『要旨
水循環を捉える空間スケールとして地球規模から都市域水循環まで大小さまざまなスケールがあり、それに応じた水循環モデルが構築される。本研究では河川流域を含む陸域と海域を相互に含む、ある広がりを持つ領域を対象に水循環を捉え、それに適合する水循環モデルの構築を目差したい。
陸域と海域を一つの循環系として見る場合、その代表的で活複雑な流動形を構成する領域として瀬戸内海とその周辺地域を研究対象として選んだ。そして、この領域における1970年代から現在に至るまでの水循環という水量的把握を試みた。
キーワード:広域水循環;瀬戸内海;蒸発量』
1.序論
1.1 瀬戸内海の概要
1.2 瀬戸内海の水文・気象データ
2.これまでの研究の概要と本研究の位置づけ
2.1 本研究の計算過程
3.海上風と海上風の関係
3.1 概況
3.2 海上風と陸上風の関係
3.3 計算方法
3.4 内挿法
3.5 結果
4.瀬戸内海水循環モデル
4.1 水収支
4.2 海水移動
4.3 潮位データと海水面の取り扱い
4.4 計算過程
4.5 海水移動計算結果
4.6 水位差流と吹送流が海水移動に与える影響
4.7 蒸発量
4.8 海上データ
4.9 蒸発量計算過程
4.10 蒸発量計算結果
4.11 水収支の成分のデータセット
5.水収支の結果
5.1 水収支における各成分が海域と陸域に与える影響
6.地下水検証モデル
6.1 地下水の検証
7.物質収支
8.結語
謝辞
参考文献
Synopsis
Keywords
図14 海水の平均体積 〔青井 一・池淵周一・吉野文雄(2002)による瀬戸内海および周辺海域における広域水文循環の把握に関する研究から〕 |