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最終更新日:2016年12月27日
日本の鉱山 |
〔白亜紀〜第三紀:鉱脈および鉱染型、スカルン型:アンチモン・金-銀・鉛-亜鉛・銅・砒素と鉄(磁鉄鉱)・モリブデンとタングステン(灰重石)・錫とタングステン(グライゼン)・長石〕 〔第三紀〜第四紀:鉱脈および鉱染型、スカルン型:水銀・アンチモン・金-銀・鉛-亜鉛・銅・砒素と鉄(磁鉄鉱)〕 |
北海道地方 |
(北海道の熱水性金属鉱床:金・銅・鉄・水銀・マンガン・鉛) (北海道の漂砂型金属鉱床:金・白金族+金・クロム・鉄・チタン) (北海道のその他の金属鉱床:芋状クロム・褐鉄鉱・層状マンガン) 太田英順氏による『北海道の金属鉱床』から 北海道の熱水金属鉱床 |
D1. 豊羽鉱山/D2. 光竜鉱山/D3. 手稲鉱山/D4. 千歳鉱/D5. 八雲鉱山/D6. 寿都鉱山/D7. 鴻ノ舞鉱山/D8. 北隆鉱山/D9. 勢多鉱山/D10. 北見鉱山/D11. 本庫鉱山/D12. イトムカ鉱山/D13. 峨朗鉱山 |
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鉱種別 | 石炭鉱山 | 7 | 2 | 9 | 1 | |
金属鉱山等 | 金属・非金属鉱山 | 1 | 1 | 2 | 14 | |
石灰石鉱山 | 8 | 8 | 16 | 3 | ||
石油・天然ガス鉱山 | 5 | 0 | 5 | 7 | ||
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21 | 11 | 32 | 25 | ||
2008年現在 |
【豊羽鉱山】(とよはこうざん:鉱脈型鉱床:含銀の亜鉛・鉛鉱石:2006年閉山)
D1-5. 豊羽鉱山鉱脈系統図 豊羽鉱山には大小あわせて50以上の鉱脈があります。但馬・出雲・信濃などが代表的な大鉱脈です。豊羽鉱山の習慣として、鉱脈の名前には但馬・出雲・信濃などの日本の旧国名か、宗谷・空知など道内の地名が用いられています。図の下のほうにあるI脈・II脈という二つの脈は金属鉱業事業団の精密調査ボ−リングで発見されたばかりのもので、まだ正式な名前が付けられていません。 |
東北地方(青森県 - 岩手県 - 宮城県 - 秋田県 - 山形県 - 福島県) |
種別 | 金属・非金属 | 石灰石 | 石炭・亜炭 | 石油・天然ガス | 計 |
鉱山数(全国) |
222 | 266 | 14 | 64 | 566 |
鉱山数(九州) |
33 | 43 | 1 | 36 | 113 |
2009年12月現在(稼行鉱山) |
【小坂鉱山】(こさかこうざん:秋田県:黒鉱鉱床:1990年閉山)
Fig.1 Lacation map of the examined area. 高橋・谷村(1980)による『北鹿中央山塊のクロコー鉱床と鉱脈鉱床を生成した火山の構造』から 黒鉱鉱山:銀山(鉛山?)、古遠部、相内、小坂、松峰(花岡)、釈迦内、松木、餌釣、深沢、大巻、花輪 |
【荒川鉱山】(あらかわこうざん:秋田県:鉱脈型鉱床:銅鉱石:1940年閉山⇒尾去沢鉱山)
【細倉鉱山】(ほそくらこうざん:宮城県:鉱脈型鉱床:亜鉛・鉛鉱石:1987年閉山)
【釜石鉱山】(かまいしこうざん:岩手県:スカルン型鉱床:鉄・銅鉱石:1993年採掘終了)
関東地方(茨城県 - 栃木県 - 群馬県 - 埼玉県 - 千葉県 - 東京都 - 神奈川県) |
中部地方(新潟県 - 富山県 - 石川県 - 福井県 - 山梨県 - 長野県 - 岐阜県 - 静岡県 - 愛知県) |
管内鉱山(操業中)の分布状況〜〜平成17年12月末現在〜〜 〔中部近畿産業保安監督部の『鉱山の保安』から〕 |
【第4図】 中部近畿の鉱物資源 50万分の1鉱物資源図「中部近畿」に表示された鉱床(鉱山)を抜き出したものである。ただし,極小規模な鉱床は省略し,形成年代の表示も省略した。また,鉱種や鉱床の表示を若干変更したものもある。1〜3は地図1〜3に相当する範囲。
【第5図】 丹波・美濃山地のマンガン・珪石鉱床分布図 岐阜県西部から滋賀県・福井県西部・京都府・兵庫県東部にかけて多数のマンガン鉱床が分布する。珪石鉱床は京都府から兵庫県東部にかけて密集分布している。 須藤定久氏ホームページの中の『50万分の1鉱物資源図「中部近畿」』から |
【佐渡鉱山】(さどこうざん:新潟県:鉱脈型鉱床:金鉱石:1989年採掘中止)
第2図 大佐渡全域の地質鉱床図 坂井・大場(1970)による『佐渡鉱山の地質鉱床』から |
【神岡鉱山】〔かみおかこうざん:岐阜県:スカルン型鉱床:鉛・亜鉛鉱石:2001年採掘中止〕
720 年頃 | 黄金を産し天皇に献じた口伝あり。 |
1589 年 |
越前大野の城主、金森氏の家臣、糸屋彦次郎(後の茂住宗貞)が鉱脈を発見。 金山奉行として茂住鉱山、和佐保銀銅山を経営した。 |
1600 年頃 | 飛騨地方は江戸幕府の天領となり、文化14年(1816)には前平坑を幕府直轄の鉱山(御手山)とした。 |
1874 年 | 三井組が大留・前平・蛇腹・鹿間の各坑(栃洞坑)を買収し、鉱山経営を開始。 |
1886 年 | 鹿間谷で洋式鉛製錬を開始。 |
1889 年 | 茂住坑を取得し、経営は神岡全山に及ぶ。 |
1905 年 | 鹿間選鉱場建設。 |
1927 年 | 鹿間選鉱場に優先浮遊法を採用。 |
1943 年 | 亜鉛電解工場完成。 |
1968 年 | 栃洞坑にトラックレス・マイニング法が我が国で最初に導入。 |
1986 年 | 三井金属より分離・独立。神岡鉱業株式会社設立。 |
2001 年 | 神岡鉱山鉱石採掘中止。 |
近畿地方(三重県 - 滋賀県 - 京都府 - 大阪府 - 兵庫県 - 奈良県 - 和歌山県) |
管内鉱山(操業中)の分布状況〜〜平成17年12月末現在〜〜 〔中部近畿産業保安監督部の『鉱山の保安』から〕 |
種別 | 金属・非金属 | 石灰石 | 石炭・亜炭 | 石油・天然ガス | 計 |
鉱山数 |
64 (金属は1) |
23 |
1 (亜炭) |
- | 88 |
2008年12月現在(稼行鉱山) |
【第4図】 中部近畿の鉱物資源 50万分の1鉱物資源図「中部近畿」に表示された鉱床(鉱山)を抜き出したものである。ただし,極小規模な鉱床は省略し,形成年代の表示も省略した。また,鉱種や鉱床の表示を若干変更したものもある。1〜3は地図1〜3に相当する範囲。
【第5図】 丹波・美濃山地のマンガン・珪石鉱床分布図 岐阜県西部から滋賀県・福井県西部・京都府・兵庫県東部にかけて多数のマンガン鉱床が分布する。珪石鉱床は京都府から兵庫県東部にかけて密集分布している。 須藤定久氏ホームページの中の『50万分の1鉱物資源図「中部近畿」』から |
【生野-明延】(兵庫県:鉱脈型鉱床:多金属鉱石)〔いくのこうざん:含金・銀鉱石:1973年閉山/あけのべこうざん:1987年閉山〕
白亜紀後期の鉱床群(生野〜明延地区) 【地図2】 白亜紀後期の鉱床群(生野〜明延地区):西部に中瀬,明延,生野鉱床が並び,その南にはろう石やカオリン鉱床が分布する。東部には鐘打・大谷鉱床があり,周辺には丹波帯の珪石(Si)・マンガン(Mn)鉱床が多数見られる。 須藤定久氏ホームページの中の『白亜紀後期の鉱床群(生野〜明延地区)』から |
中国地方(鳥取県 - 島根県 - 岡山県 - 広島県 - 山口県) |
第1図 中国地方の稼行鉱山分布図 東元(1974)による『中国地方の鉱物資源』から |
【参考】石見鉱山(黒鉱鉱床)
【長登鉱山】(ながのぼりこうざん:山口県:スカルン型鉱床:銅鉱石:1960年休山、1962年閉山)〔産出した銅が奈良の大仏の利用されたとされている〕
【柵原鉱山】〔やなはらこうざん:岡山県:キースラーガー鉱床?:鉄・硫黄鉱石(黄鉄鉱、pyrite、FeS2):1991年閉山〕
【藤ケ谷鉱山-玖珂鉱山-喜和田鉱山】(山口県:スカルン型鉱床:タングステン鉱石)〔ふじがたにこうざん:1986年採掘休止、1980年代閉山?/くがこうざん:1993年閉山/きわだこうざん:1992年採掘休止、2005年閉山〕〔参考:タングステン鉱石採掘中止年代(長原・島、1992)−1984年鐘打鉱山、大谷鉱山/1985年高取鉱山/1986年新八茎鉱山、藤ケ谷鉱山/1987年都茂鉱山〕〔タングステン鉱石の鉱物には灰重石(かいじゅうせき、scheelite、CaWO4)の場合と鉄マンガン重石(wolframite、(Fe,Mn)WO4)の場合とがあるが、灰重石は紫外線により発光する性質をもつ。〕
第2図 喜和田鉱山付近の地質概略図.Sato(1980)より. 長原・島(1992)による『山口県岩国市喜和田タングステン鉱山』から Sato,K.(1980): Tungsten skarn deposit of the Fujigatani mine, Southwest Japan. Econ. Geol., 75, 1066-1082. |
四国地方(徳島県 - 香川県 - 愛媛県 - 高知県) |
種別 | 金属・非金属 | 石灰石 | 石炭・亜炭 | 石油・天然ガス | 計 |
鉱山数(四国) |
7(金属は0) | 13 | - | - | 20 |
2010年5月現在(稼行鉱山) |
【別子鉱山】(べっしこうざん:愛媛県:キースラーガー鉱床:銅鉱石:1973年閉山)
※1690年発見、翌年から住友家(最後は住友金属鉱山)が一貫して経営、1973年閉山。
※キースラーガー鉱床(別子型鉱床、層状含銅硫化鉄鉱床)。
※栃木の足尾と茨城の日立とともに、日本3大銅山の一つ。
和暦年 | 西暦年 | 主な出来事 |
元禄 3 | 1690 | 田向重右衛門一行が別子銅山を検分。 |
元禄 4 | 1691 | 住友家が開坑を願い出て、幕府が別子銅山請負稼行を認可。採鉱開始。 |
1865 | 広瀬宰平が別子支配人となる。 | |
明治 7 | 1874 | フランス人鉱山技師ルイ・ラロックを雇用。鉱山目論見書完成。 |
明治21 | 1888 | 惣開精錬所操業開始。 |
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住友別子鉱山鉄道の下部鉄道と上部鉄道が開業。 |
明治38 | 1905 | 四阪島精錬所本格操業開始。 |
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住友別子鉱山鉄道の上部鉄道廃止。 |
昭和48 | 1973 | 閉山。 |
昭和50 | 1975 | 別子銅山記念館開館。 |
昭和52 | 1977 | 住友別子鉱山鉄道(下部鉄道)廃止。 |
マイントピア別子から |
Fig.1 Geological section of the Besshi deposit(modified after the geological map made by staff of the Besshi mine.) 宮崎ほか(1974)による『別子鉱床における熱変成作用』から 別子鉱床の地質断面(南北断面)(別子鉱山のスタッフにより作成された地質図を修正)〔角閃岩、黒色片岩、鉱床、緑色片岩、石英(珪質)片岩、断層、点紋緑色片岩〕:鉱床は露頭(1,100〜1,300m)から-960m(32L)に達し、-1,050m(35L相当)まで確認。走向延長約1,400m、傾斜方向2,700m以上。 |
徳島県 三繩(1)、石ノ内(2)、柴川(3)、佐連(4)、川口(5)、光兼(6)、粟山(6') 土井(1962)による『別子付近の三波川変成帯とこれに伴う含銅硫化鉄鉱鉱床(II) その概要と別子鉱床群について』から |
図1 別子銅山の銅生産量,1691-1800 図4 オランダ東インド会社による日本銅のアジアへの輸出量とイギリス東インド会社によるヨーロッパ銅のアジアへの輸出量,1650-1700 図6 世界の銅価格趨勢, 1730-1800 島田(2006)による『18世紀における国際銅貿易の比較分析−オランダ東インド会社とイギリス東インド会社−』から |
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【市之川鉱山】(いちのかわこうざん:愛媛県:鉱脈型鉱床:アンチモン鉱石:1957年休山)
※Sb2S3(輝安鉱、stibnite)の巨大な美結晶が産出したことで世界的に有名。
和暦年 | 西暦年 | 主な出来事 |
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朝廷に対して伊予国から白目(白錫、白鑞)が献上された事が『続日本紀』に記されている(ただし、市之川鉱山かどうかは不明)。 |
延宝 7 | 1679 | 曽我部親信が発見し『市之川鉱山沿革誌』にまとめる。 |
天保12 〜 明治 4 |
1841 〜 1871 |
小松藩(→石鉄県)によって経営。 |
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組合事業となる。 |
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市之川鉱山株式会社が設立。 |
1894年の日清戦争や大正3年(1914年)の第一次世界大戦の頃に最盛期。 | ||
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休山(事実上の閉山)。 |
図表4-1-2 市之川鉱山略図 集落の地下を坑道が縦横に走っている様子がわかる。 『続資料集市之川鉱山』@P148、149より作成 愛媛県生涯学習センターによるえひめ地域学のすすめの『14 愛媛の景観(平成8年度)』から |
九州地方(福岡県 - 佐賀県 - 長崎県 - 熊本県 - 大分県 - 宮崎県 - 鹿児島県) |
図 1 九州新第三紀花崗岩類とそれらに伴う火山岩類の分布及び花崗岩類の帯磁率 |
図 2 九州新第三紀花崗岩類の硫黄同位体比の地域差 赤円はδ34S が正の値、青円は負の値を示し、円の大きさがδ34S 値の絶対値の大きさを表す。九州新第三紀花崗岩類とそれらに伴う火山岩類の凡例は図 1 と同じ。 |
古澤(2012)による『九州の鉱床を伴う新第三紀および第四紀火成岩の地球化学』から |
九州大学博物館(HP)による『地下資源の宝庫九州 −九州の地下資源マップ−』から |
第1図 九州の金鉱床区,金鉱床,新生代後期火山岩類の分布(a)と鉱化年代(b).主な地溝と断層の分布は,それぞれIzawa and Watanabe(2001)とKamata(1998)による.浅熱水性金鉱床のタイプ区分は木下編(1961)およびその後に公表された論文の鉱石鉱物記載に基づいた著者の判断.金鉱床の年代の文献は須藤ほか(2003)を参照のこと. 渡辺(2004)による『生きている九州−浅熱水性金鉱床生成区の変遷』から |
種別 | 金属・非金属 | 石灰石 | 石炭・亜炭 | 石油・天然ガス | 計 |
鉱山数(全国) |
218 | 265 | 13 | 63 | 559 |
鉱山数(九州) |
22 | 21 | 0 | 6 | 49 |
2010年4月現在(稼行鉱山)鉱山位置図 |
【菱刈鉱山】(ひしかりこうざん:鹿児島県:鉱脈型鉱床:金・銀鉱石:採掘中)
図 33 菱刈地域における金鉱床形成過程の概念図 古澤(2012)による『九州の鉱床を伴う新第三紀および第四紀火成岩の地球化学』から |
北薩の火山岩と金鉱床の分布図 森下祐一ほか(2004/7)による『北薩地域金鉱床調査の歴史と成果T』(2p)を参照。 井沢(2004)による『北薩の火山岩と金鉱床の分布図』から |
【串木野鉱山】(くしきのこうざん:鹿児島県:鉱脈型鉱床:金・銀鉱石:1994年採掘中止)
沖縄地方 |