|
最終更新日:2019年4月8日
全般(ゲノム) | 遺伝子 | 核酸 | その他 |
リンク|
ゲノム| ヒトゲノム| |
遺伝子|
染色体|テロメア| SNP(一塩基多型)| |
核酸|
DNA|DNA複製| RNA| コドン|エクソン| |
環境DNA|
|
ゲノム(Genome)とは、一般にある生物(Living Organism)の持つすべての遺伝情報(Heredity
Information)を指す。 ヒトゲノム計画(Human Genome Project)が有名である。2003年に一応完了したが、30億塩基対(Base Pair)(核ゲノム、Haploid Human Genome)の配列の決定がなされ、2万以上の遺伝子(Gene)の存在が予測されている。 なお、遺伝子は遺伝情報の単位であり、遺伝情報を担う物質は大部分の生物でDNA(デオキシリボ核酸、Deoxyribonucleic Acid)である。このDNAを構成するのがデオキシリボース(Deoxyribose:糖、Sugar)・リン酸(Phosphoric Acid)・塩基であるが、塩基はアデニン(A、Adenine)・グアニン(G、Guanine)・シトシン(C、Cytosine)・チミン(T、Thymine)の4種類からなり、これらの塩基配列(シークエンス、Sequence)がタンパク質(Protein)のアミノ酸(Amino Acid)配列と対応している。 |
リンク |
全般(ゲノム) | 遺伝子 | 核酸 | その他 |
リンク|
ゲノム| ヒトゲノム| ゲノムプロジェクト| |
遺伝子|遺伝子マーカー|
染色体|テロメア| SNP(一塩基多型)| |
核酸|
RNA| |
遺伝学|
組織・機関| |
【PCR】(polymerase chain reaction、ポリメラーゼ連鎖反応、PCR法:DNAを増幅するための原理と手法)
ゲノム |
ゲノム(gene(遺伝子(ジーン)の)+ -ome(総体(オーム))= genome
(ジーノーム))はある生物のもつ全ての遺伝情報である。一部のウイルスやウイロイド等でRNAにコードされているのを除けば、全ての生物においてDNAにコードされる。遺伝子の領域と、それ以外のいわゆるジャンクDNAの両方から成る。なお、現在ではジャンクDNAという呼び方をするひとは(少なくともこの分野の研究に携わる研究者の中には)ほとんどいない。これは、RNA遺伝子や遺伝子発現制御領域、その他生体機能に必須である情報の多くが、この領域に含まれることが明らかになりつつあるためであろう。 ウィキペディアによる『ゲノム』から |
ヒトゲノム |
いつでもLOUPEによる『「非コードDNAの発見」−98%の中身はどんなものか』(2018/1/24)から |
ヒトゲノムは、その名の通りヒト (Homo sapiens) のゲノム、すなわち、遺伝情報の1セットである。ヒトゲノムは核ゲノムとミトコンドリアゲノムから成る。 概要 核ゲノムは約31億塩基対あり、細胞核内で24種の線状DNAに分かれて染色体を形成している。最も大きいものが2億5千万塩基対で、最も小さいものが5500万塩基対である。 染色体は22種類の常染色体とXとYの2種類の性染色体に分類される。核を持たない赤血球をのぞく体細胞は2倍体であり、同じ種類の常染色体を2本ずつ、性染色体を2本(女性はXとX、男性はXとY)の合計46本の染色体を持っている。生殖細胞は1倍体であり、常染色体を1本ずつ、性染色体を1本の合計23本の染色体を持っている。なお、細胞核中のゲノムは(フラクタル構造の一種である)ヒルベルト曲線と類似した、コンパクト形に折りたたまれていることが近年になって判明した[ ミトコンドリアゲノムは16569塩基対の環状DNAでミトコンドリアの中に多数存在している。体細胞も生殖細胞も約8000個ずつ持っている。 近年の研究では、ゲノム中のほとんどのノンコーディングDNAが生化学的活性(遺伝子発現調整、染色体の構造形成、エピジェネティクスのコントロールなど)を持っていることが示唆されている。 |
図は代表的なヒト二倍体の核型 (karyotype)。23番染色体は男 (XY) と女 (XX) の両方を示す。染色体はセントロメアで整列させている。ミトコンドリアのゲノムは示していない。 |
ヒトゲノムの構成要素の割合を示す。 |
|
ウィキペディア(HP/2016/2)による『ヒトゲノム』から |
人体の細胞>染色体>DNA>遺伝子の流れ okazakif(2015/8)による『染色体・ゲノム・DNA・遺伝子などの違いまとめ(図つき)』から |
京都大学大学院生命科学研究科(HP/2012/4)による『Genome Map ヒトゲノムマップ』から抜粋 |
Diagram showing the number of base pairs(塩基対) on each chromosome(染色体) in green. Wikipedia(HP/2012/4)による『Human genome』から 染色体は、常染色体22種類と性染色体2種類の計24種類に分類されるが、体細胞ではそれぞれ2本を持つため合計46本からなり、生殖細胞では合計23本からなる(男性は性染色体のXとY、女性はXとX)。(『ヒトゲノム』から) |
遺伝子 |
DNAと染色体 |
遺伝子とDNA |
遺伝子医療時代による『混同しやすい単語』(HP/2018/11/18)から |
コトバンクによる『遺伝子』(HP/2018/11/17)から |
原核生物の遺伝子の構造的特徴 |
1)遺伝子領域: ゲノム全体の30%(900Mb)
|
福岡大学理学部化学科機能生物化学研究室(HP/2016/2)による『講義資料』の『核酸の化学』の中の『遺伝子の構成』から |
染色体 |
(株)QLifeによるゲノム・遺伝子・染色体の『ゲノム・遺伝子・染色体の関連』(HP/2018/11/18)から |
高橋医院による左利き肝臓専門医ブログの『日本男児はおちこぼれ?』(2016/10/19)から |
生物史から、自然の摂理を読み解くによる『DNAの基礎知識〜遺伝子、染色体、ゲノムとの関係性について〜』(2008/8/4)から |
テロメア |
染色体(左)とテロメア(右・拡大) |
|
|
|
ウィキペディアによる『テロメア』(HP/2018/12/24)から |
|
|
渋谷セントラルクリニックによる『テロメア検査』(HP/2018/12/24)から |
defytime Science Japanによる『テロメアとは』(HP/2018/12/24)から |
テロメアとは http://www.tm-meisou.org/による。 |
|
|
|
自宅で学ぶ高校生物による『テロメアの複製−テロメラーゼ−』(2017/6/28)から |
NAVERまとめによる『『不老不死』の研究者ビル・アンドリュース博士とは』(2015/8/27)から |
がん化学療法センターによる『テロメアとがん細胞の不老不死性』(2015/5/15)から |
SNP(一塩基多型) |
Single-nucleotide polymorphism |
|
Wikipediaによる『Single-nucleotide polymorphism』(HP/2019/4/7)から |
SNPについて |
|
|
|
(株)ダイナコムによるdynacomの『基礎知識:SNPについて』(HP/2019/4/7)から |
核酸 |
核酸は、塩基と糖、リン酸からなるヌクレオチドがリン酸ジエステル結合で連なった生体高分子である。糖の違い(2'位が、水素基(DNA)か水酸基(RNA)であるか)によって、2-デオキシリボースを持つデオキシリボ核酸 (DNA) と 、リボースを持つ リボ核酸 (RNA) とがある。RNAは2'位が水酸基であるため、加水分解を受けることにより、DNAよりも反応性が高く、熱力学的に不安定である。糖の
1'位には塩基(核酸塩基)が結合している。さらに糖の
3'位と隣の糖の 5'位はリン酸エステル構造で結合しており、その結合が繰り返されて長い鎖状になる。転写や翻訳は
5'位から 3'位への方向へ進む。 なお、糖鎖の両端のうち、5'にリン酸が結合して切れている側のほうを 5'末端、反対側を 3'末端と呼んで区別する。また、隣り合う核酸上の領域の、5'側を上流、3'側を下流という。 構造 一次構造 核酸の一次構造とは、(デオキシ)ヌクレオシド成分がホスホジエステル結合によって、連続的に連結され、枝分かれのない、ポリヌクレオチド(ヌクレオチドの重合体。核酸と区別して、20程度の短いものを指すことがある)鎖を形成させるような(デオキシ)ヌクレオシド配列である。 二次構造 核酸の二次構造とは、一本鎖の主にホモポリヌクレオチド(塩基成分が同一のヌクレオチド重合体)の場合には、塩基間の相互作用によって規定されるヌクレオシド成分の空間的配置をさす。2本の相補鎖の場合には、同一の鎖の隣接塩基間の相互作用と、互いに平行している鎖の対向塩基間の水素結合により安定化された規則的な二重螺旋(DNAには三重、四重螺旋も存在する)を意味する。 三次構造 核酸の三次構造は、固定化された二重螺旋とそれ以外のタイプの配列で形成される。 四次構造 核酸の四次構造は、リボソームやヌクレオソームのような核蛋白質と相互作用している高分子の空間的配置を意味する。特に、ポリヌクレオチドとポリペプチドの相互依存による高分子構造を指す。 核酸塩基 核酸塩基 (nucleobase) は核酸 (DNA, RNA) を構成する塩基成分で、主なものにアデニン、グアニン、シトシン、チミン、ウラシルがあり、それぞれ A, G, C, T, U と略す。構造の骨格からプリン塩基 (A, G) とピリミジン塩基 (C, T, U) とに分けられる。 核酸やヌクレオチドの構成単位(の繰り返し数)として、たとえば、10塩基(1本鎖の場合)または10塩基対(2重鎖の場合)などと便宜的に用いる。 |
RNAとDNA、それぞれの核酸塩基 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ウィキペディア(HP/2015/6)による『核酸』から |
DNA |
正井久雄・加納 豊による『右巻き、左巻き? 2重、3重、4重らせん?−形を変えるDNAの重要性の発見』(2016/4)から |
図2. ゲノムサイズの比較 縦の目盛りは対数表示で、DNAの長さと塩基対数。横棒は:(上)真核生物と原核生物の境界、(下)これ以下のDNAでは生命活動は営めない無生物。 横矢印:枯草菌(慶應大学、図4)、酵母(ベンター研究所)で扱える現時点での最大DNA。 板谷(2010)による『合成ゲノムのバイオロジー:世界と日本の現状』から bp=塩基対(base pair)で、kは千倍。例えば、「「大腸菌ゲノムのサイズは4.8Mbp(メガベースペア、480万塩基対)」という言い方をする。(ウィキペディアの『塩基対』から) |
〔(独)情報処理推進機構(IPA)による『教育用画像素材集』の『教育用画像素材』の『CGで見る生物のしくみとはたらき』の『細胞の仕組みと働き』の『DNAの構造とはたらき』から〕 |
〔National Health MuseumによるAccess Excellenceの『Resource Center』の『Visual Library』の『From Gene to Function』の『DNA - A More Detailed Description』から〕 |
〔DOEgenomes.orgの『Human Genome Project (HGP)』の『Image Gallery』の中の『Gallery 1: Genome Science』から〕 |
DNA複製 |
|
|
|
|
ウィキペディアによる『DNA複製』(HP/2018/11/21)から |
転写〔転写バブル〕→(転写後修飾)〔スプライシング〕→翻訳→(ポリペプチド鎖の合成)〔tRNAとmRNAの対応図〕〔翻訳〕→(遺伝暗号)→複製→(DNAの新規合成)〔複製フォーク〕→(RNAプライマーをDNA配列へ)→(DNA配列の校正) |
|
|
|
|
|
|
|
生命系のための理工学基礎による『セントラルドグマとは|複製・転写・翻訳の概要をわかりやすく解説』(2018/2/4)から |
RNA |
|
RNA鎖 |
細胞でつくられるRNA |
|
NS遺伝子研究室による『RNA』(HP/2018/11/20)から |
RNAの種類 |
ウィキペディアによる『転移RNA』(HP/2018/11/20)から |
ウィキペディアによる『リボ核酸』(HP/2018/11/20)から |
ノンコーディングRNA ノンコーディングRNAは、タンパク質へと翻訳される伝令RNA(messenger RNA, mRNA)を除く全てのRNAの総称である。ノンコーディングRNAは、転移RNA(transfer RNA、tRNA)、リボソームRNA(ribosomal RNA、rRNA)、small nuclear RNA(snRNA、核内低分子RNA)、small nucleolar RNA(snoRNA、核小体低分子RNA)などの長い研究の歴史をもつ古典的ncRNA群と、1990年代以降に発見されたmiRNAなどの機能性小分子RNA群、長鎖型ノンコーディングRNA(lncRNA)群に分類して論じられる。特に後者2つは、組織特異的な発現パターンを有することや発生、疾患との関わりが明らかになりつつあり、この分野の発展に大きく寄与している。 矢野真人による『ノンコーディングRNA』(2016/5/25)から |
コドン |
標準遺伝暗号表 |
脊索動物ミトコンドリア遺伝暗号表 |
東京薬科大学生命科学部応用生命科学科による『遺伝暗号は進化する』(HP/2018/11/21)から |
コドンの表 健康と医療の情報局による『遺伝情報の転写・翻訳、コドン』(HP/2018/11/21)から |
mRNAの遺伝暗号表 |
DNAの遺伝暗号表 |
本間善夫によるecosci.jp生活環境化学の部屋の『コドンと遺伝暗号表〈Chime版〉』(HP/2018/11/21)から |
|
RNAコドン表 |
表2.コドン逆対照表 |
|
ウィキペディアによる『コドン』(HP/2018/11/20)から |
エクソン |
|
DNA内でエキソンは何%? |
|
|
生物史から、自然の摂理を読み解くによる『エキソン、イントロンって何?』(2008/8/8)から |
ヌクレアーゼ |
ウィキペディアによる『ヌクレアーゼ』(HP/2019/4/8)から |
環境DNA |
産経ニュースによる『海や川の水をくめば、魚の種類が分かる! 注目の「環境DNA」 検出率は9割超』(2015/9/7)から |
産経ニュースによる『海や川の水をくめば、魚の種類が分かる! 注目の「環境DNA」 検出率は9割超』(2015/9/7)から |
土居秀幸(代表)ほかによる『環境DNA技術を用いた生物分布モニタリング手法の確立』(2015?)から |
DNA型鑑定 |
法科学鑑定研究所による『DNA鑑定の方法』(HP/2018/12/25)から |
超簡単!DNA鑑定の方法? 「遺伝情報を担っているエクソンDNA」の中には、一定の核酸塩基配列が、何回も何回も繰り返されている部分があります。これを「ミニサテライト」といいます。その繰り返し回数は、個人によって相当の違いがあり、多数の型に分かれます。この繰り返しを数える事で、個人の識別が出来るのです。数える方法は以外と単純で簡単です。まず、配列の繰り返し回数が多いほど、その部分が長くなり、重くなります。その性質を利用するのです。 では、DNA実験を始めましょう。まず綿棒で細胞を取ります。クルクルっとね!その綿棒に付いた部分を洗浄して細胞だけを取り出します。その細胞から、DNA抽出試薬を使ってタンパク質を分解、DNAを取り出します。取り出したDNAから、ミニサテライトを切り出します。切り出しに使う「はさみ」は「制限酵素」を使用します。切り出した、ミニサテライトを「ゲル」と呼ばれる透明なゼリーの様なモノの中に入れます。このゲルに電気を通します。すると・・・不思議な事に、ミニサテライトが移動を始めます。理屈は超簡単です、ゲルに電気を通すと「電気泳動」が起きます。電気泳動とは、重いモノは近くにとどまり、軽いモノは遠くに移動します。 |
つまり、繰り返し回数の多いミニサテライトは、近くにとどまり、繰り返し回数の少ないミニサテライトは、遠くに移動します。この様子は縞模様として目で見る事が出来ます(下図)。当然、この縞模様は個人によってバラバラです(DNA指紋と言われる由縁です)。この縞模様を比較する事をDNA鑑定と言います。
|
超簡単!DNA鑑定の精度?
|
1つの同じローカスで、同じ配列を持つ人の確率は、日本人の場合1,300分の1と言われています(計算上は1300/1でも、事実上、同じ人は多くいます)。ですから、たった1つのローカスでは、判断しません。13ヶ所のローカスを調べる事で、高い識別能力が生まれるのです。弊所では、高精度と認識されている「15ヶ所+性染色体」のローカスを、高精度なキット試薬を用いて分析しています。また、全ての検査工程で、確認検査を行い、各試料の微調整を行います。さらに、案件により、違う検査方法の「セカンド検査」を行い確率精度を高めています。(後略) |
法科学鑑定研究所による『超簡単!DNA鑑定』(HP/2018/12/25)から |
|
図-44 DNA型鑑定(STR型検査法)の流れ |
|
|