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硫黄（S）　Sulfur

• 『有史以前から単体が知られていた元素の一つである。』

同位体 *印は天然放射性同位体	質　量	存在度 〔原子百分率〕 （　）内の数字は誤差
32S	31.97207073	94.93（31）
33S	32.97145854	0.76（2）
34S	33.96786687	4.29（28）
36S	35.96708088	0.02（1）

放射性核種 （放射性同位体）	半減期	壊変形式
35S	87.51日	β-壊変

電子構造

原子 番号	元素	原子の基底状態の 電子配置	原子の 基底状態	第1イオン化電位 E i1/V	イオンの 基底状態	第2イオン化電位 E i2/V
16	S	[Ne]3s23p4	3P2	10.360	4S	23.4

物理的特性

物理的特性

原子番号		16
原子量		32.065
結晶構造
密度	kg・m-3（×103）	2.07（斜方、室温） 1.957（単斜、20℃） 1.92（アモルファス、室温）
融点	℃	112.8（斜方） 119（単斜）
沸点	℃	444.674（斜方）
抵抗率（0℃）	Ω・m
抵抗の温度係数（0〜100℃）	℃-1
熱伝導率	W・m-1・K-1	0.27（斜方、20℃） 0.16-0.17（単斜、100℃） 0.2（無定形、0℃）
比熱（298.15K）	J・K-1・mol-1	22.60（斜方）
熱膨張率（293K）	K-1
ヤング率	Pa

産状

【地圏】（mg/kg）

• 花崗岩：270。玄武岩：250。土壌：700。頁岩：2400。石灰岩：1100。砂岩：2300。
• 普通鉱物：S8、FeS2、CaSO4など。

【水圏】（mg/kg）

• 海水：905。淡水：3.7。

【気圏】

• 空気：2.3〜13μg/m³。

【生物圏】（mg/kgDM）

• 陸上植物：1000〜9000。可食野菜：600〜6000。哺乳動物の筋肉：5000〜11,000。哺乳動物の骨：500〜2400。海藻：8000〜30,000。海水魚：4700。
• 蓄積者：Cruciferae（アブラナ科）の植物とAllium spp.（ネギ属）；脊椎動物の毛、羽など、硫黄細菌。すべての生物に必須。天然化合物：ある種のアミノ酸、ほとんどの蛋白質、硫酸塩、有機S化合物。毒性：S8は細菌と菌類には高い毒性を有するが、緑色植物と哺乳動物には無害；H2Sは哺乳動物に高い毒性；SO2は地衣類と植物に非常に有毒；硫酸塩はほとんど毒性なし。機能：代謝的および生化学的機能；ホヤの消化液やある種の紅藻の細胞液はH2SO4。
• 注意：多くの過程において天然同位体分画が起きる。

【その他】

• 年循環量　天然：1〜140。採鉱量：52（燃焼から＋82）×10¹²g/年。
• 総説：湖中のS、Stuiver（1967）；石油と環境中のS、Meyer（1977）；細菌中のS、Zobell（1963）；植物中のS、Kjaer（1963）；食物中のS、MuthとOldfield（1970）、Mayら（1973）；生化学と代謝、RoyとTrudinger（1970）、Greenberg（1975）、Jocelyn（1972）、Friedman（1973）。

リンク

• 硫黄　　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%AB%E9%BB%84
  　フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』の中のページ。
  Sulfur　　http://en.wikipedia.org/wiki/Sulfur
  　Wikipedia, the free encyclopediaの中のページ。

文献

• Friedman,M.(1973): “The Chemistry and Biochemistry of the Sulphydryl Group in Aminoacids, Peptides and Proteins”, Pergamon Press Ltd., Oxford, New York.
• Greenberg,D.M.(ed.)(1975): “Metabolism of Sulphur Compounds”, 3rd Ed., Academic Press, London, New York.
• Jocelyn,P.C.(1972): “Biochemistry of the SH Group”, Academic Press, London, New York.
• Kjaer,A.(1963): “Chemical Plant Taxonomy”, p.453 (Swain,T., ed.), Academic Press, London, New York.
• May,P.F., Till,A.R. and Cumming,M.J.(1973): J.Appl.Ecol., 10, 607.
• Meyer,B.(1977): “Sulfur, Energy and Environment”, Elsevier, Amsterdam, London, New York.
• Muth,O.H. and Oldfield,J.E.(1970): “Symposium on Sulphur in Nitrition”, Avi Co., Westport, Conn.
• Roy,A.B. and Trudinger,P.A.(1970): “The Biochemistry of Inorganic Compounds of Sulphur”, Cambridge University Press.
• Stuiver,M.(1967): Geochim.Cosmochim.Acta, 31, 2151.
• Zobell,C.E.(1963}): “Organic Geochemistry”, p.543 (Berger,I.A., ed.), Pergamon Press, Ltd., Oxford, New York.