東日本大震災－用語

東日本大震災の『リンク』は別ページ

用語－電力不足－

※関連時事用語のいくつかの説明（五十音順）（リンクは主にウィキペディア）。

・クール・ビズ（くーるびず）
・計画停電（けいかくていでん）
・でんき予報（でんきよほう）
・電力（でんりょく）
・東京電力（とうきょうでんりょく）

クール・ビズ（くーるびず）：東日本大震災に伴う電力不足に対応するための省エネのひとつとしてクール・ビズが早期実施（例年の6月からが、5月からに）された。クール・ビズとはクール（cool）＋ビジネス（business）の短縮形であり、衣服の軽装などのキャンペーンである。2004年から実施されている。1979年の省エネルックになぞらえて『新・省エネルック』とも言われる。内容はさまざまであり、批判的な意見も少なくない。

計画停電（けいかくていでん）：2011年3月の東北地方太平洋沖地震に伴う震災（主に、東京電力の福島第一原子力発電所事故）による電力供給不足から、東京電力の事業範囲内をブロック分けしての計画的な停電が実施された（3月）。一般的には輪番停電と呼ぶが、計画停電という呼び方が用いられた。東北電力でも検討されたが、実質的には行われなかった。震災前の2009年度における東京電力の最大出力は6,449万kWであり、原子力はその27％弱であった【電気事業連合会による】。気温の上昇に伴い、春季は消費電力が減少したため中止されたが、夏季のピーク時には、再び計画停電の実施が予定されている。電力の消費は時間帯によっての変動が大きく、1年と1日とでそれぞれ特徴的なパターンを示すが、電気を貯めることはできないので、最大消費を賄う電力の供給が必要となる。従って、全体的な節電だけでなく、時間帯の調整による消費電力の平坦化（平準化）などの対策についての取組みが行われている【電力需給緊急対策本部による『夏期の電力需給対策について』を参照】。因みに、4月時点での電力の供給は最大4,000万kW程度で、消費は3,000万kW程度であった（東京電力による）。【『発電・電力とは』のページを参照】

東京電力管内では1,500万kWの不足が予想され、そのうち500万kWの供給増大と1,000万kWの消費減少が目指されている。一方、東北電力管内では330万kWの不足が予想され、そのうち50万kWの供給増大と280万kWの消費減少が目指されている。

電力需給緊急対策本部（HP/2011/4）による『夏期の電力需給対策について』から

でんき予報（でんきよほう）：2003年に東京電力が行ったのが最初であるが、2011年の福島第一原子力発電所事故による電力不足問題を契機として、主な日本の電力会社が揃って2011年に行ったため、注目された。
電力（でんりょく）：電力の大きさを表わす場合には、kW（キロワット）の単位を使うことが多いが、これは一般に発電設備の最大能力を示すのにも用いられる。実際に使われる電力量は電力に時間を掛けたもので、1時間当たりの量であるkWh（キロワット時）がよく用いられる。従って、年間の最大利用可能量は最大能力の電力に1年間の時間を掛け合わせて求めることができる。例えば、2009年度の日本の発電設備の電力の合計は約2.8億kWであり、発受電電力量は約9,400億kWhであった【電気事業連合会による】。約2.8億kWを1年間使い続けた場合の最大量の38％程度を消費したことになる。【『発電・電力とは』のページを参照】

東京電力（とうきょうでんりょく）：関東地方の主要地域を事業範囲とする電力会社。東日本大震災において被災により事故を起こした福島第一原子力発電所は東京電力に属する。東京電力などの東日本地域では商用電源周波数は50ヘルツであり、西日本地域の60Hzの電力をそのまま融通することはできない。2009年度における東京電力の発電設備の最大出力は6,449万kWであり、その内訳は火力59％・原子力27％・水力14％であった。また、日本全体2.81億kWの23％を占め、一般電気事業者10社2.04億kWの32％を占めた【電気事業連合会による】。

概略事業範囲(北海道: 灰色、東北: 茶色、東京: 赤色、中部: 薄緑色、北陸: 青色、関西: 紫色、中国: 桃色、四国: 橙色、九州: 黄色、沖縄: 緑色

ウィキペディア（HP/2011/3）による『電力会社』から

北海道電力⇒北海道；
東北電力⇒青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、新潟県；
東京電力⇒群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県、静岡県の富士川以東；
北陸電力⇒富山県、石川県、福井県の嶺北地方と敦賀市、岐阜県の飛騨市と郡上市；
中部電力⇒長野県、岐阜県のほぼ全域（飛騨市、郡上市、関ヶ原町を除く）、静岡県の富士川以西、愛知県、三重県のほぼ全域（熊野市以南を除く）；
関西電力⇒京都府、大阪府、滋賀県、兵庫県（赤穂市福浦を除く）、奈良県、和歌山県、福井県（美浜町以西）、三重県（熊野市（一部を除く）以南）、岐阜県の関ケ原町の一部；
中国電力⇒広島県、山口県、島根県、鳥取県、岡山県、兵庫県の赤穂市、香川県の小豆郡と香川郡直島町、愛媛県の越智郡上島町と今治市；
四国電力⇒香川県（小豆郡と香川郡直島町を除く）、徳島県、愛媛県（越智郡上島町、今治市の大部分は除く）、高知県；
九州電力⇒福岡県、長崎県、大分県、佐賀県、宮崎県、熊本県、鹿児島県、広島県の一部；
沖縄電力⇒沖縄県。

日本の電力系統

ウィキペディア（HP/2011/4）による『商用電源周波数』から

戻る