横山一代・久保裕也・森 一広・岡田秀彦・竹内秀次・長坂徹也(2006):強磁場を利用した製鋼スラグからのリンの分離回収鉄と鋼92(11)、41-47.


Synopsis
Key words
1.緒言
2.我が国におけるリンのマテリアルフロー
3.製鋼スラグからのリン分離・回収法の開発
 3.1.製鋼スラグ中のリンの存在形態
 3.2.製鋼スラグ構成相の磁気的性質
 3.3.製鋼スラグからのリンの磁気分離
4.脱リンスラグ中のリン資源活用の環境及び経済への影響
5.結言
 強磁場を用いた製鋼スラグからのリンの分離回収法の開発を目的として研究を行い、以下の結論を得た。
 国内におけるリンのマテリアルフローを明らかにし、従来考慮されてこなかった鉄鉱石や石炭中のリンによるフロー量が、リン鉱石によるリンの輸入量とほぼ同量であることを示した。特に、製鋼スラグに濃縮されるリン量は肥料原料としてのリン消費量の約30%に相当し、リンの回収ターゲットとして注目すべきである。
 製鋼スラグ中のリンの濃縮相とマトリックス相における磁気特性の違いを利用した、スラグからのリンの磁気分離を提案し、その分離原理に従って実証実験を行った。その結果、2T程度の磁場勾配中において、スラグからのリン濃縮相の分離が確認でき、原理的には磁気分離が可能であることを照明した。
 廃棄物産業連関モデルを用いて、本法による経済効果、環境負荷低減効果を定量的に評価し、本法が有効であることを示した。
(以下略)』
文献


Fig. 2. Domestic material flow of phosphorus in Japan (2002).

横山一代・久保裕也・森 一広・岡田秀彦・竹内秀次・長坂徹也(2006)による『強磁場を利用した製鋼スラグからのリンの分離回収』から


ホーム