地球システムの化学 環境・資源の解析と予測

目次


はしがき
1 地球システムとは 13

1−1

地球システムの不均一性 13

1−2

地球表層システム内の相互作用 15

1−3

自然−人間社会システム(資源と環境) 18

1−4

自然システムの解析手法 24

2 化学平衡論 26
2−1 化学平衡モデル 26
2−2 固相−水溶液相系における固相の安定性 28
2−3 多成分不均一系の解析 33
2−4 地熱水の化学組成 34
2−5 地下水の化学組成 39
2−6 酸化還元条件 46

2-6-1
 酸素分圧−pH図 46

2-6-2
 H-S-O系 48

2-6-3
 Fe-S-O-H系 49

2-6-4
 熱水性鉱床の酸化還元条件の推定 51
2−7 鉱物の溶解度 53

2-7-1
 酸化物、水酸化物 54

2-7-2
 珪酸塩鉱物 56

2-7-3
 硫化鉱物 60
2−8 レイリー分別 69

3 部分化学平衡 71
3−1 水溶液−岩石反応 71
3−2 熱水変質帯 74
3−3 水−岩石反応における酸素同位体組成の変化 76
3−4 液相−気相分離と沸騰に伴う鉱物の生成 77

3-4-1
 1段階沸騰 79

3-4-2
 多段階沸騰 80
3−5 水溶液の混合による鉱物の沈殿 81
3−6 熱水−海水混合による鉱床の生成 86

3-6-1
 海嶺熱水性鉱床 86

3-6-2
 黒鉱鉱床 87
3−7 熱水−酸性水・地下水混合と金鉱床の生成 89

4 物質移動論

94
4−1 物質移動の基本式 94
4−2 鉱物の溶解、沈殿と反応律速 95

4-2-1
 溶解・沈殿反応速度式 95

4-2-2
 鉱物の溶解反応の例 102

4-2-2-1

  石英 102

4-2-2-2

  方解石 103

4-2-2-3

  ガラス 103

4-2-2-4

  長石 104

4-2-3
 天然の鉱物の溶解支配因子 105

4-2-4
 沈殿反応メカニズム 106

4-2-4-1

  シリカ 108

4-2-4-2

  方解石 108

4-2-4-3

  重晶石 112

4-2-5
 前駆物質と準安定相 112
4−3 拡散 114

4-3-1
 フィックの法則 114

4-3-2
 岩石・鉱物の空隙中の拡散 116

4-3-3
 液境膜内拡散 118

4-3-4
 乱流拡散 119

4-3-5
 分散 120
4−4 流動 121

4-4-1
 ダルシー則 121

4-4-2
 3次元定常流解析 123
4−5 カップリングモデル 124

4-5-1
 反応−流動モデル 124

4-5-1-1

  完全混合流動反応モデル 124

4-5-1-2

  押し出し流れ反応モデル 127

4-5-1-3

  非定常完全混合流動−反応モデルに基づく固体の溶解 132

4-5-1-4

  非定常押し出し流れ流動−反応モデル 135

4-5-2
 反応−拡散モデル 136

4-5-3
 拡散−流動モデル 138

4-5-4
 状態変数変化を考慮したモデル 139

4-5-5
 無次元量 140
4−6 組織・構造・パターン形成 142

4-6-1
 鉱物組織の形成 142

4-6-1-1

  フランボイダル、コロフォーム 144

4-6-1-2

  デンドライト 145

4-6-1-3

  構造累帯 145

4-6-2
 交代組織 146

4-6-3
 2成分1次元拡散−反応系にみられる化学振動 155

4-6-4
 自己触媒反応 157

5 システム解析 159

5−1

熱水系 159

5-1-1
 海底熱水系 159
5-1-1-1   流入帯 161
5-1-1-2   貯留層 164
5-1-1-3   流出帯 166
5-1-1-4   チムニーおよび海底熱水性鉱床の生成プロセス 168
5-1-1-5   沈殿−流動モデル 170
5-1-1-6   沈降−分散モデル 172
5-1-1-7   拡散−流動モデル 174
5-1-1-8   溶解−再結晶モデル 175
5-1-1-9   準安定相の生成 177

5-1-2
 熱水系の進化 179
5-1-2-1   背弧海盆熱水系 179
5-1-2-2   陸の熱水系 181
5-1-2-3   熱水系の場と熱水性鉱床の種類 182

5−2

海水組成 185

5-2-1
 化学平衡と定常状態 185

5-2-2
 化学平衡モデル 187

5-2-3
 イオン交換平衡 189

5-2-4
 非平衡の原因 190

5-2-5
 海水の化学組成の支配要因 192
5-2-5-1   河川水 192
5-2-5-2   鉱物の生成 195
5-2-5-3   蒸発岩の生成 197
5-2-5-4   生物作用 198
5-2-5-5   間隙水 199
5-2-5-6   低温湧水 201
5-2-5-7   海底風化 202
5-2-5-8   熱水 202

5−3

熱水系と海水の相違点 206

6 地球化学サイクル 208

6−1

一般式 208

6−2

炭素(C)サイクル 211
6-2-1  短期的サイクル 212
6-2-2  長期的サイクル 215

6−3

硫黄(S)サイクル 220
6-3-1  短期的サイクル 220
6-3-2  長期的サイクル 221

6−4

リン(P)サイクル 222

6−5

硫黄−炭素−酸素(S-C-O)サイクル 224

6−6

地球表層−地球内的システム間物質循環−グローバル地球化学サイクル 227
6-6-1  グローバル二酸化炭素サイクル 228
6-6-2  グローバル硫黄サイクル 236

6−7

微量元素サイクル 238
6-7-1  ヒ素(As) 238
6-7-2  水銀(Hg) 243
6-7-3  ホウ素(B) 244
6-7-4  バリウム(Ba) 244
6-7-5  その他の元素(黒鉱鉱床構成元素) 245

6−8

島弧・背弧系における揮発性元素の濃集原因 247

7 自然−人間社会システム相互作用 250

7−1

人間社会システムから大気圏へのフラックス 251
7-1-1  二酸化炭素(CO2) 251
7-1-2  硫黄(S) 252
7-1-3  リン(P) 254
7-1-4  微量元素 255

7−2

人間社会システムから水圏・土壌へのフラックスと物質移動のメカニズム 258
7-2-1  酸性雨−土壌−地下水プロセス 259

7-2-1-1

  雨水−大気反応 259

7-2-1-2

  雨水−土壌反応 262

7-2-1-3

  地下水中の重金属元素濃度 267
7-2-2  河川水の汚染 272
7-2-3  湖沼水の汚染 273

7-2-3-1

  湖沼水のpH 274

7-2-3-2

  完全混合モデル 276

7-2-3-3

  1次元垂直モデル 279
7-2-4  海洋の汚染 280

7−3

人間社会システムから排出された廃棄物のフィードバック 282
7-3-1  放射性廃棄物地層処分 282
7-3-2  地下水移行シナリオ 283
7-3-3  沈殿−流動モデル解析 286
7-3-4  ナチュラルアナログ研究 289

8 まとめと今後の展望 292
8−1 地質現象モデル 292
8−2 物理・数学モデル 293
8−3 今後の展望 295

8-3-1
 対象・空間・時間的問題 295

8-3-2
 理論 296

8-3-3
 地球環境資源学 297
参考・引用文献 299
索引 315