福岡正人(2009):なぞの金属・レアメタル―知らずに語れないハイテクを支える鉱物資源―.技術評論社、231p.〔ISBN978-4-7741-3704-9〕


目次

レアメタル鉱石鉱物写真館 2
著者前書き 8
目次 9
序章 はじめに 12
   レアメタルとは何でしょうか? 12
   資源としてのレアメタル 13
   レアメタルは鉱物資源動向のバロメーター 16
第1章 レアメタルとは何か 21

1-1
31の稀少物質 22
   レアメタルの定義 22
   国内におけるレアメタルは31鉱種、47種類 23

1-2
利用しにくい!? レアアース 26
   複雑な土状天然物 26
   経済的な負担が大きい 27

1-3
何にどれくらい使われている? 価格はいくら? 28
   差が激しく、一般に比較し難い 28
   レアメタルの主用途・年間消費量・国内市場価格 29
   差の大きさと変動の激しさ 31
コラム レアメタルの情報源 34
第2章 地球の誕生とレアメタルの形成 35

2-1
地球の誕生 36
   元素の生成 36
   元素の宇宙存在度 37
   太陽系惑星とレアメタル 37
   地球の元素組成 39
   地殻の元素組成 40

2-2
化合物としてのレアメタル 44
   元素は単体として動くことができない 44
   鉱液、鉱石、鉱床、鉱山 45

2-3
“正常な”岩石 @火成岩 47
   地殻で形成された岩石 47
   海洋地殻と大陸地殻 47
   地殻の本体を構成する 48

2-4
“正常な”岩石 A変成岩 51
   量的にはもっとも主要な岩石 51

2-5
“正常な”岩石 B堆積岩 53
   鉱物の大きさを指標に分類される岩石 53
   地表の作用で粉砕される 55
   さまざまな種類が存在 56

2-6
鉱物について 58
   鉱物の定義 58
   鉱物の種類と分類 58
   岩石を作るのはほとんどがケイ酸塩鉱物 60
   レアメタルは硫化鉱物などから 62

2-7
固溶体 64
   固体だけど、混じりあっている 64
   置換型と侵入型 65
コラム 鉱物の名称と化学式 66
第3章 レアメタルのモトを探る 67

3-1
レアメタルの存在場所を広く見る 68
   大陸移動モデルの確立 68
   プレート・テクトニクス 69
   プレート境界 71
   新しいモデル、プルーム・テクトニクス 73

3-2
地質図と地質年代 74
   鉱物情報の地図、地質図 74
   細分化されてきた地質年代 78

3-3
鉱石のありか、鉱床とは何か 80
   かなりの数がいまも成因未確定 80
   火成鉱床・堆積鉱床・変成鉱床 81
   火成鉱床が主 82
   火成作用 85
   まだ眠れる鉱床も多い!? 86

3-4
鉱石を掘り起こす技術 87
   露天採掘 87
   坑内採掘 88
   採掘法の決定は総合的な判断から 88

3-5
レアメタルを含む鉱物 91
   副産物として存在する場合が多い 91
   親鉄性・親銅性・親石性 93
   酸化性とステンレス 94
   鍵を握る多様性 95
コラム 地殻の元素存在度と鉱化度 96
第4章 世界におけるレアメタルの分布 97

4-1
埋蔵量に関する基礎知識 98
   埋蔵量の定義 98
   埋蔵量ベースと埋蔵量 99

4-2
レアメタルの分布 100
   レアメタルの埋蔵量ランキング 100
   レアメタルの生産量ランキング 101
   国土面積とレアメタルの関係 101

4-3
中国のレアメタル分布 105
   火成作用の結果が集積 105
   中国のレアアース鉱床 106
   中国の考える戦略的政策 108
第5章 レアメタルと海底鉱物資源 111

5-1
課題はあるが期待も大きい 112
   期待される海底鉱物資源 112
   副産物として産出 115

5-2
マンガン団塊 116
   マンガンと鉄の水酸化鉱物がメイン 116
   開発の鍵は濃縮係数 119

5-3
コバルト・リッチ・クラスト 122
   マンガン団塊と主成分は同じ 122
   コバルトに非常に富むわけではない 123

5-4
海底熱水鉱床 125
   主成分は硫化鉱物 125
   海嶺近傍だけでなく大陸側にも 126

5-5
島国ニッポンにとって海底とは 128
   海底資源が開発されると有利 128

5-6
国連海洋法条約と排他的経済水域 130
   推進される潰瘍資源の開発 130
   資源と経済水域 131
   日本の領海、排他的経済水域、大陸棚延伸の可能性のある海域 132
第6章 レアメタルを活用する産業 135

6-1
活用され、輸出されるレアメタル 136
   貿易立国を支えるレアメタル 136
   どういった製品に利用されているのか 136

6-2
特殊鋼添加物−鉄鋼産業での用途 139
   ステンレス以外にもさまざま 139
   レアメタルの分離方法 139
   ステンレス鋼(Stainless steel)と錆び(Stain) 142
   酸化と電荷の関係 143

6-3
二次電池・モーター・液晶・超硬工具−IT産業での用途 145
   IT産業では欠かせない物質 145
   携帯電話のリサイクルとレアメタル 150

6-4
触媒−自動車産業での用途 152
   化学反応の速度を推進する物質 152
   金より高価な白金 152
   自動車触媒メインのパラジウム 153
   自動車の排ガス規制強化に連動する白金需要量 155
コラム 触媒と元素ごとの需要量の関係 158
第7章 レアメタルの将来 159

7-1
レアメタルと資源開発 160
   安定確保には課題が多い 160
   資源のない国、日本 163
   国内資源調査法 165

7-2
レアメタルのリサイクルと『都市鉱山』 167
   リサイクル 167
   まだまだ非公開の多い成分データ 168
   マテリアル・フロー 169
   都市鉱山 172
   GDPと金属鉱物の関係 174
   選鉱と製錬 177

7-3
代替材料の開発とさまざまなプロジェクト 179
   「希少資源・元素戦略プロジェクト」 179
   さまざまなプロジェクトの立ち上げ 180

7-4
備蓄制度 182
   7鉱種が国家備蓄対象

182
   資源枯渇性特性化係数 184
   「環境学」と「資源学」 186
   その他の試み 187
第8章 レアメタルと環境問題−エコロジカルリュックサック 189
   資源生産における環境に対する負荷 190
   製品生産に関わった物質の総量 190
   隠れた物質量 191
   ベースメタルに匹敵する量 192
付録1 元素と周期表 195
   原子の構造 196
   原子の「重さ」 197
   放射性元素 198
   元素と周期表 199
コラム 鉱物資源となる元素 202
付録2 資源確保指針−平成20年3月28日 閣議了解− 203
付表1 レアメタルの消費量・主用途・価格の例 210
付表2 レアメタルの鉱石鉱物と鉱床 212
付表3 レアメタルの埋蔵量ベースと埋蔵量と生産量 214
付表4 レアメタルの生産量 216
おわりに 218
おもな鉱物資源メジャー・リスト 220
金属鉱物資源の非鉄金属関係業界リスト(資本金1億円以上) 222
鉱物資源関係団体リスト 223
情報源および引用文献 224
索引 229


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