【参考】
1)岡山理科大学 総合情報学部 生物地球システム学科 植物生態研究室(波田研)による『植物雑学事典』の中の『ブナ科』。
(Order) |
(Family) |
(Genus) |
(Species) |
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ブナ目 Fagales |
ブナ科 Fagaceae |
クリ属 Castanea |
クリ Castanea crenata |
北海道から本州・四国九州に分布する落葉の高木。冷温帯下部から暖温帯にかけて広く生育する。 | |
シイノキ属 Castanopsis |
ツブラジイ Castanopsis cuspidata |
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スダジイ Castanopsis sieboldii |
本州新潟県以南の日本各地、朝鮮半島にも分布する常緑の高木。20m以上の高木となり、タブノキとともに日本の常緑広葉樹林を代表する樹木であるとされている。 | ||||
ブナ属 Fagus |
ブナ Fagus crenata |
北海道の渡島半島黒松内以南(以西)の本州〜九州に分布する落葉高木。ミズナラとともに冷温帯林を代表する樹種である。 | |||
イヌブナ Fagus japonica |
暖温帯上部から冷温帯に生育する落葉高木。高さ25m、直径70cmに達し、優占することもある。本州(岩手県以南)、四国、九州(熊本県以北)の各地に生育するが、日本海側に少なく太平洋側に多い。ブナよりやや低海抜地から出現する。 | ||||
マテバシイ属 Lithocarpus |
マテバシイ Lithocarpus edulis |
九州南部から南西諸島に自生する常緑の高木であり、日本固有の種である。5月のおわり頃から6月にかけ、尾状の花序を形成する。雌花の花序はまとまった1つの花軸につき、ドングリも群れて形成される。 | |||
シリブカガシ Lithocarpus glabra |
近畿地方以西の本州、四国、九州に分布し、中国南部・台湾にも分布する。幹は多幹になることが多く、自然に株立ちになる。葉は長さ10〜15cmであり、表面は光沢があり、裏面は金光沢がある。 | ||||
コナラ属 Quercus |
葉 ナ ラ 類 |
ナラガシワ Quercus aliena |
岩手県・秋田県以西の本州、四国、九州に分布し、朝鮮、中国などにも分布する。葉の形はコナラあるいはミズナラに似ているが、葉は大型で長さ10〜25cmある。長さ2〜3cmの明らかな葉柄がある点もコナラとの良い区別点であるが、時としてコナラと区別しにくい個体もある。 | ||
クヌギ Quercus acutissima |
岩手県・山形県以南の本州・四国・九州に広く分布する落葉高木。教科書的にはコナラと並んで夏緑広葉樹の代表としてあげられ、「クヌギ・コナラ林」のように使われる場合が多い。 | ||||
ミズナラ Quercus crispula |
ブナとともに冷温帯を代表する落葉高木。大きく成長し、樹高は30mに達する。南樺太、南千島〜九州の冷温帯に分布し、ブナと混生したり、純群落を形成する。ブナよりもやや低海抜地にも生育し、やや分布域は広い。 | ||||
カシワ Quercus dentata |
北海道から九州にまで広く分布する落葉の高木である。東北地方などでは日本海側の海岸沿いに多く、中国地方では脊梁山脈地帯の尾根筋などに生育している。 | ||||
コナラ Quercus serrata |
北海道から九州に分布する落葉性の高木で、冷温帯下部から暖温帯にかけて生育する。名前は「小さい葉の楢(なら)」の意味。伐採されても切り株から「ひこばえ」(萌芽)を形成して再生する。このような萌芽再生能力が高いために薪炭林の主要樹種となっており、二次林を構成する代表的な樹種である。 | ||||
アベマキ Quercus variabilis |
落葉性の高木で、クヌギに似ているが、樹皮に厚いコルク層が形成される点と葉の裏面に毛がある点で区別できる。 | ||||
緑 カ シ 類 |
アカガシ Quercus acuta |
樹高20mにも成長する常緑のカシである。材木は堅く、丈夫で赤みを帯びている。アカガシの名前はこの材の色の基づいている。本州・四国・九州から台湾に分布する。常緑のカシとしてはやや寒冷な場所に成育し、ブナと混生する場合もある。 | |||
アラカシ Quercus glauca |
本州(宮城県、石川県以西)・四国・九州・沖縄、朝鮮からアジア東南部に分布する常緑の高木。 | ||||
シラカシ Quercus myrsinaefolia |
本州から九州、中国にも分布する常緑の高木。 | ||||
ウバメガシ Quercus phillyraeoides |
沿岸地域の急傾斜地などに生育する常緑の木本。 | ||||
ウラジロガシ Quercus salicina |
宮城・新潟県以西の本州、四国・九州・沖縄、朝鮮・台湾に分布する常緑のカシである。カシ類は材の性質や色にちなむ物が多いが、本種の名前は葉の裏が白いことに由来する。 | ||||
ツクバネガシ Quercus sessilifolia |
宮城県・富山県以西の本州・四国・九州に分布する常緑高木。適潤地からやや湿潤な場所に生育することが多く、比較的乾燥には弱いようである。 | ||||
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