松倉(1997)による〔表1から、226p〕


表1 墓石ほかの人工構造物の風化(溶食・剥落)速度
岩石 速度*
(mm/1,000y)
地域 出典 備考
石灰岩 1,320 ウクライナ Akimtzev(1932) 要塞
凝灰岩(大谷石) 250-33 日本 糟谷(1979,1982) 墓石・石塀・石倉
石灰岩 200 エジプト Emery(1960) ギザのピラミッドからの剥落
石灰岩 100-50 ヨークシャー Goodchild(1890) 墓石
大理石 90 エジンバラ(スコットランド) Geikie(1880) 墓石
石灰岩 78 ロンドン Trudgill et al.(1989) セントポール寺院の欄干
大理石 35 インディアナ(USA) Winkler(1966) 墓石の上部
大理石 34-2 フィラデルフィア(USA) Feddema and Meierding(1987) 墓石(都市域で大)
大理石 15 USA Meierding(1981) 墓石
花崗岩 15 日本 糟谷(1979,1982) 墓石・石塀・石倉
砂岩 14-11 日本 糟谷(1979,1982) 墓石・石塀・石倉
砂岩(アルコース) 11 コネティカット(USA) Matthias(1967) 墓石
大理石 10-2 北イングランド Attewell and Taylor(1990) 墓石
花崗岩 9 エジンバラ(スコットランド) Geikie(1880) 墓石
安山岩 9-5.6 日本 糟谷(1979,1982) 墓石・石塀・石倉
花崗岩 7.6 ニューヨーク Winkler(1965) クレオパトラ・ニードル
花崗岩 7.1-2.9 香川県五色台(日本) 飯島(1974) 石塔
大理石 6-1 東オーストラリア Neilo(1989) 墓石
花崗岩 5.7-3.6 エジプト Barton(1916) 古代建築物の剥落
石灰岩 平均2.5 リージュ(ベルギー) Kupper and Pissart(1974) 墓石(工業地区で大)
石灰岩 2.5 イスラエル Klein(1984) 墓石
大理石 2.5-1.7 東オーストラリア Gragovich(1986) 墓石(工場地帯で大)
大理石 1 南オーストラリア Cann(1974) 墓石
砂岩 200年でも風化程度小 エジンバラ(スコットランド) Geikie(1880) 墓石
* それぞれの論文で、扱われている風化継続期間は異なっている(したがって、風化速度の単位はまちまちである)が、ここでは、比較しやすいように、すべて1,000年あたりの風化速度に換算し直してある。この表は、松倉(1994)の表3を整理し直したものであり、出典については、その参考文献欄を参照されたい。