用語 |
内容 |
文献 |
ア
ル
フ
ァ
ベ
ッ
ト |
FIT
〔Feed-in Tariff〕 |
固定価格買取制度。再生可能エネルギーの普及と技術開発を促進するために、買取価格(タリフ)を法律で定める制度。 |
B |
FRT〔Fault
Ride Through〕機能 |
瞬間的な電圧低下や周波数変動等のじょう乱に対して、系統から解列せずに運転を継続し、系統の安定性を確保する機能。 |
B |
LFC
〔Load Frequency Control〕 |
負荷周波数制御。電力系統の周波数を規定値(50Hz又は60Hz)に維持するため、需要変動等に応じて発電機の出力を制御すること。 |
B |
PCS
〔Power Conditioning System〕 |
太陽電池等からの直流電力を交流電力に変換する機器。 |
B |
PLC
〔Power
Line Communication〕 |
電力線を通信回線とする通信手法。我が国では、無線通信を妨害するおそれがあることから、屋外においては100kHz〜450kHzの高周波信号を重畳する伝送速度が低いPLC(低速
PLC)のみが利用されてきた。また、2006年に規制緩和により屋内に限り2MHz〜30MHzの周波数の使用が許可され屋内の電力線を利用した伝送速度が高いPLC(高速PLC)がホームネットワーク構築の要素技術の一つとなっている。 |
B |
RPS
〔Renewable
Portfolio Standards〕 |
電気事業者に割り当てられる再生可能エネルギーの利用割合の基準 |
B |
SVC
〔Static
Var Compensator〕 |
静止形無効電力補償装置。電力系統の電力品質を適正に維持するために、電力系統の電圧・無効電力を連続的・高速に制御することで電圧や安定度等を維持する装置。 |
B |
SVR
〔Step Voltage
Regulator〕 |
配電線用の自動電圧調整器。配電系統の電圧を適正に維持するために、変圧比を自動的に制御することにより配電系統の電圧を段階的に制御する装置。 |
B |
あ |
アンペアブレーカー |
日本の電力会社と需要家との間で契約された電力、すなわち「契約アンペア値」を超える電流が流れた時に電気の供給を自動で止める装置。
日本のいくつかの電力会社と需要家との間で「アンペア制」と呼ばれる電力需給契約がなされた場合に用いられる契約用電流制限器であり、リミッターやサービスブレーカー又は、契約ブレーカーと呼ばれることもある。電気回路を開閉するスイッチの機能もある。一般家庭では、玄関や廊下などに設置される分電盤内の左側に置かれることが多い。 |
※ |
インダクタ(コイル)
〔Inductor(coil、reactor)〕 |
流れる電流によって形成される磁場にエネルギーを蓄えることができる受動素子であり、一般にコイルと呼ばれることも多い。 |
※ |
インバータ⇔コンバータ(整流器)
〔Power
inverter(inverter)〕 |
インバータ(逆変換回路、逆変換装)とは、直流電力から交流電力を電気的に生成する(逆変換する)電源回路、またはその回路を持つ電力変換装置のこ。 |
※ |
インピーダンス
〔Electrical
impedance〕 |
圧と流の比を表す。圧と流の積は仕事率。
電気回路におけるインピーダンスは、交流回路におけるフェーザ表示された電圧と電流の比。
直流におけるオームの法則の電気抵抗の概念を複素数に拡張し、交流に適用したものであり、単位としてはオーム(Ω)が用いられる。
複素数であるインピーダンスにおいてその実数部をレジスタンスまたは抵抗成分、虚数部をリアクタンスという。またインピーダンスの逆数をアドミタンスという。 |
※ |
温排水
〔warm discharged water〕 |
火力発電所や原子力発電所から放出される温度上昇がある排水。タービンの回転に用いる高温の蒸気を復水器で冷却した冷却水(海水)が海へ放出されるとき、取水した時に比べて数度(日本の場合約7度)高いため。 |
A |
か |
開閉器(スイッチ)
〔Switch〕 |
開閉器(スイッチ)は、電力回路・電力機器の正常動作時の電路を開閉する電力機器。慣用的には、電力回路・電力機器に用いる大型のものを開閉器、電子機器に用いる小型のものをスイッチと呼ぶことが多い。
電気回路をつなげるような開閉器の動作を「入れる」・「オン(に)する」・「閉じる」・「投入する」・「クローズ(にする)」という。逆に、電気回路を断ち切るような開閉器の動作を「切る」・「オフ(に)する」・「開く」・「開放する」・「オープン(にする)」という。 |
※ |
開閉所
〔switching station〕 |
構内に設置された遮断器などの開閉装置により電路を開閉するところで、発電所・変電所および需要場所以外のものをいう。 |
A |
解列 |
発電設備等を系統から切り離すこと。 |
@ |
かご形三相誘導発電機
〔Squirrel-cage
rotor〕 |
三相交流で回転磁界を生成し、導体の両端を総て短絡した「かご型構造」のかご形回転子を利用した電動機。 |
※ |
ガスタービンエンジン
〔Gas
turbine(combustion turbine)〕 |
原動機の一種であり、燃料の燃焼等で生成された高温のガスでタービンを回して回転運動エネルギーを得る内燃機関。重量や体積の割に高出力が得られることから、現在ではヘリコプターを含むほとんどの航空機に動力源として用いられている。また、始動時間が短く冷却水が不要なことから非常用発電設備として、さらに1990年代から大規模火力発電所においてガスタービン・蒸気タービンの高効率複合サイクル発電(コンバインドサイクル発電)として用いられている。 |
※ |
可変電圧可変周波数制御
〔Variable-frequency
drive、VFD〕 |
可変電圧可変周波数制御(かへんでんあつかへんしゅうはすうせいぎょ)とは、インバータ装置などの交流電力を出力する電力変換装置において、その出力交流電力の実効電圧と周波数を任意に制御する手法。
日本では、鉄道車両の交流モータ駆動方式として、可変電圧可変周波数を英語に直訳した"Variable
Voltage Variable Frequency"の頭文字をとって、VVVF制御と呼ぶが、鉄道分野以外で一般に「電動機の可変速駆動制御」などと呼ばれるものに含まれる。家電分野ではインバータ・エアコンなどに使われる。
なお、VVVFの同義語としてAVAFも使われる。 |
※ |
基幹系統
〔bulk power system〕 |
電力系統の中で、主要な発電所、変電所、開閉所およびこれらを連絡する送電線などから構成され、電力系統の骨格となる部分。基幹系統は、通常その系統の最上位の電圧系統を中心に構成され、日本の基幹系統電圧には、500kV、275kV、220kV、187kV、154kV、132kVが採用されている。 |
A |
逆潮流 |
発電設備等設置者の構内から系統側へ向かう有効電力の流れ(潮流)。 |
@ |
逆変換装置(インバータ) |
電力用半導体素子のスイッチング作用を利用して、直流電力を交流電力に変換する装置。転流の方法によって、転流電圧がインバータの構成要素から与えられる自励式とインバータの外部から与えられる他励式とがある。 |
@ |
ギャロッピング
〔galloping〕 |
送電線に付着した氷や雪により、電線の外形が非対称形状となるため、強風の抵抗を受けて送電線が大きく振動する現象。送電線同士が接触したり、碍子やスペーサー、鉄塔部材などの破損事故の原因となりうる。 |
A |
給電指令所
〔load-dispatching office〕 |
需要家に対して、停電が少なく周波数や電圧の変動が小さい良質な電力を安定して供給するために、電力系統を合理的かつ効率的に総合運用する業務を担う組織を給電指令所という。 |
A |
汽力発電
〔Thermal generation、Thermal
power station〕 |
水蒸気でタービン発電機を回し、電力へ変換する発電方法。狭義には燃料の反応熱で水蒸気を作る火力発電のみを指すが、水蒸気でタービンを回す発電には原子力発電、地熱発電、太陽熱発電、海洋温度差発電などがあり、広義の汽力発電にはこれらも含まれる。 |
※ |
くし型系統
〔longitudinal transmission system〕 |
日本では、その地理的特徴のため、北海道から九州までの電力会社間の系統が直列に連系されている。これを串に例えて、「くし型系統」という。事故電流が比較的小さく、また潮流制御が比較的容易である一方、安定度により送電能力が制約される。 |
A |
継電器(リレー)
〔Relay〕 |
継電器(リレー)は、動作スイッチ・物理量・電力機器等の状態に応じ、制御または電源用の電力の出力をする電力機器。 |
※ |
経年劣化
〔aging deterioration〕 |
設備や材料の性能または性質が、使用環境の化学的条件または物理的条件の影響により時間の経過とともに低下し、劣化・損傷が生じること。これに対し、点検の調査結果や数値解析に基づく余寿命診断による部品更新、耐浸食性に優れた材料や使用環境に応じた材料の適用などの対策を講じている。 |
A |
グリッド型系統
〔meshed power system〕 |
欧米諸国などに見られる系統で、発電所と送電線が格子状に構成されている系統。碁盤の目のように構成されていることから「メッシュ型系統」とも呼ばれる。 |
A |
系統崩壊
〔power system collapse〕 |
電力系統の一部で発生した事故による送変電設備の連鎖的な過負荷、需給アンバランス、無効電力不足などにより広範囲にわたり停電となること。 |
A |
系統保護
〔power system protection〕 |
送電線や変圧器などの電力設備に事故が発生した際に、公衆安全を確保し電力系統への影響を最小限に留めるため、保護継電器を利用して、異常の種別と範囲を正確に判別し、事故箇所を高速に系統から切り離す(遮断器の開放指令)一連の動作のことを系統保護と言う。 |
A |
高圧配電線 |
高圧需要家に電力を供給する役割と、配電用変電所から柱上変圧器等を介して低圧需要家に電力を供給するまでの送電を行う役割を兼ね備えた高圧の配電線をいう。一般には、三相3線式:6.6kV。また、特定の一需要家への電力供給を目的に施設される専用線もある。 |
@ |
広域連系/系統連系
〔wide area interconnection/power system interconnection〕 |
電力系統相互間を送電線や周波数変換設備などによって接続することをいう。単独系統で運用するよりも系統を連系して電力設備の計画または運用を行うことにより、電源設備の大容量化によるスケールメリットなどのメリットがある。 |
A |
系統連系とは、発電設備などが商用電力系統へ並列する時点から解列する時点までの状態のこと。電気事業者の電力系統へ電力を供給する逆潮流の有る場合と無い場合がある。 |
※ |
交流⇔直流
〔Alternating
current、AC〕 |
時間とともに周期的に向きが変化する電流(交流電流)を示す言葉であり、「交番電流」の略。また、同様に時間とともに周期的に大きさとその正負が変化する電圧を交流電圧というが、電流・電圧の区別をせずに交流または交流信号と呼ぶこともある。
交流の代表的な波形は正弦波であり、狭義の交流は正弦波交流を指すが、広義には周期的に大きさと向きが変化するものであれば正弦波に限らない波形のものも含む。正弦波以外の交流は非正弦波交流といい矩形波交流や三角波交流などがある。 |
※ |
コジェネレーション
〔Cogeneration、combined
heat and power、CHP〕 |
コージェネレーション(コジェネレーション、コージェネ、コジェネ、熱併給発電 、熱電併給)は、内燃機関、外燃機関等の排熱を利用して動力・温熱・冷熱を取り出し、総合エネルギー効率を高める、新しいエネルギー供給システムのひとつ。 |
※ |
コンデンサ(蓄電器)
〔Capacitor、condenser〕 |
コンデンサ(蓄電器、キャパシタ)は、静電容量(キャパシタンス)により電荷(電気エネルギー)を蓄えたり、放出したりする受動素子。
静電容量の単位はF(ファラド)が使われる。通常使われるコンデンサは数pF
- 数万μF程度であるが、電気二重層コンデンサなどでは数千Fオーバーの大容量な物もある。両端の端子に印加できる電圧(耐圧)は、2.5V
- 10kV程度までさまざまである。 |
※ |
コンバインドサイクル発電
〔Combined
cycle〕 |
内燃力発電の排熱で汽力発電を行う複合発電。内燃機関としては主にガスタービンエンジンが使用される。この場合狭義においてはガスタービンコンバインドサイクル発電と言う。 |
※ |
複数の熱サイクルを結合させて、熱効率向上を図った熱力学的サイクル。コンバインドサイクル発電は、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電方式。卓越した熱効率でCO2発生が少なく、地球温暖化対策として注目されている。 |
A |
さ |
再閉路 |
系統の事故等が発生した場合、配電用変電所等において、通常、当該系統を系統電源から切り離すが、早期復旧を図るために、一定時間経過後に、自動的に当該系統と系統電源とを接続して再送電を行うことをいう。 |
@ |
再閉路時間 |
系統の事故等が発生した場合であって、事故復旧の迅速化のために、系統運用者側が遮断器を開放した時点から当該遮断器を自動投入(再閉路)するまでの時間。 |
@ |
サージ電流
〔Inrush
current、input surge current、switch-on surge〕 |
電気回路などに瞬間的に定常状態を超えて発生する「大波電流」。 |
※ |
三相交流
〔Three-phase
electric power〕 |
電流または電圧の位相を互いにずらした3系統の単相交流を組み合わせた交流。
120度ずつ位相をずらし、それぞれの位相のずれが同じである三相交流を対称三相交流と称し、通常は対称三相交流を単に三相交流と呼ぶ。
三相交流電源は主に交流電動機の駆動に用いられることから、電力会社などでは動力と呼ぶ。これに対し、単相交流電源を電灯と呼ぶ。 |
※ |
実効値
〔effective value、root mean square value、RMS〕 |
実効値(RMS)は、交流電圧又は電流の値の表現方法の一種。交流電圧を抵抗負荷に加えた場合と、ある直流電圧を加えた場合とで交流電圧の1周期における平均電力が等しくなるときに、この交流電圧は先の直流電圧と同じ値の実効値をもつと定義される。交流電力の計算に使用される電圧・電流は普通は実効値で表される。
電気抵抗成分を
R (Ω)、加える電圧の瞬時値を v(t) (V)、最大値(波高値と称する場合もある)を Vm (V)、実効値を Ve (V)、平均値を
Vav (V)、流れる電流の瞬時値を
i(t) (A)、最大値を Im (A)、実効値を
Ie (A)、平均値を Iav (A)、有効電力の瞬時値を
P(t) (W)、平均値を PR (W)、交流の角速度(角振動数または角周波数)を
ω (rad/s)、周期を T とする。 |
※ |
自動同期検定装置 |
同期発電機又は逆変換装置を用いた発電設備等の系統への並列に際して、系統側と発電設備等側との周波数、電圧及び位相を自動的に合わせて投入する装置。 |
@ |
遮断器
〔Circuit
breaker〕 |
電力回路・電力機器の正常動作時の負荷電流を開閉するとともに、保護継電器と連携して事故電流(特に短絡事故電流)などを遮断することにより負荷側の設備を保護し、上流側への事故波及を防止する開閉器。 |
※ |
周波数変換装置(FC)
〔frequency converter〕 |
周波数の異なる2つの交流系統の連系を目的とした変換装置をいう。日本の場合、東日本では50Hz、西日本では60Hzと2つの周波数の電気が存在しており、その接壌地帯に周波数変換装置(FC)を設置することで異周波数系統間の電力融通を可能としている。 |
A |
出力制御機能 |
逆変換装置を用いる場合、自動的に発電設備等の電圧を調整する対策の一つとして用いられる機能。逆潮流がある場合には、発電装置の出力を制限することにより電圧を調整する機能となる。逆潮流がない場合には、受電電力を常時監視し、発電装置の出力を自動的に設定値に制御する機能。 |
@ |
受動素子
〔Passivity、passive
component〕 |
供給された電力を消費・蓄積・放出する素子で、増幅・整流などの能動動作を行わないもの。 |
※ |
瞬時電圧低下
〔voltage dip〕 |
落雷などにより送電線などの電力設備に事故が発生した際に、事故を保護継電器で検出し、遮断器を開放して事故箇所を切り離すまでの時間、事故箇所を中心に電圧が低下する現象のことをいう。 |
A |
蒸気タービン
〔steam turbine〕 |
高圧の水蒸気の運動エネルギーを、羽根車(タービン)にあてて回転運動のエネルギー(機械的エネルギー)へ変換する流体機械(原動機)をいう。 |
A |
商用電源周波数
〔Utility
frequency、line frequency、mains frequency〕 |
商用電源として供給されている電源周波数。 |
※ |
進相無効電力制御機能 |
逆変換装置を用いる場合、自動的に発電設備等の電圧を調整する対策の一つとして用いられる機能。発電装置から系統に向かって、電圧より電流の位相が進んだ無効電力(進相無効電力)を制御することにより、自動的に電圧を設定値に調整する機能。 |
@ |
スーパービジョン |
発電機の運転情報、遮断器の開閉情報、保護継電器の動作などの情報を遠方へ伝送・表示する装置。 |
@ |
スポットネットワーク受電方式 |
一般電気事業者の変電所から、スポットネットワーク配電線(通常3回線の22kV又は33kV配電線)で受電し、各回線に設置された受電変圧器(ネットワーク変圧器をいう。)を介して二次側をネットワーク母線で並列接続した受電方式をいう。
電気方式には、一次側は22kV(又は33kV)三相3線式、二次側200〜400V級三相4線式(低圧スポットネットワーク方式)と二次側6.6kV三相3線式(高圧スポットネットワーク方式)とがある。 |
@ |
スポットネットワーク受電は特別高圧受電方式の一つ、主として人口100万人を超えるような大都市で使用されている。
特徴としては、供給信頼度がきわめて高い(停電する確率が低い)、停電・復電操作も自動化されており運用がしやすいといったメリットがある反面、設備建設費が高い、制御方式が複雑なため工事や修理、点検整備などには十分な知識と経験が必要であるといったデメリットもある。 |
※ |
スポットネットワーク配電線 |
2回線以上の22kV又は33kV特別高圧地中電線路から需要家がそれぞれの回線ごとに施設した変圧器の2次側母線で常時並行受電する配電線をいう。 |
@ |
スポットネットワーク方式
〔Spot
network substation〕 |
複数の需要家で共用する2本以上の特別高圧フィーダーからT分岐で引き込み、受電用断路器を通して接続されたネットワーク変圧器を、ネットワークプロテクタ・プロテクタヒューズを通して、構内ネットワーク母線で並行運転させる、配電方式である。構内ネットワーク母線は、中規模の場合低圧三相4線式240/415V、大規模な場合は高圧三相3線式が用いられる。
日本では、特別高圧受電需要家が多く需要密度の高い地域で用いられている。 |
※ |
スマートグリッド/スマートコミュニティ
〔smart
grid/smart community〕 |
スマートグリッドはITやエレクトロニクスの先端技術を活用して、さまざまな集中型・分散型エネルギー源を効率的に管理、供給するもの。また、スマートコミュニティは家庭・オフィス・商業施設・交通など全体を総合的に俯かんし、全体としてエネルギーの最適利用を実現する地域を指す。 |
A |
スマートグリッド
とは、スマートメーター等の通信・制御機能を活用して停電防止や送電調整のほか多様な電力契約の実現や人件費削減等を可能にした電力網である。 |
※ |
スマートメーター
〔Smart Meter〕 |
IT技術を用いて遠隔で電力需要を管理できる高機能の電力量計およびそれを含むシステムを指す。電力需要のピーク時に消費を抑制するなどのデマンド・サイド・マネジメントも可能になる。 |
A |
静電誘導
〔Electrostatic
induction〕 |
帯電した物体を導体に接近させることで、帯電した物体に近い側に、帯電した物体とは逆の極性の電荷が引き寄せられる現象。導体中を実際に電荷が移動することで引き起こされる。このとき、電荷は導体内の電位差を打ち消すように移動するため、導体内部は等電位となる。良く似た現象に誘電分極があり、こちらは誘電体の場合に起きる現象である。 |
※ |
整流器(コンバータ)
〔Rectifier〕⇔インバータ(逆変換装置) |
整流器(順変換装置、AC-DCコンバータ)は、交流電力を直流電力に変換(整流、順変換)する電力変換装置。整流器を実現する電気回路を整流回路(順変換回路)という。一般にダイオードなどの整流素子によって構成される。 |
※ |
整流子電動機
〔commutator motor〕 |
電機子に流れる電流を回転位相に応じて切り替え、回転モーメントを一定方向に保つための機械的整流子とブラシを有する電動機。電機子は巻線による電磁石である。 |
※ |
整流子発電機 |
整流子を用いた直流発電機。ダイナモとも呼ばれる。 |
※ |
接地(アース)
〔Ground、earth〕 |
接地(アース、グランド)とは、機器の筐体・電線路の中性点・電子機器の基準電位配線などを電気伝導体で基準電位点に接続すること、またその基準電位点そのものを指す。 |
※ |
専用回線電話 |
通信事業者の電話交換機を介さない電話。 |
@ |
送電
〔Electric
power transmission〕 |
発電所で発電した電力(電気)を配電網に供給するため、送電網システムの構築とその運用を行うこと。電線路の一部。 |
※ |
送電用変電所
〔grid substation〕 |
特別高圧の電気を特別高圧に変成する変電所のことをいう。変電所とは構外から送られた電気を構内に設置した変圧器などにより変成し、構外に送り出すもの。変圧器、遮断器、開閉器などの変電設備をはじめ、遠隔監視・制御用の設備などを備えている。 |
A |
た |
太陽光発電
〔Photovoltaics、PV〕 |
太陽光発電(PV、ソーラー発電)は、太陽光を太陽電池を用いて直接的に電力に変換する発電方式。再生可能エネルギーである太陽エネルギーの利用方法の1つである。 |
※ |
太陽光連系の課題
〔problem of photoroltaric connected system〕 |
太陽光発電が大量に増えると系統の安定性に影響を与えるだけでなく、思うように発電しないなどの問題が顕在化する恐れがある。対策として、系統の安定を保つため太陽光発電の単独運転を防止する「単独運転防止機能」を備えるなどしている。 |
A |
太陽熱発電
〔Solar
thermal energy〕 |
太陽光を太陽炉で集光して汽力発電やスターリングエンジンの熱源として利用する発電方法。太陽光発電よりも導入費用が安いほか蓄熱により24時間の発電が可能である。燃料を用いないため燃料費がかからないほか二酸化炭素を排出しない。 |
※ |
単相交流 |
三相交流などの多相交流に対し、1本の電線を流れる交流のこと。
全ての線を合わせると電圧・電流が0になる対称多相交流と異なり、電力線だけでは配電できず、戻り線(接地線)が必要になる。 |
※ |
単独運転 |
発電設備等が連系している系統が、事故等によって系統電源と切り離された状態において、連系している発電設備等の運転だけで発電を継続し、線路負荷に電力供給している状態。 |
@ |
短絡(ショート)
〔Short
circuit、 shor、s/c〕 |
電気回路の二点が相対的に低いインピーダンスで電気的に接続される状態。英語で短絡を意味する
short circuit から「ショート」または「ショート回路」ともいう。「ショート」はこれの日本式省略である。 |
※ |
柱上変圧器
〔pole transformer〕 |
電柱上部に施設され、高圧配電線で送られてきた三相6,000Vの電気を家庭などで使用する単相100V/200V、三相200Vに降圧する機器をいう。変圧器容量は最大で100kVA程度であり、需要家の負荷状況により使い分けられている。 |
A |
中性点接地方式
〔Ground
and neutral〕 |
電線路や電力機器の保安や絶縁の軽減などのために行われる、変圧器の中性点の接地の方式。 |
※ |
超高圧送電/超々高圧送電
〔extra-high voltage transmission〕 |
18万7,000V以上の送電線を超高圧送電、さらに超高圧(27万5,000V)を超える50万Vや100万Vの送電線を、電圧階級ごとに50万V送電線、100万V送電線などと呼ぶことが一般的。 |
A |
直流⇔交流
〔Direct
current、DC〕 |
直流(DC)は、時間によって大きさが変化しても流れる方向(正負)が変化しない電流である。直流電流。同様に、時間によって方向が変化しない電圧を直流電圧という。狭義には、方向だけでなく大きさも変化しない電流、電圧のことを指し、流れる方向が一定で、電流・電圧の大きさが変化するものは脈流という。 |
※ |
直流送電
〔direct current power transmission〕 |
三相交流電力を直流電力に変換し送電する方法のことをいう。この送電方法は、交流電力を直流電力に変換する設備が必要となるが、送電線路が少なくすみで安価なことから、長距離の送電に適している。 |
A |
直流発電機 |
直流電力を発電する発電機であり、一般には、整流子発電機のことを指すが、オルタネーター(交流発電機と整流器を組合わせたもの)を指すこともある。 |
※ |
直列回路と並列回路
〔Series and parallel circuits〕 |
電子回路や電気回路の回路構成。
電子部品の回路上の接続方法には直列と並列がある。2つの端子を持つ部品を数珠繋ぎに接続した回路を直列回路、2つの端子をそれぞれ互いに接続した回路を並列回路と呼ぶ。直列回路では、電流の経路が1つであり、同じ電流が各部品を順に流れる。並列回路では、電流の経路が分岐して各部品に同じ電圧がかかる。 |
※ |
地絡 |
電気回路と大地が相対的に低いインピーダンスで電気的に接続される状態。
事故による異常電流の大きさは、短絡事故時に比べれば小さい。
短絡事故時とは異なり電気回路には零相電流や零相電圧が発生する。 送電線路の保護継電器は、これらを零相変流器
(ZCT) や接地形計器用変圧器
(EVT) によって検出し、動作する。 |
※ |
低圧配電線 |
低圧需要家に電力を供給する低圧の配電線をいう。一般には、単相2線式:100V、単相3線式:100V/200V、三相3線式:200V、及び三相4線式:100/200Vの方式がある。 |
@ |
低位発熱量基準(LHV)
〔LHV:Lower Heating Value〕 |
力発電設備の発電端熱効率の表示方法の1つ。高位発熱量基準(HHV、Higher Heating
Value)と異なり、燃料中の水分および燃料により生成された水分の凝縮熱を含まないで表示する。このためHHV表示の場合は発熱量がLHVより大きくなり、逆に熱効率は数%低い数値となる。 |
A |
定格出力
〔rated output〕 |
定格出力とは、出力に対して保証された使用限度を言う。原子力・火力発電の場合、所定条件でタービンを運転する場合の、発電機端子における最大連続可能出力を定格(電気)出力と言う。 |
A |
抵抗器
〔Resistor〕 |
一定の電気抵抗値を得る目的で使用される電子部品であり受動素子である。通常は「抵抗」と呼ばれることが多い。
電気回路用部品として、電流の制限や、電圧の分圧、時定数回路などの用途に用いられる。集積回路など半導体素子の内部にも抵抗素子が形成されている。 |
※ |
デマンド監視
〔Demand Supervisory〕 |
高圧受電の場合、電気の基本料金の算定根拠となるデマンド値を24時間監視するもので、設定した目標値を超過しそうになると警報で知らせ、目標の基本料金内に収まるよう顧客に節電を促す仕組み。電力使用量も計測するため省エネ対策にも役立つ。 |
A |
デマンドレスポンス |
電力需要の価格弾力性等を活用することで、需要家に対して省エネや負荷移行などの行動変化を促す仕組み。電力需要を抑制する取組で、2000
年以降、アメリカの一部地域で導入され始めている。 |
B |
テレメータ |
電圧、電流、電力などの計測値を遠方へ伝送・表示する装置。 |
@ |
電圧
〔Voltage〕 |
電気を流そうとする圧力。単位としてはMKSA単位系でボルト(V)が使用される。電圧を意味する記号としては、EかVが用いられる。
電圧は電位差ないしの近似によって定義される。 |
※ |
電気出力と熱出力
〔generator capacity/thermal output〕 |
電気出力とは発電機端子での電気エネルギーのことをいうのに対して、熱出力とは燃料から単位時間あたりに生ずる熱エネルギーをいう。 |
A |
電気抵抗
〔Electrical
resistance and conductance〕 |
電流の流れにくさのこと。電気抵抗の大きさの単位としてはオーム(Ω)が用いられる。また、その逆数はコンダクタンスと呼ばれ、電流の流れやすさを表し、その単位はジーメンス(S)である。 |
※ |
電磁開閉器
〔Electromagnetic Switch、MS〕 |
電磁開閉器(MS、マグネット・スイッチ)は、電磁石の動作によって電路を開閉する電磁接触器(MC)と、過負荷により回路を遮断するサーマルリレー等を組み合わせた開閉器(スイッチ)。
用途としては、電動機の自動運転用、遠隔操作用開閉器に使われる。 |
※ |
電磁誘導
〔Electromagnetic
induction〕 |
磁束が変動する環境下に存在する導体に電位差(電圧)が生じる現象。また、このとき発生した電流を誘導電流という。
電磁誘導は、発電機、誘導電動機、変圧器など多くの電気機器の動作原理となっている。 |
※ |
電線
〔Cable〕 |
金属などの導体を線状に引き伸ばし、2つの地点間をつなぎ、電気を伝導するためのものである。絶縁・保護のための被覆付きと被覆が付かないものがある。
また、有線電気通信で送信の場所と受信の場所との間の線条その他の導体を利用して、電磁的方式により信号を行うことを含む通信を行うためのものである。 |
※ |
電線地中化
〔transmission subterraneanize〕 |
架空配電設備から地中配電設備に設備の再建設を行うことをいう。電線地中化の導入当初は、電柱の設置が制限される市街地やビル街などの大規模商業地域に適用されていたが、近年では環境・景観保全などに対する社会的要請の高まりにより中小商業地域や住居系地域にも適用が拡大されている。 |
A |
電線路
〔High-voltage
cable〕 |
電力を運ぶための電線およびその支持物・付帯設備を含む電力設備。送電網におけるものは送電線、配電網におけるものは配電線と呼んで区別されている。 |
※ |
電流
〔Electric
current〕 |
電子のような荷電粒子の移動に伴う電荷の移動(電気伝導)のこと、およびその物理量として、ある面を単位時間に通過する電荷の量のこと。電気の流れという感覚から「電流」と言う。
電流の大きさは国際単位系のアンペアで表され、単位記号はAである。また、1アンペアの電流で1秒間に運ばれる電荷が1クーロンとなる。電流量を表すときはIまたはJで表現される。 |
※ |
電力
〔Electric
power〕 |
電気回路において電力とは、負荷にかかる電圧と流れる電流の積である。
電力は単位時間あたりに消費される電磁気的なエネルギーであり、ある時間における電力の積算総和を電力量と呼ぶ。SI単位系においてはワット(W)が用いられる。 |
※ |
電力量
〔Electric
potential energy〕 |
電気回路において、電気がする仕事のこと。電力量を時間で微分したもの(単位時間あたりの電力量)を電力という。電力を時間で積分したものが電力量である,
と言ってもよい。
電力量は仕事の一種なので, 仕事の単位(つまりエネルギーの単位)で表される。国際単位系(SI)ではジュール(J)である。ところが,
電力の単位(仕事率の単位)としてワットがよく用いられるために, 電力量の単位としてのジュールは, ワット秒(W
s)と呼ばれることが多い(1 Jと1 W sは同じである)。より実用的にはワット時(W
h)やキロワット時(kW
h)が用いられることが多い。 |
※ |
電力系統
〔Electrical
grid〕 |
電力を需要家の受電設備に供給するための、発電・変電・送電・配電を統合したシステム。 |
※ |
転送遮断装置 |
変電所遮断器の遮断信号を専用通信線や電気通信事業者の専用回線で伝送し、発電設備等設置者の連系用遮断器を動作させる装置。 |
@ |
電力設備磁界規制
〔limiting exposure to magnetic fields from electrirc
facilities〕 |
世界保健機関(WHO)において電磁界に関する環境保健基準の検討が進められていることなどを背景に定められた送電・配電・変電設備から発生する商用周波数の磁界の一般環境における規制。 |
A |
同期化力 |
発電機(同期機)が電力系統に連系している状態で、その同期状態を乱すような系統事象(発電機故障や送電線故障等)があった場合等にも、引き続き同期を維持するように発電機それぞれに働く復元力。電力系統の安定性維持に重要な性質。 |
B |
同期電動機
〔Synchronous
motor〕 |
同期速度で回転する電動機であり、加えられる交流電流が作る周囲の回転磁界によって回転子が吸引されて追従し回転する。 |
※ |
同期発電機
〔Synchronous
motor〕 |
界磁の作る磁界が電機子巻線を横切る回転速度に同期した電力を発電する交流発電機。 |
※ |
同時同量
〔load following〕 |
電気は貯蔵ができないため、安定した電気を供給するためには、時々刻々変動する需要に対し、瞬間瞬間で供給を一致させていくことが必要である。これを同時同量という。 |
A |
特異日 |
電力需要が年間のうち著しく低くなる日(GW・年末年始)。 |
B |
特別高圧電線路 |
7kVを超える特別高圧の電線路であって、特別高圧需要家に電力を供給する役割と変電所まで電気を送電する役割とがある。なお、電圧が35kV以下の場合は、配電線扱いもある。また、特定の一需要家への電力供給を目的に施設される専用線もある。 |
@ |
突入電流
〔Inrush
current、input surge current、switch-on surge〕 |
突入電流(始動電流、インラッシュカレント )は、電気機器に電源を投入したときに、一時的に流れる大電流。 |
※ |
な |
内燃力発電
〔internal-combustion power generation〕 |
ディーゼル機関、ガソリン機関、ガスエンジンなど、燃料を機関の内部で燃焼させ、その高圧燃焼ガスの膨張力で、直結した発電機を回して発電する。単機容量数十kWから1万kWと幅広く、熱効率も30〜40%と高い。運転が容易で無人運転も可能。電気事業用では離島や非常用電源などに用いられる。 |
A |
日本の電力会社
〔List
of power stations in Japan〕 |
電力(電気)を供給する事業(電気事業)を主要な収益源としている会社であり、電気事業法に規定する一般電気事業者(10電力会社)を指す。 |
※ |
熱効率
〔thermal efficiency〕 |
熱機関に供給したエネルギーのうち何%が有効な仕事に変わるかを示す指標をいう。具体的には次の式で計算される。熱効率=100×「発生電力量(kW時)」×「860kcal/kW時」÷「燃料消費量(kg)×燃料の発熱量(kcal/kg)」(%)。 |
A |
燃料電池
〔Fuel
cell〕 |
燃料電池は、補充可能な何らかの負極活物質(通常は水素)と正極活物質となる空気中の酸素等を常温または高温環境で供給し反応させることにより継続的に電力を取り出すことができる発電装置。装置内の固定量の活物質を使用するために電気容量に限界のある一次電池や二次電池と比べ、正極剤、負極剤共に補充し続けることで電気容量の制限なく放電を永続的に行うことが可能な点で大きく異なる。 |
※ |
は |
配線用遮断器
〔Molded Case Circuit Breaker、MCCB、MCB〕 |
配線用遮断器(MCCB、MCB、ブレーカー)とは過負荷や短絡などの要因で二次側の回路(負荷、電路)に異常な過電流が流れたときに電路を開放し、一次側からの電源供給を遮断することにより負荷回路や電線を損傷から保護するために用いる遮断器の一種。
2極1素子用、2極2素子用がある。 |
※ |
配電
〔Electric
power distribution〕 |
送電網から変電所を通して受電した電力(電気)を需要家に供給するため、配電網システムの構築とその運用を行うこと。電線路の一部。 |
※ |
配電用変電所
〔distribution substation〕 |
送電用変電所から送られてきた電気を変成し、配電線に送り出す変電所のことをいう。 |
A |
端境期 |
電力需要が年間のうち比較的低くなる春季・秋季。 |
B |
発電機
〔Electric
generator〕 |
電磁誘導の法則を利用して、機械的エネルギー(仕事)から電気エネルギー(電力)を得る機械(電力機器)。 |
※ |
発電設備等の一設置者当たりの電力容量 |
受電電力の容量又は系統連系に係る発電設備等の出力容量のうちいずれか大きい方。なお、「受電電力の容量」とは、契約電力であり、契約電力は常時の契約電力と予備の契約電力(自家発補給電力等)の合計をいう。また、「発電設備等の出力容量」とは、交流発電設備を用いる場合にはまずその定格出力を指し、直流発電設備等で逆変換装置を用いる場合には、逆変換装置
の定格出力をいう。 |
@ |
発電端効率/送電端効率
〔gross thermal efficiency/net thermal efficiency〕 |
発電所効率には、発電端効率と送電端効率があり、発電端効率は発電機端子で計測した電力量を用い、送電端効率は発電機端子で計測した電力量から所内電力(発電に必要な全補機動力)を差し引いた電力量を用いる。 |
A |
発電抑制 |
連系された系統の事故時(例えば、2回線の系統で1回線事故時)に、健全な系統の過負荷を回避するため、系統側に必要に応じて過負荷検出装置を設置して、発電設備等の出力を抑制させること。 |
@ |
バンク逆潮流 |
配電線に系統連系している発電機の発電電力の合計が、配電用変電所の変圧器(バンク)から供給している需要の合計を超えて、配電用変電所の変圧器単位で逆潮流すること。電圧管理や保護協調面で問題が生じるおそれがあり、現状、電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドラインではバンク逆潮流を発生させないこととなっている。 |
B |
ヒートポンプ |
大気や地中からの熱を圧縮機と膨張弁等を使い、熱を効率よく移動させることによって、冷暖房・給湯を行なう装置。従来の燃焼式機器と比べ、エネルギー利用効率が非常に高い。 |
B |
VVVFインバータ制御 |
交流電動機を、その特性に合わせて任意の速度、回転数で動作させるために、(静止)インバータにより任意の周波数と電圧を発生させる方式を一般に「インバータ方式」というが、鉄道関係ではそれを特に「VVVFインバータ方式」、あるいは「VVVF方式=可変電圧可変周波数制御方式」と呼んでいる。VVVFは可変電圧可変周波数を直訳した和製英語である。 |
※ |
不要解列 |
落雷等に伴う系統事故による瞬間的な電圧低下等、本来解列されてはならない状態の時に系統から解列すること。 |
B |
分散型電源
〔Distributed
generation〕 |
電力供給の一形態であり、比較的小規模な発電装置を消費地近くに分散配置して電力の供給を行なう機械そのものや、その方式のことである。二次送電系統への系統連系を中心とした中小規模の発電施設から、太陽光や風力、燃料電池などの規模の小さい低出力の発電装置まで、各種の多様な電源が含まれる。 |
※ |
分電盤
〔Distribution
board、panelboard〕 |
電気を安全に使用するために必要な漏電遮断器(漏電ブレーカー)や配線用遮断器(安全ブレーカー)を1つにまとめた箱のこと。住宅用分電盤では、これらの他に電流制限器(アンペアブレーカー)を取付けられるように設置スペース(「リミッタスペース」と呼ばれている)を設けてある製品と設けてない製品が販売されている。業務用分電盤(電灯盤など)の場合には漏電遮断器や配線用遮断器のほかに電力量計や制御用のリレー、照明をリモコンで制御するための制御ユニットなどが組み込まれている場合がある。 |
※ |
並列 |
発電設備等を系統に接続すること。 |
@ |
変圧器(トランス)
〔Transformer〕 |
変圧器(変成器、トランス)は、交流電力の電圧の高さを電磁誘導を利用して変換する電力機器・電子部品。電圧だけでなく電流も変化する。
交流電圧の変換(変圧)、インピーダンス整合、平衡系-不平衡系の変換に利用する。 |
※ |
変電所
〔Electrical
substation〕 |
電力系統中で電気の電圧や周波数の変換(変電)を行い、各系統の接続とその開閉を行って、電力の流れを制御する電力流通の拠点となる施設。SSと略される。 |
※ |
保安通信用電話設備 |
電気工作物の保安のために発電設備等設置者と系統運用者との間等に施設される通信用電話設備。 |
@ |
保護継電器 |
保護継電器(保護リレー)とは、継電器の一種で電流や電圧の急激な変化から電気回路を保護するための装置。 |
※ |
保護接地スイッチ
〔Emergency Ground Switch〕 |
架線を強制的に地絡させ、変電所からの送電を停止させる装置。「EGS」とも呼ばれる。 |
※ |
ま |
マイクログリッド |
一定地域内において、複数の分散型電源、電力貯蔵設備および制御装置等を組み合わせて制御・運用し、需給バランスを図るシステム。 |
B |
巻線形三相誘導電動機 |
三相結線の巻線形回転子をスリップリング・ブラシを経て外部回路に接続した三相誘導電動機。 |
※ |
無効電力
〔reactive power〕 |
交流の電気がモーターなどを回すとき、入ってくる電力(皮相電力)の100%が仕事をするわけではなく、一部は仕事をしないでそのままもとの電線に戻る。交流の電気がコイルなどを通過すると電圧と電流の間にズレ(位相差)ができるためで、このように仕事をしないで帰る電力を無効電力という。 |
A |
や |
誘導障害
〔inductive interference〕 |
送電線に流れる電流の電磁誘導や、送電線との静電誘導により、他の送電線や通信回線に電流が流れて人に危害を与えたり通信障害を引き起こしたりする現象。 |
※ |
誘導電動機
〔Induction
motor〕 |
交流電動機の代表例であり、固定子の作る回転磁界により、電気伝導体の回転子に誘導電流が発生し滑りに対応した回転トルクが発生する。
入力される交流電源の種類によって、単相誘導電動機と三相誘導電動機に大別され、一般的には特別な工夫なしで回転磁界を得ることができる三相交流を用いる。 |
※ |
誘導発電機
〔Induction
generator〕 |
交流発電機の一種。 |
※ |
ら |
雷サージ
〔lightning surge〕 |
雷の影響により発生する過渡的な異常高電圧、すなわち「雷大波電圧」(雷サージ電圧)、その結果流れる過渡的な異常大電流「雷大波電流」(雷サージ電流)のこと。 |
※ |
リアクトル
〔Reactor〕 |
インダクタを利用した、受動素子。 |
※ |
力率
〔Power
factor〕 |
交流電力の効率に関して定義された値であり、皮相電力に対する有効電力の割合。 |
※ |
リパワリング
〔repowering〕 |
既設の発電所に改造を施して出力を増加させること。火力発電では、既設の汽力発電プラントにガスタービン発電設備を組み合わせ、コンバインドサイクル化することで熱効率や出力を向上させるリパワリングが行われている。 |
A |
ループフロー |
複数のルートで結ばれている送電網に流れる電力潮流のこと。発電機の運転状態や電力需要の状況が変わることにより潮流が変化するため、把握することが難しい。 |
B |
連系 |
発電設備等が系統へ並列する時点から解列する時点までの状態。 |
@ |
連系の区分 |
1)低圧配電線、2)高圧配電線、3)スポットネットワーク配電、4)特別高圧電線路との連系、および5)下位の電圧連系区分に準拠した連系がある。 |
@ |
漏電
〔Leakage〕 |
絶縁体の絶縁が破れたり、外的要因により導体間が電気的に接続されたりして目的の電気回路以外に電流が流れること。感電、火災、電力の損失などの原因となる。 |
※ |
わ |
Y-Δ変換
〔Y-Δ
transform〕 |
Y-Δ変換(スターデルタ変換、T-Π変換)とは、Y字型に接続したY接続回路と、三角形に接続したΔ接続回路が、等価の回路になるように変換する手法。回路の形状がアルファベットのY・Tやギリシア文字のΔに見えることからこの名前がつけられた。なお、イギリスではY接続回路をスター接続回路と呼ぶ。 |
※ |
ワット
〔Watt〕 |
ワット(W)とは、仕事率や電力をあらわすSIの単位(SI組立単位)である。 |
※ |
※リンクはウィキペディア(Wikipedia)による(英語は必ずしも日本語と一致していない)。
@電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン http://www.enecho.meti.go.jp/denkihp/genjo/rule/keito_guideline.pdf
資源エネルギー庁による。2013年5月、20p。
A電力用語集 http://www.fepc.or.jp/library/words/index.html
電気事業連合会による。
B低炭素社会実現のための次世代送配電ネットワークの構築に向けて〜次世代送配電ネットワーク研究会
報告書〜 http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/electric_power_industry_subcommittee/001_038/pdf/038_009.pdf
次世代送配電ネットワーク研究会による。2010年4月、77p。この中の『用語集』は7p。 |