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配付プリント等 |
およそ150億年前にビッグバンにより誕生したといわれる宇宙の中で、私たちの銀河が生まれ、そしてその中で太陽系が誕生したのは46億年前頃である。その一員である地球は、私たちが知りうる限りでは、唯一の生命をもつ惑星である。授業では、宇宙の中で地球というのはどのようにして生まれ、進化してきたかについて説明する。 |
宇宙の拡大の歴史について説明。 『宇宙』の『宇』は空間を、『宙』は時間を意味する。 @天動説(地球中心説) アリストテレス(Aristotle、BC〜350)…体系化 プトレマイオス(Ptolemaios、〜130)…惑星観測と天体運動理論の完成 A地動説(太陽中心説) コペルニクス(Copernicus、1543) ケプラー(Kepler、1609)…3つの経験則を発見〔ケプラーの法則〕〔円運動⇒楕円運動〕 肉眼観測だけでなく望遠鏡観測が加わることで、『宇宙』の領域が太陽系内から太陽系外へと拡がる。 B星界 ガリレイ(Galilei、1609)…望遠鏡による観測〔天の川⇒無数の太陽〕 ※肉眼から望遠鏡への観測手段の進展は、「宇宙の大きさ」を飛躍的に拡大した。 C静止宇宙 ニュートン(1687)…無限宇宙論 矛盾1→オルバースのパラドックス「夜空は明るい」⇒膨張宇宙 矛盾2→なぜ星は天の川に多く群がってみえるか⇒銀河 D銀河 カント(Kant、1755)…島宇宙 ハーシェル(Herschel、1783)…星の3次元分布(星雲、同じ明るさならば近いほど明るい) ハッブル(Hubble、1924)…銀河の宇宙像確立(天体の距離測定による−年周視差など) ※理論的予言 アインシュタイン(1917)…一般相対性理論 フリードマン(1922)…上記理論を宇宙に適用 E膨張宇宙 ハッブル(1929)…「ハッブルの法則」〔変光星による距離測定、スペクトル(分光)観測でドップラー効果の発見〕 V=HR 〔ここで、 V:視線方向の光源の速さ(星または銀河の速度)、 H:ハッブル定数、 R:距離(星または銀河までの)〕 V=cの場合、 RH=c/H 〔ここで、c:光速、 RH:宇宙の地平線(宇宙の半径)…観測限界〕 F進化宇宙 tH=RH/c=1/H 〔ここで、tH:現在の宇宙の年齢〕 H=75km/s/310万光年とすれば、tH=124億年(なお、現在の最新の観測による宇宙の年齢は137億年とされている) 難問1→宇宙の始まりの問題(一般相対性理論の適用外であり、量子重力理論が必要) 難問2→一様な物質分布から出発したとして、なぜ現在銀河という非一様な構造が生じているか Gビッグバン(Big Bang)宇宙 |
補足説明 |
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〔日本惑星協会の『IMAGE LIBRARY 太陽系』からアースライズ(Earthrise)〕 月から見た地球。 |
〔須藤 靖氏によるサイエンティフィックライブ サピエンス 宇宙の古文書をひもとく〜宇宙マイクロ波背景放射温度地図〜 「見えてきた宇宙の新しい姿」から〕 |
〔須藤 靖氏による東京大学宇宙線研究所 一般講演会 宇宙のダークサイド:暗黒物質と暗黒エネルギーから〕 |
〔Calvin J. Hamilton氏によるViews of the Solar Systemの中から〕 太陽と九つの惑星の大きさの比較。左から、太陽、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星。ただし、最近、冥王星は惑星からはずされた。 |
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【光におけるドップラー効果】