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最終更新日:2017年8月2日
ウラニウム(Uranium)はウランとも呼ばれる。天然に存在する同位体(Isotope)のうち最も多いのは質量数(Mass Number)238のもの(約99.3%弱)であるが、核分裂反応(Nuclear
Fission)を起こすのは質量数235のもの(約0.7%強)である。 原子力発電における軽水炉(Light Water Reactor)では、ウラン235の濃度を3〜5%程度に濃縮した低濃縮ウラン(Low-enriched Uranium)が用いられている。20%以上は高濃縮ウラン(Highly Enriched Uranium)と呼ばれるが、原爆(Atomic Bomb)には90%を超えるものが使われると言われる。また、劣化ウラン(Depleted Uranium)は天然ウラン(Natural Uranium)より低い濃度(約0.7%以下)の場合を指すが、使用済み燃料の場合には減損ウラン(Depleted Uranium)と呼ばれることが多い。 |
リンク |
ウラン資源 |
【第222-2-5】世界のウラン生産量(2015年) 出典: 世界原子力協会(WNA)ホームページを基に作成。 |
【第222-2-6】世界のウラン既知資源量(2015年) (注1) ウラン既知資源量とは260米ドル/kgU以下のコストで回収可能な埋蔵量。 (注2) 世界のウラン需要量は約5.66万トンU(2015年)。 出典: OECD/NEA-IAEA「Uranium 2016: Resources,Production and Demand」を基に作成。 |
【第222-2-7】ウラン価格(U3O8)の推移 出典: International Monetary Fund「IMF Primary Commodity Prices」を基に作成。 |
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資源エネルギー庁による『エネルギー白書2017』から |
【第 222-2-5】世界のウラン生産量(2012年) 出典: 世界原子力協会(WNA)ホームページ。 |
【第 222-2-6】世界のウラン確認可採埋蔵量(2010年) (注 1) ウラン確認埋蔵量とは 260 米ドル/kgU 以下のコストで回収可能な確 認埋蔵量。(注 2) 世界のウラン需要量は約 6.4 万トン U(2010 年)。出典: OECD/NEA-IAEA,「URANIUM2011」を基に作成。 |
【第 222-2-7】ウラン価格(U3O8)の推移 出典: International Monetary Fund「Uranium price」を基に作成。 |
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資源エネルギー庁による『エネルギー白書2014』から |
第7図 各国におけるウラン必要量の推移 出典 OECD-NEA編, Uranium 1997:Resouces,Production and Demand, WNA編 World Nuclear Power Reactors & Uranium Requirements 天本(2012/12)による『2-1 世界のウラン資源とわが国のウラン調達』から |
【第222-4-6】世界のウラン生産量(2008年) (出所) 世界原子力協会(WNA)ホームページ(http://www.world-nuclear.org) |
【第222-4-7】世界のウラン確認可採埋蔵量(2007年) (注) 1.ウラン確認可採埋蔵量とは130 米ドル/kgU 以下のコストで回収可能な確認及び推定埋蔵量 2.世界のウラン需要量は約6.7 万トンU(2006 年) (出所) OECD/NEA-IAEA, URANIUM2007 をもとに作成 |
資源エネルギー庁(HP/2011/5)による『エネルギー白書2010』から |
RIST(2009/1)による原子力百科事典ATOMICAの『世界の原子燃料産業の再編』から |
(社)日本原子力産業協会情報・コミュニケーション部による世界の原子力発電の概要から |
〔WISE Uranium Projectの『World uranium resources (static map) 』から〕 |
〔WISE Uranium Projectの『World uranium resources (static map) 』から〕 |
神谷夏実氏による世界のウラン資源開発の動向から |
〔電気事業連合会の『日本の原子力』の『ライブラリー』の『原子力・エネルギー図面集』から〕 |
ウラン鉱山 |
イエローケーキ |
ウラン精鉱ともいい、ウランの精錬工程のうち山元で行う粗製錬の製品の総称である。採用される工程によって重ウラン酸アンモン、硝酸ウラニル等化学形は種々あるが、いずれも6価のウランの色である黄色を呈するのでこの名がある。ウラン含有率は60%程度である。ウラン鉱石の取引はイエローケーキの形で行われるのでウラン価格はイエローケーキ価格として表示される。製品により化学形、ウラン含有率が異なるので、価格はU3O8に変換した場合の重量あたりで表示される。取り引きされたイエローケーキはさらに精製錬にかけられて最終製品になる。 |
原子力百科事典ATOMICA(HP/2011/4)による『六フッ化ウランの製造(ウランの転換)』の『イエローケーキ』から 『イエローケーキ(ウラン精鉱)の性質』も参照。 |
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原子力百科事典ATOMICA(HP/2011/4)による『ウラン生産国と資源状況』から ※ISL採鉱とはIn-situ leach(原位置抽出)による採鉱法であり、ウランの場合によく用いられる。現場で、薬剤を注入し、溶けたウランを回収する。なお、坑内で行われる場合はインプレースリーチング法と呼ばれる。【『探鉱/採鉱とは』のページも参照】 |
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原子力百科事典ATOMICA(HP/2011/4)による『オーストラリアのウラン鉱山』から |
原子力百科事典ATOMICA(HP/2011/4)による『カザフスタンの原子力事情』から |
原子力百科事典ATOMICA(HP/2011/4)による『カナダのウラン鉱山』から |
原子力百科事典ATOMICA(HP/2011/4)による『ウラン採鉱法とその特色』の『インシチュリーチング(ISL)』から |
SWU(Separative Work Unit;分離作業量) |
濃縮ウラン |
※天然ウランは約99.3%のウラン238(238U)と約0.7%のウラン235(235U)からなるが、核燃料(核分裂性)なのはウラン235である。従って、様々な濃縮方法によってウラン235の割合を増やしたウランを濃縮ウランと呼ぶ。通常の軽水炉(普通の水を減速剤および冷却剤とする原子炉)は3〜5%程度である。フッ化ウランの形にして気体状態(約56.5℃以上)で濃縮を行うことが多い。
RIST(2009/1)による原子力百科事典ATOMICAの『ウラン濃縮法』から |
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RIST(2005/8)による原子力百科事典ATOMICAの『六ヶ所ウラン濃縮工場』から |
ピーク・ウラン |
Fig. 15. Global nuclear energy trends and projections (source data for historical trend: BP,2007). Nel and Cooper(2009)による『Implications of fossil fuel constraints on economic growth and global warming』から |
Figure 4: Uranium production and demand Figure 6: History and forecast of uranium production based on reported resources. The smallest area covers 1900 kt uranium which has the status of proved reserves while the data uncertainty increases towards the largest area which is based on possible reserves consisting of 4700 kt uranium. Figure A-9: Future production profile If all “Reasonably Assured Resources” and “Inferred Resources < 130 $/kg U” are producible, this roughly corresponds to “Possible Reserves”. 〔Energy Watch Group(2006)によるUranium resources and nuclear energyから〕 |
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