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バナジウム（V）　Vanadium

• 『この元素は1801年にA.M. del Rioにより発見されたが、後にいったん否定されたため、元素名は1830年に“再発見”したN.G.Sefstrom（oの頭に¨）により名づけられ、スカンジナビアの美の神の名に由来する。』

同位体 *印は天然放射性同位体	質　量	存在度 〔原子百分率〕 （　）内の数字は誤差
50V*	49.9471627	0.250（4）
51V	50.9439635	99.750（4）

放射性核種 （放射性同位体）	半減期	壊変形式
48V	15.9735日	軌道電子捕獲、 β+壊変
49V	330日	軌道電子捕獲
52V	3.75分	β-壊変

電子構造

原子 番号	元素	原子の基底状態の 電子配置	原子の 基底状態	第1イオン化電位 E i1/V	イオンの 基底状態	第2イオン化電位 E i2/V
23	V	[Ar]3d34s2	4F3/2	6.74（−3d4）	5D0	14.65

物理的特性

物理的特性

原子番号		23
原子量		50.9415
結晶構造
密度	kg・m-3（×103）	6.11（18.7℃）
融点	℃	1917
沸点	℃	3420
抵抗率（0℃）	Ω・m
抵抗の温度係数（0〜100℃）	℃-1
熱伝導率（0℃）	W・m-1・K-1
比熱（298.15K）	J・K-1・mol-1
熱膨張率（293K）	K-1（×10-6）	8.4
ヤング率	Pa

産状

【地圏】（mg/kg）

• 花崗岩：72。玄武岩：250。土壌：90。頁岩：130。石灰岩：45。砂岩：20。
• 普通鉱物：VS4、バナジン酸カルシウム。

【水圏】（mg/kg）

• 海水：0.0025。淡水：0.0005。

【気圏】

• 空気：0.0015〜2000ng/m³。

【生物圏】（mg/kgDM）

• 陸上植物：0.001〜0.5。可食野菜：0.001〜0.5。哺乳動物の筋肉：0.002〜0.02。哺乳動物の骨：0.003〜0.03。海藻：1〜16？　海水魚：0.03。
• 蓄積者：菌類Amanita muscarina（アカハエトリタケ）；植物Astragalus conferitiflorus（ゲンゲ属の一種）？およびパセリ；ある種のホヤ。必須元素とする生物：ある種のホヤ、すべての脊椎動物とある種の微生物および種子植物。天然化合物：アマバナジンとヘモバナジン。毒性：10〜40mg/lで植物に有毒；ラットには、0.25mg/日で有毒、2〜4mg/日で致死量。機能：抗生物質的機能？；O2の輸送？　血液中のトランスフェリンに随伴（Sabbioni et al., 1979）。

【その他】

• 年循環量　天然：19〜640。採鉱量：17.6（燃焼から＋20）×10⁹g/年。
• 総説：土壌と植物中のV、Cannon（1963）；海洋生物中のV、BiggsとSwinehart（1976）；動物中のV、Underwood（1977）；人間と食物中のV、ByrneとKosta（1978）；生化学、HopkinsとMohr（1971）；毒性、Hudson（1964）。

リンク

• バナジウム Vanadium　　http://www.nihs.go.jp/DCBI/PUBLIST/ehchsg/ehctran/tran1/vanadium.html#vanadium
  　国立医薬品食品衛生研究所安全情報部（企画/編集）の化学物質の安全性評価 第１集 , 第２集および第３集の中のページ。
• バナジウム　　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%8A%E3%82%B8%E3%82%A6%E3%83%A0
  　フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』の中のページ。
  Vanadium　　http://en.wikipedia.org/wiki/Vanadium
  　Wikipedia, the free encyclopediaの中のページ。

文献

• Biggs,W.R. and Swinehart,J.H.(1976): “Metal Ions in Biological Systems”, Vol.6, p.142 (Sigel,H., ed.), M.Dekker, New York.
• Byrne,A.R. and Kosta,L.(1978): Sci.Total Envir., 10, 17.
• Cannon,H.L.(1963): Soil Sci., 96, 196.
• Hopkins,L.L. and Mohr,H.E.(1971): “Newew Trace Elements in Nutrition”, p.195 (Mertz,W. and Cornatzer,W.E., eds.), M.Dekker, New York.
• Hudson,T.G.F.(1964): “Vanadium, Toxicity and Biological Significance”, Elsevier, Amsterdam, London, New York.
• Sabbioni,E., Marafante,E., Pietra,R., Goetz,L., Girardi,F. and Orvini,E.(1979): “Nuclea Activation in the Life Sciences, 1978”, p.179, I.A.E.A., Vienna.
• Underwood,E.J.(1977): “Trace Elements in Human and Animal Nutrition”, 4th Ed., Academic Press, London, NewYork.