力田正一(1983)による〔『岩石薄片の作り方』(3p)から〕


はじめに
T.薄片製作に入る前に
 1.鉱物の光学的性質
 2.直交ニコルでの観察
U.薄片製作用の器具と材料
V.普通の岩石の薄片製作

 1.試料の切断
 2.第1次研磨
 3.スライドガラスへの接着
 4.第2次研磨
 5.カバーガラスの接着
 6.洗浄および仕上げ
W.研磨機を使用するさいの注意
 1.第1次研磨での注意
 2.第2次研磨での注意
X.2次切断用試料ホルダーの作り方
Y.特殊な岩石の薄片製作

 1.脆弱な試料
 2.膨潤性試料
 3.粒状試料
Z.化石の薄片製作
[.研磨薄片の製作

 1.製作に必要な器具と材料
 2.直接法による研磨薄片の製作
 3.反転法による研磨薄片の製作
\.岩石薄片の染色
 1.長石類の染色法
 2.炭酸塩鉱物の染色法
].器具・材料の手入れ
付録


T.薄片製作に入る前に

 岩石の薄片製作は、だいたい次のような工程に基づいて行なわれます。
 1 試料の切断: 岩石を切断して、試料片を作ります。
 2 第1次研磨: 研磨材を用いて、試料の片面を平滑に研磨します。
 3 スライドガラスへの接着: レークサイドセメントを用いて、研磨した試料面をスライドグラスに接着します。
 4 第2次研磨: スライドガラスに接着した試料を再び研磨し、0.02〜0.03mmの厚さに仕上げます。
 5 カバーガラスの接着: カナダバルサムを用いて、試料にカバーガラスを接着します。
 6 試料の洗浄: キシレンを用いて、試料を洗浄します。

 以上のような工程で行ないますが、そのさい、第2次研磨において試料が光を通すようになったら、偏光顕微鏡(直交ニコルの状態)を用い鉱物の干渉色から、その厚さを判断することが必要となります。
 そこで、薄片製作の解説に入る前に、鉱物の光学的性質と直交ニコルでの観察について簡単に触れておくことにします。』



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