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本授業科目について
◆試験について◆ 【日時】 2005年2月1日(火) 夜3・4時限前半(45分) 19:25〜20:10 |
《和書》ブックポータル http://www.trc.co.jp/trc-japa/index.asp TRC図書館流通センターのページ。『今日の新刊』(分野別でとても便利)、『週刊新刊案内』、『新刊書籍検索』など。また『日本国内の出版社』、『日本国内の図書館』などのリンク集も便利。 《和書と洋書》Seikyou Shopping http://mall.seikyou.ne.jp/shop/ 認証が必要。組合員は1割引。 |
集 |
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放送日 総合/デジタル総合 土曜午後9時〜 9時52分 (初回のみ59分) |
再放送日 | 再々放送日 | 内 容 |
1 | 生命の星大衝突からの出発 | 4/17(土) |
4/20(火) 5/25(火) |
12/26(日) 23:25〜 翌00:24 |
『最新研究から地球は誕生そのものから大変動を繰り返して生まれた星であることがわかってきた。もともと現在の十分の一しかなかった原始地球は、火星大の原始惑星との衝突を繰り返して巨大化した星だったのだ。』 原始地球/生命の星/隕石重爆撃期/究極の祖先=原始生命の誕生 |
2 | 全球凍結〜生物巨大化の謎 | 5/15(土) | 5/18(火) |
12/27(月) 23:00〜23:52 |
『40億年の生命の歴史のなかで、80%以上の時間、私たちの祖先は微生物のままだった。生命にとって「大きくなる」というのは、想像を絶するほどに難しかったのだ。
では、大きくなったきっかけは何だったのか。この謎に迫るひとつの仮説が注目を集めている。それは、「全球凍結」仮説。22億年前と6億年前の二回、地球は海も陸もすべてが凍りついたとする仮説だ。この異変は、地球全体の食物連鎖を破壊し、すべての生命を絶滅寸前にまで追い詰めた。原因は皮肉なことに生命自身。光合成の開始が酸素を生み出し、大気中の温室効果ガス・メタンを激減させた。そのために寒冷化したというのだ。 ところが、この危機こそ、長い進化の停滞を打ち破るきっかけになったという。全球凍結が終わったあとの地球は一転して高熱地球となり、そこで光合成生物が大繁殖して、酸素濃度が激増した。この酸素を利用して生物は巨大化を達成したのだ。巨大化の鍵はコラーゲン。酸素濃度が上がると、生物はコラーゲンというタンパク質を大量生産するようになった。これが細胞の接着剤となり大型化を可能にしたのだ。全球凍結という大変動を経て、生物は初めて人間への進化を始めたといえるのである。』 スノーボール仮説/史上初・最大の環境汚染/光合成の停止・生命の死滅/生命史上もっとも危機的な状況/生物の巨大化/史上初の大型多細胞生物 |
3 |
大海からの離脱 そして手が生まれた |
6/26(土) |
7/14(水) 午前0:40〜 午前1:32 〔13(火)の深夜〕 |
12/28(火) 23:00〜23:52 |
『私たちの祖先は上陸直前、木との運命的な出会いをした。その木とは、地球最初の木アーキオプテリス。3億7千万年前の地球に大繁栄した植物だ。 当時は、大陸同士が次々とぶつかり、超大陸ロレンシアが形成されていった時代である。大陸が一つに集まると、それに反比例して生命が多く存在できる沿岸域が減る。そのため、大陸周辺の浅い海では生存競争が激化し、私たちの祖先=硬骨魚は巨大山脈の麓の淡水地帯に逃げ込まざるを得なかったと考えられている。淡水地帯で生きようとした私たちの祖先にとって、重要な栄養の供給源となったのが、アーキオプテリスだった。水中に落ちた大量の葉が分解され、その養分が祖先たちの貴重なエサになったのである。しかし、淡水域は水量の変動が大きい。水の少ない時期には、大量の葉の分解によって、水中の酸素が不足することになる。その環境で生き抜くために、多くの魚が肺を進化させた。私たちの祖先は、なかでも特に多くの葉が堆積する劣悪な環境にいたため、肺に加え、大量の葉を掻き分ける必要から、前ひれから手(前肢)の進化が始まった。それが上陸への決め手になったのである。 木との関わりから、手を獲得していった祖先の足取りを追う。』 大陸移動と生命進化/巨大大陸ローラシアの成立/淡水世界の成立/淡水域への進出/地球最初の木/肺の獲得/手の獲得 |
4 |
大量絶滅 巨大噴火がほ乳類を生んだ |
7/17(土) | 7/20(火) |
12/29(水) 23:00〜23:54 |
『生命史には「五大絶滅事変」と呼ばれる事件がある。その当時の生き物の大半が死滅した事件である。なかでも最大の絶滅を引き起こしたのが、2億5千万年前のP/T境界絶滅事変。そのとき、もっとも被害を受けたのは、私たちの直系祖先である哺乳類型爬虫類だった。 P/T境界絶滅事変の原因は、スーパープルーム(地球深部からのマグマの上昇流)による史上最大級の噴火だったとする説が有力だ。シベリアの大地を引き裂いた巨大噴火が90%以上の生物種を絶滅させる連鎖反応のきっかけになったというのだ。そして、この噴火が収まったあとも、長く大気中の酸素が少ない時代が続いた。それまで30%以上あった酸素濃度が、10%程度に落ち込んだのだ。 この大絶滅事件を辛うじて生き延びた哺乳類祖先と爬虫類祖先は、ともに低酸素環境に対抗する大改革を迫られた。いち早く適応したのは爬虫類、つまり恐竜である。やがては鳥に継承される気嚢システムを作り上げて、低酸素のなかでも活動ができる呼吸システムを完成したのだ。一方、もともと低酸素に弱かった哺乳類祖先はもっと大規模な改革を強いられた。その多くが、次世代を確実に育てるための生育システムに関わっている。胎生で子どもを生む、母乳で育てる。こういう哺乳類独特の生育システムは実は低酸素対策の一面である可能性があるという。 次世代へのリレーを確実にすることで、哺乳類は未来を切り開いていったのである。』 P/T境界事変/史上最大級の火山噴火/大噴火の跡/温暖化/低酸素/低酸素環境への適応/哺乳類の祖先の誕生 |
5 |
大陸大分裂 目に秘められた物語 |
9/25(土) |
10/5(火) 午前0:15〜 午前1:09 〔4(月)の深夜〕 |
12/30(木) 00:05〜00:59 |
『恐竜絶滅後から現代までは、地球史上でも大陸が四散している時代である。この大陸大分裂がさまざまな生物の栄枯盛衰をもたらした。私たち霊長類の祖先は北米出身。競争の激しい陸上を避けて樹上生活を営んでいた。ところが、温暖化にともなってベーリングを通ってアジアから齧歯類が進出し、安定していた樹上生活を脅かし始めたのだ。そこで霊長類祖先は、枝先にまで進出し、エサである果物の確保に成功した。その生活のなか、立体視を発達させた。 ところが、その後、大陸移動が思わぬ苦難を招いた。南極大陸が移動を続けて現在の位置にたどりつき、氷の大陸へと変貌を始めたのだ。その影響で世界中が寒冷化、熱帯雨林で暮らしていた霊長類にとってエサが不足していったのだ。そこで、次なる目の進化=「色覚の獲得」をして新芽を見つけられるように適応。葉食を織り交ぜてしのぐようになったのである。 しかし、こうした目の進化は反面、視界が狭くなるというデメリットもあった。当時、私たちの祖先にとって最大のライバルだった鳥は、卓越した視力の持ち主。そのため、霊長類は「群れ」を形成しはじめた。つまり、個々の視力では敵わない分、多くの目で対抗したのである。 立体視・群れ・色覚。目の進化こそ、霊長類の生き延びた苦難の道をたどることなのだ。』 ディアトリマの君臨/哺乳類の巨大化/哺乳類の時代の幕開け/霊長類の進化/全盛時代の終わり/フォベアの獲得/“ともに生きる”社会へ |
6 |
ヒト 果てしなき冒険者 |
11/14(土) 21:00〜21:54 |
11/17(水) 午前0:40〜午前1:34 〔16(火)の深夜〕 |
12/30(木) 23:00〜23:54 |
『多くの生物と同じように、ヒトも環境変動に影響されてさまざまな種を生み出し、そのなかの一種だけが生き残っていくという過程をたどってきた。200万年前の段階で、少なくても4種類のヒト祖先が併存していたことが浮かび上がっている。種を分化させた環境変動は、アフリカを襲った乾燥化だった。その原因を探ると、大陸衝突によるヒマラヤ形成に行き着く。大気の流れを遮る巨大山脈の誕生によって、モンスーン気候が成立。その影響でアフリカは乾燥化が進んだのだ。 併存したヒト最後の亜種は、私たちホモ・サピエンスと併存したネアンデルタール人だ。7万年前に絶滅したネアンデルタール人は、脳容量だけを比べると、ホモ・サピエンスより大きかった。にもかかわらず、絶滅してしまった。その差は何が生んだのだろう。 その鍵を握るのが、言語能力である。ネアンデルタール人の舌骨の化石を復元すると、現代人に比べ喉の奥が狭い。この構造では母音が発音しにくい。つまり、ネアンデルタール人は、言語を十分に話せないのだ。言語能力はさまざまな経験を次世代に伝える、いわば「第二の遺伝子」ともいうべき能力である。言葉を通じて私たちは知恵を共有し、文明を築いた。この言語能力こそ、私たちを最後にヒトならしめたものだったのだ。』 20種のヒト祖先/ホモ・エルガステルとパラントロプス/両者の分化/肉食/肉食と脳の巨大化/言葉=“第二の遺伝子” |
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そして未来へ |
21:00〜22:14 |
12/31(金) 00:05〜01:19 |
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新春トークスペシャル いま地球の未来のために |
22:15〜23:14 |
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知られざる“生命の星”の秘密 |
20:00〜21:50 |
20:00〜21:50 |
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栄枯盛衰を司る非常のメカニズム(仮) |
20:00〜21:50 |
20:00〜21:50 |
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ヒトへ通じる道(仮) |
20:00〜21:50 |
20:00〜21:50 |
配布プリント |
補足説明 |
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〔日本惑星協会の『IMAGE LIBRARY 太陽系』からアースライズ(Earthrise)〕 月から見た地球。 |
〔須藤 靖氏によるサイエンティフィックライブ サピエンス 宇宙の古文書をひもとく〜宇宙マイクロ波背景放射温度地図〜 「見えてきた宇宙の新しい姿」から〕 |
〔須藤 靖氏による東京大学宇宙線研究所 一般講演会 宇宙のダークサイド:暗黒物質と暗黒エネルギーから〕 |
〔Calvin J. Hamilton氏によるViews of the Solar Systemの中から〕 太陽と九つの惑星の大きさの比較。左から、太陽、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星。ただし、最近は冥王星を惑星からはずすことが多い。 |
〔Visionlearning, Inc.によるViosionlearningの中の『Earth Structure』から〕 左側は化学的性質の違いにより、右側は物理的性質の違いにより分けられている。つまり、地殻+マントル最上部=リソスフェア(プレート)。 |
〔Michael Pidwirny氏によるPhysicalGeography.netの『FUNDAMENTALS OF PHYSICAL GEOGRAPHY』の『CHAPTER 10: Introduction to the Lithosphere』の中の『(h). Structure of the Earth』から〕 地殻(海洋地殻と大陸地殻)+マントル最上部=リソスフェア(プレート)。プレートの厚さは100〜150kmで、剛板(硬い板)のように振舞う。アセノスフェアは軟らかく(温度が高く、一部溶融しているらしい)、その上をプレートが滑るように水平移動する。 |
How Thick Is the Earth's Crust? 〔USGSによるEarthquake Hazardsの中の『The Earth's Crust』から〕 大陸地殻の厚さは30〜40kmだが、70kmを越すところもある。一方、海洋地殻は10km以下。 |
〔石油連盟による『今日の石油産業データ集(2004年4月発行)』(世界の一次エネルギー消費)から〕 |
〔石油連盟の『石油統計情報』の『今日の石油産業データ集(2004年4月発行)』(2004_all.pdf(4.28MB))の15頁から〕 |
〔石油情報センターの『石油事情』の『6 エネルギーと環境』の『エネルギー需給と長期見通し』から〕 |
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第10回(12/14)【大陸移動とプレートテクトニクス(於保)】
〔W. Jacquelyne Kious and Robert I. TillingによるThis Dynamic Earth: the Story of Plate Tectonicsから〕 大きなプレートは十数枚。 |
〔USGSのIndex of pubs.usgs.gov/gip/の『Earthquakes』の『Where Earthquakes Occur』から〕 プレート境界は、1)発散(divergent)、2)収束(convergent)、3)すれ違い(transform;トランスフォーム断層)の3つ。発散が起こっている場所の例は海嶺(ridge)とリフト(rift)、収束の例は海溝(trench)〔あるいはもっと広く沈み込み帯(subducting zone)〕。ホットスポットは、マントルの深い部分からプレートを貫いてプルームが上昇する場所(例えば、ハワイ島)。 |
〔John C. Lahr氏によるHow to Build a Model Illustrating Sea-Floor Spreading and Subductionから〕 海洋底の生成年代。時代が若い海底は海嶺側に分布する。海洋地殻は海嶺で誕生し、海溝(沈み込み帯)でマントルへ沈み込んでいく、ことで説明される。 |
〔Rosanna L. Hamilton氏によるEarth's Interior & Plate Tectonicsから〕 黄色線はプレート境界を示す。 |
〔USGSによるEarthquake Hazards Programの中の『Earthquake Activity』から〕 震源分布。 |
日本列島付近のプレートのようす。 |
図2−5 日本列島とその周辺の地震活動(1904年〜1995年、M4.5以上) 〔〔文部科学省地震調査研究推進本部の『地震の基礎知識』の中の『日本の地震活動−被害地震から見た地域別の特徴−<追補版> 』の『2−1 日本列島とその周辺の地震活動』から〕〕 |
日本の活断層分布とトレンチ実施点 〔文部科学省地震調査研究推進本部の『地震の基礎知識』の中の『地震発生のメカニズムを探る』の『(1)日本の活断層分布』から〕 |