『第1章 プラスチックとは
1.1 プラスチックの定義
まず、ポリマーおよびプラスチックの定義について述べる。
表1.1に、JIS K6900に示されている関連材料の定義をまとめて示した。なお同表の欄外には参考までにIUPAC(国際純正および応用化学連合)のポリマーの定義を示した。この定義は微妙な表現があるので英文のままに記載しておいた。
|
|
|
高分子 | 分子量の大きい(たとえば1万以上)化合物で、物性に対する分子量の影響が比較的小さいものをいう。 | high polymer |
重合体 | 特定な化学構造単位の反復繰返しによってできている化合物をいう。 | polymer |
合成樹脂 | 合成によってつくられた高分子物質で、プラスチック、塗料、接着剤などの主原料である。これに対して植物または動物から得られた樹脂状物質を天然樹脂という。 | synthetic resin |
プラスチック | 高分子物質(合成樹脂が大部分である)を主原料として人工的に有用な形状に形づくられた固体である。ただし、繊維、ゴム、塗料、接着剤などは除外される。 | plastic |
付)IUPACのポリマーの定義 “A substance composed of molecules characterized by the multiple repetition of one or more species of atoms or groups of atoms (constitutional unit) linked to each other in amount sufficient to provide a set of property that does not vary markedly with the addition or removal of one or a few of the constitutional unit” |