『1.まえがき
コールベッドメタン(CBM:Coalbed Methane)は米国、オーストラリアなどで活発に開発が進められており、これまでの「非在来型天然ガス」という呼び方は時代にそぐわないものになっている。2001年の米国のCBM生産量は1.56Tcf(約430億m3)であり、これは米国の天然ガス生産量の8%を占めている(図1:略)(文献1)。
CBMとは、石炭層中に包蔵されるメタンガスをいう。しかし、その開発・回収の目的からいろいろな呼称がある。大きく分けて天然ガスとしてだけの対象とするか、石炭採掘をも対象とするかの違いである。CBMに関連した呼称をまとめると以下のようになる。
本稿では、以上のうち主として天然ガス採掘を対象とした狭義のCBMに関して述べる。』
2.資源量評価
3.CBMに関連した石炭および石炭層の物性
(1) ガス包蔵量
(2) 炭層内ガス流れ
(3) 浸透率
4.CBM開発技術
(1) 掘削技術
(2) 坑井刺激技術
(a) キャビティ・コンプリーション(Cavity Completion)
(b) 水圧破砕
5.CBMの増進回収
(1) 増進回収のメカニズム
(2) 増進回収による生産予測
(3) CBM増進回収の可能性
6.米国のCBM開発
(1) CBM資源量と生産量
(2) ECBMR
(a) Tiffany Unit(San Juan Basin)
(b) Allison Unit(San Juan Basin)
7.中国のCBM開発
(1) CBM資源量
(2) CBM開発
8.その他の国のECBMRプロジェクト
(1) カナダ Fen Big Valley
(2) ポーランド シレジア炭田
(3) 日本 石狩炭田
9.今後の展望とまとめ
参考文献