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温室効果ガス排出量(Greenhouse Gas Emission)

最終更新日:2016年10月24日

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直接排出量と間接排出量

 温室効果ガスGreenhouse Gasとは、大気中に存在し、地表からの赤外線(Infrared Rays)を吸収することで大気を暖め、温室効果を生む気体の総称である。地球環境問題の代表例としての地球温暖化(Global Warming)の原因物質とされて規制の対象になっているのは、二酸化炭素(Carbon Dioxide、CO2)メタン(Methane、CH4)亜酸化窒素(Nitrous Oxide=一酸化二窒素)(N2O)ハイドロフルオロカーボン類(Hydrochlorofluorocarbons、HFCs)パーフルオロカーボン類(Perfluorocarbons、PFCs)六フッ化硫黄(Sulfur Hexafluoride、SF6)の6種類である。水蒸気(Water Vapor、H2O)も温室効果ガスであるが、規制の対象にはされていない。
 温室効果ガス(とくに水蒸気と二酸化炭素など)が無ければ、地表の平均気温は−数10℃になっていたと考えられており(現在は約+15℃)、重要な働きを本来は行っているが、人類による過剰な排出によって、その本来のバランスが破壊されつつあると推測されている。
 現在は、気候変動枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change、UNFCCC)の京都議定書(Kyoto Protocol)の約束等に則り、排出量の規制が行われているが、そのために、各国からの正確な排出量の報告〔IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change、気候変動に関する政府間パネル)により作成された「ガイドライン」による算出方法に則ったNIR(National Inventory Report、国別温室効果ガスインベントリ報告書)CRF(Common Reporting Format、共通報告様式)の提出〕が義務づけられている。日本では、環境省(Ministry of the Environment)が管轄しており、気候変動枠組条約事務局に報告されている。
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温室効果ガス

温室効果ガス排出量

排出係数

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温室効果ガスインベントリ

京都議定書目標達成計画

排出量取引

ポスト京都議定書
国内クレジット制度

関連法
LULUCF(土地利用、土地利用変化及び林業部門)
REDD
吸収量
その他

【温室効果ガス】

【温室効果ガス排出量】(⇒【温室効果ガスインベントリ】も)

《環境省》


国立研究開発法人国立環境研究所》

【排出係数】

【地球温暖化係数】(GWP、Global Warming Potential、地球温暖化ポテンシャル、温暖化係数)

【温室効果ガスインベントリ】(⇒【温室効果ガス排出量】も)

《算出方法について》

  • 2006 IPCC Guidelines for National Greenhouse Gas Inventories
    http://www.ipcc-nggip.iges.or.jp/public/2006gl/index.html
     2006年IPCCガイドライン=2006 IPCC Guidelines (2006 IPCC Guidelines for National Greenhouse Gas Inventories)
     各分野における温室効果ガスインベントリの算定方法などを記述したガイドライン。1996年改訂IPCCガイドラインに代わるものである。農業分野とLULUCF分野が統合されAFOLU分野(Agriculture, Forestry and Other Land Use)となるなど改良が加えられている。なお、京都議定書の第一約束期間の温室効果ガスインベントリ作成では使用の義務がない。 〔温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)による〕
  • Good Practice Guidance for Land Use, Land-Use Change and Forestry(土地利用、土地利用変化及び林業に関するIPCCグッドプラクティスガイダンス:LULUCF分野に関するインベントリの報告方法)
    http://www.ipcc-nggip.iges.or.jp/public/gpglulucf/gpglulucf.html
     2003年。
     GPG-LULUCF=(Good Practice Guidance for Land Use, Land-Use Change and Forestry):土地利用、土地利用変化及び林業に関するグッドプラクティスガイダンス。
     GPG(2000)には含まれなかったLULUCF分野の算定方法などを記述した報告書。1996年改訂IPCCガイドラインを補足するものである。京都議定書の第一約束期間の温室効果ガスインベントリ作成において、1996年改訂IPCCガイドラインおよびGPG(2000)同様に使用が義務づけられている。〔温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)による〕
  • Definitions and Methodological Options to Inventory Emissions from Direct Human-induced Degradation of Forests and Devegetation of Other Vegetation Types(森林の土地劣化とその他植生の消失の定義と排出目録の方法論的オプションに関する報告書)
    http://www.ipcc-nggip.iges.or.jp/public/gpglulucf/degradation.html
     
    2003年。
  • Good Practice Guidance and Uncertainty Management in National Greenhouse Gas Inventories(温室効果ガスインベントリにおけるIPCCグッドプラクティスガイダンス及び不確実性管理報告方法)
    http://www.ipcc-nggip.iges.or.jp/public/gp/english/
     2001年。
     GPG (2000)=(Good Practice Guidance and Uncertainty Management in National Greenhouse Gas Inventories (2000)):温室効果ガスインベントリにおけるグッドプラクティスガイダンス及び不確実性管理報告書。
     各分野における温室効果ガスインベントリの算定方法などを記述した報告書。1996年改訂IPCCガイドラインを補足するものである。京都議定書の第一約束期間の温室効果ガスインベントリ作成において、1996年改訂IPCCガイドライン同様に使用が義務づけられている。 〔温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)による〕
  • Revised 1996 IPCC Guidelines for National Greenhouse Gas Inventories(1996年改訂版 温室効果ガスの排出・吸収に関する国家目録作成のためのIPCCガイドライン)
    http://www.ipcc-nggip.iges.or.jp/public/gl/invs1.htmlhttp://www.ipcc-nggip.iges.or.jp/public/gl/invs6.html
     1996年改訂IPCCガイドライン=Revised 1996 IPCC Guidelines (Revised 1996 IPCC Guidelines for National Greenhouse Gas Inventories)
     各分野における温室効果ガスインベントリの算定方法などを記述したガイドライン。京都議定書の第一約束期間の温室効果ガスインベントリ作成では使用が義務づけられている。〔温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)による〕

【京都議定書目標達成計画】

【排出量取引】

《環境省》

【ポスト京都議定書】

【国内クレジット制度】

【関連法】

【LULUCF】Land-Use, Land-Use Change and Forestry、土地利用、土地利用変化及び林業)

【REDD】Reduced Emissions from Deforestation and forest Degradation、レッド、森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減)

【吸収量】

【その他】

排出量

2008|−|20112012

【2012】

【2011】

【2008】

インベントリ

2013

 国連気候変動枠組条約(UNFCCC)と京都議定書により、締約国はIPCCインベントリガイドラインに従って自国の温室効果ガスインベントリを作成・公表する義務を負っている。算定・報告すべき排出源・吸収源は、エネルギー・工業プロセス・溶剤及び他の製品使用・農業・土地利用変化及び林業・廃棄物の6分野であり、対象の気体は、CO2・メタン(CH4)・一酸化二窒素(N2O)・ハイドロフルオロカーボン(HFCs)・パーフルオロカーボン(PFCs)・6フッ化硫黄(SF6)の6種類である〔CO2以外の気体は、地球温暖化係数(Global Warming Potential)を用いてCO2に換算する。京都議定書(COP3、1997年)では、第一約束期間(2008〜2012年)には、この係数としてIPCC第2次評価報告書(1995)で示された値のうち、排出後100年間の影響を考慮したものを用いることが義務付けられている。〕。UNFCCC附属書I締約国は、そのほかに前駆物質〔窒素酸化物(NOx)・一酸化炭素(CO)・非メタン炭化水素(NMVOC)・二酸化硫黄(SO2)〕も含めることになっている。しかし、非附属書T締約国は、CO2・CH4・N2Oの報告は必須であるが、その他のガスはなるべく報告すること、とされている。
UNFCCC附属書T締約国は、毎年、国家温室効果ガスインベントリ報告書(NIR = National Inventory Report)と共通報告様式(CRF = Common Reporting Format)の2つを、条約事務局を通じて締約国会議に提出することが義務付けられている。しかし、非附属書T締約国にはNIRとCRFの提出義務はない。ただし、非附属書T締約国の温室効果ガスインベントリは、各国が数年おきに作成・提出する国別報告書(national communications)の一部として公表されている。【参考】温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)による『温室効果ガスインベントリ(FAQ)

【2013】

排出係数

2012

【2012】

地球温暖化係数

2010

【2010】

インベントリ

2013

 国連気候変動枠組条約(UNFCCC)と京都議定書により、締約国はIPCCインベントリガイドラインに従って自国の温室効果ガスインベントリを作成・公表する義務を負っている。算定・報告すべき排出源・吸収源は、エネルギー・工業プロセス・溶剤及び他の製品使用・農業・土地利用変化及び林業・廃棄物の6分野であり、対象の気体は、CO2・メタン(CH4)・一酸化二窒素(N2O)・ハイドロフルオロカーボン(HFCs)・パーフルオロカーボン(PFCs)・6フッ化硫黄(SF6)の6種類である〔CO2以外の気体は、地球温暖化係数(Global Warming Potential)を用いてCO2に換算する。京都議定書(COP3、1997年)では、第一約束期間(2008〜2012年)には、この係数としてIPCC第2次評価報告書(1995)で示された値のうち、排出後100年間の影響を考慮したものを用いることが義務付けられている。〕。UNFCCC附属書I締約国は、そのほかに前駆物質〔窒素酸化物(NOx)・一酸化炭素(CO)・非メタン炭化水素(NMVOC)・二酸化硫黄(SO2)〕も含めることになっている。しかし、非附属書T締約国は、CO2・CH4・N2Oの報告は必須であるが、その他のガスはなるべく報告すること、とされている。
UNFCCC附属書T締約国は、毎年、国家温室効果ガスインベントリ報告書(NIR = National Inventory Report)と共通報告様式(CRF = Common Reporting Format)の2つを、条約事務局を通じて締約国会議に提出することが義務付けられている。しかし、非附属書T締約国にはNIRとCRFの提出義務はない。ただし、非附属書T締約国の温室効果ガスインベントリは、各国が数年おきに作成・提出する国別報告書(national communications)の一部として公表されている。【参考】温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)による『温室効果ガスインベントリ(FAQ)

【2013】

京都メカニズム

2010|−|2014

【2014】

【2010】

排出量取引

2010

【2010】

略語など

略語

英名

和名

備考
AAU  Assigned Amount Unit  割当量単位(初期割当量) 「気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書第7条4」に基づく京都議定書第3条7及び8に準拠した日本国の割当量に関する報告書
  Carbon Footprint カーボンフットプリント Carbon Footprint of Products
  Carbon Offset カーボン・オフセット カーボン・オフセット
カーボン・オフセットフォーラム
  Carbon Neutral  カーボンニュートラル  
CDM Clean Development Mechanism クリーン開発メカニズム ⇒CER
CDMに関するCOP9決議(FCCC/CP/2003/6/Add.2)
CDM/JI事業調査 事業実施マニュアル
CER    Certified Emission Reductions 認証排出削減量 ⇒CDM
COP   Conference of the Parties 締約国会議  
CPR Commitment Period Reserve 約束期間リザーブ 国別登録簿内に一定量のクレジットを常時保持していることを求めること。
CRF  Common Reporting Format  共通報告様式  
ERU   Emission Reduction Unit 排出削減単位、
排出削減ユニット
⇒JI
ET Emissions Trading 排出権取引(排出量取引) ※京都議定書での
排出枠(クレジット)=AAU+RMU+ET(AAU、ERU、CER、RMU)の取得・移転分±JIとCDMによるクレジット(ERU、CER)
排出量取引インサイト
国内排出量取引制度キャップ・アンド・トレード
試行排出量取引スキームポータルサイト
排出量取引の国内統合市場の試行的実施
国内クレジット制度(国内排出削減量認証制度)
⇒JVETS
FCPF   Forest Carbon Partnership Facility 森林炭素パートナーシップ機構  
GHGs Greenhouse Gases 温室効果ガス GHG emission profiles
GOSAT Greenhouse Gases Observing Satellite 温室効果ガス観測技術衛星 温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)
NASA Orbiting Carbon Observatory
GPG Good Practice Guidance   Good Practice Guidance and Uncertainty Management in National Greenhouse Gas Inventories
GWP  Global Warming Potential  地球温暖化係数  
HFCs Hydrofluorocarbons ハイドロフルオロカーボン類 京都議定書の規制対象温室効果ガスの一つ。
IGES  Institute for Global Environmental Strategies  (財)地球環境戦略研究機関  
IPCC  Intergovernmental Panel on Climate Change  気候変動に関する政府間パネル  
J-VER Japan Verified Emission Reduction   (Offsetting Scheme オフセット・クレジット制度)
JVETS Japan's Voluntary Emissions Trading Scheme 自主参加型国内排出量取引制度 自主参加型国内排出量取引制度
自主参加型国内排出量取引制度(JVETS)
JI Joint Implementation  共同実施 ⇒ERU
CDM/JI事業調査 事業実施マニュアル
  Kyoto Mechanisms 京都メカニズム(柔軟性措置) JI(第6条)とCDM(第12条)とET(第17条)の3つ。さらに、森林の吸収量の増大も含まれる。
  Kyoto Protocol、
Kyoto Protocol to the United Nations Framework Convention on Climate Change
京都議定書、
気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書
マラケシュ合意(FCCC/CP/2001/13/Add.1)
※第一約束期間(2008〜2012年の5年間)における日本の「京都議定書の基準年」の排出量は1,261,331,418トン(CO
2換算)〔≒12.6億トンCO23.4億トンC(12/44倍から)〕。
LULUCF Land Use, Land Use Change and Forestry 土地利用、土地利用変化及び林業部門 ⇒RMU
Good Practice Guidance for Land Use, Land-Use Change and Forestry
政策立案者向け要約
土地利用、土地利用の変化、林業
  Marginal Abatement Costs of GHG 温暖化ガスの限界削減費用(温暖化ガスの追加的削減費用)  
  National Inventory  国家目録、
国別インベントリ
温室効果ガスインベントリオフィス
温室効果ガスインベントリープログラム
日本の温室効果ガス排出量
Greenhouse Gas Inventory Data
NIR National Inventory Report 国家温室効果ガスインベントリ報告書 日本国温室効果ガスインベントリ報告書
National Inventory Submissions Non-Annex I national communications
  National Registry  国家登録簿、
国別登録簿
京都議定書における排出枠の管理のための国別の登録簿。
国別登録簿システム
N2O(化学式) Nitrous Oxide 亜酸化窒素、
一酸化二窒素
京都議定書の規制対象温室効果ガスの一つ。
PFCs Perfluorocarbons パーフルオロカーボン類 京都議定書の規制対象温室効果ガスの一つ。
REDD Reduced Emissions from Deforestation and forest Degradation 森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減  
RMU Removal Unit 除去単位、
吸収量
吸収源活動で得た吸収量:京都議定書第3条第3項、第4項(植林、再植林)に基づく吸収源活動による附属書I国のネットの吸収量。
⇒LULUCF
SF6(化学式) Sulfur Hexafluoride 六フッ化硫黄 京都議定書の規制対象温室効果ガスの一つ。
TSU Technical Support Unit  技術支援ユニット  
UNEP United Nations Environment Programme  国際連合環境計画  
UNFCCC United Nations Framework Convention on Climate Change  気候変動枠組条約、
気候変動に関する国際連合枠組条約
 
VER Verified Emission Reduction、
Voluntary Emission Reduction
第三者認証排出削減量 国連に認められていない機関が認証した排出削減量。
⇒CER

直接排出量と間接排出量

2007|2008|2009

 直接排出量生産者による排出として計算し、間接排出量消費者による排出として計算すること。

【2009】

【2007】


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