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バリウム（Ba）　Barium

• 『バリウム金属は1808年H.Davyにより初めてつくられたが、この金属の塩を含む鉱石は17世紀から知られていた。元素名はギリシャ語で“重い”を意味する語に由来する。』

同位体 *印は天然放射性同位体	質　量	存在度 〔原子百分率〕 （　）内の数字は誤差
130Ba	129.906311	0.106（1）
132Ba	131.905056	0.101（1）
134Ba	133.904504	2.417（18）
135Ba	134.905684	6.592（12）
136Ba	135.904571	7.854（24）
137Ba	136.905822	11.232（24）
138Ba	137.907242	71.698（42）

放射性核種 （放射性同位体） mは準安定状態	半減期	壊変形式
131Ba	11.50日	軌道電子捕獲、 β+壊変
133mBa	38.9時	核異性体転移、 軌道電子捕獲
133Ba	10.52年	軌道電子捕獲
137mBa	2.552分	核異性体転移
139Ba	83.06分	β-壊変
140Ba	12.752日	β-壊変

電子構造

原子 番号	元素	原子の基底状態の 電子配置	原子の 基底状態	第1イオン化電位 E i1/V	イオンの 基底状態	第2イオン化電位 E i2/V
56	Ba	[Xe]6s2	1S	5.212	2S	10.001

物理的特性

物理的特性

原子番号		56
原子量		137.327
結晶構造
密度（20℃）	kg・m-3（×103）	3.51
融点	℃	729
沸点	℃	1898
抵抗率（0℃）	Ω・m
抵抗の温度係数（0〜100℃）	℃-1
熱伝導率（0℃）	W・m-1・K-1
比熱（298.15K）	J・K-1・mol-1
熱膨張率	K-1（×10-6）	18.1-21.0（0-300℃）
ヤング率	Pa

産状

【地圏】（mg/kg）

• 花崗岩：730。玄武岩：250。土壌：500。頁岩：550。石灰岩：90。砂岩：320。
• 普通鉱物：BaCO3、BaSO4。

【水圏】（mg/kg）

• 海水：0.013。淡水：0.01。

【気圏】

• 空気：0.2〜90ng/m³。

【生物圏】（mg/kgDM）

• 陸上植物：8〜150。可食野菜：1〜150。哺乳動物の筋肉：0.09。哺乳動物の骨：3〜30。海藻：1.5〜50。海水魚：0.017。
• 蓄積者：樹木Bertholletia excelsa（ブラジルナット）；原生動物Xenophyophora；プランクトンChaetoceros eurvisetus（ツノケイソウ属の一種）とRhizosolenia calcaravis（ツツガタケイソウ属の一種）。多分哺乳動物に必須。天然化合物：BaSO4（稀）。毒性：500mg/lで植物に有毒；200mg/日で人間に有毒。機能：構造的機能と重力感知器（Kreger and Boere（後ろのeの頭に´）, 1969; Hubert et al., 1975）。

【その他】

• 年循環量　天然：370〜2000。採鉱量：3000×10⁹g/年。
• 総説：生物中のBa、Schroederら（1972）；動物中のBa、Underwood（1977）。

リンク

• バリウム Barium　　http://www.nihs.go.jp/DCBI/PUBLIST/ehchsg/ehctran/tran1/barium.html#barium
  　国立医薬品食品衛生研究所安全情報部（企画/編集）の化学物質の安全性評価 第１集 , 第２集および第３集の中のページ。
• バリウム　　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0
  　フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』の中のページ。
  Barium　　http://en.wikipedia.org/wiki/Barium
  　Wikipedia, the free encyclopediaの中のページ。

文献

• Hubert,G., Rieder,N., Schmitt,G. and Send,W.(1975): Z.Naturforsch, 30C, 422.
• Kreger,D.R. and Boere（後ろのeの頭に´）,H.(1969): Acta Bot.Neerl., 18, 143.
• Schroeder,H.A., Tipton,I.H. and Nason,A.P.(1972): J.Chron.Dis., 25, 491.
• Underwood,E.J.(1977): “Trace Elements in Human and Animal Nutrition”, 4th Ed., Academic Press, London, NewYork.