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１．ソーシャル・キャピタルとは何か？
（１）．社会資本、社会関係資本とも呼ぶ。
道路・港湾などのハード・インフラとは違う。
制度化されたソフト・インフラとも違う。
（２）. 定義は各種あるが、多くは存在と機能の両方を含む。
OECDの定義（大守訳）：
「規範や価値観を共有し、お互いを理解しているような人々で構成されたネットワークで、集団内部または集団間の協力関係の増進に寄与するもの」
（Network together with shared norms, values and understanding
that facilitate cooperation within or among others.）。
（３）．キーワードは、
（一般的）信頼、ネットワーク、互酬性、帰属意識等
2．どのように計測するか？
（１）どのような指標や問いを使うか？
①．信頼度指標：最も普及
「一般的に人は信頼できると思いますか、それとも用心するにこしたことはないと思いますか？」という問いにyes と答えた人の比率←しかし、「人」の範囲には個人差がないか？
②. 参加しているクラブの個数←しかし同じ「会員」でも濃密度の差が大きい。
③．その他
ボランティア活動の参加率、参加時間←時間を費やしていてもPTAのように義務的なものも。
お札と連絡先を入れて故意に落とした財布の回収率←サンプル数が多ければ信頼できるが・・・
回数（地域の指導者と面会、外国人を自宅に招く、等）←文化の差や地域特性に影響されないか？
（２）日本における地域指数の例
①市民活動インデックス（山内2003、既存指標）
・（NPO法人シェア、非営利組織のシェア、非営利雇用シェア）（家計寄付性向、共同募金寄付性向、献血指数）（ボランティア行動者率、ボランティア日数、福祉ボランティア数）の９系列を偏差値に直し単純平均
・熊本、沖縄、宮崎で高く、千葉、愛知、茨城で低い
②内閣府（2003、郵送1878＋ウエブ2000回答のアンケート）
・「一般的信頼、相互信頼・相互扶助」、「近隣でのつきあい、社会的な交流」、「社会参加」の３分野
・指数の高い地域では失業率や犯罪率が低い、出生率が高く、平均寿命が長く、起業率が高い、傾向。
③日本総合研究所（２００７、ウエブ３０００回答）
・上記３分野だが、設問項目を入れ替え
大守（2011）による『社会資本（ソーシャル・キャピタル）の概念と地域再生における意義』から |
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