545〜1560 1561〜1580 1581〜1600 1601〜1620 1621〜1640 1641〜1660 1661〜1680 1681〜1700 1701〜1720 1721〜1740 1741〜1760 1761〜1780 1781〜1800 1801〜1810 1811〜1820 1821〜1830 1831〜1840 1841〜1850 1851〜1855 1856〜1860 1861〜1865 1866〜1870 1871〜1875 1876〜1880 1881〜1885 1886 1887 1888 1889 1890 1891 1892 1893 計 |
162,117 171,541 135,923 136,562 147,343 170,103 165,711 175,094 184,877 214,925 255,953 380,935 491,342 413,378 355,180 177,472 114,251 141,912 202,536 546,636 995,203 1,006,992 923,673 973,431 868,005 860,568 744,386 159,217 158,879 165,521 185,486 178,516 196,242 219,746 236,163 12,615,822 |
1,313.7 2,161.0 4,976.9 5,979.6 8,363.4 8,443.3 7,858.3 7,313.2 6,735.1 6,826.1 7,099.6 8,609.0 10,644.3 13,032.1 17,550.6 8,925.9 5,398.3 4,597.6 5,954.1 7,790.6 4,422.9 4,517.1 5,496.2 6,683.8 9,830.0 12,230.0 14,283.6 2,896.2 2,984.7 3,379.1 3,732.6 3,915.3 4,259.2 4,748.8 5,023.1 237,968.2 |
11.0:89.0 7.4:92.6 2.7:97.3 2.2:97.8 1.7:98.3 2.0:98.0 2.1:97.9 2.3:97.7 2.7:97.3 3.1:96.9 3.5:96.5 4.2:95.8 4.4:95.6 3.1:96.9 2.0:98.0 1.9:98.1 2.1:97.9 3.0:97,0 3.3:96.7 6.6:93.4 18.4:81.6 18.2:81.8 14.2:85.6 12.7:87.3 8.1:91.9 6.6:93.4 5.0:95.0 5.2:94.8 5.0:95.0 4.6:95.4 4.7:95.3 4.3:95.7 4.4:95.6 4.5:95.5 5.0:95.0 5.3:94.7 |
『文献(関係分のみ)
(25) 官報(1896):亜米利加発見以来の世界金銀産出高一覧表。』