防衛省による『在日米軍駐留経費負担の推移』から


在日米軍駐留経費負担の推移(一部抜粋)

区分

21年度(2009年度)予算額

億円

対前年度伸率(%)
特別協定 労務費 1,160 0.2
光熱水料等 249 △1.5
訓練移転費 6 7.7
小計 1,415 0.1
提供施設の整備 (1)歳出ベース 219 △39.6
(2)契約ベース 188 △7.7
基地従業員対策等 293 △3.8
合計 (1)歳出ベース 1,928 △7.5
(2)契約ベース 1,897 △1.5
【地位協定の範囲内】
○ 駐留軍等労働者の福利費等 (1978年度から)
○ 提供施設整備費等 (1979年度から)
【特別協定】
○ 労務費 (1987年度から)
○ 光熱水料等 (1991年度から)
○ 訓練移転費 (1991年度から)


特別協定の経緯
 1980年代の急激な円高と巨額の米国財政赤字を背景に、地位協定の経費負担原則の特例的な暫定措置として1987年度から駐留軍等労働者の諸手当の負担を開始し、1991年度からは基本給及び光熱水料等、1996年度からは訓練移転費についても日本側が負担。

1.対象期間: 3年間 (2008.4.1〜2011.3.31)
2.経費負担: 我が国が以下の項目に係る経費の全部又は一部を負担
(1)労務費:前特別協定の枠組みを維持し、前特別協定と同じ上限労働者数(23,055人)とする。
(2)光熱水料等:平成20年度は平成19年度予算額と同額の約253億円に相当する燃料等を、平成21年度及び平成22年度については平成19年度予算額の水準から1.5%減額した約249億円に相当する燃料等を負担する。
注:単純延長の場合、エネルギー価格の高騰により平成20年度は、約267億円が見込まれる光熱水料等が約253億円に抑制(約5%削減) 。
(3)訓練移転費 前特別協定の枠組みを維持する。
3.節約努力: これらの経費につき、米側による一層の節約努力を明記。

※ 日米両政府は、本特別協定の対象期間中、より効率的で効果的な在日米軍駐留経費負担にするために、包括的な見直しを行うことで合意。

在日米軍関係経費(平成21年度予算)
在日米軍の駐留に関連する経費(防衛省関係予算) 在日米軍駐留経費負担 提供施設整備(FIP)

219
労務費(福利費等)

293

小計

512
特別協定による負担 労務費(基本給等)

1,160
光熱水量費

249
訓練移転費(NLP)

6

小計

1,415
周辺対策

520
施設の借料

921
リロケーション

41
その他(漁業補償等)

257
小計

1,739

3,667
SACO関係経費 土地返還のための事業

59
訓練改善のための事業

6
騒音軽減のための事業

1
SACO事業円滑化事業

37
小計

102
特別協定による負担 訓練移転費(訓練改善のための事業の一つ:104号線越え射撃訓練/パラシュート降下訓練)

9

112
米軍再編関係経費 在沖米海兵隊のグアムへの移転

346
沖縄における再編のための事業

96
米陸軍司令部の改編に関連した事業

4
空母艦載機の移駐等のための事業

56
訓練移転のための事業(現地対策経費)

1
再編関連措置の円滑化を図るための事業

92
小計

594
特別協定による負担 訓練移転のための事業

8

602

合計

4,381
特別協定による負担の計は1,433億円(上記合計の約33%弱)。

注:
1 特別協定による負担のうち、訓練移転費は、在日米軍駐留経費負担に含まれるものとSACO関係経費及び米軍再編関係経費に含まれるものがある。
2 SACO関係経費とは、沖縄県民の負担を軽減するためにSACO最終報告の内容を実施するための経費、米軍再編関係経費とは、米軍再編事業のうち地元負担の軽減に資する措置に係る経費である。他方、在日米軍駐留経費負担については、日米安保体制の円滑かつ効果的な運用を確保していくことは極めて重要との観点から我が国が自主的な努力を払ってきたものあり、その性格が異なるため区別して整理している。
3 在日米軍の駐留に関連する経費には、防衛省関係予算のほか、防衛省以外の他省庁分(基地交付金等:342億円、20年度予算)、提供普通財産借上試算(1,648億円)がある。

※SACOとは、沖縄に関する特別行動委員会(沖縄における施設及び区域に関する特別行動委員会・日米特別行動委員会;(Special Actions Committee on Okinawa)である。


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