新版地学教育講座 全16巻

目次


 1 地球をはかる
 2 地震と火山
 3 鉱物の科学
 4 岩石と地下資源
 5 地球内部の構造と運動
 6 化石と生物進化
 7 地球の歴史
 8 日本列島のおいたち
 9 地表環境の地学−地形と土壌
10 地球の水圏−海洋と陸水
11 星の位置と運動
12 太陽系と惑星
13 宇宙・銀河・星
14 大気とその運動
15 気象と生活
16 自然と人間



1 地球をはかる

1章 地球の形と大きさ
1. 古代人の地球観
2. 地球球形説
(1)ピタゴラスとアリストテレス (2)エラトステネスの測量 (3)コロンブス、バスコ・ダ・ガマ、マゼランらに航海 (4)地図学の発達
3. 地球楕円体説
(1)リシェルの経験 (2)ニュートンの地球楕円体説 (3)ホイヘンスの地球楕円体説
4. 地球の測量 11
(1)スネリウスの三角測量 (2)カッシーニ父子の子午線測量 (3)フランス学者による測地遠征 (4)さまざまな地球楕円体
5. 測地事業のなりたち 18
(1)準拠楕円体と測地原点 (2)三角網の構成と三角測量 (3)精密測地網の設定−三角測量より三辺測量へ (4)平均海水面と水準原点 (5)水準測量と水準網 (6)5万分の1地形図のなりたち
6. 測地学的手段からわかる地殻変動 31
(1)地震と地殻変動 (2)精密測地網と地殻変動 (3)日本列島の永年的な地殻変動
7. 近年の宇宙測地学の成果 37
(1)宇宙から地球をはかる (2)衛星測地学と世界測地系 (3) 最近の宇宙測地学の成果

2章

重力 50
1. ジオイドと地球楕円体 50
(1)測地と重力 (2)ジオイド (3)ジオイドと地球楕円体
2. 重力 52
(1)重力の大きさ  (2)ジオイドと重力
3. 重力の測定 54
(1)絶対測定とその装置 (2)比較測定と重力計 (3)動揺体上の重力測定 (4)重力網の構成
4. 正規重力と重力異常 64
(1)国際正規重力式 (2)重力実測地の補正と重力異常 (3)日本列島付近の重力異常の分布 (4)重力測定の地球物理学的応用と重力探査
5. アイソスタシー 74
(1)インドにおける垂直線偏差の発見 (2)アイソスタシーと重力異常 (3)均衡異常と地球内部の運動
6. ジオイドの凹凸 81
(1)重力異常とジオイドの高さ (2)ジオイドと垂直線偏差と重力異常 (3)重力異常から求めた世界のジオイド
7. 人工衛星と世界のジオイド 85
(1)人工衛星と地球の形 (2)最近の世界のジオイド
8. 測地基準系 90
(1)測地基準系と現代の測地学 (2)測地基準系1967 (3)測地基準系1980 (4)世界測地系−84

3章

地磁気 99
1. 地磁気の発見 99
2. 地磁気の成分 101
3. 地磁気の測定 102
(1)単位と精度 (2)古典的な測定方法 (3)現在の測定方法
4. 地の球磁場分布 109
(1)地球磁場の分布 (2)地球磁場のポテンシャル論
5. 地球磁場の原因 114
(1)地磁気原因論 (2)ブラケットの仮説 (3)ダイナモ理論
6. 地磁気の時間的変化 125
(1)地磁気の永年変化 (2)地磁気の日変化 (3)地球磁気圏の変動
7. 地球内部の電気伝導度 134
(1)地磁気の変化と地球内部の電気伝導度 (2)電気伝導度異常
8. 磁気異常 139
(1)地域的磁気異常 (2)局地的磁気異常

4章

古地磁気 144
1. 残留磁化 144
(1)残留磁化の原理 (2)熱残留磁化(TRM) (3)堆積残留磁化(DRM) (4)化学残留磁化(CRM) (5)粘性残留磁化(VRM)
2. 測定方法 150
(1)無定位磁力計 (2)測定器の近代化 (3)磁気クリーニング (4)磁化方位の解析
3. 極性の編年 158
(1)地磁気の逆転 (2)古地磁気層序学 (3)マンキネンとダーリンプルの編年表 (4)海洋底の磁気異常 (5)中・古生代の極性変化
4. 古地磁気とプレートテクトニクス 170
(1)ウェゲナーの大陸移動説 (2)大陸移動説の復活 (3)磁気縞模様
5. 地塊の回転と古地磁気 180
(1)西南日本と東北日本の回転運動 (2)これからの課題
あとがき 187
参考図書 188
索引 190


2 地震と火山

1部 地震
1章 地震観の変遷

2章

地震波とその計測
1. 波動の伝播
(1)正弦波 (2)波線理論とスネルの法則
2. 地震波の種類
(1)実体波 (2)表面波の伝播と層構造 (3)地球の自由振動
3. 地震波の減衰 28
(1)Q (2)実体波・表面波および自由振動の減衰
4. 一次元総合地球モデルと地震波不連続面 29
5. 地震計測と震源の決めかた 31
(1)地震計測とは (2)地震計の原理 (3)地震観測網 (4)震源の求めかた
6. アグニチュードよ震度 38
(1)マグニチュード (2)震度

3章

地震のメカニズム 41
1. 地震波の放射パターン 41
(1)P波初動分布と断層 (2)震源にはたらく力と方位特性
2. 地震モーメント 45
(1)地震モーメント (2)震源時間関数
3. 断層パラメータ 46
(1)断層の幾何学 (2)断層面上のすべり・応力変化 (3)断層面上の破壊分布 (4)断層運動の推定 (5)断層の種類

4章

地震にともなう諸現象 52
1. 地形の変化 52
2. 強震動帯 59
3. 異常震域 61
4. 地震による地盤災害 63
5. 津波 65

5章

地震の分布 68
1. 地震はどこに起こるか 68
2. プレート境界地震と内陸地震 70
(1)海嶺・断裂帯の地震 (2)沈み込み帯の地震 (3)内陸地震
3. 深発地震 77
(1)深発地震の発見 (2)応力軸の向き (3)発生のメカニズム (4)二重深発地震面
4. さまざまな地震 80

6章

地震の予知と防災 84
1. 地震予知の可能性 84
2. 前兆現象 86
3. 海城地震の予知 88
4. 早期警報 89
5. 即時地震情報伝達システム 89
6. 地域地震防災 90
7. 防災教育 91
2部 火山

1章

火山の噴出物 93
1. 火山の噴火 93
2. 粒径によるテフラ分類 94
3. 形態・起源などによるテフラ分類 96

2章

空から降る 99
1. 噴煙柱のダイナミクス 99
2. テフラの降下と分布を支配する要因 100
3. 噴火の持続時間 104
4. 噴火様式の分類 106

3章

地表をはう流れ 109
1. 火砕流 109
2. 熱雲 116
3. サージ 119
4. ラハール 121
5. 岩なだれ 122
6. 溶岩流 124

4章

火山のかたち 131
1. マール・タフリング・タフコーン 133
2. スコリア丘 133
3. 溶岩ドーム 136
4. 大円錐火山 137
5. 盾状火山 138
6. カルデラ 140
7. 洪水玄武岩台地 141

5章

噴火の大きさを測る 143
1. 降下テフラの噴出量 143
2. 噴火マグニチュード 145
3. 火山噴火で放出されるエネルギーの評価 147
4. 降下テフラの噴出率 148

6章

過去の火山噴火を調べる 151
1. ロームとクロボク 151
2. 噴火を数える 152
3. テフロクロノロジー 154
4. ジオクロノメトリー 157
5. 火山の冬 160

7章

火山災害を防ぐ 165
1. 火山災害の種類 165
2. 噴火の予知 167
3. 火山の噴火危険度評価 171
4. 火山防災のための対策 173
5. 火山の恵み 177
あとがき 181
参考図書 182
索引 187


3 鉱物の科学

序章 鉱物探求のあゆみ
1章 鉱物の性質
1. 鉱物とは
2. 鉱物の物理的性質
(1)劈開 (2)色 (3)条痕色 (4)光沢 (5)透明度 (6)硬度 (7)密度 (8)磁性 (9)属性、延性など (10)発光性(ルミネッセンス) (11)電気的性質 (12)放射性鉱物とその利用 (13)光学的性質 (14)触感、臭い、味
3. 鉱物の化学的性質 24
(1)化学結合 (2)定量分析の方法 (3)化学組成と構造
4. 鉱物の形と集合状態 33
(1)形 (2)集合状態

2章

鉱物の結晶構造と性質 36
1. 鉱物の結晶構造 36
(1)結晶面の特徴 (2)結晶形態の対称性 (3)晶族、結晶系、面指数 (4)結晶内部構造の対称性
2. X線で結晶の内部構造を調べる 48
(1)X線の回折の原理 (2)X線によって鉱物を調べる (3)X線とX線回折理論の概要
3. 電子顕微鏡で鉱物の構造・組織を観察する 61
(1)電子顕微鏡の発達 (2)電子線の性質と電子線の発生 (3)電子顕微鏡の構成 (4)電子線回折 (5)電子顕微鏡とコントラスト (6)電子顕微鏡を使った化学組成分析:分析電顕 (7)電子顕微鏡、光学顕微鏡、X線法の比較 (8)電子線回折の理論
4. 結晶の内部構造と鉱物の性質 73
(1)結晶構造に由来する鉱物の性質 (2)鉱物における光の吸収と放射 (3)メスバウアースペクトル (4)赤外線の吸収スペクトル
5. 鉱物の微細組織・構造の不規則性 82
6. 結晶成長 85
(1)結晶成長のしくみ (2)鉱物の溶解 95

3章

鉱物の分類
1. 元素鉱物 95
2. 硫化鉱物 95
3. 酸化鉱物 96
4. ハロゲン化鉱物 96
5. 酸素酸塩鉱物 97
(1)炭酸塩鉱物 (2)硼酸塩鉱物 (3)硫酸塩鉱物 (4)燐酸塩鉱物 (5)珪酸塩鉱物 (6)その他の酸素酸塩鉱物
4章 造岩鉱物のでき方と性質 100
1. 造岩鉱物各論 100
(1)かんらん石 (2)輝石 (3)角閃石と類縁鉱物 (4)雲母 (5)粘土鉱物 (6)石英 (7)長石
2. 固溶体の性質 114
3. 鉱物の生成とその条件 115
(1)鉱物の安定性と自由エネルギー (2)平衡状態 (3)相図 (4)相律
4. 火成作用と鉱物の生成 121
5. 変成作用と鉱物の生成 123
6. 風化・続成作用での鉱物の生成と変化 124
(1)風化作用による鉱物の生成と変化 (2)続成作用における鉱物の生成と変化
7. 熱水変質作用における鉱物の生成と変化 131
(1)続成−埋没変成作用との違い (2)熱水の量が変質作用に及ぼす影響 (3)熱水の移動速度が変質作用に及ぼす影響 (4)熱水の起源と地熱系 (5)変質作用の化学反応 (6)熱水変質作用のタイプ (7)変質分帯
8. 地球化学的サイクルと鉱物 136
(1)地殻の地球化学的サイクル (2)鉱物研究の役割

5章

さまざまな場における鉱物の生成 140
1. 海洋と鉱物 140
(1)氷 (2)海底マンガン団塊、コバルト・クラスト中の鉱物 (3)海底熱水鉱床に伴う鉱物
2. 湖沼と鉱物 145
(1)淡水湖沼の鉱物 (2)塩湖の鉱物
3. 宇宙における鉱物 149
(1)隕石の鉱物 (2)月の鉱物の特徴 (3)太陽系内ダスト粒子
4. 生体と鉱物 154
(1)生体がつくる鉱物−生体鉱物 (2)バクテリアと鉱物 (3)炭酸カルシウム系鉱物と貝殻の形成 (4)燐酸カルシウム系鉱物と歯の形成 (5)シリカ系の生体鉱物

6章

鉱物の合成と地球深部構造 163
1. 鉱物合成の歴史 163
2. 鉱物合成の研究と地球深部の状態 164
3. 工業分野での合成鉱物の利用 165
4. 高温高圧鉱物学 165
(1)高温高圧の発生方法 (2)高温高圧下における鉱物の相転移 (3)高温高圧鉱物学

7章

生活の中の鉱物 174
1. 非金属鉱物の利用 174
(1)鉱物の物理的性質の利用 (2)窯業と鉱物 (3)化学工業と鉱物

2.

金属鉱物の利用 184
(1)鉄 (2)非鉄重金属 (3)軽金属 (4)希少金属
あとがき 191
参考図書 192
索引

194


4 岩石と地下資源

1章

火成岩
1. 火成岩とその産状
2. 火成岩の種類
(1)火成岩をつくる鉱物 (2)火成岩の鉱物組み合わせによる分類 (3)火成岩の化学組成による分類 (4)火成岩の記載岩石学的特徴
3. 火成岩のでき方 23
(1)火成岩の状態図 (2)火成岩の元素のふるまい (3)本源マグマ (4)マグマの固結過程で生ずる多様性の原因 (5)フェルシックマグマの成因 (6)同位体からみた火成作用
4. 火成作用 48
(1)地球上の火成岩の分布 (2)海嶺の火成作用 (3)海洋島・海山の火成作用 (4)大陸内部の火成作用 (5)島弧・陸弧の火成作用

2章

堆積岩 64
1. 堆積岩の生成過程と物質循環 64
(1)風化作用 (2)侵食・運搬作用 (3)堆積作用 (4)続成作用 (5)堆積学的物質循環
2. 堆積岩の種類 74
(1)陸源砕屑岩 (2)生物岩および化学的沈殿岩 (3)火山砕屑岩
3. 堆積岩の化学組成 94
(1)化学組成の多様性

3章

変成岩 99
1. 変成岩はどのような岩石か 99
(1)広域変成岩の種類 (2)広域変成岩の組織と構造 (3)日本の広域変成岩
2. 接触変成作用と変成相 106
(1)接触変成作用のはじまり (2)鉱物の安定関係と相律 (3)相律と移動性成分
3. 広域変成岩の原岩構造と組織変化 113
(1)原岩の推定 (2)化石の変形と変形場の復元
4. 変成相と変成反応 115
(1)変成相 (2)相律と変成反応 (3)H2Oを放出する反応 (4)岩石の融解 (5)変成相系列
5. 沸石相の発見と低温の変成作用 123
(1)沸石相の発見 (2)沸石相の確立と沸石相の変成
6. 広域変成作用とずれ応力 125
(1)ずれ応力と結晶作用 (2)ずれ応力場の解析と変成帯の流動
7. 変成分帯と広域変成作用 130
(1)スコットランドの分帯 (2)三波川帯の変成分帯
8. 鉱物共生関係のくわしい解析 135
(1)AFM図と地質温度計 (2)新たな視点からの共生関係の解析 (3)組成不混和
9. 元素の移動 142
(1)元素の拡散 (2)交代作用 (3)非平衡組織の研究
10. 変成帯のP-T-t経路 147
(1)三波川・神居古潭両変成帯と領家帯 (2)阿武隈変成帯 (3)P-T経路と時間 (4)超高圧変成岩のP-T経路

4章

地下資源 156
1. 資源と生活 156
2. 地球の歴史と資源の生成 157
(1)金属鉱床 (2)化石燃料鉱床 (3)地熱資源
3. 鉱床の探査・開発と鉱害問題 171
(1)金属鉱床の探査と開発 (2)化石燃料鉱床の探査と開発 (3)地熱資源の探査と開発 (4)鉱害問題
4. 地下資源の将来 185
(1)資源の需要と供給 (2)資源産業の現状 (3)地下資源の将来
あとがき 193
参考図書 194
索引 196

5 地球内部の構造と運動

1章 地殻・マントル・核
1. 地球内部の研究史
2. 地震波と地球内部の構造
3. 地球内部の球殻構造モデル
(1)最初の球殻構造モデル−JBモデルとGRモデル (2)球殻構造モデルの改訂−PREMとjasp91モデル 
4. 地球内部のトモグラフィ 19
(1)インバージョン法 (2)マントルのトモグラフィ像

2章

地殻の構造 31
1. 地殻の構造を明らかにする方法 31
(1)地質学的方法 (2)地球物理学的方法 (3)人工地震による地下構造の解析法
2. 大陸地殻 43
(1)大陸の構造区分 (2)ユーラシア大陸の地殻 (3)北アメリカ大陸の地殻 (4)日本列島とその周辺地域
3. 海洋地殻 62
(1)構造区分 (2)地殻構造
4. 地殻の組成と構造 65
(1)組成 (2)構造

3章

マントルと核の物性 75
1. 地球内部の密度と圧力 75
(1)地球内部の密度分布 (2)有限歪み理論と密度−圧力関係
2. 地球内部の温度分布 80
(1)熱伝導による定常温度分布 (2)断熱温度勾配 (3)地質学的温度圧力計 (4)相転移実験による制約 (5)融解実験による制約
3. 地球構成物質の弾性 86
(1)弾性定数の測定方法 (2)マントル構成鉱物の弾性波速度
4. その他の物性 92
(1)電気伝導度 (2)粘性率 (3)Q値 (4)熱伝導度

4章

地球内部の物質構成と層構造の形成 97
1. 地球の始源物質と地球内部の化学組成 97
(1)隕石と地球の始源物質 (2)地殻と上部マントルの化学組成 (3)マントル遷移層および下部マントル (4)核
2. 超高圧実験による地球深部物質の探査 105
(1)超高圧高温発生装置 (2)超高圧下での相平衡実験
3. 地球内部の高圧相転移と物質構成 110
(1)鉱物の相転移 (2)地殻・マントル構成物質中の相転移 (3)マントルの物質構成
4. 地球内部の層構造の形成 125
(1)核の形成過程 (2)マントル物質の融解実験 (3)マントル内部の層構造の起源

5章

地球内部の運動 133
1. プレートテクトニクス 133
(1)基礎となった仮説−プレートテクトニクス前史 (2)プレートテクトニクス (3)プリュームテクトニクス
2. 海洋化説 166
3. 地球膨張説 168
4. 海洋底隆起説−地球の微膨張 170
5. アンデーション説 172
6. マントルダイアピル説 174
7. サージ造構論−地球収縮説の復活 177
8. まとめ 180
あとがき 181
参考図書 182
索引 184


6 化石と生物進化

1章 化石と古生物

1. 化石とは
(1)化石の定義 (2)化石観の変遷
2. 化石の成因
(1)化石として保存される古生物の条件 (2)化石が保存されrる埋没条件 (3)死後の古生物の解体と移動 (4)化石が保存される割合
3. 化石の保存歴と化石の種類
(1)軟らかい組織の化石 (2)置換された化石 (3)印象の化石
4. 化石の産状 11
(1)産状のタイプ (2)化石の配列と姿勢 (3)現地性と異地性
5. 示準化石と示相化石 18
(1)示準化石 (2)進化速度 (3)化石による地層の分帯 (4)示相化石
6. 生痕化石 24
(1)生痕化石とは (2)さまざまな生痕化石 (3)体化石に残された生痕 (4)生痕化石群集と古環境

2章

ミクロの化石 35
1. 微化石と超微化石 35
2. 化石の微細構造 38
(1)化石と硬組織 (2)無脊椎動物の硬組織と生体鉱物 (3)二枚貝の貝殻組織 (4)貝殻の構造とその進化 (5)化石硬組織の続成変化 (6)脊椎動物の硬組織
3. 分子化石と古生化学 50
(1)古生化学の誕生 (2)タンパク質の化石 (3)DNAの化石

3章

古生物の復元 56
1. 復元の方法 56
(1)意義 (2)骨の同定と修復 (3)復元と組立 (4)復元の目的 (5)基本姿勢と展示ポーズ (6)展示法 (7)復元法の種類
2. 個体の復元 65
(1)姿の復元 (2)生活の復元
3. 古生物の生態 78
(1)海生生物の生活型 (2)生物の分布を規制する要因 (3)古生態の復元 (4)カキの古生態 (5)絶滅した二枚貝の潜入深度
4. 生物群集の復元 87
(1)生物群集と化石群集 (2)化石群集の復元 (3)新第三紀の熱帯気候事件

4章

生物の進化とその要因 93
1. 進化の事実 93
(1)形態の類似 (2)個体発生にみる進化 (3)生物地理 (4)化石の記録 (5)生きている化石 (6)分子・遺伝子にみる進化
2. 進化の要因 105
(1)進化論の歴史 (2)進化の法則 (3)進化の要因
3. 系統復元の方法 119
(1)伝統的な系統復元の方法 (2)層序表形分類の方法 (3)分枝分類(系統分類)の方法 (4)分子に用いられる方法 (5)どの復元が正しいのか

5章

進化の歴史 126
1. 生命の起源 126
(1)生命の起源研究へのアプローチ (2)実験的研究 (3)地球外有機物の研究 (4)比較生化学的研究 (5)化石の研究
2. 生物の初期進化 134
(1)真核生物の発生 (2)多細胞生物の発生とエディアカラ動物群
3. 無脊椎動物の進化 140
(1)初期の動物群 (2)顕生代における無脊椎動物の適応放散
4. 脊椎動物の進化 153
(1)脊椎動物の起源 (2)顎のないサカナ−無顎類 (3)原始的な顎口類−棘魚類と板皮類 (4)サメ類の進化−軟骨魚類 (5)骨をもつサカナの進化 (6)陸上生活への適応ー両生類から爬虫類へ (7)陸の王者ー爬虫類の繁栄 (8)哺乳類の進化
5. 人類の進化 174
(1)サルからヒトへの系譜 (2)猿人(前人) (3)原人 (4)旧人 (5)新人
あとがき 187
参考図書 188
索引 191


7 地球の歴史

1章 地層の記録
1. 地層の観察
(1)現世堆積物と実験水理学 (2)地層の観察のしかた−堆積柱状図− (3)堆積構造と古流向、地層の上下判定 (4)砕屑物の運搬・沈積過程
2. 地層の堆積環境 22
(1)陸成層 (2)沿岸成層 (3)海洋成層
3. 堆積作用と構造運動 38
(1)地層の定着と沈降運動 (2)堆積時構造運動−将棋倒し構造− (3)堆積時の構造運動
4. 地層の変形 42
(1)断裂 (2)褶曲 (3)片理・劈開 (4)複雑な地質構造

2章

地史の復元 53
1. 層序と地質年代 53
(1)層相による層序区分 (2)地質年代と地質系統 (3)シーケンス層序 (4)放射年代
2. 地史の解読 67
(1)地層と地質図 (2)地史の復元

3章

地球の誕生と始生代−原生代の地球 72
1. 地球の誕生と原始地球 72
(1)地球をつくった原料物質 (2)均質集積か不均質(分別)集積か (3)地殻・大気・海水の形成(原始地球における三圏分立)
2. 先カンブリア時代 81
(1)先カンブリア時代の地質学の意義 (2)安定帯と造山帯 (3)先カンブリア時代の時代区分
3. 始生代の地球 90
(1)初期地殻の構成−地球最古の岩石を求めて− (2)グリーンストン−花こう岩帯 (3)始生代後期から原生代初期の地球
4. 原生代の地球 101
(1)縞状鉄鉱層の形成と地球大気の変化 (2)原生代初期〜中期の堆積岩層と造山帯 (3)原生代後期の地球

4章

顕生代の地球 111
1. 古生代の変動 111
(1)カレドニア造山帯−イギリスにおけるカレドニア造山運動− (2)ヘルシニア造山帯−イベリア半島におけるヘルシニア造山運動
2. 中生代〜新生代の変動 134
(1)中生代の変動 (2)新生代の変動 (3)中ー新生代テクトニクス研究の中心課題

5章

人類紀の地球 180
1. 第四紀という時代 180
(1)第四紀の特徴 (2)第四紀の区分と境界問題 (3)最近の第四紀観
2. 第四紀の気候変動 184
(1)氷河時代の認識 (2)氷河の消長と氷期・間氷期 (3)氷河性海面変動 (4)隆起さんご礁段丘から得られる海面変動 (5)海洋底から得られる気候変動 (6)氷期・間氷期のサイクルと天文起源説 (7)第四紀の環境復元計画(CLIMAP計画)
3. 第四紀の地殻変動 201
(1)氷河性アイソスタシー (2)ハイドロアイソスタシー (3)変動帯における海成段丘の隆起 (4)第四紀におけるヒマラヤ山脈の隆起
あとがき 213
参考図書 214
索引 217


8 日本列島のおいたち

1章 弧状列島としての日本列島
1. 日本列島の特徴
2. 日本列島の地殻構造
3. 日本列島の地体構造区分

2章

大陸と大洋の時代
1. 先カンブリア代の日本列島
(1)飛騨−隠岐帯の岩石 (2)丹波−美濃帯の礫岩 (3)大陸地域の先カンブリア系 (4)日本列島域からみた先カンブリア代
2. 西南日本の中・古生界 13
(1)大陸の東側の海域−大洋の地層と付加体の形成 (2)大陸東縁の陸域−入り江と平野の時代 (3)大陸東縁の陸域の火山活動−広島変動
3. 東北地方の古い山地 53
(1)南部北上古陸の形成 (2)火山弧から非活動的大陸縁辺へ (3)古生代末〜白亜紀初期の堆積盆地の分化と移動 (4)南部北上古陸の位置  (5)南部北上古陸のアジア大陸東縁への衝突・ジュラ紀付加体の形成と白亜紀初期の火山弧の成立
4. 日高山脈の成立−北海道の背骨をなす山々 64
(1)“日高造山運動”と新しいテクトニクス (2)日高山脈の地質構成 (3)日高山脈の成立

3章

新第三紀の日本列島−グリーンタフ変動から島弧変動へ 78
1. グリーンタフの海 79
(1)北海道のグリーンタフ (2)東北日本のグリーンタフ (3)フォッサマグナ地域のグリーンタフ (4)西南日本のグリーンタフ (5)九州から琉球列島にかけてのグリーンタフ
2. 非グリーンタフ地域の堆積盆地 97
(1)中央北海道の新第三系タービダイト堆積盆地 (2)関東堆積盆地の成立 (3)西南日本の堆積盆地
3. グリーンタフ地域の造構運動と火成活動 105
(1)グリーンタフ変動期の陥没盆地と火山活動 (2)グリーンタフ変動発展期の著しい沈降、海進、将棋倒し構造 (3)黒鉱鉱床の生成とグリーンタフ変動
4. 日本海の形成 112
(1)日本海裂開説または日本列島漂移説 (2)日本海陥没説
5. 島弧変動によるブロック隆起と陥没盆地 117

4章

日本列島の人類紀 126
1. 第四紀の区分 126
2. 海岸平野のおいたち 130
(1)下部更新統の分布 (2)大阪層群と上総層群
3. 内陸盆地のおいたち 137
(1)松本盆地の形成史 (2)沈降の続く海岸平野
4. 氷河時代と段丘 146
(1)氷期・間氷期と段丘 (2)最終氷期と野尻湖研究
5. 後氷期と都市地盤

154
(1)完新世のはじまり (2)完新世海水準変動 (3)沖積層と海岸平野 (4)都市地盤とその災害

6.

日本の人類紀の特徴と課題

166
あとがき

169
参考図書

170
地層名索引

173
用語索引

175


9 地表環境の地学−地形と土壌

1章 変化する大地の姿
1. 大地を変化させる原動力
(1)外的営力 (2)内的営力 (3)大気・水・氷による地形形成作用 (4)内的営力のもたらす地形形成作用
2. 地形の分類
(1)成因からみた地形の分類 (2)空間的規模からみた分類

2章

地殻変動によってできる地形
1. 変動地形とは
2. 断層地形(断層変位地形)
(1)垂直変位が卓越して形成される地形 (2)水平変位が卓越して形成される地形 (3)断層地形の実例
3. 曲動地形

19
(1)褶曲地形 (2)曲隆・曲降地形 (3)曲動地形の実例

4.

海成段丘の変形パターンから見た日本における最近の地殻変動 26
3章 水のはたらきと地形 27
1. マスウェイスティング 27
(1)斜面の発達 (2)斜面の崩落 (3)集中豪雨による山崩れ、土石流の発生
2. 河川のはたらきと地形 32
(1)雨水・流水のはたらき (2)川のはたらき (3)河谷の発達 (4)河川流域に見られる種々の堆積地形 (5)河成段丘
3. 地下水のはたらきと地形 46
(1)地下水の流れと湖沼 (2)カルスト地形
4. 組織地形 54
(1)岩質の差を反映する組織地形 (2)節理や断層によって作られる組織地形 (3)地層の傾斜と組織地形 (4)褶曲構造を反映した組織地形
5. 海水のはたらきと地形 58
(1)波と流れ (2)岩石海岸 (3)砂浜海岸 (4)海面の相対的変化と海岸地形 (5)生物のつくる海岸

4章

氷河のはたらきでできる地形 68
1. 氷河の生成と性質 69
(1)氷河の生成 (2)氷河の分類と流動
2. 氷河地形 71
(1)氷河のはたらき (2)氷河による氷食地形 (3)氷河のつくる堆積地形
3. 周氷河地形 78
(1)周氷河地域 (2)周氷河作用 (3)周氷河地形

5章

風のはたらきでできる地形 86
1. 砂漠の定義と分類 86
2. 砂漠での風化作用 89
3. 砂漠での侵食・運搬作用 90
4. 砂漠の地形 91
(1)砂漠の地形発達 (2)風のはたらきによる地形

6章

地形発達 99
1. 世界の大地形の配列 99
2. 日本列島 101
3. 氷河性海面変化 102
4. 洪積台地と沖積平野 105
5. 北海道、沙流川流域 108
6. 喜界島 110

7章

風化と土壌生成 114
1. 土壌圏 114
(1)土壌圏の生成 (2)土壌の機能と役割
2. 風化作用 115
(1)母岩と母材との関係 (2)物理的風化作用 (3)化学的風化作用
3. 土壌生成 120
(1)土壌生成因子 (2)土壌生成作用
4. 土壌母材の堆積機構と土壌生成 123

8章

土壌構成 130
1. 土壌断面 130
(1)土壌断面の調査 (2)調査項目
2. 土壌の三相分布 137
(1)三相分布の測定法 (2)土壌の種類と三相分布
3. 土壌構成成分 139
(1)一次鉱物 (2)粘土鉱物 (3)腐食 (4)土壌生物

9章

土壌の性質 143
1. 土壌の理化学性 143
(1)水素イオン濃度pH(HO)、pH(KCl)、pH(NaF) (2)リン酸保持量 (3)陽イオン交換容量(CEC) (4)腐食酸の形態 (5)遊離酸化鉄

10章

土壌の分布と種類 148
1. 土壌分類の基本−土壌型−  148
2. 土壌の地理的分布 149
3. 日本の土壌の特徴 150
4. 代表的土壌型の分類 153
(1)成帯性土壌 (2)成帯内性土壌 (3)非成帯性土壌 (4)人工土壌

11章

古土壌とは何か 170
1. 古土壌と古環境の復元 170
2. 多元土壌と土壌変成 171
3. 累積土壌と土壌生成の変遷 172
4. 第四紀地史と土壌 173

12章

地表の変化と人の生活 180
1. 微地形と水害、土地利用 180
2. 放水路の開さくによる汀線の変動 182
3. 黒ボク土と人為 185
4. 古墳の立地環境と土壌 187
あとがき 189
参考図書 190
索引 194


10 地球の水圏−海洋と陸水

1章 地球の水圏
1. 水の惑星としての地球
(1)水の惑星 (2)地球上の水の総量
2. 海洋と陸地
(1)海と陸の広さ (2)海と陸の配列
3. 海の水と陸の水
(1)水の大循環 (2)水の循環量

2章

海洋
1. 海洋調査の歴史
(A)外国での海洋学の歴史 (B)日本での海洋学の歴史 (1)国際協力事業への貢献 (2)深海掘削事業の成果 (3)若干のトピックス (4)海洋の研究史
2. 海底地形 19
(1)調査法 (2)海の深さ (3)大陸縁辺 (4)中央海嶺と海膨 (5)深海底
3. 海の水 41
(1)海水の性質 (2)海水の分布 (3)海の氷 (4)海流 (5)深層流 (6)潮汐と潮流 (7)海の波 (海流と航海)
4. 海の堆積物 61
(1)粒子の大きさ、形 (2)構成物の種類による分類 (3)堆積速度 (4)海底における物質循環 (5)堆積物の採取のしかた、調べかた (底質と投錨)
5. 海洋における物質循環 83
(1)海洋の生物生産と栄養塩の循環 (2)深層水大循環 (3)地球表層の炭素循環 (4)地球環境に果たす海洋の役割
6. 沿岸の海 106
(1)沿岸海域の特徴 (2)物質の移流・分散特性 (3)堆積 (4)潮目 (5)外洋への流出 (6)沿岸海域の外洋に与える影響

3章

陸水 116
1. 陸水と水文 116
(1)陸水と陸水学 (2)陸水と水文学
2. 河川 118
(1)河川流域と水系 (2)河川の水位 (3)河川の流量と流速 (4)河川水の3作用 (5)河川の水温と水質 (6)河川流域の水収支
3. 湖沼 142
(1)湖沼の成因と分類 (2)湖沼の分布 (3)湖沼の水 (4)湖沼の堆積物と歴史 (5)生物生産から見た湖沼と湖沼型 (6)湖沼の水収支
4. 地下水 167
(1)地下水とはなにか (2)地下水と地形・地質 (3)地下水流動のしくみ (4)地下水の水収支と地下水盆管理
5. 雪氷・氷河 185
(1)雪氷圏 (2)雪氷現象 (3)氷河 (4)これからの雪氷研究
あとがき 199
参考図書 200
索引

207


11 星の位置と運動

1章 天球とその回転
1. 星の位置と星座
(1)星と天球 (2)星座とその歴史 (3)星の位置と角距離
2. 星座や星の位置を知る
(1)星空を伝えるメディア (2)星座のさがし方の基礎
3. 日周運動と天球の基準点 10
(1)日周運動 (2)天球の基準点 (3)日周運動で生じる現象 (4)緯度による日周運動の違い
4. 太陽の年周運動 19
(1)太陽の年周運動と黄道 (2)二分点と二至点

2章

天球座標 23
1. 地平座標と赤道座標 23
(1)地平座標 (2)赤道座標 (3)赤道座標と地方赤道座標の関係 (4)赤道座標と地平座標の関係
2. その他の天球座標 29
(1)黄道座標 (2)銀河座標
3. 歳差と歳差による座標の変化 31
(1)現象としての歳差 (2)日月歳差と一般歳差 (3)長年月における歳差 (4)歳差による座標変化
4. 星の位置とその補正
(1)星の基本的な位置 (2)固有運動 (3)光行差 (4)視差 (5)大気差 (6)視位置
5. 球面三角法 49
(1)球面三角形のおもな公式 (2)2点間の角距離 (3)地方赤道座標と地平座標の変換 (4)赤道座標から黄道座標への変換 (5)日月歳差による赤道座標の変化

3章

地球の運動 62
1. 地球の運動による現象 62
(1)地球の自転の影響 (2)地球の公転の影響
2. 歳差と章動 71
(1)歳差と章動の発見 (2)歳差の原理
3. 極運動 75
(1)極運動の発見 (2)極運動の性質

4章

太陽と月の動き 79
1. 太陽の動き 79
(1)太陽の見かけの動き (2)太陽の影の動き (3)季節 (4)日の出・日の入りと薄明 (5)太陽の自転と日面座標
2. 月の動き 87
(1)地球に対する月の動き (2)月の満ち欠け (3)月の自転運動 (4)月面座標 (5)月の秤動
3. 日食と月食 97
(1)日食 (2)月食 (3)日食・月食のおこる回数と周期 (4)日食・月食の観測の成果
4. 潮汐 101
(1)潮汐力 (2)潮汐の現象
5章 惑星その他の運動

106
1. 惑星の動き 106
(1)惑星現象 (2)順行・逆行・留 (3)合と内合・外合 (4)最大離角と最大光度 (5)衝と地球最近 (6)会合周期
2. ケプラーの法則 113
(1)ケプラーの法則 (2)ケプラーの法則の発見
3. 万有引力の法則 119
(1)万有引力の法則の発見 (2)大きさのある物体の引力 (3)ケプラーの法則の力学的説明
4. 惑星の運動 125
(1)軌道要素 (2)摂動 (3)各惑星の軌道の間の関係
5. 彗星の運動 131
(1)放物線運動と双曲線運動 (2)彗星の軌道の性質
6. 人工天体の運動 133
(1)人工衛星の運動 (2)人工惑星の運動

6章

時刻と暦 138
1. 時刻の定義 138
(1)時間と時刻 (2)恒星時 (3)太陽時 (4)世界時 (5)力学時と座標時 (6)地球自転速度の変動
2. 時刻の管理 145
(1)秒の定義と原子時 (2)協定世界時 (3)地球の自転の観測
3. 150
(1)暦の意義 (2)グレゴリオ暦 (3)24節気と雑節 (4)ユリウス日と通日
あとがき 157
参考図書 158
索引 160


12 太陽系と惑星

1章 われわれの太陽系

1. 宇宙における太陽系の位置
2. 太陽系の構造
(1)太陽系のものさし (2)太陽系の特徴 (3)惑星軌道の配列と共鳴 (4)太陽系の限界
3. 太陽系像の確立 10
(1)天動説時代の太陽系像 (2)地動説にもとづく太陽系像 (3)太陽系像の拡大
4. 太陽系の起源を求めて 19
(1)デカルトの宇宙体系と起源論 (2)星雲説 (3)潮汐説 (4)その他の起源論

2章

太陽系の誕生 24
1. 原始太陽系星雲の進化 24
(1)星間雲の収縮と原始星の誕生 (2)原始太陽系星雲の形成と進化
2. 惑星の形成 33
(1)微惑星から原始惑星へ (2)惑星とその他の太陽系天体の形成

3章

隕石が語る太陽系の歴史 42
1. 宇宙からの来訪者“隕石” 42
(1)隕石の発見と隕石学の進歩 (2)隕石の種類と特徴 49
2. 始源的な隕石と分化した隕石
(1)始源的な隕石 (2)分化した隕石 (3)隕石の年齢
3. 隕石からたどる太陽系のおいたち 61
(1)不均質だった原始太陽系星雲 (2)惑星物質形成の凝縮モデル (3)隕石の起源と原始惑星

4章

惑星の世界 73
1. 惑星の2つのタイプ 73
2. 月と水星 75
(1)月の運動と性質 (2)月面の地形と地質 (3)月の歴史と起源 (4)水星の運動と性質 (5)水星の表面とその歴史
3. 火星と金星 95
(1)火星の運動と性質 (2)火星の大気と水 (3)火星の表面とその歴史 (4)金星の運動と性質 (5)金星の大気と雲 (6)金星の表面とその歴史
4. 木星型惑星 121
(1)木星型惑星の軌道と運動 (2)木星型惑星の性質と構造 (3)木星型惑星の大気と雲

5章

太陽系の小天体 137
1. 衛星と環 137
(1)衛星の多様性 (2)冥王星の性格 (3)木星型惑星の環
2. 小惑星 149
(1)小惑星の軌道と運動 (2)小惑星の性質
3. 彗星 160
(1)彗星の軌道と運動 (2)彗星の性質
4. 小天体をめぐる問題点 168
(1)小惑星・彗星・隕石の間の関係 (2)彗星の起源の問題 (3)カイパーベルト天体発見の意義

6章

太陽と惑星間空間 175
1. 太陽と太陽風 175
(1)太陽の活動とコロナ (2)太陽風と惑星間空間 (3)太陽圏(ヘリオスフェア)
2. 惑星間塵 183
(1)惑星間塵の分布・性質・起源 (2)流星と惑星間塵 (3)太陽の環

結び

太陽系・生命・人類 192
1. 太陽系と生命 192
2. 人類にとっての太陽系宇宙 193
あとがき 197
参考図書 198
索引 200


13 宇宙・銀河・星

1章 宇宙をさぐる眼
1. ダイナミックな宇宙
2. 光学望遠鏡の発達
(1)屈折望遠鏡の発明 (2)金属反射望遠鏡の登場 (3)色消しレンズを使った屈折望遠鏡の発達 (4)再び大反射望遠鏡の時代へ (5)大気圏外へ進出する望遠鏡
3. 電波望遠鏡の登場 10
(1)電波望遠鏡とは (2)電波望遠鏡の発展
4. 見えないものを見る 14
(1)赤外線、X線、ガンマ線の望遠鏡 (2)ニュートリノ、重力波などの観測
2章 宇宙の誕生と進化 18
1. ハッブルによる宇宙膨張の発見−遠ざかる銀河 18
(1)島宇宙(銀河)の確認 (2)銀河スペクトルの赤方偏移−宇宙膨張の発見
2. 膨張宇宙の証拠とビッグバン宇宙論 23
(1)理論と観測の一致 (2)ビッグバン宇宙論対定常宇宙論 (3)宇宙背景放射の発見 (4)宇宙におけるヘリウム存在量
3. 宇宙の広がりと年齢 29
(1)オルバースのパラドックス (2)ハッブル定数と宇宙の年齢
4. 膨張宇宙の進化と物質の歴史 33
3章 銀河の形成 36
1. 一様な宇宙からの天体の形成 36
(1)物質のゆらぎから銀河が生まれる (2)2つの銀河形成論
2. 銀河の種類 40
(1)渦巻銀河 (2)楕円銀河 (3)不規則銀河
3. クエーサー 48
(1)クエーサーの発見 (2)クエーサーの正体
4. 銀河の渦巻きの形成 52
5. 宇宙の階層構造 55
(1)銀河群と銀河団 (2)超銀河団と宇宙の大規模構造
4章 われわれの銀河系 61
1. 天の川の正体と銀河系の発見 61
2. 銀河系の大きさと構造 63
(1)ハーシェル以後の発展 (2)シャプレーの挑戦 (3)銀河系の大きさ (4)銀河系の回転と太陽運動 (5)銀河系の質量 (6)銀河系の構造
3. 銀河系をつくる天体 81
(1)星団 (2)星間物質
5章 星の誕生と進化 95
1. 星間雲の収縮と星の形成 95
(1)星間ガスの収縮 (2)分子雲から原始雲へ (3)主系列への進化
2. 星はなぜ光る−星のエネルギー源 113
3. 星のいろいろな性質 116
(1)星の明るさ (2)距離と絶対等級 (3)星の色 (4)星の大きさ (5)星の質量
4. スペクトル型 125
5. ヘルツシュプルング・ラッセル図(HR図) 128
6. 星の内部構造 131
7. 主系列星の進化 136
8. 連星の進化 136
9. 元素の起源 138
6章 星の最後 141
1. 白色矮星 142
2. 超新星爆発 144
(1)超新星の分類 (2)超新星爆発後に形成される天体:中性子星とブラックホール (3)近接連星系での白色矮星の爆発:Ia型の超新星の爆発機構 (4)鉄のコアの重力崩壊型超新星爆発 (5)銀河系で爆発した超新星 (6)SN1987A
3. 宇宙における重元素の合成と銀河内の物質の循環 162
4. 中性子星とブラックホールの観測 164
(1)パルサーとX線星 (2)ブラックホール
7章 現代宇宙論の課題 169
1. 宇宙の泡構造はどうしてできたか 169
2. 時間と空間はどのようにして始まったか 170
(1)時間と空間の概念 (2)力の統一と宇宙の創成 (3)宇宙のインフレーション (4)火の玉の誕生の問題
3. 炭素原子をめぐる謎 174
4. ダークマターの謎 175
(1)ダークマター事始め (2)理論的にも必要なダークマター (3)ダークマターの正体は?
5. 本当の始まりとは? 177
あとがき 179
参考図書 180
索引 183


14 大気とその運動

1章 地球大気の生い立ち
1. 地球大気の組成と鉛直構造
(1)地球大気の組成 (2)温度の鉛直分布 (3)高さと気圧
2. 大気の放射平衡
(1)太陽からの放射 (2)地表で受ける太陽からの熱 (3)地球からの放射 (4)吸収と散乱 (5)放射平衡 (6)温室効果
3. 地球大気の変遷 13
(1)地球と他の惑星の大気組成の違い (2)オゾン層の出現 (3)水惑星の誕生 (4)酸素の起源
4. 地球の歴史に秘められた大気の変遷の歴史 18
(1)化石に残る古気候 (2)南極氷床の16万年間の記録 (3)湖底の堆積物による気温の記録 (4)屋久杉の年輪の記録

2章

雲のでき方と降水のしくみ 23
1. 大気中の水分 23
(1)水の相変化と潜熱 (2)水蒸気 (3)雲粒子と降水粒子
2. 大気中の水蒸気の表し方 31
3. 雲粒子の生成 33
(1)雲粒の生成 (2)氷晶の生成
4. 大気の安定・不安定 36
(1)気温減率 (2)安定・不安定 (3)条件付き不安定
5. 雲の成因と種類 40
(1)雲の成因 (2)雲の種類
6. 雨や雪の成因 43
(1)冷たい雨 (2)暖かい雨

3章

高気圧・低気圧と天気 48
1. 地球をめぐる風と気団 48
(1)地球をめぐる風 (2)気団 (3)気団の変質 (4)前線帯
2. 低気圧、高気圧と前線 53
(1)地上天気図と高層天気図 (2)低気圧と高気圧の違い (3)低気圧・高気圧の種類 (4)前線
3. 温帯低気圧の構造の変化 58
(1)温帯低気圧の構造 (2)温帯低気圧の一生 (3)新しい低気圧モデル
4. 高気圧 66
(1)太平洋高気(亜熱帯高気圧) (2)シベリア高気圧 (3)オホーツク海高気圧 (4)移動性高気圧

4章

台風 71
1. 台風とは 71
2. 台風の構造 73
(1)台風は熱エンジン (2)暴風雨 (3)風と気圧の分布
3. 台風の移動と経路 77
4. 台風の発生 77
5. 台風の目 81

5章

大気の局地的な運動 83
1. 集中豪雨 83
(1)梅雨末期の集中豪雨−長崎豪雨− (2)降雨の集中 (3)局地的な集中豪雨
2. 北陸豪雨 88
3. 竜巻とダウンバースト 91
(1)竜巻 (2)竜巻の発生のメカニズム (3)ダウンバースト (4)ダウンバーストのメカニズム
4. 局地風 98
(1)局地風の仲間 (2)おろしとだし (3)フェーンとボラ (4)海陸風 (5)斜面下降風 (6)ビル風
5. 重力波 103
(1)重力波 (2)山岳波 (3)晴天乱気流
6. 霧とスモッグ 106
(1)霧 (2)スモッグ

6章

大気の運動 109
1. 大気の運動を支配する力 109
(1)気圧傾度力 (2)コリオリの力
2. 地衡風と温度風 115
(1)地衡風 (2)地上の風 (3)温度風
3. 乱れのない大気の運動 119
(1)乱れのある運動と乱れのない運動 (2)気温分布 (3)帯状流 (4)平均子午面循環
4. 大気中のうずの変動 125
(1)大気中の水平運動の形態 (2)大気の鉛直流の大きさ (3)うず位
5. 定常性じょう乱 128
(1)山岳による定常性じょう乱 (2)海陸分布による定常性じょう乱
6. 移動性じょう乱の成因 134
(1)じょう乱の芽 (2)じょう乱の発達と衰弱 (3)じょう乱による熱輸送 (4)じょう乱による運動量輸送

7章

異常気象と気候変動 141
1. 気候 141
2. 異常気象 143
3. エルニーニョ・南方振動、2年を超える変動 145
4. 気候変動と気候予測 150
あとがき 155
参考図書 156
索引

158


15 気象と生活

1章 日本の天気
1. 大気の運動の季節による特徴
(1)地上の気圧配置 (2)地上の風系 (3)上空の大気の運動
2. 日本の天気の特徴
(1)大陸東岸気候 (2)アジアの地形と海洋の影響 (3)気団と天気 (4)前線帯と高・低気圧 (5)日本の気候区分
3. 日本の四季の天気 16
(1)季節と季節区分 (2)各季節の天気
4. 日本のおもな気象災害 23
(1)気象災害の種類 (2)日本のおもな気象災害
2章 天気予報 33
1. 天気予報の原理 33
(1)天気予報とは (2)天気予報の流れ
2. 天気予報の幕開け(歴史) 36
(1)観天望気と天気俚諺の時代 (2)気圧の発見と初期の天気図の時代 (3)総観気象の時代から数値予報時代の幕開けへ
3. 天気予報の種類と現象のスケール 37
4. 数値予報 39
(1)数値予報をつくる (2)数値予報の基礎方程式 (3)数値予報の出力 (4)予測精度の向上
5. 短期予報 46
(1)短期予報 (2)降水確率予報
6. 短時間予報(ナウキャスティング) 49
7. 週間予報(延長予報) 50
8. 長期予報(季節予報) 50
3章 気象情報 53
1. 気象観測網 53
(1)気象観測網と気象事業 (2)観測通報と情報の密度(粗さ)
2. 気象情報の入手方法 58
(1)気象情報とは (2)天気情報の入手 (3)気象情報の種類 (4)利用者が直接受信できる気象資料
3. 気象情報の利活用 63
(1)防災情報 (2)生活情報 (3)産業気象情報
4章 気候変動 71
1. 異常気象 71
(1)異常気象とは何か (2)異常気象の原因 (3)最近の異常気象
2. 気候の移り変わり 78
(1)気候変動と時間スケール (2)歴史時代の気候 (3)観測時代の気候とその変化
3. 気候変動の原因 86
(1)地球の公転軌道などの変化 (2)太陽活動の影響 (3)地殻の変動 (4)火山活動 (5)海洋の影響 (6)温室効果気体の影響 (7)気候系の相互作用
4. 局地の気候 91
(1)局地の気候の要因 (2)地形 (3)地表の状態 (4)都市気候
5章 人間活動による大気の改変 99
1. 大気改変の歴史 99
2. 大気汚染の輸送・拡散 103
(1)局所汚染 (2)広域汚染
3. 地球温暖化問題 107
(1)温暖化の事実と予測 (2)温暖化の不確定性 (3)温暖化の影響とその対策
4. 酸性雨問題 119
(1)酸性雨の生成機構と現状 (2)酸性雨の影響と対策
5. オゾン層破壊 125
(1)オゾンの生成とその破壊 (2)オゾン減少の影響と保護対策
6. 戦争による環境破壊 130
6章 気象災害の防止と気象の人工調節 135
1. 気象災害の防止 135
(1)気象災害の特徴 (2)気象災害の防止対策
2. 気象の人工調節の例 139
(1)霧の人工消散 (2)降水の人工調節 (3)その他の気象の人工調節
7章 気象観測と観測データの使い方 152
1. 気象観測の目的と方法 152
(1)気象予報のための観測
2. 地上気象観測 155
(1)気圧 (2)気温 (3)湿度の観測 (4)風の観測 (5)降水量の観測 (6)オゾン層の観測 (7)その他の気象観測
3. 高層気象観測 167
(1)ラジオゾンデ (2)飛行機観測
4. リモートセンシング観測 171
(1)衛星観測 (2)レーダー測定 (3)ウィンドプロファイラー (4)ライダー
5. 学校における気象データの使い方 177
(1)気象衛星画像 (2)気象ファクシミリ (3)レーダーエコー合成図 (4)ラジオ天気図 (5)学校気象観測の目的と方法
6. 竜巻とダウンバーストを調べる 190
(1)はじめに (2)すぐ被害状況から風向・風速の分布を調べよう (3)面接調査をする (4)気象記録などを集める (5)現象を特定しよう (6)調査報告書をつくろう
7. 一般市民と学生の協力で霧を調べる 203
(1)はじめに (2)既知の知見に疑問 (3)一般市民・学生への呼びかけ (4)詳細な霧の分布図作成と独自の仮説 (5)ダムの影響明らかに
あとがき 207
参考図書 208
索引 210


16 自然と人間

1章 人類の歴史
1. 最古の人
(1)サルからヒトへ (2)さかのぼるヒトの起源 (3)猿人(前人)の特徴と意義
2. 人類の進化
(1)原人の段階 (2)旧人の段階
3. 現代人の出現 15
(1)新人 (2)日本の旧石器文化
4. 狩猟採集経済から生産経済へ 23
(1)新石器時代 (2)縄文時代
5. 人類社会と自然のかかわりあい 26
(1)生産力の発展 (2)文明と自然
6. 技術革命と地学 29
2章 国土開発と地学 35
1. 河川の利水と治水 35
(1)利水と治水の変遷 (2)明治の河川法以後の治水 (3)都市の発達と河川事情 (4)河川の自然史と社会史
2. 湖沼と浅海の開発 43
(1)干拓 (2)埋め立て
3. 地下水の開発 51
(1)湧泉の利用 (2)浅井戸による不圧地下水の開発 (3)横井戸による不圧地下水の開発 (4)深井戸による被圧地下水の開発 (5)産業の発展にともなう地下水利用の増大 (6)法的規制による地下水利用形態の変化
4. ダムの開発 59
(1)江戸時代以前のダム (2)明治時代〜第2次世界大戦以前のダム (3)第2次世界大戦後〜高度経済成長期前のダム (4)高度経済成長期以降のダム (5)ダムの問題点
5. トンネルの開発 67
(1)明治時代以前の道路網の整備 (2)明治時代〜第2次世界大戦まで (3)第2次世界大戦後〜現在 (4)トンネル建設の問題点
6. 都市の開発 73
(1)日本の都市の原型 (2)都市上水道 (3)都市の拡大と災害の変貌
3章 生活と災害 81
1. 気象災害 82
(1)気象災害の特徴 (2)気象災害の被害の形態 (3)気象災害の防災対策
2. 地震災害 88
(1)地震災害の特徴 (2)地震による災害の形態 (3)地震の予知 (4)被害の想定と防災計画
3. 火山災害 93
(1)火山災害の特徴 (2)火山噴火の活動様式と災害の形態 (3)火山密集国日本における火山とのつきあい (4)火山噴火予知
4. 地すべりと山(崖)崩れ 104
(1)地すべりと山(崖)崩れの違いと特徴 (2)地すべりの分布および運動特性 (3)日本の地すべりおよび山(崖)崩れ対策 (4)地すべりおよび山(崖)崩れの予知・予測
5. 自然災害と社会 112
(1)自然災害の状況と変化 (2)自然災害に対する防災対策の現状 (3)防災対策の視点
4章 公害と環境破壊 122
1. 鉱山と鉱害 123
(1)足尾鉱毒事件 (2)他地域の鉱害 (3)石炭掘削による鉱害
2. 大気汚染 130
(1)硫黄酸化物(SOx) (2)窒素酸化物(NOx) (3)浮遊粉塵 (4)その他の大気汚染
3. 水質汚染 135
(1)海洋汚染 (2)陸水汚染(水質汚濁)
4. 地質環境問題 142
(1)地盤沈下 (2)地質汚染 (3)山砂採取による新たな環境破壊 (4)地球規模の環境問題
5章 かけがえのない地球 164
1. 資源市場のグローバル化 164
(1)石炭  (2)石油 (3)天然ガス (4)資源の海外依存
2. 国土総合開発と自然改造 172
(1)日本の国土開発 (2)大陸諸国の国土開発
3. 開発と保全 198
(1)巨大ダム建設による環境影響 (2)かんがいによる環境影響 (3)日本の国土開発と保全問題
4. かけがえのない地球 203
(1)人類生存への危機感 (2)「国連人間環境会議」と「開発と環境に関する国連会議」
あとがき 209
参考図書 210
索引 217