Klein,C.(2001)による〔『The 22nd edition of the Manual of Mineral Science』(586-614p)から〕



表14.1 いくつかの物理的性質に基づいた鉱物分類

光沢:金属または亜金属
T.硬度:≦2.5 
(紙に印をつけられる)
条痕色 比重 硬度 特徴(ミラー指数のバーは実際は頭側に書く) 鉱物名、化学組成、結晶系
鉄黒 4.7 1-2 通常、裂片になりやすい、あるいは放射状の繊維状集合体。 パイロルース鉱(pyrolusite)、MnO2、正方
鋼灰〜鉄黒 2.23 1-1.5 劈開完全{0001}。六方形板状も。脂質感。 石墨(graphite)、C、六方
黒〜緑黒 青黒 4.7 1-1.5 劈開完全{0001}。六方形葉片状も。上薬がかかった磁器上では、緑味の条痕色(graphiteは黒)。脂質感。 輝水鉛鉱(molybdenite)、MoS2、六方
灰黒 青黒〜鉛灰 7.6 2.5 劈開完全立方体{100}。立方体結晶。塊状粒。 方鉛鉱(galena)、PbS、等軸
青黒 4.5 2 劈開完全{010}。クロスする条線のある刀身状。ろうそくの炎で熔融。 輝安鉱(stibnite)、Sb2S3、斜方
鮮紅 赤〜朱 8.1 2-2.5 劈開完全{1010}。ダイヤモンド様光沢。通常、粒子状塊。 辰砂(cinnabar)、HgS、六方
深紅 5.55 2-2.5 劈開{1011}。ろうそくの炎に熔融可能。濃紅銀鉱(pyrargyrite)と共存。 淡紅銀鉱(proustite)、Ag3AsS3、六方
赤茶 赤〜朱 5.2 1+ 土状。しばしば岩石の色の原因となる。結晶質の赤鉄鉱はもっと硬くて黒色。 赤鉄鉱(hematite)、Fe2O3、六方
赤茶〜茶赤 深赤〜黒 5.85 2.5 劈開{1011}。ろうそくの炎に熔融可能。薄い裂片では濃深紅色。他の銀鉱物と共存。 濃紅銀鉱(pyrargyrite)、Ag3SbS3、六方
黒;紙に印をつけられる 新鮮な表面は鋼灰。錆びて曇った灰。 7.3 2-2.5 普通、塊状あるいは土状。たやすく切れる。新鮮な表面は鮮鋼灰;空気中で黒くなる。 針銀鉱(acanthite)、Ag2S、形態:等軸
青:錆びて青黒に。 4.6 1.5-2 普通、板状塊あるいは薄い六辺板状結晶。湿気で紫に変化。 銅藍(covellite)、CuS、六方

光沢:金属または亜金属
U.硬度:>2.5〜≦5.5 
(ナイフで傷がつく;紙に印を簡単にはつけられない)
条痕色 比重 硬度 特徴(ミラー指数のバーは実際は頭側に書く) 鉱物名、化学組成、結晶系
灰黒 4.4 3 劈開{110}。通常、劈開を示す刀身状塊。他の銅鉱物と共存。 硫砒銅鉱(enargite)、Cu3AsS4、斜方
薄銅赤;銀白、桃色味も。 7.8 5-5.5 通常、塊状。緑色のニッケル華で被覆される。コバルトとニッケル鉱物と共存。 紅砒ニッケル鉱(nickeline)、NiAS、六方
新鮮な表面は茶青銅;錆びて紫 5.1 3 通常、塊状。他の銅鉱物と共存;主に輝銅鉱(chalcocite)と黄銅鉱(chalcopyrite)。 斑銅鉱(bornite)、Cu5FeS4、形態:等軸
茶青銅 4.6 4 小片は磁性あり。通常、塊状。しばしば黄銅鉱(chalcopyrite)と黄鉄鉱(pyrite)と共存。 磁硫鉄鉱(pyrrhotite)、Fe1-xS、形態:六方
4.6-5.0 3.5-4 八面体裂開。通常共存する磁硫鉄鉱(pyrrhotite)に似るが、磁性なし。 ペントランド鉱(pentlandite)、(Fe,Ni)9S8、等軸
黄銅黄 4.1-4.3 3.5-4 通常、塊状、四面体に似た結晶も。他の銅鉱物および黄鉄鉱(pyrite)と共存。 黄銅鉱(chalcopyrite)、CuFeS2、正方
黄銅黄;細長い結晶は緑味 5.5 3-3.5 劈開{1011}、まれ。通常、毛髪状結晶の放射状集合。 針ニッケル鉱(millerite)、NiS、六方

灰黒;紙に印をつけられる

鉛灰
4.6 2 劈開完全{010}。ろうそくの炎で容易に熔融。クロスする条線のある刀身状結晶集合体。 輝安鉱(stibnite)、Sb2S3、斜方
7.5 2.5 劈開完全立方体{100}。立方体結晶、粒状塊。ろうそくの炎で熔融しないが、金属の鉛の小球が表面に集まる。 方鉛鉱(galena)、PbS、等軸
黒;紙に印をつけられる 新鮮な表面は鋼灰。錆びて曇った灰。 7.3 2-2.5 たやすく切れる。普通、塊状あるいは土状。立方体結晶はまれ。 針銀鉱(acanthite)、Ag2S、形態:等軸
通常、黒;茶味も 3.7-4.7 5-6 葡萄状および鍾乳石状。通常、パイロルース鉱(pyrolusite)と共存。 ロマネシュ鉱(romanechite)、BaMn2+Mn4+O16(OH)4、非晶質にみえる
黒;茶味も

鋼灰。錆びてくすんだ黒に。
4.7-5.0 3-4.5 塊状あるいは四面体結晶。しばしば銀鉱石と共存。 四面銅鉱(tetrahedrite)、
(Cu,Fe,Zn,Ag)12Sb4S13、等軸
灰黒 5.7 2.5-3 やや切れる。通常、緻密塊状。他の銅鉱物と共存。 輝銅鉱(chalcocite)、Cu2S、形態::斜方

濃茶〜黒
鉄黒〜茶黒 4.6 5.5 ピッチ様光沢。黄あるいは緑の酸化産物を伴う。通常、かんらん岩中に塊状に産。 クロム鉄鉱(chromite)、FeCr2O4、等軸
茶〜黒 7.0-7.5 5-5.5 劈開完全{010}。鉄が多いと、条痕色と色は濃くなる。 鉄マンガン重石(wolframite)、
(Fe,Mn)WO4、単斜
濃茶〜黒 鋼灰〜鉄黒 4.3 4 放射状の繊維あるいは結晶質塊。角柱状結晶が束になり集合。パイロルース鉱(pyrolusite)と共存。 水マンガン鉱(manganite)、
MnO(OH)、形態:斜方
淡〜濃茶 濃茶〜真黒。まれに黄あるいは赤。 3.9-4.1 3.5-4 劈開完全{110}(6方向)。通常、劈開性で粒状;四面体結晶も。条痕色はつねに試料よりも淡色。 閃亜鉛鉱(sphalerite)、ZnS、等軸

赤茶〜茶赤
濃茶〜鋼灰〜黒 4.8-5.3 5.5-6.5 通常、ナイフより硬い。塊状、放射状、腎臓状、雲母状。 赤鉄鉱(hematite)、Fe2O3、六方
赤茶〜濃赤。透明だとルビー赤。 6.0 3.5-4 塊状、立方体、または八面体。細長い結晶も。孔雀石(malachite)、藍銅鉱(azurite)、自然銅(native copper)と共存。 赤銅鉱(cuprite)、Cu2O、等軸
黄茶;黄土 濃茶〜黒 4.37 5-5.5 劈開{010}。放射状繊維、乳房状、鍾乳石状。まれに結晶。 針鉄鉱(goethite)、αFeO(OH)、斜方
濃赤(紙に印をつけられるものもある) 濃赤〜朱 8.10 2.5 劈開完全{1010}。通常、塊状あるいは土状。一般に不純で、濃赤または茶。純粋なときは、半透明または透明で鮮赤。 辰砂(cinnabar)、HgS、六方
銅赤、輝く 新鮮な表面は銅赤。黒く錆びる。 8.9 2.5-3 可鍛性。通常、不規則な粒。分枝状結晶集合あるいは雑な等軸結晶も。 自然銅(copper)、Cu、等軸
銀白、輝く 新鮮な表面は銀白。黒く錆びる。 10.5 2.5-3 可鍛性。通常、不規則な粒。線状、板状、分枝状結晶集合も。 自然銀(silver)、Ag、等軸
灰、輝く 白あるいは鋼灰 14-19 4-4.5 可鍛性。不規則な粒または塊(ナゲット)。金属としては異常に硬い。まれ。 自然白金(platinum)、Pt、等軸
金黄、輝く 金黄 15.0-19.3 2.5-3 可鍛性。不規則な粒、塊(ナゲット)、葉状。非常に重い;比重は銀成分により変わる。 自然金(gold)、Au、等軸

光沢:金属または亜金属
V.硬度:>5.5
 (ナイフで傷がつかない)
条痕色 比重 硬度 特徴(ミラー指数のバーは実際は頭側に書く) 鉱物名、化学組成、結晶系

銀または錫白
6.0-6.2 5.5-6 通常、塊状。擬斜方結晶。 硫砒鉄鉱(arsenopyrite)、FeAsS、単斜
6.1-6.9 5.5 通常、塊状。12面体(pyritohedral)結晶。桃色のニッケル華で被覆される。 方砒コバルト鉱(skutterudite)-方砒ニッケル鉱(nickel skutterudite)、
(Co,Ni,Fe)As3-(Ni,Co,Fe)As3、等軸
6.33 5.5 一般に、桃色味をおびた12面体(pyritohedral)結晶。塊状も。 輝コバルト鉱(cobaltite)-ゲルスドルフ鉱(gersdorffite)、
(Co,Fe)AsS-NiAsS、擬等軸
銅赤〜桃色帯銀白 7.5 5-5.5 通常、塊状。緑色のニッケル華に被覆される。 紅砒ニッケル鉱(nickeline)、NiAS、六方
薄黄銅黄 5.0 6-6.5 しばしば12面体(pyritohedral)または条線のある立方体。塊状粒。最も普通の硫化物。 黄鉄鉱(pyrite)、FeS2、等軸
薄黄〜ほとんど白 4.9 6-6.5 しばしば、とさか(cock's comb)状結晶集合および放射状繊維塊。 白鉄鉱(marcasite)、FeS2、斜方
5.18 6 強磁性。八面体結晶。八面体裂開も。 磁鉄鉱(magnetite)、Fe3O4、等軸

濃茶〜黒

9.0-9.7 5.5 ピッチ様光沢。塊状粒、葡萄状結晶。 閃ウラン鉱(uraninite)、UO2、等軸
4.7 5.5-6 わずかに磁性も。しばしば磁鉄鉱と共存。塊状粒;板状結晶;砂として。 チタン鉄鉱(ilmenite)、FeTiO3、六方
3.7-4.7 5-6 緻密塊、鍾乳石状、葡萄状。他のマンガン鉱物共存し、硬度が高い。 ロマネシュ鉱(romanechite)、BaMn2+Mn4+O16(OH)4、斜方
濃茶〜黒 5.3-7.3 6 新鮮な表面は黒く輝く光沢。わずかに錆びて青味も。粒状または太い柱状結晶。 コルンブ石(columbite)-タンタル石(tantalite)、(Fe,Mn)(Nb,Ta)2O6、斜方

濃茶

鉄茶〜茶黒
7.0-7.5 5-5.5 劈開完全{010}。鉄が多いと、条痕色と色は濃くなる。 鉄マンガン重石(wolframite)、
(Fe,Mn)WO4、単斜
4.6 5.5 ピッチ様光沢。しばしば緑の酸化産物を伴う。通常、かんらん岩中に塊状に産。 クロム鉄鉱(chromite)、FeCr2O4、等軸
5.15 6 わずかに磁性。粒状または八面体結晶。Franklin, N.J.にのみ一般的、紅亜鉛鉱(zincite)および珪亜鉛鉱(willemite)と共存。 フランクリン鉄鉱(franklinite)、
(Fe,Zn,Mn)(Fe,Mn)2O4、等軸
赤茶、茶赤 濃茶〜鋼灰〜黒 4.8-5.3 5.5-6.5 放射状、腎臓状、塊状、雲母状。まれに鋼灰色の菱面体結晶。ある種のものは軟らかい。 赤鉄鉱(hematite)、Fe2O3、六方
薄茶 茶〜黒 4.18-4.25 6-6.5 柱状結晶、垂直に条線;しばしば細長い針状。結晶はしばしば双晶。黒い砂中に見られる。 ルチル(rutile)、TiO2、正方
黄茶〜黄土 濃茶〜黒 4.37 5-5.5 劈開{010}。放射状、コロフォーム状、鍾乳石状。 針鉄鉱(goethite)、αFeO(OH)、斜方

光沢:非金属
T.条痕は有色
条痕色 比重 硬度 特徴(ミラー指数のバーは実際は頭側に書く) 鉱物名、化学組成、結晶系

濃赤
濃赤〜朱 8.10 2.5 劈開{1010}。通常、粒子状または土状。一般に不純で、濃赤または茶。純粋な場合、半透明または透明で鮮赤。 辰砂(cinnabar)、HgS、六方
赤茶、透明なものはルビー赤。 6.0 3.5-4 塊状、立方体、または八面体。非常に細長い結晶も。孔雀石(malachite)、藍銅鉱(azurite)、自然銅(native copper)と共存。 赤銅鉱(cuprite)、Cu2O、等軸

赤茶
濃茶〜鋼灰〜黒 4.8-5.3 5.5-6.5 放射状、腎臓状、塊状、雲母状。まれに鋼黒色の菱面体結晶。ある種のものは軟らかい。 赤鉄鉱(hematite)、Fe2O3、六方
濃赤〜黒 5.8 2.5 劈開{1011}。ろうそくの炎に熔融可能。薄い破片では濃ルビー赤色。他の銀鉱物と共存。 濃紅銀鉱(pyrargyrite)、Ag3SbS3、六方
鮮赤 ルビー赤 5.55 2-2.5 劈開{1011}。ろうそくの炎に熔融可能。淡「ルビー銀色」。濃紅銀鉱(pyrargyrite)と共存。 淡紅銀鉱(proustite)、Ag3AsS3、六方
赤〜桃 2.95 1.5-2.5 劈開完全{010}。通常、腎臓状または粉末状または土状殻。コバルト鉱物を被覆して。 コバルト華(erythrite、cobalt bloom)、Co3(AsO4)2・8H2O、単斜
黄茶〜黄土 濃茶〜黒 4.4 5-5.5 劈開{010}。放射状繊維、乳房状、鍾乳石状。まれに結晶。 針鉄鉱(goethite)、αFeO(OH)、斜方

濃茶 7.0-7.5 5-5.5 劈開完全{010}。鉄が多いと、条痕色と色は濃くなる。 鉄マンガン重石(wolframite)、
(Fe,Mn)WO4、単斜
淡〜濃茶 3.83-3.88 3.5-4 劈開性塊状または湾曲したり菱面体結晶。ろうそくの炎で熱すると磁性になる。 菱鉄鉱(siderite)、FeCO3、六方

淡茶
淡〜濃茶 3.9-4.1 3.5-4 劈開完全{011}(6方向)。通常、劈開性で粒状;四面体結晶も。条痕色はつねに試料よりも淡色。 閃亜鉛鉱(sphalerite)、ZnS、等軸
茶〜黒 6.8-7.1 6-7 双晶した結晶として産。繊維状、腎臓状、不規則塊状;転動した粒子として。 錫石(cassiterite)、SnO2、正方
赤茶〜黒 4.18-4.25 6-6.5 垂直に条線のある結晶;しばしば針状。双晶は普通に見られる。 ルチル(rutile)、TiO2、正方

橙黄
濃赤〜橙黄 5.68 4-4.5 劈開{0001}。フランクリン鉄鉱(franklinite)および珪亜鉛鉱(willemite)と共存して、Franklin, N.J.にのみ見られる。 紅亜鉛鉱(zincite)、ZnO、六方
鮮赤 5.9-6.1 2.5-3 ダイヤモンドのような光沢。細長い結晶、しばしば絡み合った集合。ろうそくの炎でぱちぱち音をたてる。 紅鉛鉱(crocoite)、PbCrO4、単斜
濃赤 3.48 1.5-2 しばしば土状。雄黄(orpiment)と共存。ろうそくの炎に熔融。 鶏冠石(realgar)、AsS、単斜

薄黄
レモン黄 3.49 1.5-2 劈開{010}。樹脂光沢。鶏冠石(realgar)と共存。ろうそくの炎に熔融。 雄黄(orpiment)、As2S3、単斜
薄黄 2.05-2.09 1.5-2.5 SO2臭の青い炎を出して燃える。結晶、粒状、土状。 自然硫黄(sulfur)、S、斜方
淡緑 濃エメラルド緑 3.75-3.77 3-3.5 一方向完全劈開{010}。粒状劈開性塊または小さい柱状結晶。 アタカマ鉱(atacamite)、Cu2Cl(OH)3、斜方

淡緑
濃エメラルド緑 3.9± 3.5-4 一方向に良好な劈開{010}。小さい柱状結晶または粒状塊。 アントラー鉱(antlerite)、
Cu3(SO4)(OH)4、斜方
鮮緑 3.9-4.03 3.5-4 放射状繊維、乳房状。藍銅鉱(azurite)と共存し、それに変わる。冷たい酸で発泡。 孔雀石(malachite)、Cu2CO3(OH)2、単斜
淡青 非常に濃い空色 3.77 3.5-4 小さい結晶、しばしば集合。放射状繊維、普通、孔雀石(malachite)から変質。冷たい酸で発泡。 藍銅鉱(azurite)、Cu3(CO3)2(OH)2、単斜

極淡青
淡緑〜トルコ石青 2.0-2.4 2-4 塊状緻密。酸化した銅鉱物と共存。 珪孔雀石(chrysocolla)、
〜Cu4H4Si4O10(OH)8、非晶質

光沢:非金属
U.条痕は無色
A.硬度:≦2.5
 (爪で傷がつく)
劈開、断口(ミラー指数のバーは実際は頭側に書く) 比重 硬度 特徴 鉱物名、化学組成、結晶系

一方向に完全な劈開(雲母または雲母様鉱物は極端に薄いシートに裂ける完全な劈開をもつ。雲母構造が簡単に見えないときは、微細鱗片の集合として産する。)

薄茶、緑、黄、白 2.76-2.88 2-2.5 薄片状塊および鱗片状。六角形あるいはダイヤモンド形の外形をもつ平板状結晶。劈開片は弾性あり。 白雲母(muscovite)、
KAl2(AlSi3O10)(OH)2、単斜
濃茶、緑〜黒;黄も 2.95-3 2.5-3 通常、不規則薄片状塊。結晶は六角形の外形をもつが、まれ。劈開片は弾性あり。 黒雲母(biotite)、
K(Mg,Fe)3(AlSi3O10)(OH)2、単斜
黄茶、緑白 2.86 2.5-3 しばしば六辺をもつ平板状結晶;不規則薄片状塊。劈開面は銅様の反射を示す。 金雲母(phlogopite)、
KMg3(AlSi3O10)(OH)2、単斜
様々な色合いの緑 2.6-2.9 2-2.5 通常、不規則薄片状塊。微細鱗片の緻密塊も。薄いシートは柔軟性はあるが、弾性はない。 緑泥石(chlorite)、
(Mg,Fe)3(Si,Al)4O10(OH)2
(Mg,Fe)3(OH)6、単斜

白、澄んだ黄緑、灰。石鹸石のように不純な場合は、濃灰、濃緑〜ほとんど黒
2.7-2.8 1 油脂感。しばしばはっきりした薄片状または雲母状。物理試験で明確に決められない。 滑石(talc)、
Mg3Si4O10(OH)2、単斜
2.8-2.9 1-2 パイロフィライト(蝋石、
pyrophyllite)、
Al2Si4O10(OH)2、単斜
白、灰、緑 2.39 2.5 劈開面は真珠光沢、ほかはガラス光沢。たやすく切れる。一般に薄片状塊、幅広い平板状結晶も。薄いシートは柔軟性はあるが、弾性はない。 ブルーサイト(brucite)、
Mg(OH)2、六方
{001}完全、めったにない。断口土状。 白、濃いものも。 2.6-2.63 2-2.5 緻密、土状。息を吹きかけると、粘土の臭い。乾いた舌に吸いつく。 カオリナイト(kaolinite)、
Al2Si2O5(OH)4、三斜
立方体{100} 無色または白 1.99 2 水に溶ける、苦い味。岩塩(halite)に似るが、軟らかい。粒状劈開性塊または立方体結晶。 カリ岩塩(sylvite)、KCl、等軸
{010}完全、{100}と{011}良好 無色、白、灰。色は不純物による。 2.32 2 結晶、幅広い劈開性薄片として産。劈開のない緻密塊、あるいは絹光沢の繊維としても。 石膏(gypsum)、
CaSO4・2H2O、単斜
菱面体{1011}不十分

無色または白
2.29 1-2 塩類の殻として産。水に易溶;冷たくて塩辛い味。ろうそくの炎に熔融。 ニトラタイト(nitratite)、
NaNO3、六方
柱状{110}、めったにない。断口貝殻状。 2.09-2.14 2 通常、殻、絹糸房、繊細な針状結晶。水に易溶;冷たくて塩辛い味。ろうそくの炎に熔融。 硝石(niter)、KNO3、斜方
断口不規則 真珠色または無色。光に当たると薄茶に変わる。 5.5± 2-3 完全に切れる。薄い平板では半透明。不規則塊、まれに結晶。化学試験でのみ、他の銀ハロゲン化物から区別できる。 角銀鉱(chlorarfyrite)、
AgCl、等軸
薄黄 2.05-2.09 1.5-2.5 青い炎で燃え、SO2の臭いを出す。結晶、粒状、土状。 硫黄(sulfur)、S、斜方
黄、茶、灰、白 2.0-2.55 1-3 丸い粒、しばしば土状および粘土状。普通、2.5より硬い。 ボーキサイト(bauxite)、Al 水酸化物の混合物
劈開はめったにみれない 1.95 1 通常、細かい繊維および針状結晶の丸い塊。 ウレックサイト(ulexite)、
NaCaB5O6(OH)・5H2O、三斜

光沢:非金属 
U.条痕は無色
B.硬度:>2.5〜≦3
 (爪で傷がつかない:1セント銅貨で傷がつく)

劈開、断口(ミラー指数のバーは実際は頭側に書く)
比重 硬度 特徴 鉱物名、化学組成、結晶系
1.劈開は顕著
一方向に完全な劈開。雲母グループも参照(爪より硬い)。 {001} 薄紫、灰白 2.8-3.0 2.5-4 六辺の柱状結晶。通常、小さい不規則シートと鱗片。ペグマタイト鉱物。 リシア雲母(lepidolite)、
K(Li,Al)2-3(AlSi3O10)(O,OH,F)2、単斜
{001} 桃、灰、白 3.0-3.1 3.5-5 通常、不規則薄片状塊;薄片は脆い。エメリーに伴う。 真珠雲母(マーガライト、margarite)、
CaAl2(Al2Si2O10)(OH)2、単斜
{010} 無色または白 4.3 3.5 通常、放射状の晶癖をもつ塊状。冷たい酸で発泡。 毒重土石(witherite)、
BaCO3、斜方
二方向に劈開{001}{100} 無色または白〜灰 1.95 3 劈開性の結晶集合体として産。 カーナイト(kernite)、
Na2B4O6(OH)2・3H2O、単斜
直交する三方向の劈開 立方体
{100}
無色、白、赤、青 2.1-2.3 2.5 普通の塩。水に溶ける、塩辛い味、ろうそくの炎に熔融。粒状塊または立方体結晶。 岩塩(halite)、NaCl、等軸
立方体
{100}
無色または白 1.99 2 岩塩(halite)に似るが、さらに苦い味と硬度が低いことで区別。 カリ岩塩(sylvite)、KCl、等軸
{001}
{010}
{100}
無色、白、青、灰、赤 2.89-2.98 3-3.5 一般に塊状集合体で、劈開は示さない;化学試験からのみ区別できる。 硬石膏(anhydrite)、CaSO4、斜方
三方向に劈開、直交しない。菱面体{1011} 無色、白、そして様々な色合い。 2.71 3 冷たい酸で発泡。結晶はいろいろな形状を示す。石灰岩と大理石として産。透きとおったものは強い複屈折を示す。 方解石(calcite)、CaCO3、六方
三方向に劈開、直交しない。菱面体{1011} 無色、白、桃 2.85 3.5-4 通常3より硬い。しばしば、真珠光沢の湾曲した菱面体結晶;苦灰岩質石灰岩と大理石に。粉末は冷たい酸に発泡。 苦灰石(ドロマイト、dolomite)、
CaMg(CO3)2、六方
三方向に劈開。柱面{210}に直交する基底面{001}。 無色、白、青、黄赤 4.5 3-3.5 しばしば平板状結晶の集合体。基底劈開面に真珠光沢。大きい比重が特徴で、天青石(celestite)と区別できる。 重晶石(barite)、BaSO4、斜方
無色、白、青、赤 3.95-3.97 3-3.5 重晶石(barite)に似るが、比重が小さい。 天青石(celestite)、SrSO4、斜方
  無色または白;不純なものは灰茶 6.2-6.4 3 ダイヤモンドのような光沢。通常、塊状、小さい平板状結晶も。方鉛鉱(galena)の変質物。塊状の場合、白鉛鉱(cerussite、PbCO3)と区物するためにSO4についての試験が必要。 硫酸鉛鉱(anglesite)、PbSO4、斜方
2.劈開は顕著でない(a.小さい破片はろうそくの炎で熔融する)
  無色または白 1.7± 2-2.5 水に溶ける。一方向に良好な劈開、めったに見られない。殻および柱状結晶。ろうそくで、炎が膨らみ、そして熔ける。やや甘いアルカリ性の味。 硼砂(borax)、
Na2B4O5(OH)4・8H2O、単斜
    2.95-3.0 2.5 特有の半透明の外観をもつ塊状。細粉は水中にいれるとほとんど見えなくなる。グリーンランドのIvigtutは唯一の重要産地。擬等軸裂開。 氷晶石(cryolite)、Na3AlF6、単斜
    6.55 3-3.5 ダイヤモンドのような光沢。粒状塊および板状結晶、通常、方鉛鉱(galena)と共存。冷たい硝酸で発泡。 白鉛鉱(cerussite)、PbCO3、斜方
2.劈開は顕著でない(b.ろうそくの炎で熔融しない)
 

無色または白
4.3 3.5 しばしば、放射状塊;粒状;まれに擬六方結晶。冷たい酸で発泡。 毒重土石(witherite)、
BaCO3、斜方
  2.6-2.63 2-2.5 通常、緻密、土状。息を吹きかけると、粘土の臭い。 カオリナイト(kaolinite)、
Al2Si2O5(OH)4、三斜
  無色、白、青、灰、赤 2.89-2.98 3-3.5 一般に塊状細粒集合体で、劈開は示さず、化学試験からのみ区別できる。 硬石膏(anhydrite)、CaSO4、斜方
  黄、茶、灰、白 2.0-2.55 1-3 通常、豆状;丸い粒および土状塊。しばしば、不純。 ボーキサイト(bauxite)、Al 水酸化物の混合物
  ルビー赤、茶、黄 6.7-7.1 3 樹脂光沢。細長い柱状およびすきまだらけの結晶;樽形も。 褐鉛鉱(vanadinite)、
Pb5(VO4)3Cl、六方
  黄、緑、白、茶 2.33 3.5-4 特徴的な、放射状半球集合体。劈開はめったに見られない。 銀星石(wavellite)、
Al3(PO4)2(OH)3・5H2O、斜方
 

オリーブ〜黒帯緑、黄緑、白

2.3-2.66

2-5
塊状。アスベスト(クリソタイル、chrysotile)では繊維状。しばしば、塊状のものではまだらな緑。 蛇紋石(serpentine)、
Mg3Si2O5(OH)4、単斜

光沢:非金属
U.条痕は無色
C.硬度:>3〜≦5.5
 (1セント銅貨で傷がつかない:ナイフで傷がつく)

劈開、断口(ミラー指数のバーは実際は頭側に書く)
比重 硬度 特徴 鉱物名、化学組成、結晶系
1.劈開は顕著






{100} 青、通常は中心部が濃い 3.56-3.66 5-7 長辺に平行な劈開をもつ刀身状集合体。結晶の長辺に平行な方向はナイフで傷がつくが、直交方向はつかない。 藍晶石(kyanite)、Al2SiO5、三斜
{010} 白、黄、茶、赤 2.1-2.2 3.5-4 特徴的な、束状結晶集合体。平板状結晶も。劈開面は真珠光沢。 束沸石(stilbite)、
NaCa2Al5Si13O36・14H2O、単斜
{001} 無色、白、薄緑、黄、ばら色 2.3-2.4 4.5-5 垂直方向に条線のある柱状結晶。結晶は、八面体に稜を切られた立方体に似る。基底面は真珠光沢、ほかはガラス光沢。 魚眼石(apophyllite)、
KCa4(Si4O10)2F・8H2O、正方
{010} 白、黄、赤 2.18-2.20 3.5-4 劈開面は真珠光沢、ほかはガラス光沢。結晶はしばしば劈開面に平行に平板状。火成岩中の空洞に見られる。 輝沸石(heulandite)、
CaAl2Si7O18・6H2O、単斜
{010} 無色、白 2.42 4-4.5 結晶および劈開性の集合体。ろうそくの炎で激しくぱちぱちと音をたてる。 灰硼石(colemanite)、
CaB3O4(OH)3・H2O、単斜
{010} 無色、白 4.3 3.5 しばしば放射状結晶集合体;粒状。まれに擬六方結晶。 毒重土石(witherite)、
BaCO3、斜方
{010}
{110}
不充分
無色、白 2.95 3.5-4 冷たい酸で発泡。しばしば針状結晶の放射状集合;擬六方双晶。 霰石(agagonite)、CaCO3、斜方






{001}
{100}
青灰、サーモンピンク〜茶 3.42-3.56 4.5-5 一般に劈開性、塊状。他のリチウム鉱物とともにペグマタイト中に見られる。 トリフィル石(triphylite)-リシオフィライト(lithiophilite)、Li(Fe,Mn)PO4、斜方
{001}
{100}
無色、白、灰 2.8-2.9 5-5.5 通常、劈開性、塊状〜繊維状。また緻密。結晶質石灰岩と共存。 珪灰石(wollastonite)、CaSiO3、三斜
{001}
{100}
無色、白、灰 2.7-2.8 5 鋭い針状結晶の放射状集合体。火成岩の空洞中に沸石(zeolites)と共存。 ペクトライト(pectolite)、
Ca2NaH(SiO3)3、三斜
{110} 無色、白 2.25 5-5.5 細長い柱状結晶、柱面に垂直に条線。しばしば放射状集合。火成岩の空洞を内張り。 ソーダ沸石(natrolite)、
Na2Al2Si3O10・2H2O、斜方
{110} 無色、白 3.7 3.5-4 柱状結晶および擬六方双晶。繊維状および塊状も。冷たい酸で発泡。 ストロンチアン石(strontianite)、
SrCO3、斜方
{110} 白、薄緑、青 3.4-3.5 4.5-5 しばしば放射状結晶集合。鍾乳石状、乳房状も。柱面劈開はめったにみれない。 異極鉱(hemimorphite)、
Zn4(Si2O7)(OH)2・H2O、斜方
{110} 茶、灰、緑、黄 3.4-3.55 5-5.5 ダイヤモンドのような光沢〜樹脂光沢。鋭い縁をもつ薄いくさび形結晶。柱面劈開はめったにみれない。 チタン石(titanite)、CaTiO(SiO4)、単斜

56゜と124゜の角度での柱面劈開
白、緑、黒 3.0-3.3 5-6 通常、細長い、繊維状結晶;アスベスト様も。透閃石(tremolite;白、灰、菫)、アクチノ閃石(actinolite;緑)は一般に変成岩中。ホルンブレンド(hornblende)とアルベゾン閃石(arfvedsonite;濃緑〜黒)は一般に火成岩と変成岩中。 角閃石グループ(amphibole group)、本質的に含水Ca-Mg-Fe珪酸塩、単斜
灰、茶、緑 2.85-3.2 5.5-6 角閃石の一種。明瞭な結晶はまれ。一般に集合体および繊維状塊。 直閃石(anthophyllite)またはグリュネル閃石(grunerite)、
(Mg,Fe)7Si8O22(OH)2、斜方または単斜
ほぼ90゜の角度での柱面劈開 白、緑、黒、茶 3.1-3.5 5-6 矩形断面をもつ太い柱状。しばしば粒状結晶塊。透輝石(diopside;無色、白、緑)、エジリン(aegirine;茶、緑)、オージャイト(augite;濃緑〜黒)、斜方輝石系列(淡茶)。 輝石グループ(ptroxene group)、本質的にCa-Mg-Fe珪酸塩、単斜と斜方
ほぼ90゜の角度での柱面劈開 薔薇赤、桃、茶 3.58-3.70 5.5-6 特徴的な色。通常、塊状、劈開性〜緻密;大きなあらい結晶、丸い縁をもつ。 薔薇輝石(rhodonite)、
MnSiO3、三斜





直交しない三方向。菱面体{1011} 無色、白、そして様々な色合い。 2.72 3 冷たい酸で発泡。結晶はいろいろな形状を示す。石灰岩と大理石として産。透きとおったものは強い複屈折を示す。 方解石(calcite)、CaCO3、六方
無色、白、桃 2.85 3.5-4 しばしば、真珠光沢の湾曲した菱面体結晶。苦灰岩質石灰岩と大理石に粗粒塊。粉末は冷たい酸に発泡。 苦灰石(ドロマイト、dolomite)、
CaMg(CO3)2、六方
白、黄、灰、茶 3.0-3.2 3.5-5 一般に緻密な塊状;細粒〜粗粒の劈開性塊も。熱い塩酸で発泡。 マグネサイト(magnesite)、
MgCO3、六方
淡〜濃茶 3.83-3.88 3.5-4 劈開性の塊あるいは小さい湾曲した菱面体結晶。加熱後磁性。 菱鉄鉱(siderite)、FeCO3、六方
桃、薔薇赤、茶 3.45-3.6 3.5-4.5 劈開性塊あるいは小さい菱面体結晶。色が特徴。 菱マンガン鉱(rhodochrosite)、
MnCO3、六方
茶、緑、青、桃、白 4.35-4.40 5 丸い葡萄状集合体および蜂の巣状塊。冷たい塩酸で発泡。劈開はまれにみられる。 菱亜鉛鉱(smithsonite)、
ZnCO3、六方






{1011} 白、黄、肌赤 2.05-2.15 4-5 立方体に近い小さい菱面体結晶。火成岩の空洞を内張り。 菱沸石(chabazite)、
Ca2Al2Si4O12・6H2O、六方
{001}
{010}
{100}
無色、白、青、灰、赤 2.89-2.98 3-3.5 一般に塊状細粒集合体で、劈開は示さず、化学試験からのみ区別できる。 硬石膏(anhydrite)、CaSO4、斜方

{110}
に直角な{001}
無色、白、青、黄、赤 4.5 3-3.5 しばしば平板状結晶の集合体。基底劈開面に真珠光沢。大きい比重が特徴で、天青石(celestite)と区別できる。 重晶石(barite)、BaSO4、斜方
無色、白、青、赤 3.95-3.97 3-3.5 重晶石(barite)に似るが、比重が小さい。 天青石(celestite)、SrSO4、斜方






{111}
八面体
無色、菫、緑、黄、桃 3.18 4 しばしば貫入双晶した立方体結晶。劈開が特徴。 蛍石(fluorite)、CaF2、等軸
{100}
{110}
白、桃、灰、緑、茶 2.65-2.74 5-6 柱状結晶、粒状、または塊状。一般に変質している。柱面劈開は不明瞭。 スカポライト(柱石、scapolite)、
本質的にNa,Ca Al 珪酸塩、正方






12面体
{011}
黄、茶、白 3.9-4.1 3.5-4 樹脂光沢。小さい四面体結晶はまれ。通常、劈開性の塊状。塊状の場合、決定は困難。 閃亜鉛鉱(sphalerite)、ZnS、等軸
青、白、灰、緑 2.15-2.3 5.5-6 塊状または粒;まれに結晶。霞石(nepheline)に伴う準長石(feldspathoid)で、石英には伴わない。 方ソーダ石(sodalite)、
Na8(AlSiO4)6Cl2、等軸
2.劈開は顕著でない
 

無色、白
2.25 5-5.5 細長い柱状結晶、柱面に垂直に条線。しばしば放射状集合。火成岩の空洞を内張り。柱面劈開は不充分。 ソーダ沸石(natrolite)、
Na2Al2Si3O10・2H2O、斜方
2.95 3.5-4 冷たい酸で発泡。ろうそくの炎で粉になる。しばしば針状結晶の放射状集合;擬六方双晶。劈開不明瞭。 霰石(agagonite)、CaCO3、斜方
2.27 5-5.5 通常、ガラス光沢の偏六面体。火成岩の空洞を内張り。 方沸石(analcime)、
NaAlSi2O6・H2O、等軸
3.7 3.5-4 柱状結晶および擬六方双晶。繊維状および塊状も。冷たい塩酸で発泡。 ストロンチアン石(strontianite)、
SrCO3、斜方
3.0-3.2 3.5-5 一般に劈開を示さない緻密な塊状。熱い塩酸で発泡。 マグネサイト(magnesite)、
MgCO3、六方
4.3 3.5 しばしば放射状結晶集合体;粒状;まれに擬六方結晶。冷たい塩酸で発泡。 毒重土石(witherite)、
BaCO3、斜方
2.7-2.8 5 一般に鋭い針状結晶の放射状集合体で繊維状。火成岩の空洞中に沸石(zeolites)と共存。 ペクトライト(pectolite)、
Ca2NaH(SiO3)3、三斜
  無色、薄緑、黄 2.8-3.0 5-5.5 通常、たくさんのきらきら輝く面をもつ結晶。火成岩の空洞を内張りする沸石(zeolites)と産。 ダトー石(datolite)、
CaB(SiO4)(OH)、単斜
  白、薄緑、青 3.4-3.5 4.5-5 しばしば放射状結晶集合。鍾乳石状、乳房状も。柱面劈開はめったにみれない。 異極鉱(hemimorphite)、
Zn4(Si2O7)(OH)2・H2O、斜方
  白、桃、灰、緑、茶 2.65-2.74 5-6 柱状結晶、粒状、または塊状。一般に変質している。柱面劈開は不明瞭。 スカポライト(柱石、scapolite)、
本質的にNa,Ca Al 珪酸塩、正方
  白、灰、赤 2.6-2.8 4 菱面体結晶も。通常、塊状粒。化学試験によってのみ確実に決定される。劈開{0001}、不充分。 明礬石(alunite)、
KAl3(SO4)2(OH)6、六方
  無色、白、黄、赤、茶 1.9-2.2 5-6 貝殻状断口。貴オパールは内部の色のゆらめきを示す。比重と硬度は細粒の石英より小さい。 オパール(opal)、
SiO2・nH2O、本質的に非晶質
  茶、緑、青、桃、白 4.35-4.40 5 通常、丸い葡萄状集合体および蜂の巣状塊。冷たい塩酸で発泡。劈開はまれにみられる。 菱亜鉛鉱(smithsonite)、
ZnCO3、六方
  茶、灰、緑、黄 3.4-3.55 5-5.5 ダイヤモンドのような光沢〜樹脂光沢。鋭い縁をもつ薄いくさび形結晶。柱面劈開はめったにみれない。 チタン石(titanite)、CaTiO(SiO4)、単斜
  無色、白、黄、赤、茶 2.72 3 繊維状または細粒、メキシコオニックス(onyx)は帯状も。冷たい酸で発泡。 方解石(calcite)、CaCO3、六方
  黄茶〜赤茶 5.0-5.3 5-5.5 小さい結晶または転動した粒。ペグマタイトにみられる。 モナズ石(monazite)、
(Ce,La,Y,Th)PO4、単斜
  淡〜濃茶 3.83-3.88 3.5-4 通常、劈開性、粘土や頁岩−粘土アイアンストーン(ironstone)中の緻密なコンクリーション中にも。加熱後磁性。 菱鉄鉱(siderite)、FeCO3、六方
  白、黄、緑、茶 5.9-6.1 4.5-5 ガラス光沢〜ダイヤモンド光沢。塊状および八面体様結晶。しばしば石英と共存。蛍光を発する。 灰重石(scheelite)、
CaWO4、正方
  黄、橙、赤、灰、緑 6.8± 3 ダイヤモンド光沢。通常、正方形の板状結晶。粒状塊も。色と高い比重が特徴。 水鉛鉛鉱(wulfenite)、
PbMoO4、正方
  白、黄、茶、灰 2.6-2.9 3-5 岩石燐酸塩として塊状で産。化学試験なしでは同定困難。 燐灰石(apatite)、
Ca5(PO4)3(F,Cl,OH)、非晶質にみえる
  黄、茶、灰、白 2.0-2.55 1-3 通常、豆状;丸い粒および土状塊。しばしば、不純。 ボーキサイト(bauxite)、Al 水酸化物の混合物
  緑、青、菫、茶、無色 3.15-3.20 5 通常、錐もつ六角柱状。塊状も。基底劈開は不充分。 燐灰石(apatite)、
Ca5(PO4)3(F,Cl,OH)、六方
  緑、茶、黄、灰 6.5-7.1 3.5-4 小さい六方結晶、しばしば湾曲および樽形。結晶はすきまだらけのものも。しばしば球状および葡萄状。 緑鉛鉱(pyromorphite)、
Pb5(PO4)3Cl、六方
  黄、緑、白、茶 2.33 3.5-4 特徴的に、放射状、半球状集合体。劈開はめったにみられない。 銀星石(wavellite)、
Al3(PO4)2(OH)3・5H2O、斜方
 

オリーブ緑〜黒帯緑、黄緑、白

2.3-2.6

2-5
塊状。アスベスト(クリソタイル、chrysotile)では繊維状。しばしば、塊状のものではまだらな緑。 蛇紋石(serpentine)、
Mg3Si2O5(OH)4、単斜
  黄緑、白、青、灰、茶 3.9-4.2 5.5 塊状および交染状粒。まれに六角柱状。Franklin, N.J.では赤い紅亜鉛鉱(zincite)および黒いフランクリン鉄鉱(franklinite)と共存。 珪亜鉛鉱(willemite)、
Zn2SiO4、六方
  白、灰、青、緑 2.15-2.3 5.5-6 塊状または粒;まれに結晶。霞石(nepheline)に伴う準長石(feldspathoid)で、石英には伴わない。不充分な12面体劈開。 方ソーダ石(sodalite)、
Na8(AlSiO4)6Cl2、等軸
 

濃空色青、緑青

2.4-2.45

5-5.5
通常、塊状。準長石(feldspathids)および黄鉄鉱(pyrite)と共存。不充分な12面体劈開。 ラズライト(青金石、瑠璃、lazurite)、
(Na,Ca)8(AlSiO4)6(SO4,S,Cl)2、等軸

光沢:非金属
U.条痕は無色
D.硬度:>5.5〜≦7
 (ナイフで傷がつかない;石英で傷がつく)

劈開(ミラー指数のバーは実際は頭側に書く)
比重 硬度 特徴 鉱物名、化学組成、結晶系
1.劈開は顕著






{010} 白、灰、薄ラベンダー、黄緑 3.35-3.45 6.5-7 薄い平板状結晶。劈開面は真珠光沢。エメリー(emery)、真珠雲母(margarite)、緑泥石(chlorite)と共存。 ダイアスポア(diaspore)、
αAlO(OH)、斜方
{010}
完全
髪茶、灰緑 3.23 6-7 長い柱状結晶。平行集合−円柱状または繊維状も。片岩中にみられる。 珪線石(sillimanite)、
Al2SiO5、斜方
{001} 黄緑〜黒味がかった緑 3.35-3.45 6-7 長辺に平行に条線のある柱状結晶。変成岩および結晶質石灰岩中にみられる。 緑簾石(epidote)、
Ca2(Al,Fe)Al2O(SiO4)
(Si2O7)(OH)、単斜
{100} 青;灰、または緑も。 3.56-3.66 5-7 長辺に平行な劈開をもつ刀身状集合体。結晶の長辺に平行な方向は硬度5。 藍晶石(kyanite)、Al2SiO5、三斜






{100}
良好
{110}
不充分
白、薄緑、または青 3.0-3.1 6 通常、劈開性、長石に似る。他のリチウム鉱物と共存してペグマタイトにみられる。 アンブリゴナイト(amblygonite)、
LiAlFPO4、三斜
{100}
良好
{001}
無色、白、灰 2.8-2.9 5-5.5 通常、劈開性、塊状〜繊維状。また緻密。結晶質石灰岩と共存。 珪灰石(wollastonite)、CaSiO3、三斜
{001}
{100}
灰白、緑、桃 3.25-3.37 6-6.5 深い条線をもつ柱状結晶。塊状、円柱状、緻密なものも。劈開面は真珠光沢、ほかはガラス光沢。 クリノゾイサイト(斜灰簾石、clinozoisite)、
Ca2Al3O(SiO4)(Si2O7)(OH)、単斜
{110} 無色、白 2.25 5-5.5 細長い柱状結晶、柱面に垂直に条線。しばしば放射状集合。火成岩の空洞を内張り。 ソーダ沸石(natrolite)、
Na2Al2Si3O10・2H2O、斜方
{110} 茶、灰、緑、黄 3.4-3.55 5-5.5 ダイヤモンドのような光沢〜樹脂光沢。鋭い縁をもつ薄いくさび形結晶。柱面劈開はめったにみれない。 チタン石(titanite)、CaTiO(SiO4)、単斜

90゜





90゜






{001}
{010}
無色、白、灰、クリーム、赤、緑 2.54-2.56 6 劈開性の塊または岩石構成物として不規則粒。ペグマタイトでは結晶も。顕微鏡でのみ確実に識別。緑のアマゾナイト(amazonite)は微斜長石(microcline)。 正長石(orthoclase)、単斜、微斜長石(microcline)、三斜、KAlSi3O8
{001}
{010}
無色、白、灰、青味。しばしば色のゆらめきを示す。 2.62(曹長石)〜2.76(灰長石) 6 劈開性の塊または岩石構成物として不規則粒。曹長石(albite)双晶による細かい平行条線が、良好な劈開面にみられる;これらにより正長石(orthoclase)から識別。 斜長石(plagioclase)、曹長石(albite、NaAlSi3O8)と灰長石(anorthite、CaAl2Si2O8)の様々な割合からなる。三斜
{110} 白、灰、桃、緑 3.15-3.20 6.5-7 平らな柱状結晶、垂直な条線。塊状、劈開性も。ペグマタイトにみられる。しばしば良好な{100}裂開。 リシア輝石(spodumene)、
LiAlSi2O6、単斜
{110} 白、緑、黒 3.1-3.5 5-6 矩形断面をもつ太い柱状。しばしば粒状結晶塊。透輝石(diopside;無色、白、緑)、エジリン(aegirine;茶、緑)、オージャイト(augite;濃緑〜黒)。劈開が特徴。 輝石グループ(ptroxene group)、本質的にCa-Mg-Fe珪酸塩、単斜
{110} 灰茶、緑、青銅茶、黒 3.2-3.5 5.5 結晶は通常柱状だがまれ。一般に、塊状、繊維状、ラメラ状。FeがMgを置換し、濃い色になる。 エンスタタイト(頑火輝石、enstatite)、MgSiO3、斜方
{110} 薔薇赤、桃、茶 3.58-3.70 5.5-6 特徴的な色。通常、塊状、劈開性〜緻密;丸い縁をもつ大きなあらい結晶。 薔薇輝石(rhodonite)、
MnSiO3、三斜

54゜

126゜






{110} 白、緑、黒 3.0-3.3 5-6 通常、細長い、繊維状結晶;アスベスト様も。透閃石(tremolite;白、灰、菫)、アクチノ閃石(actinolite;緑)は一般に変成岩中。ホルンブレンド(hornblende)とアルベゾン閃石(arfvedsonite;濃緑〜黒)は一般に火成岩。劈開の角度が特徴。 角閃石グループ(amphibole group)、本質的に含水Ca-Mg-Fe珪酸塩、単斜

{110}
灰、茶、緑 2.85-3.2 5.5-6 角閃石の一種。明瞭な結晶はまれ。一般に集合体および繊維状、塊状。 直閃石(anthophyllite)およびグリュネル閃石(grunerite)、
(Mg,Fe)7Si8O22(OH)2、斜方または単斜






{110}
青、灰、白、緑 2.15-2.3 5.5-6 塊状または粒;まれに結晶。霞石(nepheline)に伴う準長石(feldspathoid)で、石英には伴わない。 方ソーダ石(sodalite)、
Na8(AlSiO4)6Cl2、等軸
2.劈開は顕著でない
  無色 2.26 7 火山岩の空洞に小さい結晶として産。光学の助けなしでは決定は困難。 トリディマイト(tridymite)、SiO2、擬六方
 

無色または白
2.27 5-5.5 通常、ガラス光沢の偏六面体。火成岩の空洞を内張り。 方沸石(analcime)、
NaAlSi2O6・H2O、等軸
  2.32 7 火山岩中に球状集合体として産。光学の助けなしでは決定は困難。 クリストバライト(cristobalite)、
SiO2、擬等軸
  無色、黄、赤、茶、緑、灰、青 1.9-2.2 5-6 貝殻状断口。貴オパールは内部の色のゆらめきを示す。比重と硬度は細粒の石英より小さい。 オパール(opal)、
SiO2・nH2O、本質的に非晶質
  灰、白、無色 2.45-2.50 5.5-6 暗ずんだ火成岩中に偏六面体結晶として。方沸石(analcime)のように空洞を内張りしない。 白榴石(leucite)、KAlSi2O6、擬等軸
  無色、薄緑、黄 2.8-3.0 5-5.5 通常、たくさんのきらきら輝く面をもつ結晶。火成岩の空洞を内張りする沸石(zeolites)と産。 ダトー石(datolite)、
CaB(SiO4)(OH)、単斜
  無色、白、煙色。様々な色。 2.65 7 通常、菱面体の末端をもち水平の条線のある柱状の結晶。 石英(quartz)、SiO2、六方
  無色、灰、緑味、赤味 2.55-2.65 5.5-6 油脂光沢。岩石の構成物、通常塊状;まれに六角柱状。柱面劈開は不充分。準長石(feldspathoid)。 霞石(nepheline)、
(Na,K)AlSiO4、六方
  白、灰、淡〜濃緑、茶 2.65-2.74 5-6 柱状結晶、粒状、または塊状。一般に変質し、柱面劈開は不明瞭。 スカポライト(柱石、scapolite)、本質的にNa-Ca Al 珪酸塩、正方
  淡黄、茶、橙 3.1-3.2 6-6.5 交染した結晶および粒として産。一般に結晶質石灰岩中。 コンドロ石(chondrodite)、
Mg5(SiO4)2(F,OH)2、単斜
  淡茶、黄、赤、緑 2.6 7 玉髄(chalcedony)、ろう光沢、一般にコロフォーム;空洞を内張りする瑪瑙として。曇った光沢、塊状:碧玉(jasper)赤、フリント(flint)黒、チャート(chert)灰。 微晶質石英(microcrystalline quartz)、
SiO2
  青、青緑、緑 2.6-2.8 6 通常、腎臓状および鍾乳石状塊で非晶質にみえる。 トルコ石(turquoise)、
CuAl6(PO4)4(OH)8・5H2O、三斜
  澄んだ黄緑、灰、白 2.8-2.95 6-6.5 結晶面をもつ、腎臓状および鍾乳石状。平板状結晶のほぼ平行な集合。 葡萄石(prehnite)、
Ca2Al(AlSi3O10)(OH)2、斜方
  黄緑、白、青、灰、茶 3.9-4.2 5.5 塊状および交染状粒。まれに六角柱状。Franklin, N.J.では赤い紅亜鉛鉱(zincite)および黒いフランクリン鉄鉱(franklinite)と共存。蛍光を発する。 珪亜鉛鉱(willemite)、
Zn2SiO4、六方
  オリーブ〜灰緑、茶 3.27-4.37 6.5-7 通常、塩基性火成岩中に交染した粒。塊状、粒状も。 かんらん石(olivine)、
(Mg,Fe)2SiO4、斜方
  黒、緑、茶、青、赤、桃、白 3.0-3.25 7-7.5 三角断面の細長い柱状結晶。放射状集合の結晶も。通常、ペグマタイト中にみられる。黒がもっとも一般的;リチウム鉱物に伴い他の色のものも。 電気石(tourmaline)、
Na-Ca-Al-Mg-Fe-Mnの複雑なホウ素珪酸塩、六方
  緑、茶、黄、青、赤 3.35-4.45 6.5 四角柱結晶、垂直に条線。しばしば円柱状および粒状塊。結晶質石灰岩中にみられる。 ベスビアナイト(ベスブ石、vesuvianite)、複雑な含水Ca-Mg-Fe-Al珪酸塩、正方
  茶、灰、緑、黄 3.27-3.35 6.5-7 鋭い縁をもつ楔形結晶。ラメラ状も。 斧石(axinite)、
(Ca,Fe,Mn)3Al2(BO3)
(Si4O12)(OH)、三斜
  赤茶〜茶黒 3.65-3.75 7-7.5 柱状結晶;一般に十字形貫入双晶。しばしば表面が変質し、軟らかい。片岩中にみられる。 十字石(staurolite)、
Fe2Al9O6(SiO4)4(O,OH)2、擬斜方
  赤茶、肌赤、オリーブ緑 3.16-3.20 7.5 ほぼ四角断面をもつ柱状結晶。断面は黒い十字を示すことも(空晶石、chiastolite)。雲母に変質して、軟らかくなる。片岩中にみられる。 紅柱石(andalusite)、
Al2SiO5、斜方
  茶、灰、緑、黄 3.4-3.55 5-5.5 ダイヤモンドのような光沢〜樹脂光沢。鋭い縁をもつ薄いくさび形結晶。柱面劈開はめったにみれない。 チタン石(titanite)、
CaTiO(SiO4)、単斜
  黄茶〜赤茶 5.0-5.3 5-5.5 分離した結晶、粒状。一般にペグマタイトにみられる。 モナズ石(monazite)、
(Ce,La,Y,Th)PO4、単斜
  茶〜黒 6.8-7.1 6-7 まれに柱状結晶、双晶。繊維状、腎臓状表面となる。転動した粒。通常、淡茶の条痕色。 錫石(cassiterite)、
SnO2、正方
  赤茶〜黒 4.18-4.25 6-6.5 柱状結晶、垂直に条線;しばしば細長い針状。結晶はしばしば双晶。黒い砂の構成物。 ルチル(rutile)、TiO2、正方
  茶〜ピッチ黒 3.5-4.2 5.5-6 結晶はしばしば平板状。塊状および粒状。火成岩の副成分鉱物。 褐簾石(allanite)、Ce,La,Th 緑簾石(epidote)、単斜
  青、まれに無色 2.60-2.66 7-7.5 粒状と塊状、石英に似る。一般に変質し葉状に薄くはげる;ナイフより軟らかくなる。 菫青石(cordierite)、
(Mg,Fe)2Al4Si5O18・nH2O、斜方(擬六方)
 

濃空色青、緑青

2.4-2.45

5-5.5
通常、塊状。準長石(feldspathids)および黄鉄鉱(pyrite)と共存。不充分な12面体劈開。 ラズライト(青金石、瑠璃、lazurite)、
(Na,Ca)8(AlSiO4)6(SO4,S,Cl)2、等軸
  空色青 3.0-3.1 5-5.5 通常、ピラミッド状結晶、塊状ラズライト(lazurite)からこれで区別。まれな鉱物。 天藍石(lazulite)、
(Mg,Fe)Al2(PO4)2(OH)2、単斜
  青、緑、白、灰 2.15-2.3 5.5-6 塊状または粒;まれに結晶。霞石(nepheline)に伴う準長石(feldspathoid)で、石英には伴わない。不充分な12面体劈開。 方ソーダ石(sodalite)、
Na8(AlSiO4)6Cl2、等軸

光沢:非金属
U.条痕は無色
E.硬度:>7
 (石英で傷がつかない)

劈開(ミラー指数のバーは実際は頭側に書く)
比重 硬度 特徴 鉱物名、化学組成、結晶系
1.劈開は顕著





{001} 無色、黄、桃、青、緑 3.4-3.6 8 通常、結晶、また粗〜細粒も。ペグマタイトにみられる。 トパーズ(topaz)、
Al2SiO4(F,OH)2、斜方
{010} 茶、灰、緑灰 3.23 6-7 一般に細長い柱状結晶。平行集合、円柱状または繊維状も。片状岩石中にみられる。 珪線石(sillimanite)、
Al2SiO5、斜方





{110} 白、灰、桃、緑 3.15-3.20 6.5-7 平らな柱状結晶、垂直に条線。また塊状、劈開性。桃色のものはクンツァイト(kunzite);緑色のものはhiddenite。ペグマタイト中にみられる。しばしば良好な{100}裂開をしめす。 リシア輝石(spodumene)、
LaAlSi2O6、単斜





{010} 無色、薄青、灰 3.09 8 一般に、片岩中に、平板状または柱状結晶。 ローソン石(lawsonite)、
CaAl2(Si2O7)(OH)2・H2O、斜方





{111} 無色、黄、赤、青、黒 3.5 10 ダイヤモンド光沢。八面体結晶、しばしば双晶。面は湾曲していることも。 ダイヤモンド(diamond)、
C、等軸

劈開なし。菱面体および基底裂開。
無色、灰、青、赤、黄、茶、緑 3.95-4.1 9 ダイヤモンド光沢〜ガラス光沢。裂開片はほぼ立方体。粗い樽形結晶。 コランダム(corundum)、
Al2O3、六方
2.劈開は顕著でない
  無色、白、煙色、様々な色。 2.65 7 通常、菱面体の末端をもち水平の条線のある柱状の結晶。 石英(quartz)、SiO2、六方
  白、無色 2.97-3.0 7.5-8 小さい菱面体結晶。まれな鉱物。 フェナク石(phenacite)、
Be2SiO4、六方
  白およびほとんどの色 3.95-4.1 9 ダイヤモンド光沢〜ガラス光沢。裂開片はほぼ立方体にみえる。粗い樽形結晶。 コランダム(corundum)、
Al2O3、六方
  赤、黒、青、緑、茶 3.6-4.0 8 八面体;一般に双晶。結晶質石灰岩に伴う。 スピネル(spinel)、
MgAl2O4、等軸
  青緑、黄、桃、無色 2.65-2.8 7.5-8 一般に基底で終わる六角柱;ピラミッド面はまれ。場合により巨晶。基底劈開不充分。 緑柱石(beryl)、
Be3Al2(Si6O18)、六方
  黄緑〜エメラルド緑 3.65-3.8 8.5 平板状結晶;しばしば擬六方双晶。ペグマタイト中にみられる。 金緑石(chrysoberyl)、
BeAl2O4、斜方
  緑、茶、青、赤、桃、黒 3.0-3.25 7-7.5 三角断面の細長い柱状結晶。放射状集合の結晶も。通常、ペグマタイト中にみられる。黒がもっとも一般的;リチウム鉱物に伴い他の色のものも。 電気石(tourmaline)、
Na-Ca-Al-Mg-Fe-Mnの複雑なホウ素珪酸塩、六方
  緑、灰、白 3.3-3.5 6.5-7 塊状、非常に緻密。ほぼ90゜の柱面劈開不充分。輝石の一種。 翡翠輝石(jadeite)、
NaAlSi2O6、単斜
  オリーブ〜灰緑、茶 3.27-4.37 6.5-7 通常、塩基性火成岩中に交染した粒。塊状、粒状も。 かんらん石(olivine)、
(Mg,Fe)2SiO4、斜方
  緑、茶、黄、青、赤 3.35-4.45 6.5 四角柱結晶、垂直に条線。しばしば円柱状、粒状、塊状。結晶質石灰岩中にみられる。 ベスビアナイト(ベスブ石、vesuvianite)、複雑な含水Ca-Mg-Fe-Al珪酸塩、正方
  濃緑 4.55 7.5-8 通常、八面体、特徴的な条線、亜鉛スピネル(zinc spinel)。 亜鉛スピネル(gahnite)、
ZnAl2O4、等軸
  赤茶〜黒 6.8-7.1 6-7 まれに柱状結晶、双晶。繊維状、腎臓状表面となる。転動した粒。通常、淡茶の条痕色。 錫石(cassiterite)、
SnO2、正方
  赤茶、肌赤、オリーブ緑 3.16-3.20 7.5 ほぼ四角断面をもつ柱状結晶。断面は黒い十字を示すことも(空晶石、chiastolite)。雲母に変質して、軟らかくなる。片岩中にみられる。 紅柱石(andalusite)、
Al2SiO5、斜方
  茶、緑、黄、灰 3.27-3.35 6.5-7 鋭い縁をもつ楔形結晶。ラメラ状も。 斧石(axinite)、
Ca2(Fe,Mn)Al2(BO3)(Si4O12)
(OH)、三斜
  赤茶〜茶黒 3.65-3.75 7-7.5 柱状結晶;一般に十字形貫入双晶。しばしば表面が変質し、軟らかい。片岩中にみられる。 十字石(staurolite)、
Fe2Al9O6(SiO4)4(O,OH)2、擬斜方
  茶、赤、灰、緑、無色 4.68 7.5 通常、先が錐になった小さい柱状。火成岩の副成分鉱物。転動による砂粒としてみられる。 ジルコン(zircon)、ZrSiO4、正方
  通常、茶〜赤。また、黄、緑、桃も。 3.5-4.3 6.5-7.5 通常、12面体または偏六面体またはこれらの組合せ。火成岩とペグマタイトの副成分鉱物。一般に変成岩中に。砂として。 柘榴石(ガーネット、garnet)、
A3B2(SiO4)3、等軸



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