森本慎一郎・時松宏治・小池政就・茂木源人・安達 毅・鈴木達治郎(2008):石油生産量の将来予測に関する現状と動向の分析エネルギー・資源29(2)、67-73.


『1.はじめに
 世界の原油生産量は近年、急速に増加しており1965年には3,180万バレル/日であった原油生産量も2005年には約2倍の7,370万バレル/日にまで達した。また中国やインドを中心とする世界的な石油需要の増加、それに対するOPEC原油余剰生産能力の不足や米国における石油精製能力の不足、中東情勢の緊迫などから原油価格は2006年8月にWTI原油先物価格が瞬間値78ドル/バレルを上回るなど急速に高騰し、そのため近年になって石油資源の潜在力や石油生産量の将来予測に関する研究への関心が世界的に高まりつつある。
 従来、石油生産量の将来予測に関する研究(以降、本論分では「石油将来予測」と記す)は「トイープオイル説」を唱える楽観論者と「ピークオイル説」を唱える悲観論者の対立構造という形で議論が行われてきた。今世紀になってから両者の議論は過熱してきたが他方、世界的な原油価格の高騰を受けて本質的な議論を必要とする動きも両者から生まれつつある。その結果、従来までの対立構造から両者に共通認識が生まれるなど、最近になって石油将来予測にも新たな動向が見えてきている。
 そこで本論文ではこれまでの石油将来予測に関する全体的なレビューを行う。さらに石油将来予測を巡るパラダイム構造に着目し、パラダイムの根拠、およびその妥当性について分析することにより、石油将来予測の最近の動向について解説する事を目的とする。』

2.石油生産量の将来予測に関する研究の概要
 2.1. 研究背景
 2.2. 研究の動向
3.石油資源の将来予測を巡るパラダイム構造と動向分析
 3.1. 石油将来予測における予測手法
 3.2. 確認埋蔵量に関する引用データ
 3.3. 埋蔵量成長の可能性
4.結論
謝辞
参考文献


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