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- 『古くからガラス器や陶器の青色の彩色に酸化物鉱石が使われてきたが、1735年G.Brandtにより不純ながら単体が得られた。元素名の由来は明確ではないが、ドイツ語のKobold（“悪魔の魂”の意）が語源であるという説が有力で、単体の製造が難しかったことと関連するらしい。』
同位体
*印は天然放射性同位体 |
質 量 |
存在度
〔原子百分率〕
（ ）内の数字は誤差 |
|
59Co |
58.9331999 |
100 |
放射性核種
（放射性同位体）
mは準安定状態 |
半減期 |
壊変形式 |
|
55Co |
17.53時 |
軌道電子捕獲、
β+壊変 |
|
56Co |
77.27日 |
軌道電子捕獲、
β+壊変 |
|
57Co |
271.79日 |
軌道電子捕獲 |
|
58mCo |
9.15時 |
核異性体転移 |
|
58Co |
70.82日 |
軌道電子捕獲、
β+壊変 |
|
60mCo |
10.47分 |
核異性体転移、
β-壊変 |
|
60Co |
5.2714年 |
β-壊変 |
電子構造
原子
番号 |
元素 |
原子の基底状態の
電子配置 |
原子の
基底状態 |
第1イオン化電位
E i1/V |
イオンの
基底状態 |
第2イオン化電位
E i2/V |
|
27 |
Co |
[Ar]3d74s2 |
4F9/2 |
7.864（−3d8） |
3F4 |
17.05 |
物理的特性
|
原子番号 |
|
27 |
|
原子量 |
|
58.933200 |
|
結晶構造 |
|
|
|
密度（20℃） |
kg・m-3（×103） |
8.9 |
|
融点 |
℃ |
1495 |
|
沸点 |
℃ |
2930 |
|
抵抗率（0℃） |
Ω・m（10-8） |
5.6 |
|
抵抗の温度係数（0〜100℃） |
℃-1 |
|
|
熱伝導率（0℃） |
W・m-1・K-1 |
|
|
比熱（298.15K） |
J・K-1・mol-1 |
24.95 |
|
熱膨張率（293K） |
K-1（×10-6） |
13.0 |
|
ヤング率 |
Pa |
|
【地圏】（mg/kg）
- 花崗岩：1。玄武岩：35。土壌：8。頁岩：19。石灰岩：0.1。砂岩：0.3。
- 普通鉱物：CoS2、CoAs2（通常銅に随伴）。
【水圏】（mg/kg）
【気圏】
【生物圏】（mg/kgDM）
- 陸上植物：0.005〜1。可食野菜：0.01〜4.6。哺乳動物の筋肉：0.005〜1。哺乳動物の骨：0.01〜0.04。海藻：0.02〜9（？）。海水魚：0.006〜0.05。
- 蓄積者：植物Clethra barbinervis（リョウブ）。Crotalaria cobalticola（タヌキマメの類）、Nyssa
sylvatica（ヌマミズキ）。恐らく緑藻類と種子植物以外のすべての生物に必須。天然化合物：コリンズ（corrins）（ビタミンB12）、ある種の酵素。毒性：0.1〜3mg/lで植物に有毒；500mg/日で人間に有毒。機能：触媒的機能。
- 注意：低土壌コバルトが草食動物の健康に影響を与えている広大な地域が知られている。
【その他】
- 年循環量 天然：7〜80。採鉱量：22.7×109g/年。
- 総説：食物中のCo、Yamagataら（1963）、Schlettwein-GsellとMommsen-Straub（1970b）、Thomasら（1974）；動物中のCo、Underwood（1977）、環境中のCo、Young（1979）；コリンズ中のCo、Pratt（1972）、Babior（1975）；酵素中のCo、Ochiai（1977）。
- Babior,B.M.(ed.)(1975): “Cobalamin”, John Wiley and
Sons Ltd., London, New York.
- Ochiai,E.I.(1977): “Bioinorganic Chemistry”, Allyn
and Bacon, London, Rockleigh, N.J.
- Pratt,J.M.(1972): “Inorganic Chemistry of Vitamin B12”, Academic Press, London, New York.
- Schlettwein-Gsell,D. and Mommsen-Straub,S.(1970b): Int.J.Vit.Nutrit.Rev.,
40, 673.
- Thomas,B., Roughan,J.A. and Watters,E.D.(1974): J.Sci.Food
Agric., 25, 771.
- Underwood,E.J.(1977): “Trace Elements in Human and Animal
Nutrition”, 4th Ed., Academic Press, London, NewYork.
- Yamagata,N., Kurioka,W. and Shimizu,T.(1963): J.Radiat.Res.,
4, 8.
- Young,R.S.(1979): “Cobalt in Biology and Biochemistry”,
Academic Press, London, New York.
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