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- 『ウランに中性子を照射し、その生成核のβ-壊変により93番元素を得ようとする実験が1934年以来各国で行われたが、1938年末の核分裂の発見により、いずれも核分裂生成物の誤認となった。一方、1940年米国カリフォルニア大学でE.McMillanとP.H.Abelsonは、核分裂生成物の飛程の研究の知見を生かし、約0.1mm空気相当の薄い(NH4)2U2O7の薄層を、2mm空気相当のコロジオン膜と接触させて中性子を照射し、核分裂片と異なりウラン薄層にとどまる飛程の短いウランの放射能(半減期23分)の娘(半減期2.3日)としての93番元素を、ミルキング法も活用し、ある場合は希土類元素にも類似するその化学的性質も利用して発見した。
β- β-
238U(n,γ)239U→239Np→239Pu
23分 2.3日
ネプツニウムの命名は、太陽系で天王星(Uranus)の外側をまわる海王星(Neptune)にちなむ。1942年には最長半減期2.14×106年の同位体237Npも見いだされた。1944年には可視量のNpO2などの化合物が得られ、1945年にはNpF3のバリウム還元で金属が得られた。』
放射性核種
(放射性同位体) |
半減期 |
壊変形式 |
237Np |
2.14×106年 |
α壊変、
自発核分裂 |
239Np |
2.3565日 |
β-壊変 |
電子構造
原子
番号 |
元素 |
原子の基底状態の
電子配置 |
原子の
基底状態 |
第1イオン化電位
E i1/V |
イオンの
基底状態 |
第2イオン化電位
E i2/V |
93 |
Np |
[Rn]5f46d7s2 |
6L11/2 |
5.8 |
|
|
物理的特性
原子番号 |
|
93 |
原子量 |
|
[237] |
結晶構造 |
|
|
密度(20℃) |
kg・m-3 |
|
融点 |
℃ |
|
沸点 |
℃ |
|
抵抗率(0℃) |
Ω・m |
|
抵抗の温度係数(0〜100℃) |
℃-1 |
|
熱伝導率(0℃) |
W・m-1・K-1 |
|
比熱(298.15K) |
J・K-1・mol-1 |
|
熱膨張率(293K) |
K-1 |
|
ヤング率 |
Pa |
|
【生物圏】
【その他】
- Foster,R.F.(1963): “Radioecology”, p.569 (Schultz,V.
and Klement,A.W., eds.), Reinhold, New York.
- ICRP(1972): Publ. 19, International Commission for Radiological
Protection, Pergamon Press, Oxford, New York.
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