『1 余剰削減は世界の流れ・・商業価値、節減効果に期待するな
わが国が、「余剰ゼロ」の政策を打ち出して以来、皮肉なことに在庫量は増加する一方であるが、世界的にもプルトニウム在庫量は90年代に入り増加し続けている。この分野では世界的権威であるD・アルブライト、W・ウォーカー、F・バークハウトの報告によると、94年末現在で世界の民生用プルトニウム在庫量は約120トンであったが、2000年末には、約150〜200トンに達すると推定されている(図3.1、表3.1)。
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軍事用 | 250 | 1,750 |
民生用 |
120 (分離プルトニウム、MOX燃料加工済みも含む) |
20 |
使用済み燃料内 | 790 | − |
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1,160 | 1,770 |
所有国 |
Pu 在庫量 (1993) |
Pu 在庫量 (2000) |
消費/分離量比率 |
ベルギー | 1.6 | 0.9 | 1.26 |
フランス | 18.2 | 32.1 | 0.66 |
ドイツ | 10.5 | 28 | 0.30 |
日本 | 10.7 | 29 | 0.20 |
スイス | 0.2 | 2.7 | 0.29 |
ロシア | 26 | 32 | 0.00 |
イギリス | 58 | 74.4 | 0.00 |
インド | 0.3-0.4 | 0.8-1.7 | 0.00 |
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125.5+ | 199.9+ | 0.45 |
出所:David Albright, Frans Berkhout and William Walker. “Plutonium and Highly Enriched Uranium 1996 : World Inventories, Capabilities and Policies,” Oxford University/SIPRI, 1997, Tables 6.8, 7.11 |