石井大輔・柳 哲雄(2005):瀬戸内海の沿岸域と全域におけるTP・TN濃度変動海の研究14(1)、35-45 .


要旨
 瀬戸内海に対する陸域からの汚濁影響ならびに富栄養化対策の効果を把握するための良い資料として、長年実施されている水質調査(全域に対する広域総合水質調査、環境省:沿岸域に対する公共用水域水質調査、地方公共団体)がある。本稿は、それらの調査で得られた観測データを基に、瀬戸内海各灘・湾における水質制御指標を提案し、水域ごとの特性を研究した。その結果、富栄養化対策として実施されている陸域からのリン・窒素負荷総量規制の効果が現れ易い水域と現れ難い水域が存在することが明らかになった。

キーワード:TP;TN;沿岸域水質;汚濁負荷;瀬戸内海』

1.はじめに
2.使用データ
3.瀬戸内海における栄養物質濃度の経年変動
 3.1. TPおよびTNにおける濃度と負荷量の推移
 3.2. 瀬戸内海全域におけるTP・TN濃度長期変動の原因
4.沿岸域水質制御指標による各灘・湾の特性
 4.1. 灘・湾全域に対する灘・湾沿岸域の水域別濃度比(C-ratio)
 4.2. 沿岸域水質環境に対する負荷量削減効果の影響度合い
5.おわりに
謝辞
References
Abstract


図6 瀬戸内海の沿岸と全域(豊後水道・別府湾・周防灘・伊予灘・広島湾・安芸灘・燧灘・備後灘・備讃瀬戸・播磨灘・大阪湾・紀伊水道)のTP(a)とTN(b)の空間分布および1979〜1999年の平均TP・TN負荷量

〔石井大輔・柳 哲雄(2005)による瀬戸内海の沿岸域と全域におけるTP・TN濃度変動から〕


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