| 監訳者まえがき | iii | |
| 日本語版への序文 | 2 | |
| 序章 革命 | 5 | |
| 第1章 新たな理解−土地利用と水の相互作用 | 8 | |
| 異なる植生からの蒸発散 | 9 | |
| 背丈の高い森林と背丈の低い農作物からの蒸発散が異なる主な理由/蒸発散量の測定方法 | ||
| 土地の劣化 | 12 | |
| 土地劣化の原因/アジア:ヒマラヤ環境悪化理論/アフリカ:土地劣化の原因/土壌劣化の拡大と深刻さ/水による浸食/面状浸食/水路浸食/土砂移動/植生、森林、浸食/雨滴の大きさの変化/雨滴衝撃による浸食:観測例/雨滴衝撃による浸食:日本における研究例 | ||
| 土地利用、気候変動、そして水資源 | 30 | |
| 第2章 森林と水−神話と俗説 | 34 | |
| 森林は降雨量を増加させるか? | 36 | |
| 森林は流出量を増加させるか? | 41 | |
| 森林は流出量を制御し乾季の流量維持に寄与するか? | 43 | |
| 森林は土壌浸食を減少させるか? | 46 | |
| 森林は洪水の発生を抑制するか? | 53 | |
| 森林は水を「浄化」し水質を向上させるか? | 63 | |
| アグロフォレストリーは生産量を向上させるのか? | 64 | |
| 「古いパラダイム」からの脱却 | 70 | |
| 第3章 水資源と「制限」概念−蒸発散量を推定する総合的アプローチ | 72 | |
| 温帯湿潤気候:背丈の高い森林と背丈の低い植生 | 74 | |
| 移流による制限/日射量と生理学的作用による制限 | ||
| 温帯乾燥気候:背丈の高い森林と背丈の低い植生 | 76 | |
| 生理学的作用および土壌水分量による制限/日射量と土壌水分量による制限 | ||
| 熱帯乾燥気候:背丈の高い森林と背丈の低い植生 | 78 | |
| 土壌水分/樹木の大きさ | ||
| 熱帯湿潤気候:背丈の高い森林 | 81 | |
| 雨滴サイズによる制限/日射量による制限 | ||
| 第4章 新たな理念 | 85 | |
| 環境と初期の発展 | 86 | |
| ダブリン原則 | ||
| 経済発展と構造調整プログラム | 88 | |
| 水の価値/水の需要調整/経済財としての水/水に価格をつける/土地利用の価値 | ||
| 理念の実施 | 100 | |
| 水は農業のためのものか、自然環境のためのものか?−世界の食糧需要を満たすために/統合的水資源管理(IWRM)に沿った農林業戦略/水配分の優先順位 | ||
| 世界ダム委員会−経済成長、社会的公平性、環境保全、政治的側面の融和 | 106 | |
| 国連環境開発会議−ミレニアム開発目標(MDG)に向けて | 113 | |
| ミレニアム開発目標 | ||
| 欧州水枠組指令 | 122 | |
| 第5章 政治、権力、犠牲 | 125 | |
| 流域開発計画−貧しい人の利益になるのか? | 126 | |
| 流域閉塞の原因/土壌水分保全−水の大口使用者として/林業−水の大口使用者として/灌漑−水の大口使用者として/流域閉塞による犠牲/関係者の対立−電力と気候変動/政府機関と援助機関にとって「好都合な定説」?/今後の展望 | ||
| 洪水の制御−林業関係者、環境保護主義者、土木事業関係者 | 136 | |
| 水害と人びと/森林と水害−対照的な認識、知識、手法/俗説を正し、勢力争いを解消する−統合的洪水管理と統合的流域管理/統合的洪水管理に向けて/洪水・水害と新しい政策の開発 | ||
| 中国:世界最大の実験?−天然林保護計画と退耕還林計画 | 153 | |
| 世界最大の環境問題?−気候変動とクリーン開発メカニズム | 157 | |
| 流域環境機能の取引−貧しい者に恩恵はあるか? | 160 | |
| 犠牲を避けるには−政策の成果を評価する必要性 | 165 | |
| 第6章 水資源をめぐる対立 | 167 | |
| マラウィ:土地利用形態の変化と湖の水位 | 168 | |
| インド:ユーカリ、灌漑、水力発電、水資源 | 171 | |
| ユーカリの問題/土地利用と水資源についてのカルナータカ州での現地調査 | ||
| イギリス低地における対立:樹木と水不足 | 182 | |
| ニュージーランド:水問題と土地利用 | 191 | |
| 水問題のとらえ方/土地利用形態の変化とその影響 | ||
| 日本:破綻しかけの財政、公共事業、緑のダム | 195 | |
| 実情−何がなんでも公共事業/土木工事と自然環境・森林の対立/洪水対策を統合的に推進する | ||
| 第7章 統合的土地・水資源管理(ILWRM) | 199 | |
| 概念と原則 | 199 | |
| 土地と水のガバナンス | 201 | |
| 統合的土地・水資源管理(ILWRM)の方法論 | 204 | |
| 「緑の水」と「青の水」の定義/世界の食糧需要を満たすのに必要な水の量を推定するための「緑の水と青の水」の取り組み/緑の水政策の手段/配分の公平性/水配分、トレード・オフ、交渉理論 | ||
| 人間にかかわる側面に対応する「ソフトな」ツール | 219 | |
| 参加型アプローチ/土着の知、地域特有の情報 | ||
| 意思決定支援のための情報技術(IT) | 223 | |
| ILWRMのための意思決定支援システム(DDS)/NELUP意思決定支援システム/意思決定支援、協議支援、EXCLAIM普及ツール | ||
| 行政組織と学術機関の橋渡し | 233 | |
| 青の革命−将来展望 | 235 | |
| 神話に対抗するための研究/開発計画を成功させるための情報共有/開発の振り子の方向を変える | ||
| Box2.1 インターネット上での討論から:森林と土砂崩れとの関係 | 49 | |
| Box2.2 回帰年が長い洪水や豪雨と発生確率 | 56 | |
| Box4.1 人権と人間開発 | 109 | |
| Box4.2 欧州水枠組指令の実施スケジュール | 123 | |
| Box5.1 水をめぐる神話 | 133 | |
| Box5.2 水のために一票を | 137 | |
| Box7.1 水配分改革−ブイエラ・ソンジカ水資源森林大臣による講演の抜粋 | 214 | |
| 英略語一覧 | 239 | |
| 引用文献 | 243 | |
| 索引 | 262 | |