リンダ・マクウェイグ〔益岡 賢(訳)〕(2005):ピークオイル−石油争乱と21世紀経済の行方.作品社、389p.
Linda McQuaig (2004): It's the Crude, Dude - War, Big Oil and the Fight for the Planet. Doubleday Canada, 368p. $35.95, ISBN: 978-0-385-66010-5 (0-385-66010-3)

目次


はじめに−〈ピーク・オイル〉と米国の世界戦略 011
1 米国によるイラク攻撃の真の目的 011
2 〈ピーク・オイル〉−世界の産出量は“ピーク”に達した 013
第1章 〈ピーク・オイル〉−手近に実る果実はなくなった 017
1 イラク戦争の真の目的 018
2 「資源枯渇により、絶えざる戦争の時代が訪れる」−ペンタゴン報告書 020
3 現代の「ラッダイト」は誰か? 023
4 エクソンモービル社は何をしているのか? 026
6 イラク戦争と「石油利権の陰謀」!? 034
「安価な石油は発見しつくされ、消費されてしまった」 038
8 手近で実る最後の果実−イラク 041
9 2005年、石油生産はピークに達した 043
10 21世紀世界は、残された石油資源の争奪戦によって動く 050
第2章 手近に実る果実としての「イラク」 055
1 なぜブッシュは嘘をついたのか? 059
2 「9.11」のはるか前からイラクの石油を狙っていたネオコン 061
3 サウジアラビアの政情不安への保険 071
4 イラク油田の分割地図 074
5 長年の夢−中東の石油の民営化 085
第3章 巨大石油企業(ビッグ・オイル)による新たな中東支配構想 091
1 決められていたイラクの石油開発契約 096
2 ハリバートン社の180億ドル契約 097
3 チェイニーとハリバートン社 099
4 ビッグ・オイルと米国政府 104
5 サウジアラビアと米国ビッグ・オイル 106
6 巧妙な金の流れ 112
7 ビッグ・オイルの保護と米国内の石油資源枯渇 113
第4章 OPECを復活させた男−ベネズエラ大統領チャベスへのインタビュー 119
1 チャベスの戦い 124
2 クーデターを乗り越えて 129
3 ベネズエラの石油をめぐる攻防 134
4 石油価格高騰とOPEC 141
第5章 地球環境保護と巨大企業 143
1 オゾン問題 147
2 科学者と巨大石油企業の攻防 149
3 巨大石油企業による反京都議定書キャンペーン 154
4 ブッシュの登場 157
5 カナダと京都議定書 159
6 SUVとはいかなる車か? 161
7 燃料効率基準と自動車メーカー 166
8 なぜSUVが高級車市場の半分を占めるようになったのか? 170
9 燃料効率を上げることは可能か? 177
10 最悪となった排ガス問題 184
第6章 ロックフェラー物語−巨大アナコンダ 191
1 スタンダード・オイル帝国の確立 196
2 「最も巨大で大胆な陰謀」 203
3 ロックフェラー帝国と米国政府との戦い 209
4 帝国の復活 214
第7章 石油メジャーと中東−なぜ我々の石油が、奴らの砂の下にあるのか? 221
1 石油資本vs民族主義−イランの100年 224
2 誰が世界一のサウジアラビアの石油を支配するか 234
3 秘密会議 238
4 石油メジャーのカルテルは何をしてきたのか? 241
5 ある遊牧民の男の登場−石油カルテル崩壊 248
第8章 OPECの闘い−ハーレムとシスターズの対決 253
1 大洋を股がって−ベネズエラでの試み 253
2 サウジアラビアでも一人の男が立ち上がった 259
3 石油価格の決定権を握ったOPEC 268
4 エネルギー危機と石油メジャー 272
5 西洋の反応とオイルマネー 276
6 OPECと第三世界 282
7 その後のOPEC−サウジの裏切り 287
8 石油消費削減のモーニングコール 290
第9章 米国の長年の夢と〈ピーク・オイル〉 293
1 キッシンジャーによるイラク支配計画−1975年 294
2 米国の中東政策 297
3 フセインと米国 303
4 イラン−イラク戦争から湾岸戦争へ 307
5 米国の長年の夢の実現 311
6 〈ピーク・オイル〉と石油資源争奪戦 313
第10章 21世紀の石油状況と世界の行方 321
1 「大もとにある原因」 322
2 米国がサウジアラビアの石油を失う可能性 325
3 石油と民主主義とイスラム原理主義 330
4 何が代替エネルギー開発にブレーキをかけているのか? 333
5 21世紀世界の行方 340
謝辞 346
ピーク・オイル年表 347
原注 353
〈ピーク・オイル〉と21世紀−訳者解説−益岡 賢 365
1 〈ピーク・オイル〉とは? 366
2 日本における石油をめぐる論議と本書の意味 374
3 イラク侵略、植民地主義、〈ピーク・オイル〉、地球温暖化 375
4 〈ピーク・オイル〉とこれからの世界 381


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