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授業科目『地球構成物質論』(2006年度後期)〔大学院〕(終了) |
配布プリント|補足説明
- シラバス
- 広島大学の授業時限
- 聴講者はもみじで登録をしておいて下さい。
- 欠席する場合は、メールで連絡して下さい。
- (注意)12月1日(金)の授業はA306室に変更となります(AO入試に教室が使われるため)。
本授業科目について
本授業は、地表でみられるさまざまな現象を理解するために必要な、地球を構成する物質とその性質について概説します。『地球システム』は、おもに無機の世界である『地圏(geosphere)』・『水圏(hydrosphere)』・『気圏(atmosphere)』の3圏と、これらの重なり合う空間に存在する有機の世界の『生物圏(biosphere)』の4圏に分けて取り扱えますが、ここではとくに『地圏』について、その基本構成単位である鉱物、そしてその集合体である岩石について説明し、これらと残りの3圏との相互作用について考えます。とくに地表で見られるさまざまなエネルギー・物質循環過程での諸作用(例、風化作用や土壌化作用など)のメカニズムについて、そして5番目の『人間圏』の存在がこれらの過程に与える影響についても考えます。
※さらに授業に関連した内容について調べたい時には、インターネットのフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』からキーワードを入力して検索を行うと簡潔な説明を読むことができます。ここでは、他言語による説明も見ることができます。また、参考資料についても教えてくれますので、非常に便利です。
レポートの提出について
下記のテーマから一つを選んで、レポートを提出しなさい。
【テーマ@】 地球構成物質について説明しなさい。
【テーマA】 鉱物について説明しなさい。
【テーマB】 岩石について説明しなさい。
【テーマC】 土壌について説明しなさい。
【様 式】 2000字程度。
【提出〆切】 2007年2月9日(金)
【提出先】 メール(添付ファイル)による〔mfukuok@hiroshima-u.ac.jp〕。 |
第1回(10/6)|第2回(10/13)|第3回(10/20)|第4回(10/27)|第5回(11/10)|第6回(11/17)|第7回(11/24)|第8回(12/1)|第9回(12/8)|第10回(12/15)|第11回(12/22)|第12回(1/12)|第13回(1/19)|第14回(1/26)
●第1回(10/6)
- 本授業と他の関連授業との関係の説明:
『総合科学研究科』の中の『開設授業科目一覧』の『講義科目(環境科学部門)』などを参照。
- 授業全体の概説:
1)成績評価について:
・後期試験期間最終日を〆切とするレポート(1回のみ)を課す予定。
・レポートの課題等の説明は冬季休暇前頃に行う予定。
2)教材などについて:
・次回からプリントを配付する。
・関連情報は本ウェブを参照。
3)内容について:
地球の4圏について(地圏・水圏・気圏・生物圏)と地表/表層での物質相互作用について
以下の順序で説明する予定。
(1)原子と元素について
(2)鉱物について
(3)岩石について
(4)岩石の成因@火成岩について
(5)岩石の成因A変成岩について
(6)岩石の成因B堆積岩について
(7)水と大気の働きについて
(8)生物の働きについて
(9)風化作用について
(10)土壌生成作用について
(11)地球資源について
- 参考書の紹介:(紹介できなかったので次回以降にします)。
【全般】
@周藤賢治・牛来正夫(1997):地殻・マントル構成物質.
岩石・鉱物全般を概説したもの。
【鉱物学】
A森本信男(1989):造岩鉱物学.
造岩鉱物についての本はこれだけ。
【粘土鉱物学・粘土科学】
B白水晴雄(1988):粘土鉱物学−粘土科学の基礎−.
粘土鉱物学の概説的な参考書の代表。お奨め。
C下田 右(1985):粘土鉱物研究法.
粘土鉱物の研究法をとくに説明。
D須藤談話会(編)(2000):粘土科学への招待−粘土の素顔と魅力−.
一般向けに、わかりやすい内容。
E須藤談話会(編)(1986):土をみつめる−粘土鉱物の世界−.
上記の旧版的なもの。
F日本粘土学会(編)(1997):粘土の世界.
一般向けに、おもしろく編集。
【岩石学】
G周藤賢治・小山内康人(2002):記載岩石学−岩石学のための情報収集マニュアル.
H周藤賢治・小山内康人(2002):解析岩石学−成因的岩石学へのガイド.
上記2冊は、岩石学全般の最近の研究結果を集成している。やや専門的。
I水谷伸治郎ほか(編)(1987):日本の堆積岩.
J久城育夫ほか(編)(1989):日本の火成岩.
K橋本光男(1987):日本の変成岩.
上記3冊は、日本の岩石の記載をまとめたもの。
【地球化学(水−岩石相互作用】
L鹿園直建(1997):地球システムの化学 環境・資源の解析と予測.
地球化学的物質循環についての研究をまとめたもの。やや専門的。お奨め。
M黒田吉益(2002):水素同位体比から見た 水と岩石・鉱物.
とくに水素同位体比から、岩石と鉱物の性質を説明。
【土壌学】
N久馬一剛(編)(1997):最新土壌学.
土壌学全般の概説。お奨め。
O松井 健・岡崎正規(編著)(1993):環境土壌学−人間の環境としての土壌学−.
環境学的側面から土壌をみたもの。
【その他】
P熊澤峰夫・丸山茂徳(編)(2002):プルームテクトニクスと全地球史解読.
現在の新しい地球観をまとめたもの。やや専門的。非常にお奨め。
●第2回(10/13)
- 出席確認(以後毎回確認):出席状況を評価に反映します。
※欠席する場合は、メールで連絡してください。
- 内容:原子と元素について。
- 配布プリント:1種(およびファイル1冊):
北野(1992)による『化学の目で見る地球の環境−空・水・土−』の『第1章 序論』と『第2章 自然をみつめる化学の目−物質の単位、原子』(1-22p)。
- 紹介した参考図書:前回に記載。
●第3回(10/20)
- 内容:鉱物について。
鉱物学の歴史など。
- 配布プリント:1種:
「1.鉱物と造岩鉱物」、「2.鉱物の記載と分類」…『造岩鉱物学』(3-29p)
- 紹介した参考図書:
【鉱物学】(鉱物学の日本語の参考書は非常に少ない)
@森本信男(1989):造岩鉱物学.
(前述)
A秋月瑞彦(1998):鉱物学概論−形態と組織−.
とくに、鉱物の形態と組織を説明。
B森本信男ほか(1975):鉱物学.
後述しているように、日本語の鉱物学の参考書の代表的なもの。ただし、少し古い。
【地球構成物質(鉱物+岩石)】
C周藤賢治・牛来正夫(1997):地殻・マントル構成物質.
(前述)
【Mineralogy】
DHibbard,M.J.(2002): Mineralogy
−A Geologist's Point of View.
地質家から見た鉱物学の書名のように、地質環境において鉱物が示す特徴および分析機器と分析手法にかなりの紙面を割いている。
EKlein,C.(2001): The 22nd Edition of the Manual of Mineral Science (after
J.D.Dana)(with one CD-ROM).
Danaにより1912年に出版された鉱物学の参考書の22版。図表はCD-ROMでも提供されている。
FNesse,W.D.(2000): Introduction
to Mineralogy.
鉱物学入門として、100を超える鉱物の記載(産状や成因をふくむ)がかなり詳しい。
●第4回(10/27)
- 内容:鉱物の定義・種類・分類について。
- 配布プリント:2種:
1)地学標本室用鉱物リスト(おもに理科年表から)
2)表1.1(鉱物資源)…『鉱床学概論』(2-7p)から
- 実習:地学標本室で、鉱物標本を観察。
●第5回(11/10)
●第6回(11/17)
- 内容:変成岩について。
- 配布プリント:1種:
「第4章 変成岩」…『地殻・マントル構成物質』(185-210p)
- 『(結晶)片岩』と『片麻岩』の試料を回覧。
●第7回(11/24)
- 内容:堆積岩について。
- 配布プリント:1種:
「第3章 堆積岩」…『地殻・マントル構成物質』(169-184p)
- 『砂岩』と『頁岩』の試料を回覧。
- ※次回(12月1日)の教室はA306に変更となります(AO入試のため)。
●第8回(12/1)
- 内容:水と大気の働きについて。
- 配布プリント:4種:
1)「4 地球表層における物質循環」…『地球化学』(107-128p)
2)「付表W 大気中の化学成分の濃度と平均滞留時間」、「付表X 海水中の化学成分の平均濃度と平均滞留時間」…『地球化学』(240,241p)
3)「地球表面の諸環境」…『図説地球科学』(126-133p)
4)「4. 海の堆積物」…『地球の水圏−海洋と陸水』(66-69p)
●第9回(12/8)
- 内容:生物の働きについて。
- 配布プリント:2種:
1)「4 生態系とその特徴」…『地球生態学』(77-107p)
2)「生物・生態に関するデータ」…『環境年表2004/2005』(244-258p)
●第10回(12/15)
- 内容:風化作用と土壌生成作用について。
- 配布プリント:2種:
1)「7章 風化と土壌生成」…『地表環境の地学−地形と土壌』(114-129p)
2)「1.土壌とは何か−地球上におけるその意義と役割」、「2.土壌の生成と分類」、「3.土壌の材料」、「4.土壌の有機物」…『最新土壌学』(1-53p)
- 『岩石風化標本8種』(新鮮な花崗岩、さまざまな程度に風化した花崗岩、マサ、粘土)を回覧。
●第11回(12/22)
- 内容:土壌と粘土鉱物について。
- 配布プリント:1種:
1)「第1章 序論」、「第2章 粘土鉱物の化学組成と結晶構造」…『粘土鉱物学』(1-35p)
- 『原生土壌標本10組』(新鮮な岩石標本およびその風化土)を回覧。
黒雲母花崗岩/閃緑岩/斑レイ岩/蛇紋岩/輝石安山岩/カンラン石玄武岩/粘板岩/砂岩/凝灰岩/石灰岩
●第12回(1/12)
- 内容:土壌の生物性について。
- 配布プリント:1種:
1)「5.土壌の生物性」、「6.土壌の化学性」…『最新土壌学』(54-95p)
- 『レポートの提出について』はこちら。
●第13回(1/19)
- 内容:土壌化学性について。
- 配布プリント:1種:
1)「7.土壌の物理性」、「12.環境問題と土壌」…『最新土壌学』(96-118,197-210p)
●第14回(1/26)
- 内容:土壌の化学性(続き)と土壌の物理性について。
全体のまとめ。
- 配布プリント:2種:
1)「1 序論」…『地球システム科学入門』(1-16p)
2)「2 生物の元素組成」…『生物地球化学』(32-67p)
第1回(10/6)|第2回(10/13)|第3回(10/20)|第4回(10/27)|第5回(11/10)|第6回(11/17)|第7回(11/24)|第8回(12/1)|第9回(12/8)|第10回(12/15)|第11回(12/22)|第12回(1/12)|第13回(1/19)|第14回(1/26)
■第1回(10/6)
- 日本語で書かれた鉱物学および岩石学の参考書で、代表的(古典的)なものは次のとおり(出版は古い):
【鉱物学】
・森本信男ほか(1975):鉱物学.
・原田準平(1973):鉱物概論 第2版 岩波全書230.
【岩石学】
・都城秋穂・久城育夫(1972):岩石学I 偏光顕微鏡と造岩鉱物.
・都城秋穂・久城育夫(1975):岩石学II 岩石の性質と分類.
・都城秋穂・久城育夫(1977):岩石学III 岩石の成因.
- 紹介しなかった、その他の参考書:
【全般】
・通商産業省工業技術院地質調査所(編)(1992):日本の岩石と鉱物.
【鉱物学】
・秋月瑞彦(1998):鉱物学概論−形態と組織−.
【土壌学】
・E・M・ブリッジズ(1990):世界の土壌.
・P・Bullockほか(1989):土壌薄片記載ハンドブック.
・大羽 裕・永塚鎮男(1988):土壌生成分類学.
■第2回(10/13)
■第3回(10/20)
■第4回(10/27)
■第5回(11/10)
■第6回(11/17)
■第7回(11/24)
■第8回(12/1)
■第9回(12/8)
■第10回(12/15)
■第11回(12/22)
■第12回(1/12)
■第13回(1/19)
■第14回(1/26)
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